スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

北海道2歳優駿&神の自由意志という考え

2006-10-26 21:13:13 | 地方競馬
 第33回北海道2歳優駿
 2歳戦にしては順調な枠入りから発走。逃げたのはタカラタロウで,外の2番手にワイルドイリーガル,3番手のアンパサンドを挟み,ミスティックベルが好位の4番手,ヒデサンジュニアはこれをマークする形で,アプローズヒーローは後方集団の先頭でレースが進みました。
 逃げたタカラタロウは3コーナーで早くも一杯。ここでワイルドイリーガルが押し出されるように先頭へ。しかし手応えは外のアンパサンドの方がよく,4コーナーではこちらが先頭に。これにミスティックベルが馬体を併せに出ました。しかし道中は中団グループの後方につけていた地元のトップサバトンが,外を一気に伸び,この2頭を楽に抜き去って4馬身の差をつける圧勝。競り合いとなった2着争いですが,アンパサンドが半馬身制し,ミスティックベルが3着,アプローズヒーローが4着に追い込み,ヒデサンジュニアは4コーナーではミスティックベルを追って4番手に押し上げましたが,伸びを欠いて6着でした。
 勝ち馬と2着馬は前走でヒデサンジュニアと同じレースを走り,それぞれ2着と3着だった馬。わりと大きな差をつけられていたのでどうかと思っていたのですが,そのときはヒデサンジュニアが逃げてのもので,その差ほどの力の差はなかったようです。先行した2頭にはおそらくペースが速すぎたのでしょう。アプローズヒーローは前走もそうだったのですが,レースの序盤についていけない面があり,小回りの札幌ではこれが精一杯であったかもしれません。

 自由意志voluntas liberaというのをその特質proprietasとして有するものこそ神Deusというに相応しいという当時の僕の考え方は,裏を返せば,神は神自身の自由意志によってあらゆることをなすという意味になります。これが第一部定理三二系一に反するので,僕はここまで読み進めてまた前に戻った(実際には僕にとって『エチカ』の読解はこの繰り返しで,すでに第一部定理二一では一度は前に戻っていました)のですが,スピノザ自身が第一部定理三三の備考二の最後にいっているように,この考え方自体は,神を全自然(この場合,思惟の属性Cogitationis attributumについてはやや微妙な面もありますが)の原因と認め,かつ,神を超越するものは一切ない,いい換えれば,すべての事柄は神に内在するということを認めていますので,真理veritasからそれほどは遠ざかっていないという面があります。
 僕がこの考えがスピノザ哲学の世界であると誤解したのは,この面からいえば不思議ではなかったのだろうと思います。

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