スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

孤独の肖像1st.⑤&輸血

2018-08-25 19:11:26 | 歌・小説
 で求めているものが嘘や夢という非現実的なものにすぎず,しかもそれが現実的になったとしても寂しさ,すなわちこの楽曲の主題となっている孤独から逃れることができる確信をもつことができないと歌った歌い手は,一種の諦めの境地に達してしまったかのように続けます。
                                     

     愛なんて何処にも無いと思えば気楽
     はじめからないものはつかまえられないわ


 気楽,と歌っていますが,実際に気が楽になっているわけではありません。愛などはじめからない,ということは歌い手が真剣にそう思うようになったというわけではなく,無理に自分にそう思い込ませようとしていることにすぎないからです。ですからこの歌詞が意味するのは,歌い手は愛を求めているということ以外の何ものでもありません。

     隠している心の中 うずめている心の中
     もう二度と悲しむのはこりごりだから暗闇の中へ


 暗闇の中とは孤独の中という意味です。したがってことばの上ではここでは歌い手は孤独を追求していることになります。ですがその理由はもう悲しむのはいやだからという消極的なものであることも明らかです。よって心の中に隠していること,あるいは埋めていることというのは,孤独の追求ではなくてむしろ愛の追求です。ですからここの部分も,歌い手は行動の上では暗闇という孤独の中に沈んでいくのだとしても,歌い手の心中は別のところにあるということになるでしょう。

 CTの検査を終えた僕たちが再び消化器内科の診察室に呼び込まれたのは午後1時20分でした。まずCT検査の結果が告げられましたが,何か特別な異常があるわけではなく,下血の原因は不明であるということでした。原因不明でしたが,異常はなかったので,このことについてさらに検査をすることはありませんでしたし,何らかの治療を施すということもありませんでした。たぶんですが肝臓癌が進行してくれば下血というのはどうしても避けようがないことなのではないかと思います。逆にいえばこの時点で母は,下血が発生するまで癌が進行していたのだと解しておくのが適切なのではないでしょうか。
 検査前の診察のときに,貧血の症状がかなり進んでいるので輸血が必要であるという話がありました。これはこの日のうちに行うことになりました。ただ輸血のためには事前に採血をしなければならないので,僕たちは診察室を後にして,再び中央検査室に向いました。これは血液型を確認するためのものだったのではないかと思います。それでも結果が出るまでには一定の時間を要するので,その間に昼食を摂ってもよいとのことでした。なので採血後に院内の食堂で食事をしました。これが午後1時40分のことです。
 今度は診察室ではなく診察室の裏にある処置室に向いました。母が副作用に耐えられなくなり,当日に電話して病院に行った日に,横にさせてもらった部屋です。輸血はここで行われることになっていました。僕たちが処置室に入ったのは午後2時10分で,すぐ看護師が来て,輸血をするための針を母の腕に挿しました。ただ,実際に輸血が開始になったのは午後2時55分です。その血液が空になったのが午後4時40分。ただ母の輸血は1パックではなく2パックでしたので,すぐに2パック目の輸血が開始され,それが終了したのは午後6時でした。
 この日は貧血の症状を抑制するために鉄剤が処方されました。クエン酸第一鉄Na錠50㎎「サワイ」という名称のものです。それと同時に,すでに母には癌に由来する痛みの発現がありましたから,痛み止めも処方されています。こちらはカロナール錠200というものでした。

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