スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典羽田盃&ライプニッツの旅程

2024-04-25 19:11:53 | 地方競馬
 昨晩の第69回羽田盃
 前にいこうとしたのはアンモシエラとティントレットとブルーサン。枠なりにアンモシエラの逃げになって2番手がティントレットで3番手にブルーサン。3馬身差でアマンテビアンコ。3馬身差でハビレ。6番手にムットクルフェ。3馬身差でマッシャーブルム。離れた最後尾にフロインフォッサルと,頭数のわりにかなり縦長の隊列に。最初の800mは48秒9のハイペース。
 3コーナーからアンモシエラとティントレットが併走。ブルーサンは遅れ始め,内からムットクルフェ,外からアマンテビアンコが進出。直線の入口ではアンモシエラ,ティントレット,アマンテビアンコの順になり,直線に入るとティントレットは一杯。アンモシエラとアマンテビアンコの競り合いになり,外から差し切ったアマンテビアンコが優勝。逃げ粘ったアンモシエラが1馬身差の2着。アマンテビアンコの外から伸びたハビレが一旦は3番手に上がりましたが,離れた最後尾から大外を追い込んだフロインフォッサルがこれを差して8馬身差で3着。ハビレが半馬身差で4着。
 優勝したアマンテビアンコは重賞初制覇での大レース優勝。このレースは雲取賞組と京浜盃組の争いで,僕は雲取賞の方がレベルが高かったのではないかとみていました。ブルーサンは逃げることができずに大敗しましたが,2着だったアマンテビアンコが勝ったことで,僕の見立て自体は正しかったのではないかと思います。このレースも不利というほどではありませんでしたが発馬がいまひとつで,その点が課題となっていくでしょう。母の父はクロフネ。3代母がウェイブウインドで母は2010年のNARグランプリで最優秀牝馬に選出されたユキチャン。Amante Biancoはイタリア語で白い恋人。
                                        
 騎乗した川田将雅騎手東京大賞典以来の大レース43勝目。羽田盃は初勝利。管理している宮田敬介調教師はエリザベス女王杯以来の大レース3勝目。羽田盃は初勝利。

 ライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizの旅程をまとめておきましょう。
 ライプニッツがパリを離れたのは,1676年10月です。まずロンドンに立ち寄り,1週間は滞在した後,強風のため足止めを食らいました。それからオランダに入ってアムステルダムAmsterdamで1ヶ月は滞在しています。それからハーグDen Haagに向かってスピノザと面会したのですから,最初の面会はどんなに早くても11月の半ばということになります。ナドラーSteven Nadlerの見立てでは最低でも2週間はハーグに滞在しています。それからすぐハノーファーへ戻ったとすれば,ライプニッツがハノーファーでの仕事を開始したのは,どんなに早くても1676年12月の中旬以降であり,1677年1月になっていた可能性もあるでしょう。ハノーファーに戻った後,ライプニッツはシュラーGeorg Hermann Schullerと定期的に書簡をやり取りするようになりました。それでスピノザが死んだことを知らされたのです。
 スチュアートMatthew Stewartのいっていることが正しいとしたら,1676年の暮れから翌年の正月の時点でステノNicola Stenoがドイツにいて,ハノーファーに戻ったライプニッツと面識を得て,一緒に仕事をするようになったとしなければなりません。スピノザが死んだのはそのすぐ後,1677年2月21日です。なのでスチュアートがいっていることを全面的に否定することができるわけではないとしても,期間の短さを考慮すれば,やはりこの部分はスチュアートの脚色であると判断してよいでしょう。
 チルンハウスEhrenfried Walther von Tschirnhausはライプニッツがパリを離れた後もパリに残ったと僕は想定していますが,これは想定であって,確実視できるわけではありません。チルンハウスが最後にスピノザに宛てて出した書簡は書簡八十二で,これはパリから出されているのですが,日付は1676年6月23日なので,このときはまだライプニッツもパリにいました。返信である書簡八十三は,7月15日付で,これはおそらくパリに送られたのでしょうから,このときもチルンハウスはパリにいたと確実視できると思います。この書簡の中でスピノザは自身の体調の悪化を匂わせていて,チルンハウスがそれ以降は書簡を送らなかったとすれば,それはスピノザのことを慮ったからかもしれません。
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