スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典日刊スポーツ賞北海道スプリントカップ&円の場合

2020-06-05 18:56:47 | 地方競馬
 昨晩の第24回北海道スプリントカップ。ジョウランが出走取消で14頭。
 ノボバカラは発馬後の加速が鈍く1馬身の不利。スピード能力の違いでマテラスカイが楽にハナへ。2番手にハヤブサマカオーとスズカコーズライン。4番手にオールドベイリーとキタアルプスとメイショウアイアン。7番手にスティンライクビー。1馬身差でニットウスバル。1馬身差でフジノパンサー。1馬身差でショームとノボバカラ。1馬身差でソルサリエンテ。1馬身差でガンジーと13頭は集団。2馬身差の最後尾にツルマルパラダイス。前半の600mは34秒8のハイペース。
 マテラスカイはリードを2馬身ほどに広げて直線に。そのまま逃げ込みを図りましたが,スズカコーズラインとメイショウアイアンが併せ馬のように追い上げてきて,3頭がほぼ横一線でフィニッシュ。優勝は大外のメイショウアイアン。マテラスカイとスズカコーズラインがハナ差で2着同着という大接戦の決着でした。
 優勝したメイショウアイアンは重賞初勝利。このレースはマテラスカイの能力が上位なのですが,これまでの戦績からも分かるように,タイムが早くなるダートを得意としているため,門別のコースは合わないだろうと思えました。メイショウアイアンはすでに10歳なのですが,門別の1200mはきわめて堅実に走っているので,能力は下でも,馬場適性の差を生かせばチャンスはあるとみていました。まさにそういう結果になったといえるでしょう。北海道の馬がこのレースを勝ったのは20年ぶりですが,そのときの勝ち馬も高齢の12歳馬だったというのは覚えておきたいところです。父はマヤノトップガン
 騎乗した北海道の落合玄太騎手はデビューから2年2ヶ月で重賞初勝利。管理している北海道の田中淳司調教師はエーデルワイス賞以来の重賞5勝目。北海道スプリントカップは初勝利。

 現実的に存在する事物がある学知scientiaの対象とはならないということが,実在的なものが学知の対象とならないという意味でないことは確かです。ただ,スピノザが定義する円なり球なりが,実在的realiterであるといえるかどうかにはさらなる検証が必要です。どちらで考えても同じですから,ここでは円について考えてみましょう。
 スピノザによる円の定義Definitioは,一端が固定しもう一端が運動する直線によって作成される図形でした。スピノザは,この円の定義が,現実的に存在する円を正確に表していないということは認めていました。これは,現実的に存在する物体corpusとしての円のすべてが,円の定義と同じように物体として発生するわけではないからでした。したがって,この円の定義によって概念される円は,たとえば現実的に存在するあの円とかこの円といわれるような円ではないことになります。よってこの円というのが実在的であるためには,その円が延長の属性Extensionis attributumの中に包容されている限りで存在する円でなければならないことになります。
                                        
 一方,スピノザがこの円の定義が,現実的に存在する円を十全に表現しているわけではないと認めている理由からして,もしこの定義によって概念される円が,観念対象ideatumとなっている円を十全に表現しているというなら,その円は円の定義にあるのと一致する仕方で,延長の属性の中に発生するというのでなければなりません。これは,円の定義によって概念される円が円の真の観念idea veraといわれるなら,第一部公理六からも明らかだといわなければならないことになります。ところが,延長の属性の中に包容されている限りで存在する円が,本当に円の定義にあるような仕方で延長の属性のうちに発生するといえるのかどうかは分かりません。それどころか,僕にはこれをいうのは難しいのではないかと思えます。
 スピノザによる円の定義は,円が知性intellectusによって概念されるのに資する定義なのであって,もしそれが真の観念であるとか十全な観念idea adaequataであるといわれるのなら,円についての真の観念であり十全な観念です。これは当然のことでしょう。そしてそれは,直線のあるいは直線の運動motusの真の観念なり十全な観念ではないということです。
コメント
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