スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典スパーキングレディーカップ&帽子を飾る羽

2015-07-01 20:37:26 | 地方競馬
 ホクトベガメモリアルの第19回スパーキングレディーカップ。吉原騎手が4レースで落馬したため,トーセンベニザクラは東川騎手に変更。
                         
 サウンドガガが逃げるのは大方の予想通りでしょう。2馬身ほど開いてカイカヨソウが2番手。3番手は内のトロワボヌールと外のサンビスタで併走。少し開いてピッチシフターと,発馬は悪かったものの追い上げたメイショウマンボ。実質的にレースに参加したのはここまで。前半の800mは50秒0のミドルペース。
 向正面でカイカヨソウの内からトロワボヌール,外からサンビスタが交わしていき,カイカヨソウは後退。サンビスタはコーナーで押して逃げるサウンドガガを追い掛けましたが案外と差は詰まらず。内を回ったトロワボヌールの方が最後の直線でサウンドガガをそのままインから交わして優勝。逃げ粘ったサウンドガガが1馬身半差で2着。サンビスタは力尽きて3馬身差の3着まで。
 優勝したトロワボヌールは昨年12月のクイーン賞以来の重賞2勝目。サンビスタにはずっと勝てませんでしたが,ほかの馬に対しては力量上位。斤量だったか体調だったか分かりませんが,サンビスタが能力を十全には発揮できなかったため,チャンスが回ってきました。この馬自身も力をつけていることは確かだと思います。距離は1600前後がベストでしょう。母は2003年のクイーンカップを勝ったチューニー。Trois Bonheurはフランス語でみっつの幸せ。
 騎乗した戸崎圭太騎手は第12回以来7年ぶりのスパーキングレディーカップ2勝目。管理している畠山吉宏調教師は第8回以来11年ぶりのスパーキングレディーカップ2勝目。

 第二のウリエル・ダ・コスタUriel Da CostaになりたいかとバルーフBaruchを恫喝した後で,メナセ・ベン・イスラエルMenasseh Ben Israelは質問に答えています。質素な暮らしをしているクロムウェルが,金銭欲に動かされるわけはないというのがその主旨です。
 この部分に関してバルーフは,自分もクロムウェルを称賛すると言った後で,クロムウェルの帽子を飾る羽になりたいと続けました。
 僕にはこの部分は,クロムウェルがユダヤ人をイギリス国家の繁栄のために利用するのであれば,自分自身もそれに貢献したいという意味であるとしか理解できません。この理解が正しいとすれば,バルーフはクロムウェルを称賛すると言いつつ,クロムウェルがユダヤ人の商才を利用しようとしているという自説は撤回していないことになります。
 この発言の後,ルイが口を挟んで,クロムウェルのような善良なピューリタンが帽子に羽飾りをつけるような卑しいことをするとは思わなかったという意味のことを言います。ジャン・ルイの手紙の中の記述ですから,確かにルイはそう言ったのでしょう。
 僕はこの発言は,ルイがバルーフの発言の真意を理解できず,ことばを文字通りに受け取ったための発言であったと解していました。でもよく考え直してみると,これはこれで重要な意味があるのかもしれません。
 帽子を羽で飾るという行為が卑しいことであるという感覚が僕にはありません。だから僕はバルーフの発言を文字通りに解することはできず,何らかの比喩としてしか理解できなかったのです。しかしルイには,帽子を羽で飾る行為が卑しいことだと感じられたのです。それがルイに特有の感覚であったとしたら,別にバルーフの発言に何か意図があったというように解することはできないでしょう。しかしこの感覚は,ことによると当時の人びとが一般的に感じることであったかもしれないのです。いい換えれば,この場にはルイとバルーフ,そしてメナセ以外にも何人かがいた筈ですが,全員が卑しいと感じることだったのかもしれません。そして仮にそうであるなら,バルーフはわざわざ卑しいと感じさせるような比喩をクロムウェルに対して使用したことになります。
コメント
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