スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

TCK女王盃&目的論

2008-01-16 19:35:49 | 地方競馬
 確たる軸馬が不在で混戦が予想された今日のTCK女王盃。笠松のマルヨスーパーラブは,昨日の段階で出走取消となっていました。
 発走でケアレスウィスパーとペディクラリスが接触し,ペディクラリスは後方からのレース。笠松のクインオブクインの逃げは予想されたところですが,前半の800メートルが51秒6という超スローペースになりました。デアリングハートが掛かり気味に2番手を追走し,これをマークするようにラピッドオレンジが3番手。
 レースはほとんど最後の直線の瞬発力比べになりました。一旦はデアリングハートが先頭に立ちましたが,外からラピッドオレンジが交わしさり,1馬身の差をつけて優勝。デアリングハートが2着に粘り,後方から外をよく追い上げたペディクラリスが3着。以下,サヨウナラ,ケアレスウィスパーと,JRA勢が掲示板を独占しました。
 優勝したラピッドオレンジは3走前に札幌で1000万条件を勝って以来の勝利で,これが5勝目。もちろん重賞は初制覇。父はエルコンドルパサー。はっきりいって今日はメンバーに恵まれました。今後もこの路線で活躍し続けられるかはまだ微妙なところではないかと思います。今日の鞍上は大井の内田博幸騎手で,先月はテレビ埼玉杯で南関東重賞を制しています。
 デアリングハートはこのペースで掛かってしまったのも痛かったですし,瞬発力の争いとなり,勝ち馬より3キロ重い斤量を背負っていたのも響いたと思います。

 明日は大宮記念の決勝です。並びは藤田-平原-後閑-宗景-阿部の関東,荒井-三宅-浜口の西日本で,村本は前々。村本選手の出方が気にはなりますが,常識的には平原選手に有利です。

 また,明日から王将戦七番勝負の第一局が始まります。対戦成績は羽生善治王将が21勝,久保利明八段が7勝です。

 この第四部定理四をスピノザが証明する過程においては,別の観点が入っていると思いますので,これを説明しておきます。
 人間が,自分の本性のみによって理解できるような変化しか受けないなら,これはその人間によって説明されるか神によって説明されるかどちらかです。このとき,それが神によっては説明され得ないということを証明する際に,スピノザはこれを直ちに第一部定理二一に訴えるのではなく,一旦,第一部定理一六を経由させています。これはどんな個物の生成あるいは消滅も,この定理一六によって説明されなければならないからであろうと思います。そしてこの経由は,個物の生成が,神の本性の必然性から,ただ因果論的に生じるということを意味しているのだと思います。
 ある個物が,その個物の本性のみによって理解できるような変化しか受けないように神がこの個物を生じさせるということがあるなら,第四部定理四はむしろ誤ったことをいっているということになります。第一部定理二一の前に第一部定理一六を経由させるのは,このような目的論を排除するためだと僕は考えています。一切は神の必然性から生じるのであって,神がある目的を立てて個物が生じるわけではありません。スピノザの哲学においてはこうした目的論があらかじめ排除されていますので,第四部定理四というのは,このような一方で個物としての人間に訴え,他方では絶対に無限なものとしての神に訴える二分的な背理法によって十分に証明されていると僕は考えています。目的論が排除される以上,神の絶対的な力によってあるものがそのものの本性のみによって理解されるような変化しか受けないのであれば,これはこのものが直接無限様態であるということを意味することになると思うからです。
コメント
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