スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

メジロライアン&第三部定理五九

2008-01-07 20:24:14 | 名馬
 北海道から南関東への転入後,ローレル賞,東京2歳優駿牝馬と南関東重賞を連勝したマダムルコント。この馬の父は日本の競馬で活躍したメジロライアンです。
 デビューは2歳7月。4戦目に未勝利を勝ち上がると暮れに500万,年明けにオープンと連勝してクラシック路線へ。続く弥生賞も勝って重賞初制覇となりましたが,皐月賞は3着,ダービーは2着と,大レース制覇はなりませんでした。
 秋は当時は菊花賞のトライアルであった京都新聞杯で復帰。ここで重賞2勝目を飾り菊花賞は1番人気。しかしここは同期のメジロマックイーンの3着に破れました。続いて有馬記念に挑戦すると2着。これはオグリキャップが復活を遂げた引退レース。フジテレビの競馬中継で故・大川慶次郎さんがゴール前で「ライアン,ライアン」と叫んだのは有名な話。当時は馬番連勝もまだない時代ですが,このレースは個人的にも枠連で大きく当てた思い出のレースです。
 4歳春は中山記念2着をステップに天皇賞に向かいましたが再びメジロマックイーンに屈して4着。しかし続く宝塚記念で普段より早めの競馬をし,メジロマックイーンを2着に封じ込めてついに大レース制覇を果しました。僕はウインズ横浜で見ていましたが,レース終了後に歓声が沸き,この馬の人気の高さを知りました。
 その後は屈腱炎を発症してしまい思うようにレースを使えず。それでも5歳の日経賞で復活の勝利を挙げましたが脚の病には勝てず,これが引退レースとなっています。
 種牡馬としての活躍は同期のライバルであったメジロマックイーン以上で,1996年から4年連続で代表馬に選出されたメジロドーベル,1998年の代表馬に選出されたメジロブライトを送り出しました。1987年産まれですので,すでに孫世代も走っていて,鎌倉記念ハイセイコー記念を連勝したヴァイタルシーズの母の父もこのメジロライアン。母の父は競馬の世界ではブルードメアサイアーといわれます。

 明日は立川記念の決勝です。並びは村上-山口の近畿中部,浜田-西田-山根の瀬戸内,荒井-紫原-島田の九州で神山が単騎。この並びであれば荒井選手。

 悪の対象ということをどう考えるのかということに多少の難点はありましたが,憐憫commiseratioという感情affectusがそれ自体では悪malumであるということに関してはこれでいいと思います。そこでいよいよ憐憫という感情の有用性について考えてみることにします。
 実をいいますと,これをどのように考察していくかということに関してはいくらかの悩みがありました。ただ,一般的にいえば,たとえば他人を憐れむというようなことは否定されるというよりは推奨されるようなことであって,これを念頭に置けば,憐憫という感情は人間が抱く感情としては悪い感情というよりはいい感情,また,無用な感情というよりは有用な感情であると考えられていると思うのです。実際,他人に対して憐憫のような感情の模倣affectum imitatioをするということは,部分的にいえば,感情の模倣をする側の人間と感情の模倣をされる側との人間の間で,本性naturaが一致するということを示すわけですから,むしろこうしたことを論理的に説明するよりも先に,なぜ人間が理性ratioに従っているのであれば,この憐憫という感情が無用であるのかということを証しする方がいいのではないかと思います。ですので,有用性の前に,無用性をみておくことにします。
 これに関してここでは最も簡単と思われる,第三部定理五九に訴えます。
 「すべて,働きをなす限りにおいての精神に関係する感情には(affectus, qui ad Mentem, quatenus agit, referuntur),喜びあるいは欲望に関する感情があるだけである」。
コメント
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