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スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

エリザベス女王杯&第一部定理三

2007-11-11 19:23:12 | 中央競馬
 競馬というのは馬という生き物が走ることによって成立します。そのためにそれ特有のアクシデントというものが生じます。今日の第32回エリザベス女王杯では,前売りで一番人気,僕も中心に推したウオッカが出走を取り消しました。
 都合13頭によるレース。逃げると予想されたアサヒライジングがやや出巻け。好発を決めたダイワスカーレットの逃げとなり,上がってきたアサヒライジングが2番手,内の3番手にデアリングハート。前半の1000メートルが60秒6のスローペースになりました。
 直線に入るとアサヒライジングとデアリングハートは後退。変わって早めに外を進出してきたフサイチパンドラとインで虎視眈々と控えていたスイープトウショウが上昇。外のフサイチパンドラがじわじわと差を詰めはしたものの,危なげなく逃げ切ってダイワスカーレットが優勝。フサイチパンドラが2着で3着はスイープトウショウでした。
 優勝したダイワスカーレット秋華賞に続いて大レース連勝。これで4連勝となり大レースは3勝目。ほかに重賞1勝。管理する松田国英調教師,騎乗した安藤勝己騎手と揃って秋華賞に続く大レース勝利。ある程度まで先行して,確実に末脚を使うというのがこの馬のパターン。これまでずっと最後の600メートルを33秒台で走っていましたが,今日は34秒1でしたので,距離面では守備範囲をあるいは超えていたかもしれませんが,能力が違っていたようです。速いペースに巻き込まれさえしなければ,今後も堅実に活躍できるでしょう。父はアグネスタキオン,母系はスカーレットインクの一族。
 2着のフサイチパンドラは高い能力を持っているものの,それをレースで常に発揮できるわけではない馬。僕はこういうタイプの馬は買いたくないので軽視しましたが,力を出せばこれくらいは走って当然です。
 ウオッカが出走を取り消した理由の跛行というのは,歩き方ないし走り方が不自然な状態の総称。多くの場合は人間でいう筋肉痛を原因とするようですが,今日は外傷性の原因だったようです。おそらく無理を避けたというだけで,大事に至るものではないでしょう。

 ある思惟作用の原因が思惟の様態であれば結果も思惟の様態であるということは容易に推測できます。また,現在の考察を離れ,過去のほかのテーマにおいて考察したことから,このことは前提してしまってもいいかもしれません。ただ,推測とかかもしれないでは,このブログの主旨である,『エチカ』の問題を『エチカ』に訴えて論理的に解明するということと反しますので,これについても『エチカ』に訴えることによって,しっかりと証明しておくことにします。
 ここでは第一部定理三を援用することにします。
 「相互に共通点を有しない物は,その一が他の原因たることができない」。
 ここで共通点がないといわれているものとは,スピノザがいう区別のうち,実在的に区別できるもの,とくにある属性と別の属性との間にある相違と理解します。したがってこの定理全体の意味は,もしもXとYが実在的に区別されるのであれば,XがYの,またYがXの原因であることはできないということになります。よってこれを逆に考えるならば,もしもXがYの原因であるならば,XとYは実在的には区別されずに,むしろ様態的にのみ区別されるということになります。
 もしもこの定理が証明されれば,思惟の様態を原因として生じるものは,その思惟の様態とは実在的には区別できず,様態的にのみ区別できるものということになります。ある思惟の様態と様態的にのみ区別できるものとは,その思惟の様態とは別の思惟の様態だけであるということになりますので,思惟の様態を原因として生じるものは必ず思惟の様態であるということが確証できることになります。
コメント
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