スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

マイルチャンピオンシップ&延長の様態

2007-11-18 19:17:55 | 中央競馬
 秋の芝マイル王決定戦のマイルチャンピオンシップ
 ダイワメジャーのいきっぷりがよく,逃げることもできそうでしたが,ローエングリンとフサイチリシャールを先に行かせて3番手。前半の800メートルが46秒4のミドルペース。
 強いときのダイワメジャーのように直線に入るとあまり後ろを待たずに追い出して抜け出しました。外からスーパーホーネット,アグネスアーク,スズカフェニックスの3頭がいい脚で追い込んできて,スーパーホーネットがかなり差を詰めましたが,詰め寄られるとダイワメジャーがもう一伸び。クビ差ではありますが危なげのない内容でダイワメジャーが優勝。スーパーホーネットが2着で,3着はスズカフェニックスがアグネスアークを抑えました。
 優勝したダイワメジャー安田記念以来の勝利でこれが大レース5勝目。上原博之調教師も安田記念以来の大レース勝ちで,安藤勝己騎手は先週のエリザベス女王杯に続く連勝。母系はスカーレットインクの一族。この秋はらしくないレースを2回続けていて,この中間は少し楽をさせていたふしがあるのですが,今日は好調時そのもののレース振りで,ここでは明らかに能力上位の存在ですから,力を出し切れば勝って当然といえます。
 期待したカンパニーはいつも通りの位置取りで,これはよかったと思います。できれば直線で外に出してほしかったですが,今日は少し口向きの悪さを出したようなレース振りでした。どうも大レースでは少し敷居も高いようです。

 ここでの考察に対応させていうならば,第二部自然学①公理一の意味における物体の運動ないし静止というのは,物体による神の延長の属性の表現であると考えることができます。もちろん物体はある運動をすることによって,必ず何らかの結果を生じさせるとはいえないかもしれません。にも関わらずこれが延長の属性の表現であるということは,逆の場合を考えれば明らかです。すなわちあるものがあって,そのものが運動もしていなければ静止もしていないと仮定するならば,このものがそのもの自体としては延長の属性を表現しているとはいえないであろうからです。したがって物体にとって運動することあるいは静止することというのは,まさに延長の属性の表現であって,思惟作用ということばに対応させていうならば,延長作用であるということができると思います。
 さらに,このように考えた場合に,物体がこうした延長作用をなす理由というのは,まさに物体が延長の属性の有限様態であるということに訴えるだけで十分であるということがよく理解できるのではないでしょうか。なぜなら,やはり同様にあるものがあって,しかしこのものが運動もしていなければ静止もしていないのであれば,そのものはもはや物体であるとはいえないでしょうし,僕たち自身,そうしたものをひとつの物体とは認識しないのではないかと思います。
 このように,延長の属性とその有限様態である物体との関係について考えれば,物体というものが延長の属性の変状であるという理由だけで,それが延長の属性を表現し,また延長作用というものをなすということがよく理解できるでしょう。実にこれに当てはまらないようなものは,そもそも物体であるとはいえません。そしてこれはちょうどこの公理の裏側にあたるのです。すなわち,物体は運動しているか静止しているかのどちらかですから,当然のことながら,運動もしていなければ静止もしていないようなものは,物体というカテゴリーから除外されるからです。
コメント
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