今年のジャパンカップの外国勢は,キングジョージと凱旋門賞を勝ったディラントーマスが目玉となる筈でしたが,検疫上の不備で出走できず。勝ち負けはまったく別の話ですが,これは残念なことでした。
注文をつけてチョウサンの逃げ。コスモバルクが2番手で,ポップロックとフサイチパンドラまで差なく続きました。前半の1000メートルは60秒1。スローペースでしたが極度のものにはなりませんでした。メイショウサムソンは中団の外,ウオッカは最後尾から。
直線,内にいたポップロックが少し外に持ち出すと,その後ろで控えていたアドマイヤムーンはそのまま進出,まず抜け出しました。メイショウサムソンは外をそのまま回ってきて,ウオッカは直線の途中で一番外まで出して追撃。4頭のレースになりましたが,アドマイヤムーンがポップロックをきわどく凌いで優勝。ポップロックが2着で3着にはメイショウサムソン。ウオッカは4着まで。
優勝したアドマイヤムーンは宝塚記念以来の勝利で大レース3勝目。岩田康誠騎手,松田博資調教師もそれ以来の大レース優勝。発走後の1コーナーで掛かっていたように,本質的にこの距離は少し長いのだろうと思いますが,能力の高さで凌ぎました。スタミナを問われるような速い流れにならなかったのもこの馬には幸いしたと思いますし,距離のロスなく内を回ってきた岩田騎手の手腕も見事だったと思います。
メイショウサムソンはもう少し前につけられればよかったかもしれません。終始外を回るレースで勝ち馬とは対照的。枠順の差が今日のレースでは大きかったように思いますし,瞬発力を問われるレースとなったこともこの馬には災いしたと思います。
ウオッカは53キロとはいえ3歳の牝馬ですから,今日の相手にレースになるところまできたのはむしろ称えられていいのではないかと思います。
明日は王将戦挑戦者決定リーグの5回戦が一局組まれています。リーグ戦の一戦ではありますが,森内名人に佐藤二冠という好カードですので紹介します。ここまで森内名人が25勝,佐藤二冠が27勝です。
第四部定理五〇の意味について,僕がひとつ注意しておきたいのは,この文章を読む限り,もしも人間が理性に従うという前提で,憐憫という感情がそれ自体で悪であって無用であるかのように思われますが,実際には,この前提においてはそれが無用であるということだけが正しいのではないかと思います。むしろ憐憫という感情は,人間が理性に従おうと従うまいと,それ自体でみられるならばそれは悪なのであって,しかし人間が理性に従わない場合には,この悪である感情が有益でもあり得るという意味に僕は理解しています。なぜ僕がそう理解するかは,今回の考察の中で明らかになっていくでしょう。
さて,一般的に考えれば,憐憫というのは善であるとはみなされるとしても,悪であるとされることはあまりないのではないかと思います。大抵の場合,他人を憐れむということは,徳としてみられるのではないでしょうか。僕が今回のテーマにこの定理を選んだのは,こうした点でスピノザの感情論が,僕たちが普通に考えている道徳と乖離している部分があるのではないかと考えたからです。逆にいえば,スピノザがなぜ憐憫をそれ自体では悪であるとみなすかを探求することによって,きっとスピノザの感情論の真意が明らかになるのではないかと思います。したがって今回の主題は,この定理が正しいということを証明するということだけです。この証明の仮定において,僕がよくできていると考えているスピノザの感情論の基本的要素が示されることになると思います。
注文をつけてチョウサンの逃げ。コスモバルクが2番手で,ポップロックとフサイチパンドラまで差なく続きました。前半の1000メートルは60秒1。スローペースでしたが極度のものにはなりませんでした。メイショウサムソンは中団の外,ウオッカは最後尾から。
直線,内にいたポップロックが少し外に持ち出すと,その後ろで控えていたアドマイヤムーンはそのまま進出,まず抜け出しました。メイショウサムソンは外をそのまま回ってきて,ウオッカは直線の途中で一番外まで出して追撃。4頭のレースになりましたが,アドマイヤムーンがポップロックをきわどく凌いで優勝。ポップロックが2着で3着にはメイショウサムソン。ウオッカは4着まで。
優勝したアドマイヤムーンは宝塚記念以来の勝利で大レース3勝目。岩田康誠騎手,松田博資調教師もそれ以来の大レース優勝。発走後の1コーナーで掛かっていたように,本質的にこの距離は少し長いのだろうと思いますが,能力の高さで凌ぎました。スタミナを問われるような速い流れにならなかったのもこの馬には幸いしたと思いますし,距離のロスなく内を回ってきた岩田騎手の手腕も見事だったと思います。
メイショウサムソンはもう少し前につけられればよかったかもしれません。終始外を回るレースで勝ち馬とは対照的。枠順の差が今日のレースでは大きかったように思いますし,瞬発力を問われるレースとなったこともこの馬には災いしたと思います。
ウオッカは53キロとはいえ3歳の牝馬ですから,今日の相手にレースになるところまできたのはむしろ称えられていいのではないかと思います。
明日は王将戦挑戦者決定リーグの5回戦が一局組まれています。リーグ戦の一戦ではありますが,森内名人に佐藤二冠という好カードですので紹介します。ここまで森内名人が25勝,佐藤二冠が27勝です。
第四部定理五〇の意味について,僕がひとつ注意しておきたいのは,この文章を読む限り,もしも人間が理性に従うという前提で,憐憫という感情がそれ自体で悪であって無用であるかのように思われますが,実際には,この前提においてはそれが無用であるということだけが正しいのではないかと思います。むしろ憐憫という感情は,人間が理性に従おうと従うまいと,それ自体でみられるならばそれは悪なのであって,しかし人間が理性に従わない場合には,この悪である感情が有益でもあり得るという意味に僕は理解しています。なぜ僕がそう理解するかは,今回の考察の中で明らかになっていくでしょう。
さて,一般的に考えれば,憐憫というのは善であるとはみなされるとしても,悪であるとされることはあまりないのではないかと思います。大抵の場合,他人を憐れむということは,徳としてみられるのではないでしょうか。僕が今回のテーマにこの定理を選んだのは,こうした点でスピノザの感情論が,僕たちが普通に考えている道徳と乖離している部分があるのではないかと考えたからです。逆にいえば,スピノザがなぜ憐憫をそれ自体では悪であるとみなすかを探求することによって,きっとスピノザの感情論の真意が明らかになるのではないかと思います。したがって今回の主題は,この定理が正しいということを証明するということだけです。この証明の仮定において,僕がよくできていると考えているスピノザの感情論の基本的要素が示されることになると思います。