(学校で教えてくれない経済学)
年末年始の特番テレビ番組を久しぶりに堪能した。なかでも「紅白」にぶっつけた大晦日の「テレビ朝日」系の「池上彰の6時間半の生放送」が、どれだけの国民が見ていたか不明だが、領土問題、年金問題、資源問題など多岐にわたり、結構勉強になった。
領土問題では、尖閣問題で、「1885年に日本が現地調査し、1895年に日本の領土に編入した。1953年に中国は尖閣諸島を日本の領土と認めていた。ところが、1968年に国連の調査で地下資源が確認されたあと71年、中国と台湾が領有権主張を始めた。」との解説が、恥ずかしながら、十分認識していなかったこともあり、一番印象に残った。
年金問題では、国民年金と厚生年金などあり、国が税金から資金の50%を拠出している。複数分散されて存在している年金の母体の一体化が望ましいという意見が視聴者から出ていた。ただ、年金基金を具体的にどのように運用しているのかについて質問も説明もなかった。
「1ドル=80円の円高なのにガソリン代が09年1月リッター106円が現在133円だ。「なぜ下がらないのか?」という質問が視聴者から出ていた。09年1月の原油がバレル42ドルが10年12月に約90ドルに値上がりしたからだと説明していた。
投機資金が暗躍しているから今後、バレル100ドルを超えることは控え目に見ても必至だろう。原油問題は2011年を騒がせるテーマの一つになりそうな予感がする。
日本の少子化対策の一環として、幼稚園と保育園を一体化しようと菅政権は考えている。ところが文部科学省(幼稚園)と厚生労働省(保育園)で管轄が違う。幼稚園は運動場、保育園は調理場が認可条件である点でも基本的に違う。一体化がすんなり進みそうにないことを当番組は暗に示唆していた。
昨年末、話題沸騰したウイキリークスの問題も取り上げられた。「ウイキ」とはハワイ語で「速い」という意味だそうだ。ウイキぺディアは、誰でも項目追加編集できる媒体、一方、ウイキリークスは、提供情報を編集せず公開出来る「告発サイト」である。共に基本的には寄付で運用していると解説していた。
アメリカはウイキリークスを潰そうとしているようだが、成功は疑わしいと見られている。既に表に出た情報はごく限られた本数と言われる。日本関連で何が飛び出すか知れたものではない。
政治の世界では、2012年は、中国、アメリカ、ロシア、韓国、台湾、北朝鮮、西欧ではフランスが政権交代する。アメリカは選挙になると大統領はなんでもありに豹変する。特にアメリカは先の中間選挙で民主が大敗した後だけになおさらであろう。
経済問題では、欧州の財政破たんの問題を取り上げていた。ギリシャ、アイルランドのあとにスペイン、イタリアと財政赤字国が控えている。ヨーロッパの国債は外国人保有率が高い。水鳥と同じで危ないとなれば売り逃げる。それに引き換え、日本の国債は、外国人比率が10%以下と低いからいまのところ大丈夫だという。果たしてそうだろうか。
日本の年金、保険、国の財政も余りにも国債に偏重している。日本の金融機関は、運用にこと欠いて国債の「一本釣り」である。米FRBは6,000億ドルの資金で国債買い取りを宣言した。そのころから米長期金利が上がり始めた。
間もなく大相撲初場所が始まる。「右上手」(国債)一本で相撲が取れるほど世界は甘くない。シートベルトは外さない方がよさそうだ。(了)
年末年始の特番テレビ番組を久しぶりに堪能した。なかでも「紅白」にぶっつけた大晦日の「テレビ朝日」系の「池上彰の6時間半の生放送」が、どれだけの国民が見ていたか不明だが、領土問題、年金問題、資源問題など多岐にわたり、結構勉強になった。
領土問題では、尖閣問題で、「1885年に日本が現地調査し、1895年に日本の領土に編入した。1953年に中国は尖閣諸島を日本の領土と認めていた。ところが、1968年に国連の調査で地下資源が確認されたあと71年、中国と台湾が領有権主張を始めた。」との解説が、恥ずかしながら、十分認識していなかったこともあり、一番印象に残った。
年金問題では、国民年金と厚生年金などあり、国が税金から資金の50%を拠出している。複数分散されて存在している年金の母体の一体化が望ましいという意見が視聴者から出ていた。ただ、年金基金を具体的にどのように運用しているのかについて質問も説明もなかった。
「1ドル=80円の円高なのにガソリン代が09年1月リッター106円が現在133円だ。「なぜ下がらないのか?」という質問が視聴者から出ていた。09年1月の原油がバレル42ドルが10年12月に約90ドルに値上がりしたからだと説明していた。
投機資金が暗躍しているから今後、バレル100ドルを超えることは控え目に見ても必至だろう。原油問題は2011年を騒がせるテーマの一つになりそうな予感がする。
日本の少子化対策の一環として、幼稚園と保育園を一体化しようと菅政権は考えている。ところが文部科学省(幼稚園)と厚生労働省(保育園)で管轄が違う。幼稚園は運動場、保育園は調理場が認可条件である点でも基本的に違う。一体化がすんなり進みそうにないことを当番組は暗に示唆していた。
昨年末、話題沸騰したウイキリークスの問題も取り上げられた。「ウイキ」とはハワイ語で「速い」という意味だそうだ。ウイキぺディアは、誰でも項目追加編集できる媒体、一方、ウイキリークスは、提供情報を編集せず公開出来る「告発サイト」である。共に基本的には寄付で運用していると解説していた。
アメリカはウイキリークスを潰そうとしているようだが、成功は疑わしいと見られている。既に表に出た情報はごく限られた本数と言われる。日本関連で何が飛び出すか知れたものではない。
政治の世界では、2012年は、中国、アメリカ、ロシア、韓国、台湾、北朝鮮、西欧ではフランスが政権交代する。アメリカは選挙になると大統領はなんでもありに豹変する。特にアメリカは先の中間選挙で民主が大敗した後だけになおさらであろう。
経済問題では、欧州の財政破たんの問題を取り上げていた。ギリシャ、アイルランドのあとにスペイン、イタリアと財政赤字国が控えている。ヨーロッパの国債は外国人保有率が高い。水鳥と同じで危ないとなれば売り逃げる。それに引き換え、日本の国債は、外国人比率が10%以下と低いからいまのところ大丈夫だという。果たしてそうだろうか。
日本の年金、保険、国の財政も余りにも国債に偏重している。日本の金融機関は、運用にこと欠いて国債の「一本釣り」である。米FRBは6,000億ドルの資金で国債買い取りを宣言した。そのころから米長期金利が上がり始めた。
間もなく大相撲初場所が始まる。「右上手」(国債)一本で相撲が取れるほど世界は甘くない。シートベルトは外さない方がよさそうだ。(了)