ドラギ、イエレン発言、IMF米経済見通し下方修正、オバマケア修正案採決延期を受けてNYダウ９８ドル安,一方、対円でドル買われ１ドル＝112.35円（学校で教えてくれない経済学）

ドラギECB総裁が「インフレが重しとなっている状態は変わっていない」とポルトガルで26日開かれた年次ECBフオ―ラムで発言した。これをタカ派的と見てユーロが対ドルで買われ1年4ケ月ぶりのユーロ高・ドル安の1ユーロ＝1.1338ドルで取引された。ユーロは対円でも買われ1ユーロ＝127.29円で取引された。一方、イエレンFRB議長はロンドンで講演し『米国のゆっくりとした利上げ計画は大切だという考えは十分理解されている』と発言した。イエレンFRB議長は「一部の資産価格は高くみえる。」と発言した。26日IMFは2017年の米国の成長見通しを2.1％へ下方修正したこともドル相場を押し下げた。ただ、ドルは対円で上昇、1ドル＝112.35円で取り引された。

27日、NYダウは98ドル安、21,310ドルで取引を終えた。イエレン発言に加えてオバマヘルスケア修正案の採決が米独立記念日7月4日以降に延期されたことが米株安を加速したと28日付のブルームバーグ電子版が伝えた。28日朝放送の米ABCはオバマケア法案採決延期のニュースをトップで伝えた。27日、NY原油（WTI）はバレル44.24ドル、NY金はオンス1,246．40ドルとそれぞれ反発した。NHK/BS「キャッチ！世界のトップニュース」に出演したみずほ銀行、日野景介氏は「28日に開かれる米・イエレン、ECB・ドラギ、英・カーニー、日・黒田主要中央銀行総裁参加のパネルディスカッションでの発言を注視している」と話した。

28日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」でフランスF2は、27日、仏総選挙後初めてのフランス議会が開かれた。女性議員が増えたことに加えて議員の平均年齢が54歳から48歳へ若返ったと伝えた後「欧州に2度目となるセキュリティ施設、金融機関などを狙ったサイバー攻撃が襲った。今回ウクライナ、チエㇽノブイリ原発、キエフ国際空港も標的にされた。」と伝えた。28日朝放送のスペインTVE、ロシアテレビ、英BBC、カタール、アルジャジーラはともに欧米でのサイバー攻撃のニュースを流した。ロシアテレビは「ウクライナ政府は今回のサイバー攻撃にロシア政府が関わっていると発表した。ウクライナ政府は国内混乱から国民の目をそらそうとしている」と伝えた。28日付のブルームバーグ電子版で「ランサムウエア（身代金要求）に似たサイバー攻撃が世界各地に拡大している。ロシア国営石油会社ロスネフチ、デンマーク海運会社、モラー・マークス、ウクライナでは政府システムが襲われた。感染するとコンピューターが作動しなくなりビットコイン300ドル払い込むよう要求される」と書いた。

28日朝放送のフランスF2は「イラク、モスルでISは包囲されほぼ1平方㌔、サッカー競技場100個分の大きさの範囲に閉じ込められた。最終局面を迎えた。IS兵士の逃亡が続いている。イラク軍の話ではIS兵士200人が8,000人の一般市民を人間の盾に閉じ込めている」と伝えた。フランスF2は「27日、イタリア沖で8,000人の難民が救助された。気候が暖かくなり難民の数は連日増え続けている。」と伝えた。（了）