旭化成、名誉フェローの吉野彰氏が、10月9日、「軽量かつ高出力で、充電して繰り返し使える。スマートフォンやノートパソコン、電気自動車などに広く使われている。化石燃料に頼らない社会の実現に向けた貢献が評価され、2019年のノーベル化学賞を他の外国の研究者2名と共に受賞した。ヤフーブログなどで以下まとめた。
9日のNHKニュースなどでの吉野氏の話の中では「Industry(産業、企業)の人間がノーベル賞に選ばれたのが一番嬉しい」という言葉が特に印象に残った。 企業研究者からは2002年、ノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一氏と今回の吉野彰氏は2人目。
旭化成企業情報によれば、旭化成株式会社は1922年創業の旭絹織(株)設立に始まる。旭化成の社名は、滋賀県石山の旭絹織の工場が「旭日昇天の勢いがあった朝日(旭)将軍、木曽義仲を祀る義仲寺が近くにあったことに由来している。1931年、ビスコース・レーヨン製造、1933年、キュプラアンモニウム、商標「ベンベルグ」製造を始めた。
50数年前の古い話で恐縮だが、当時、旭化成はレーヨンメーカーとして広く知られていた。レーヨン部長時代の杉本文男氏と1961年に社長に就任された、日米繊維交渉当時、日本化学繊維協会長の宮崎輝氏にご指導をいただいた。旭化成が、積極的にM&Aを展開したことから、「ダボハゼ」経営と揶揄されたこともあった。旭化成は様々な事業分野展開を図ったが今回の吉野彰氏のリチウム電池開発も当社多角化戦略の延長線上で生まれたと思われる。
吉野彰氏の10月10日の記者会見の様子に話を戻す。①研究者として必要なものは?「頭の柔らかさと真逆のしつこく諦めない執念深さが必要、②最もつらかった苦労は?「①基礎研究は「悪魔の川」、②開発研究は苦労する「死の谷」、③製品を世に出しても5年くらい売れない「ダ―ウインの海」がある。「ダ―ウインの海」が一番深い。突然売れ出したのがウインドウズ95開発からIT革命が起こった。研究開発投資と相当な額の設備投資も始まり、毎日、真綿で首を絞められる思いだった」と語った。
「子供達へ」と聞かれた吉野氏は「誰かにきっかけを与えられ将来の道を決めていく時期が必ずある。私は小学校3~4年のときだった。」と話し「吹田の千里第二小で担任の先生が「物が化けて新しい物が出来るから『化学』「身近で起こる色々な現象は化学で説明きるんだよと話してくれた。担任の先生が薦めてくれた本がマイケル・ファラデーの「ロウソクの科学」だった。化学への関心がかきたてられた。」と答えた。吉野氏は研究以外のジャンルでも興味を持っている。「専門的なことを考えても答えは出てこない。関係のない分野に関心を持つことが大事。NHK[歴史ヒストリア]は裏で何が起こっているかという視点から掘り下げられており非常に面白い。」と答えていた。これから先世界は、AT,lot,5G時代に突入する。環境問題への貢献が特に期待されるとの評価が記者会見などを通じて目立った。(了)
9日のNHKニュースなどでの吉野氏の話の中では「Industry(産業、企業)の人間がノーベル賞に選ばれたのが一番嬉しい」という言葉が特に印象に残った。 企業研究者からは2002年、ノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一氏と今回の吉野彰氏は2人目。
旭化成企業情報によれば、旭化成株式会社は1922年創業の旭絹織(株)設立に始まる。旭化成の社名は、滋賀県石山の旭絹織の工場が「旭日昇天の勢いがあった朝日(旭)将軍、木曽義仲を祀る義仲寺が近くにあったことに由来している。1931年、ビスコース・レーヨン製造、1933年、キュプラアンモニウム、商標「ベンベルグ」製造を始めた。
50数年前の古い話で恐縮だが、当時、旭化成はレーヨンメーカーとして広く知られていた。レーヨン部長時代の杉本文男氏と1961年に社長に就任された、日米繊維交渉当時、日本化学繊維協会長の宮崎輝氏にご指導をいただいた。旭化成が、積極的にM&Aを展開したことから、「ダボハゼ」経営と揶揄されたこともあった。旭化成は様々な事業分野展開を図ったが今回の吉野彰氏のリチウム電池開発も当社多角化戦略の延長線上で生まれたと思われる。
吉野彰氏の10月10日の記者会見の様子に話を戻す。①研究者として必要なものは?「頭の柔らかさと真逆のしつこく諦めない執念深さが必要、②最もつらかった苦労は?「①基礎研究は「悪魔の川」、②開発研究は苦労する「死の谷」、③製品を世に出しても5年くらい売れない「ダ―ウインの海」がある。「ダ―ウインの海」が一番深い。突然売れ出したのがウインドウズ95開発からIT革命が起こった。研究開発投資と相当な額の設備投資も始まり、毎日、真綿で首を絞められる思いだった」と語った。
「子供達へ」と聞かれた吉野氏は「誰かにきっかけを与えられ将来の道を決めていく時期が必ずある。私は小学校3~4年のときだった。」と話し「吹田の千里第二小で担任の先生が「物が化けて新しい物が出来るから『化学』「身近で起こる色々な現象は化学で説明きるんだよと話してくれた。担任の先生が薦めてくれた本がマイケル・ファラデーの「ロウソクの科学」だった。化学への関心がかきたてられた。」と答えた。吉野氏は研究以外のジャンルでも興味を持っている。「専門的なことを考えても答えは出てこない。関係のない分野に関心を持つことが大事。NHK[歴史ヒストリア]は裏で何が起こっているかという視点から掘り下げられており非常に面白い。」と答えていた。これから先世界は、AT,lot,5G時代に突入する。環境問題への貢献が特に期待されるとの評価が記者会見などを通じて目立った。(了)