しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ジョン・ウィック

2015年10月18日 23時56分51秒 | 作品名(さ行)
第391回「新たなダークヒーローの誕生となるのか?」
何度かこのブログでも言っていますが、次世代のアクションヒーローが不在だと思っています。いまだにスタローンやシュワルツェネッガーが活躍し続ける中で、個人的に期待した人物がいました。「スピード」「マトリックス」などで頭角を現し、あっという間にトップスターの仲間入りをしたキアヌ・リーブスです。最近ではアクション映画からは遠ざかってしまっていましたが、彼が再びアクション映画をやると聞けば、期待は自然に膨らむものです。今回の作品は「ジョン・ウィック」です。

物語は血まみれな彼が倒れ込むところから始まります。彼はかつて裏社会では一番有名で凄腕の殺し屋だった。しかし、愛する人に出会い彼女と結婚することをきっかけに引退し、静かな生活を送っていた。そして5年が経った頃、彼女は重い病気に侵され、この世を去ってしまう。愛する人を失い失意の中で苦しむ彼に贈り物が届く。死を予感していた彼女はジョンに犬を送った。自分の代わりになればと。新たな生活を始めたジョンにロシアン・マフィアの影が忍び寄る。ある日、彼の車を気に入ったマフィアのボスの息子が彼の家に忍び込み彼から愛車を盗み出した。それだけなら良かった。それだけなら・・・その時に騒いだ犬を彼は殺してしまった。怒りに震えるジョン。もうなにもかも失った彼は今まで眠らせていた自分の中の野獣を目覚めさせた。そして彼の鮮やかな復讐劇が始まるのだった。

スクリーン上で生き生きと、そして見事なアクションを魅せるキアヌ・リーブスを久しぶりに観た気がする。実力はあったはずである。作品や役柄に恵まれなかっただけなのだろう。そう思ってしまうくらいに彼は見事にジョン・ウィックというキャラクターを演じてみせた。トム・クルーズのように自分をプロデュース出来る能力がもっと彼にあったら、もっと苦労せずにスターダムにのし上がっていたであろう。

お話はとても単純で、マフィアのボスの馬鹿な息子が起こした馬鹿な行動で怒らせた相手が裏の社会では知らない人はいないほどの大物だった。そして見事に殺されるというだけです。それでも脚本はきちんと練られている、脇役にはウィレム・デフォーやジョン・レグイザモなど豪華な人を配して盛り上げている、エンディングまでの流れは見事でした。

ただ残念な点は前半部分の奥さんが死ぬまでと、犬が彼の元に来てからというこの作品の一番大事な部分をアッサリと描いてしまった為に、彼の怒りを「そこまでするか?」と感情移入できない人もいるのかな?と思ってしまいました。もっと時間を掛けて丁寧に描けばジョンの怒りをもっと効果的に描けていたように思います。

点数は★★★☆☆です。製作側はこの作品がヒットすればシリーズ化したいのでしょうが、うまく行くかは疑問が残ります。彼が引退に至ったエピソードや、今後の彼の生き方など興味のあるエピソードは残っていますが、かなり良く出来た脚本でないと、結局同じアクションシーンを延々と見せられるという結果になり、1作目を超えられないということになりかねないので。

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キアヌ・リーブス,ウィレム・デフォー,ジョン・レグイザモ,イアン・マクシェーン,ミカエル・ニクヴィスト
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