しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

スプリット

2017年05月21日 18時09分25秒 | 作品名(さ行)
第426回「まさか壮大な前フリだったとは・・・」
ブログで何度か言っていますが、M.ナイト・シャマラン監督はデビュー作である「シックス・センス」から注目し、ほぼ全ての監督作品は観ています。ただここ数年は色々な事情でしょうが、彼らしい作品を撮れてはいないのが現状です。今回の作品「スプリット」が23人格を持った多重人格者のサスペンス・スリラーと聞いて、原点回帰かもと楽しみにして劇場へと足を運びました。まさかあんな展開が待っていようとは・・・

3人の女子高生ケイシー、クレア、マルシアは、クレアの誕生日パーティーの帰り道、見知らぬ男に拉致され、目覚めると窓の無い薄暗い部屋の中にいた。そこへ神経質な雰囲気を漂わせた男が現れた。男はある目的の為に3人を誘拐した、その時まで待つようにいう。3人は脱出する方法を必死に考える。すると、ドアの外から男女の会話する声が聞こえてきた。3人は助けを求めて声を上げるが、そこに現れたのは、女性の服に身を包み、女性のような口調で話す先ほどの男だった。彼女は「大丈夫、彼はあなたたちに手を出したりしないわ。」と語る。混乱する3人の前にさらに9歳の男の子だという彼が現れる。彼は解離性同一性障害だったのだ。なんとかして逃げ出そうとする3人だったが、次々と失敗。何が目的なのかわからないまま時間だけが経過していく。やがて24人目の人格の存在がわかり・・・

23人の人格と聞いて私は「24人のビリー・ミリガン」をすぐに思いついた。これは実話だったが、正直、23人の人格をどのように表現するのか心配だった。その心配は1人の俳優によって見事に解決される。主演のジェームズ・マカヴォイだ。もちろん23人全員が登場することはなかったが、8人の人格を見事に演じ分け、表情や仕草、話し方まで変え、素晴らしい演技だったと思う。私が鑑賞していて別の人格に変わった瞬間がわかるなんて凄いなと驚嘆してしまいました。さらにラストでは同時に複数の人格が会話をするシーンなども見どころです。「ウォンテッド」で初めて彼の存在を知った時はこれほど大俳優になるとは思っていませんでしたが、すっかりカメレオン俳優になった彼の今後が楽しみで仕方ありません。


【ここからは今後の作品についてのネタバレを含みます。】
この監督の作品だから舞台がフィラデルフィアなのはすぐにわかった。見覚えのある列車や駅が登場してもそれほど重要だとは思っていなかった。ただラストで彼が登場した瞬間に鳥肌がたった。個人的にこの監督の一番好きな作品「アンブレイカブル」に登場する彼だ。私は映画が公開された後からずっと続編を待ち望んでいたのだ。しかし、続編の話を聞くことはなく、どんどん商業映画を作っていく監督に対し落胆していた。ところがここへきていきなりの同じ世界観での作品であることが示唆された。さらに上映終了後には【急告】のテロップとともに、続編「GLASS」の製作も発表された。するとこの作品で敷かれた伏線がいきなりバタバタと音をたてて自分の中で繋がり始めた。

24人目の人格である「ビースト」。悪役には必ず異名があるとは「アンブレイカブル」でのイライジャのセリフだ。ビーストが生まれた場所は駅。さらにホームに手向けられた花束。あくまで私の勝手な解釈だが、主人格であるケビンを虐待していた母親は「アンブレイカブル」の主人公デヴィットの助かった15年前の列車事故で死んだのだろう。意図せずケビンを虐待から救うことになったイライジャ。3人の点が線となり繋がり始めた。

万人受けする作品でないことは十分承知したうえで、私はこの作品に★★★★★を付けたいとおもう。「アンブレイカブル」から繋がる作品であることが評価を上げたのは確かだ。それでもサスペンス・スリラーとして一定の出来であったと思う。セリフの中にも多くの伏線とヒントがあるので見逃さないでほしい。

さらにケイシーについても多くの伏線を残したままだ。恐らく辛い幼少期を送り、現在も苦しんでいるであろうことは容易に想像できる。その表現を随所に織り込みながらも具体的な結論を出さなかったのは、おそらく続編でさらに彼女もまた真実の姿を現すことになるのだろう。(何もないかもしれないが。)今回の事件で彼女が偶然に被害者となり(被害者になるのは、ケイシーを除いた2人でよかった。)そして生き残った。その事になんらかの意図を感じずにはいられないのだ。

続編ではブルース・ウィリス(アンブレイカブル)、サミュエル・L・ジャクソン(ミスター・ガラス)、ジェームズ・マカヴォイ(ビースト)の3人がどのような共演を見せるのか?このお話がどのように決着するのか?さらに15年もの間、彼はどうしていたのか?など気になる点が明かされ、見事な作品となることを心から期待しています。

※アンブレイカブルについての記事はこちら

スプリット ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]
ジェームズ・マカヴォイ,アニヤ・テイラー=ジョイ,ベティ・バックリー,ヘイリー・ルー・リチャードソン,ブルース・ウィリス
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (3)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス

2017年05月14日 23時23分31秒 | 作品名(か行)
第425回「とにかく底抜けに明るく前向きで笑える映画」
続々と「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」に向けて各キャラクターの単独作品が発表され、予告編が続々と公開されていく中で、今回の作品「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」のメンバーも参加がアナウンスされ、どんなふうに絡んでいくのか?きちんとそれぞれのキャラクターが活躍するのか?など色々と心配はありますが、ひとまず、彼らの単独作品の第2作目の公開となりました。もちろん公開日に行きましたよ。

銀河の危機を救ったガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々はノバ艦隊の後ろ盾に銀河の困り事を解決し、報酬をもらうことを続けていた。ある日、ソヴリンという惑星での仕事を終えたガーディアンズだったが、ロケットが報酬だと言って盗み出した「アニュラクス電池」がソヴリンの女王の怒りを買ってしまった。帰路に付いた彼らを大艦隊が追いかけてきた。総攻撃を受けて必死に逃げる彼らだったが、周りを囲まれ、これまでかと諦めた時、見たことも無い宇宙船が艦隊を全滅させてしまった。見知らぬ宇宙船に救われ、その宇宙船から現れたエゴという宇宙人は、ピーターの父親だと名乗った。半信半疑なピーターだったが、エゴの誘いで彼の住む星へと向かうことにする。2手に別れたガーディアンズ。ピーター達の帰りを待つことになったロケットとグルートだったが、彼らの元にピーターの育ての親でもある宇宙海賊ラベンジャーズのヨンドゥが現れ捕まってしまう。ソヴリンの女王はヨンドゥを雇いガーディアンズを捕まえるように依頼していたのだった。さらに危機は続く。ピーターの父親を名乗ったエゴの本当の目的が明らかになった時、ガーディアンズに最大の危機が訪れるのだった。

前作のブログを読み返してみたのですが、個人的にはあんまり満足していないなと思いました。今作の公開前に1作目を見直したのですが、後半の展開をほぼ覚えていなくて、悪役が「エージェント・オブ・シールド」でコールソンを甦らせ、お話の中心となっているクリー星人だったり、ガモーラがサノスの娘だったりと、細かい設定を改めて知る事になったことを考えると、前作の解りづらさに睡魔に襲われていたのかもと思いました。

で、今作の感想ですが、とにかく面白かった。終始笑いを散りばめていて、前作のギャグを言いながらもどことなくダークな感じが今作では全く影を潜め、とにかく笑い満載な作品でした。もちろんストーリーの核を成す部分では真面目にお話は進んでいきますが、ロケット、ドラッグス、ベビーグルートなどが関わる部分では常に笑いを散りばめて底抜けに明るい作品でした。だからこそ彼の死がとにかく悲しく、見事に昇華されているのだと思います。

今作では悪役が前作よりもさらに掴みどころの無いキャラクターで、しかも能力がなんでもアリな感じなので、「魅力的な悪役」という意味では魅力には欠けますが、無理のない設定と脚本でそれを乗り切っています。

さらに、いつものようにおまけ映像も満載です。今回はいくつもおまけ映像があり、どれもが次作以降への伏線なのか?それともただのおまけなのかで、迷うほどたくさんあります。どれもおまけにするには勿体ないほどの出来で、スピンオフがさらに作られそうな映像でした。

作品の点数は★★★★★です。もちろん前作を鑑賞しておく必要はありますが、続編はつまらないという定説を見事に打ち破ってくれる素晴らしい作品になっています。さらに3作目も公開前に決定しているようですし、インフィニティー・ウォーでの活躍も楽しみでなりません。まだまだマーベル映画で楽しめそうです。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
クリス・プラット,ゾーイ・サルダナ,デイヴ・バウティスタ,ヴィン・ディーゼル,ブラッドリー・クーパー
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (7)