しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

■ブラックパンサー

2018年03月11日 23時37分13秒 | 作品名(は行)
第447回「新たに現れた黒きヒーローの圧倒的な姿に」
ずっと楽しみにしていた。彼の存在はずいぶんと前から別作品で語られ、いくつもの伏線が張られている。あとはタイミングだけだった。そのタイミングは見事過ぎるくらいにやってきた。先に公開されたアメリカ本国での大ヒットぶりを聞けば聞くほど楽しみになった。今回の作品はもちろん「ブラックパンサー」です。

アフリカ中央部に位置する途上国「ワカンダ」。表向きは農業を中心にした小国だと思われている。しかし、その実態は大きく異なる。はるか昔、その地に落ちた隕石に含有していた未知の金属「ヴィブラニウム」。その金属には驚くべき能力が隠されていた。その力を得た先住民はその力が悪の手に渡れば、世界を滅ぼす危険があるとし、その存在を隠してきた。歴代のワカンダ王はその秘密を守ると同時にヴィブラニウムの研究を続け、その恩恵によってワカンダは最新テクノロジーを誇る豊かな国になっていた。
他国との交流を避けてきたワカンダだったが、先王であったティ・チャカ王は混迷する世界を救おうと国連会議への参加を決意する。しかし、アベンジャーズの分裂を画策していた事件に巻き込まれ死亡してしまう。その息子ティ・チャラは先王の遺志を継ぎ、即位の儀式の為に帰国した。無事に儀式を行いブラックパンサーを継いだティ・チャラだったが、事件は起こった。かつて、ワカンダに忍び込みヴィブラニウムを盗み出したことがある武器商人ユリシーズ・クロウがイギリスの美術館に展示されていたヴィブラニウムの含まれた展示品を盗み出したのだ。しかもそれを手引きした男がワカンダ出身である可能性があった。ティ・チャラはその行方を追いかけて韓国へと旅立つのだった。

とにかく良く出来た作品でした。今まで最初のエピソードを描くのはとても難しいと話をしてきましたが、スパイダーマンの登場もそうであったように、初登場が「シビル・ウォー」である程度の説明を省いて描く事が出来たのは、とても有利だったと思います。

さらにこの作品を盛り上げたのはキャストと音楽でした。キャストについては徹底して黒人俳優を使い、世界観を統一したこと。ワカンダという未知の国を見事に描くことが出来ていました。音楽もこんなに鑑賞中に音楽がカッコいいと思った作品はとても珍しいと思いました。この世界観の徹底を許したマーベルも褒めるべきでしょう。

点数としては満点に限りなく近い★★★★☆です。とてもいい作品だったのですが、個人的にマイナスだった点は悪役についてです。これも以前から言っていますが、魅力的な悪役の存在はその作品を1段も2段も上げてくれるのです。いい例は「マイティー・ソー」でいうところのロキの存在です。今作の悪役であるエリック・キルモンガーはロキになれる可能性を秘めたキャラクターでした。ところが登場も唐突だったし、悪役に徹しきれていない感じを受けました。もっと残酷でもっと嫌われ役に徹するのか、もしくは次作以降を見据え、ティ・チャラの右腕とするのか、どちらかに振り切ってしまったほうが良かったと思います。個人的には悪役に振り切っていたユリシーズ・クロウのほうが魅力的に映り、いい人になりたいのか?ワカンダを滅ぼしたいのか?中途半端な印象をエリックからは受けました。それでも映画自体はとても面白く仕上がっていました。

4月27日には「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」の公開が控え、その後もマーベルは続々と作品の公開が予定されています。ファンとしてはまだまだ楽しめそうで嬉しい限りです。
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ブレードランナー2049

2017年10月29日 20時37分25秒 | 作品名(は行)
第439回「前作はこの続編を描くためにあったのではないか?」
「ブレードランナー」といえば、映画ファンであれば誰もが通る道だろう。作品の内容・評価はさておき、映画ファンを自負するのなら鑑賞しておくべき作品だと思う。かくいう私も幼い頃から幾度となく鑑賞してきだ。幾度となくというのは、この作品は公開後に、幾つものバージョンが存在する珍しい作品なのだ。劇場公開版、ディレクターズカット、ファイナルカットなど未公開シーンを加えたりして幾つものバージョンが存在する。その度に私は挑戦するのだが、結果は決まって負けるのだ。何に負けるのか?睡魔に・・・今回の作品は「ブレードランナー2049」です。

ここからの記述には物語の確信に触れる部分があります。個人的には知ったうえで鑑賞しても、全く問題ないと思うのですが、どうも公になっていないようなので、ご注意ください。


舞台は病気や貧困が蔓延し荒廃した、2049年のカルフォルニア。ロサンゼルス市警に所属しレプリカント(人造人間)を専門に追いかけるブレードランナーであるK。正式名称はKD9-3.7、そう彼自身もレプリカントなのだ。彼はとある任務で隠れ続けていた旧式レプリカントのサッパー・モートンが住む農場へとやってくる。抵抗する彼を「解任」し、上司に連絡をとるKだったが、彼が偵察させていたドローンが木の根元に埋まるコンテナを発見する。その中には30年ほど前に死んだと思われるレプリカントの骨格が納められていた。分析の結果、女性であり死因は出産の際に施した帝王切開が原因だとわかる。これは重大なことを意味していた。生殖能力の無いレプリカントが出産するはずはないのだ。もしそれが事実だとしたら、世界中を混乱に陥れることになる。Kはその謎を探るべく調査を開始するのだった。

書きたいことが多過ぎて、どこから話せばいいのか迷っている。前述したように「ブレードランナー」はもちろん観ています。しかし、劇中の独特な世界感。歪で陰湿な情景、不確かな会話劇により、私は睡魔に襲われ、しっかりと観た記憶がなかったのです。しかも今作の上映時間が2時間43分と聞いて、「これは無理かも・・」と思ったので、レイトショー前に昼寝をし、万全と思える態勢で、劇場へと赴きました。すでに睡魔に負けることを想定していました。ところが、あれほど魅力的に映らなかった前作とほぼ同じ情景なのにこの作品で私が睡魔に襲われることはありませんでした。

前作は人間とレプリカントの「禁断の恋」を描いた作品。今作はその後の2人に子供が出来たことで、人間側にとっては絶望の火種、レプリカント側にとっては解放となる希望の種を描いた作品。個人的には後者のほうが物語のテーマとしてずっと魅力的に映りました。そしてそのテーマをSFの世界観の中で見事に描いてくれました。久しぶりにこれは面白いと断言できる作品でした。

ネット上では賛否両論が渦巻いています。公開前にも本国アメリカでは興行的には失敗だという記事もありました。でも私はこの作品は傑作だと思います。前作は今作を描くために作られた前日譚だと言ってもいいくらいに思っています。そのくらいこの作品はSF映画の形を借りながら、とても壮大なテーマを描いているのです。

この作品で一番問題になるのが、レプリカント(人造人間)の定義についてです。前作で私もずっと悩んでいたのですが、多くのSF映画で人間に近い存在として、アンドロイドや人工知能(AI)、ロボット、クローンなどが描かれています。それらは人間に近いといっても、明らかに違いが存在します。しかし、今作に登場するレプリカントは限りなく人間だと思って観てください。だからこそ、人間との違いがほとんど無いのに、奴隷として扱われ、劣悪な環境で重労働を強いられ、さらには戦争の兵士となり消耗品のように扱われる。感情もあり、怒りや哀しみも感じる。なのに「人間もどき」と迫害される。なんだがどこかで聞いたことがある気がしませんか?数百年前まで同じ人間の間で起こっていたことが描かれているのです。個人的には前作で「恋愛」に焦点を当てることでそのテーマが少し解りにくかったのかもと思いました。今作は「家族」というテーマになったことで状況は複雑化したのですが、理解が容易になっていました。

ボロクソにこの作品を評価している人もいます。ですが、私の評価は★★★★★です。この作品は素晴らしい作品だと思います。いい映画の条件として鑑賞後にその映画について誰かに話したくなる。というのがありますが、この作品はまさにそれです。この作品を低評価している人に、「そこはこう考えたら?この表現はこうなんだよ。」と説明したくなる作品です。長い上映時間、独特な世界感、解りにくい設定。そんなところも含めて、私はこの作品を評価したいと思います。まだまだ残された謎や、伏線がいくつかありますが、安易に続編を作って欲しくないくらい素晴らしい作品でした。

最後にこの作品はあくまでSF映画です。人間を描き、家族を描き、人と人造人間の違いを描いていますが、サイエンス・フィクションです。それを楽しめるか否かが、この作品の評価の分かれ目なのかなと考えています。この作品を観て、つくづく私はSF映画が好きなんだと再認識させられました。

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■パワーレンジャー

2017年07月19日 23時58分22秒 | 作品名(は行)
第430回「これこそが原点回帰ではないだろうか?」
日本発祥の「スーパー戦隊シリーズ」が海を渡りアメリカで大ヒットしているという話題を聞いたのはどの位前だろうか?日本独特の勧善懲悪がアメリカでも通用するものなのかと疑問に思ったが、そんな「スーパー戦隊シリーズ」がとうとう映画になったと聞けば、やはり気になってしまうというもの。今回の作品は「パワーレンジャー」です。

地球上にまだ恐竜たちが存在していた時代、地球外より訪れたエイリアン軍団によって支配されようとしていた。しかし、ある5人の戦士たち命を賭した活躍によって地球は危機を脱することができた。そこにはやがて新しい命が芽生え、時は流れた。アメリカの片田舎にある小さな町・エンジェル・グローブに、普通に暮らす若者たちがいた。
ジェイソン・スコットはかつて学校のアメフト部でエースと期待されていたが、足のケガが原因で引退し無気力が毎日を送っていた。ある日、学校で補習となり同じクラスにいたいじめられっ子のビリーを助けたことで仲良くなり、彼の父親と行っていたという炭鉱へと向かうことになった。そこには偶然、同じ高校に通うキンバリー、トリニー、ザックがいた。彼らもまたさまざまな理由で学校では浮いた存在だった。その炭鉱で彼らは見たこともない物質で出来た5色のコインを見つける。5人に5色のコイン。不思議な因縁を感じる彼らだったが、無断で炭鉱に忍び込んだために警察に追いかけられてしまう。必死で逃げる5人。しかし、逃げる際に踏み切りで貨物列車と彼らの乗っていたワゴン車が衝突してしまう。が、彼らは何事も無かったかのように翌朝、それぞれの家で目を覚ました。傍らにはあのコインがあった。さらに彼らの身体にも驚くべき変化が起こっていた。彼らはまだ気づいていなかった。それが彼らの運命を大きく変えることになろうとは。

私が子供の頃観ていたのは「ゴレンジャー」や「サンバルカン」。戦隊シリーズの初期のものだ。最近は放送しているのがどんなものかくらいは知っているが、正直、まったく見ていませんでした。ヒーローものに関しても、いまやアメリカではアメコミものがヒット作を連発している状況で、今から感はありました。そんな感じなので全く期待していませんでした。難しい事を考えずに気楽に観られればと・・・

全体の印象としては、それなりに楽しめるし、脚本もしっかりとしていて、最初のエピソードとしては良く出来ていたと思います。ただ色んな事を詰め込み過ぎていて、全体的に展開が早すぎる気がします。(まあ日本のオリジナルも同じですが。)5人がパワーレンジャーとしての役割を飲み込む理由が希薄だったり、戦うことを受け入れるのがもっと丁寧に描かれていたらと思いました。

点数としては★★★☆☆です。上映時間中に睡魔に襲われることもなく、最後まで観ることが出来たのは評価すべきだと思います。出来れば、もっと5人それぞれの特徴ある能力について深く掘り下げられたら、もっと面白くなったのだろうと思います。時間の関係があるのでしょうね。やはりあくまで子供向けですからね。でもアメコミ映画は成功しているのですが・・・

エンドロールを見る限りでは6人目の追加戦士の登場を予感させるシーンを入れたりと、続編を作る気は満々みたいなので、次回作があれば、もう少し丁寧にそれぞれのキャラクターを描いて欲しいと思いました。

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パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

2017年07月09日 16時21分52秒 | 作品名(は行)
第429回「それはもう完全に乗り掛かった舟でした。」
それまでは「カリブの海賊」と呼ばれていたアトラクションが、この作品「パイレーツ・オブ・カリビアン」の大ヒットによって、その後の呼び名が変わってしまったほど大ヒットしたシリーズの6年ぶり5作目の新作「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」を鑑賞しました。世間のフィーバーぶりをよそに、個人的にはそれほど思い入れのある作品ではないのですが、4作目までを鑑賞しているので、それこそ「乗り掛かった舟」とばかりの鑑賞でした。

ヘンリー・ターナーは、過去に伝説の海賊ジャック・スパロウと共に旅をした父親ウィル・ターナーの呪われた運命を救う方法を探して世界中を奔走していた。ある日、海にまつわる伝説を調査したところ、呪いを解くには伝説の秘宝「ポセイドンの槍」が必要なことがわかる。その後、英国軍の水兵になったヘンリーが船に乗っていると、海の死神「サラザール」の率いる船に襲われてしまう。船員達が殺されていく中で、ジャックを探していることをサラザールが知ると、ヘンリーを生き証人として殺さない事を約束する。しかし、交換条件としてジャックを探し出し、サラザールの元へ連れて来いという。死神サラザールとジャックは深い因縁で結ばれていたのだった。その頃、ジャックはそんな事を知る由もなく、いつものように仲間達と悪事の真っ最中だった。

あくまで個人的な意見ですが、3作目で大団円を迎えたのに、さらに欲目を出して作られた4作目「生命の泉」がさほどヒットしなかったことで、もう作られないと思っていたのですが、ほぼ無かったことにして、かつての人気キャラクターを呼び出して作られた続編が面白いわけがないだろうと思っていました。まあオーランド・ブルームもキーラ・ナイトレイもその後の作品に恵まれてはいないので出演オファーを断ることは無いとは思いましたが・・・トランスフォーマーもそうですが、最近は無理やりシリーズ化して稼ごうとする作品が多過ぎる気がします。そんなわけで、まったく期待せずに劇場へと足を運んだのでした。

案の定、ヒットした作品から繋げるための無理やりな脚本、サラザールの設定も1作目のバルボッサ達の設定にそっくり。さらには物語の最重要アイテムはジャックがずっと持っているコンパスと、良く言えば「原点回帰」なのですが、悪く言えば「暖め直し」に近い作りに目新しさは感じませんでした。

と、ボロクソに言ってはきましたが、評価はそれほど悪いものではありません。テンポのいい展開と見た目の派手なアクション、解りやすい展開とエンターテイメント作品としてはかなり評価が高いと思います。特に難しいことは考えずに海賊の世界観に没入すれば、とても楽しめる作品になっています。

作品の点数としては★★★☆☆です。3部作との見事な絡ませ方やキャラクターの登場のさせ方を見れば、ファンにはとても面白い作品になっていると思います。「最後の海賊」などと邦題を付けてしまいましたが、エンドロールを見る限りでは、まだまだ続編を作りたいみたいですね。無理やり続けるのは?と思ってしまいます。ジェリー・ブラッカイマーのことですから、まだまだ続けるのでしょうね。であるならば、よく練られた脚本をお願いしたいですね。

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パッセンジャー

2017年03月28日 22時33分27秒 | 作品名(は行)
第422回「もう少し違う描き方をしていたら、傑作だったのかも。」
前から言っているようにSF映画が大好きだ。今の科学では不可能かも知れないが、もう少し時間が経てば、科学の進歩が進んだら・・・と考えてワクワクしながら観るのが大好きです。なのでSF映画と聞けば、まずは見ておかなければと思うのです。今回の作品は「パッセンジャー」です。

時は未来。荒廃した地球を離れ、新たな植民地を求めて巨大宇宙船「アヴァロン」に乗船したのは5000人の乗客と238人の乗組員。彼らは冬眠装置で眠ったまま、約120年かかる植民星へと向かう長い旅路の途中だった。30年が経過した頃、突如として乗客の1人だったジム・プレストンの冬眠装置が動きを止めた。目覚めた彼は星に到着したのかと思ったが、事態はそう簡単ではないことはすぐにわかった。彼以外の人間は誰一人として目覚めていなかった。再び冬眠装置を動かそうとするが、予備の装置は無い。さらには装置はあくまで冬眠状態を維持するための装置で、冬眠状態に入るには別の処置が必要で、宇宙船にはその設備が無い。それは残された90年をこの宇宙船で生きること。つまり残りの人生をここで終えることを意味していた。絶望の中で自暴自棄になった彼だったが、そんな彼を救ったのは冬眠装置で眠っている1人の女性だった。彼女は作家のオーロラ・レーン。この宇宙船での事、植民地へ着いてからのことを本にまとめるのを目的に乗り込んでいた。彼女の事を知れば知るほど、思いは募るばかりだった。そして彼が目覚めて1年が経ったころ。彼はとある決断をする。それは彼女の冬眠装置を停止し、目覚めさせることだった。

作品としては想像していたものとは違っていましたが、決してつまらない作品ではありませんでした。しかし、色々と突っ込み所が多かったのも確かです。数千人規模での移民計画なのだから、あらゆるトラブルに備えていて当然。なのに冬眠装置の故障を直すことはおろか、再び冬眠することも出来ない。もちろん、そういう状況を作らなければ物語にならないのはわかります。であるならば、主人公の彼が目覚めた理由が装置の故障という「予想外のトラブル」ではなく、なんらかの重要な意味があったというほうが説得力があったと思っています。

実際に劇中では技術者である彼が目を覚ますには十分なトラブルが起こっていました。私は完全に「彼はそのトラブルを解決するために選ばれた」と思っていましたが、そのまま何と1年が経過、彼女が目覚めて、さらに1年が経過する。物語は2人の恋愛模様に焦点があたり、冒頭のあのシーンは?と疑問に思ったままお話は進んで行きました。

最近のSF映画は昔に比べると、評価が上がってきており、アカデミー賞でも作品賞候補になることも増えてきました。「第9地区」や今年度で言えば「メッセージ」などがそれにあたります。この「パッセンジャー」という作品ももう少し脚本をひねっていれば、そんな作品の1つになっていたのでは?と個人的には思っています。2人の恋愛に焦点をあてたのならば、エンディングで描かれた最後の様子(彼らの行く末)をもう少し時間をかけて描くべきだったのではと思っています。

それでも少ない登場人物でよく脚本も練られていて、最後まで睡魔に襲われることなく鑑賞できました。主役を演じたクリス・プラットも良かったし、オーロラを演じたジェニファー・ローレンスはここ数年でメキメキと頭角を現してきた女優さんなので、彼女のあの表情の変化は見事でした。2人の登場人物で終わるのかと思っていたのですが、いきなり登場した3人目の登場人物も思わぬ名優が演じていて、物語に厚みを与えてくれました。さらには船長役の名優にいたっては、たったワンシーンしか登場しないという贅沢な使い方に驚きました。

点数としては★★★★☆です。個人的には彼らがあの後どうなったのか。どのように生き、どのように死んでいったのかをきちんと描いていれば上記に述べたように傑作となっていたのではと思っています。

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バイオハザード:ザ・ファイナル

2016年12月31日 18時06分41秒 | 作品名(は行)
第417回「ようやく終わったみたいだけど・・・」
以前からゾンビ映画好きを公言し、幾つものゾンビ映画をみてきていますが、正直このシリーズをゾンビ物と表現していいのか?は悩むところです。それでも日本のゲームが原作ですし、大ヒットシリーズとしてのファイナルですので、しっかりと見届けさせてもらおうと劇場へ向かいました。今回の作品は「バイオハザード:ザ・ファイナル」です。

Tウイルスの蔓延によって、人類滅亡が目前に迫った世界。幾多の死闘を繰り広げてきたアリスとアンブレラ社の戦いは最終局面を迎えようとしていた。ウェスカーの呼びかけによってワシントンに集まったアリスをはじめとする精鋭部隊だったが、ウェスカーの裏切りによって多くの仲間達は死んでしまった。なんとか生き残ったアリスは1人ラクーンシティを目指していた。それはこの混乱を終わらせるカギがかつてアンブレラ社のあったハイブにあると人工知能レッドクイーンが教えてくれたのだ。アンブレラ社によって作られたレッドクイーンは会社を裏切ることは出来ない。そこでアリスにアンブレラ社を潰させる為のヒントを与えたのだ。残された時間は48時間。アリスはかつて訪れたハイブのあるラクーンシティへ向けてバイクを飛ばすのだった。

この作品は今作を含めて6本作られていますが、個人的にゾンビ映画として面白かったのは最初の2本くらいで、あとは広げた大風呂敷を回収できずに、次作の冒頭でリセットを繰り返してなんとか体裁を整えてきました。今作もそれは健在です。前作のラストでホワイトハウスの上で「いよいよ最終決戦か?」みたいな煽りで終了しましたが、今作の冒頭では案の定ウェスカーに騙されて、レジスタンスは壊滅状態。挙句の果てに良くある「残り48時間」などという安易なカウントダウン設定。ゾンビは出てくるものの特にストーリーには絡まない。今まで活躍してきたキャラクターもクレアが登場するのみと、正直褒めるところが見つかりません。

それでも最後まで睡魔に襲われることなく鑑賞できたのは、一定レベル以上のストーリーとアクションを見せてくれたからだと思います。この作品はもはやゾンビ映画ではなく、アクション映画だと思ってください。そう考えれば一定のクオリティを保った面白い作品だと思います。最後に基本に戻りハイブのあの閉鎖的な空間を使ったのも、納得できます。

点数は★★★☆☆です。ずっと見てきたファンであれば観てもいいと思いますが、特に思い入れが無いのであれば、地上波を待てば十分だと思います。日本への敬意の表れなのかローラが主要キャストに起用などと騒がれていますが、かなりのチョイ役です。セリフがあっただけ幸せです。前作の中島美嘉よりもアッサリとした退場でした。派手さばかりが目立つアクション映画となってしまいましたが、地味でもゾンビ映画としてもっと面白い作品になれたような気がしてとても残念です。

これで2016年のブログは最後ですが。来年はどんな作品に出会えるのでしょう。マーベルシリーズはまだまだ広がりを見せていきそうだし、今後も期待しながら2016年のブログを終わりにしたいと思います。

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ミラ・ジョヴォヴィッチ,アリ・ラーター,ショーン・ロバーツ,ルビー・ローズ,ローラ
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ハドソン川の奇跡

2016年09月25日 22時39分03秒 | 作品名(は行)
第410回「決して娯楽作ではなかったけれど・・・」
正直、他に観たい作品が無かったというのがこの作品を選んだ理由です。有名な事件だったので、当時の事は覚えていたし、それほど裏に色々あった事件だとは認識していなかったので、トム・ハンクス主演、クリント・イーストウッド監督という布陣を聞かなかったら鑑賞はしていなかったかもしれません。今夜の作品は「ハドソン川の奇跡」です。

2009年1月15日、真冬のニューヨークで、安全第一がモットーのベテラン操縦士サレンバーガー機長は、いつものように操縦席へ向かう。USエアウェイズ1549便はラガーディア空港を無事に離陸したものの、マンハッタンの上空わずか850メートルという低空地点でバードストライクによって両側のエンジンが停止してしまう。このまま墜落すれば、乗客はおろか、ニューヨーク市民にも甚大な被害が及ぶ状況で彼が下した決断は、ハドソン川への不時着水だった。それはとてつもなく危険な賭けだったが、ケガ人は出たものの乗客乗員155名は全員無事だった。マスコミも「ハドソン川の奇跡」として機長を英雄だと祀り上げる。しかし運輸安全委員会は機長の判断は正しいものだったのか?どこかの空港へ着陸させることはできなかったのか?と疑問を投げかけるのだった。

個人的には事実を時系列を追って作られているのだろうとばかり思っていました。しかしいきなりスクリーンで繰り広げられたのは最悪の結末。旅客機がマンハッタンへと墜落する光景からでした。もちろん機長の夢オチだったのですが、まずは事件の顛末を観客に見せると思っていた私は、完全にこの映画に飲み込まれてしまいました。

そして肝心の事故シーンが始まったのは映画も中盤に差し掛かった頃になってやっとでした。2001年の同時多発テロも記憶に新しく、日航機事故も記憶している私にとってはあの警告音は心にズシっと重くのしかかりました。そんな状況の中でハドソン川への不時着を決断した機長の判断は見事だったし、犠牲者が出なかったのは本当に奇跡と呼ぶしかありません。もし同じ状況が再び起こったとしても同じ結果になるとは限りません・・・というより絶対に違う結果となっていたでしょう。

作品の点数は★★★★☆です。見応えは十分だし、96分という短い上映時間ですが、観客をスクリーンに惹きつける監督の手腕は見事でした。出演している俳優さんも顔を見てわかったのは3人だけ。それでもあれだけ見応えのある作品は凄いと思います。ただ事故をテーマにした作品だけに、あまり楽しい作品ではありません。拒否反応を示す人もいるでしょう。そういう意味で諸手を挙げて満点評価には出来ませんでした。

エンドロールで実際の機長や当時の乗客が登場しています。彼らの今の姿を見ると感慨深いものがありますね。きっと不思議な絆で結ばれているのでしょう。

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ファインディング・ドリー

2016年07月24日 21時48分51秒 | 作品名(は行)
第405回「素敵な映画の続編は、やはり素敵な映画でした。」
ピクサー映画好きを公言している私ですが、最近のピクサー作品はちょっとクオリティが低下気味にあるなぁ・・・と思っていました。ディズニーに買収されるまでは約年1回くらいのペースでの公開だったのに、ここ数年は年に2~3本は公開されるようになってきていました。もちろん採算を考えれば、本数は多いに越したことはないのですが、そのことで脚本が良く練られておらずに作られる作品があることは嘆かわしいことだと思っていました。今日の作品「ファインディング・ドリー」は前作「ファインディング・ニモ」の続編ということはタイトルを聞けばわかりますが、ディズニー資本の入った名作の続編を心配していました。

カクレクマノミのニモが人間に捕まってしまい、父親のマーリンが偶然に出会ったナンヨウハギのドリーと共に、大冒険を繰り広げニモを探し出してから1年が過ぎた。ある日、ドリーは夢を見た。かつて自分は両親と共に暮らし大きな愛で包まれていたことを想いだしたのだ。忘れん坊のドリーだったが自分はずっと両親を探して旅をしていたことを忘れていたのだ。居ても立っても居られないドリーは1人で両親を探し出すと飛び出していってしまう。全く乗り気でないマーリンだったが、「前に助けてくれたドリーの為に、今度は僕らが協力する番だよ。」というニモの言葉に、3人は再び旅に出るのだった。

個人的にはドリーのようなキャラクターは好きではありません。それは私自身がどちらかと言えばマーリンに近い性格だからだと思います。前作では脇役だった彼女が主人公だと聞いた時に私は「どんな物語になるのか?」と心配になりました。ところがそれは間違いだったと気づかされることになります。ドリーというキャラクターは彼女1人で成り立つキャラクターではなく、その周りにいる多くのキャラクターを巻き込むことで成立していたのです。

今作でもドリーの異質さは変わりありません。「忘れん坊」という可愛らしいキャラクターで包んでいますが、その忘れっぷりはもはや病的だと思います。それでも彼女を支える周りのキャラクター達がお見事でした。タコのハンク、ジンベイザメのディスティニー、もちろんニモとマーリンも忘れてはいけません。彼らの見事な活躍のおかげで物語はとても魅力的に仕上がっています。

そして何より脚本が素晴らしかった。魅力的なキャラクターが見事に活躍する為には、やはり魅力的な脚本は不可欠です。前作の良さを残しながら、新作としての新たな展開、ドタバタ劇、そして見事なエンディングと文句の付けようが無い素晴らしい作品でした。

点数は★★★★★です。どうせ子供向けの作品なんだろうなんて甘く見てはいけません。まったく文句が無いわけではありません。タコのハンクがどうして水族館に行きたいのか?とかもっと深く掘り下げたほうがいいプロットはいくつかありますが、あとで考えればあそこはどうなった?と思う程度のものです。この夏には是非ご覧になって欲しい作品の1つであることは間違いありません。

それにしてもピクサー作品は声優さんを選ぶのが本当にうまいです。某アメコミ映画で吹替えしている某女優がネットでボコボコに叩かれていますが、ピクサー作品を見習って上手な人をきちんと選んで欲しいです。正直、上川隆也さんが声優で出演されているのは知っていましたが、エンドロールを見るまですっかり忘れていて、ハンクの声だとわかって驚いてしまいました。さらにディスティニーを演じた中村アンさんも見事にその役をこなしていて、ビックリしました。素人声優が出す異質なものを感じる人が1人もいないのは素晴らしいです。そんなところも魅力の1つかも知れません。

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バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生

2016年03月27日 22時09分25秒 | 作品名(は行)
第397回「なぜこの作品は私の心の琴線に触れなかったのか?」
アメコミ映画好きを公言してきた私がこの作品を楽しみにしていないわけがない。製作が決まった当初から公開を待ち遠しく思っていた。しかし、心のどこかで「大丈夫だろうか?」と心配していた。多くのキャラクターが同時に登場する映画には魅力も多い一方で危険も多く伴うからだ。今回の作品「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」は果たしてどうだったのか?

かつて地球を滅亡寸前にまで追い込んだゾッド将軍の脅威はスーパーマンの活躍によって防がれた。しかし強大な力を持つ2人のぶつかり合いは、そのあまりに大きな力の為に街に暮らす人々の多くが犠牲となった。バットマンとして悪党と戦っていたブルース・ウェインが経営する会社「ウェイン産業」のビルも2人の戦いで倒壊し、多くの犠牲者を出した。ブルースはスーパーマンの強大過ぎる力はやがて人類の脅威となると考え、スーパーマンを倒そうと画策していた。昼間は新聞記者クラーク・ケントとして暮らすスーパーマンもまたバットマンの行為を良くは思っていなかった。やがて2人の運命は激しくなる戦いによって交錯していく。

アメリカにある2大コミック会社「マーベル」と「DCコミック」。ここ数年のマーベル作品の成功をよそに、DCコミックはあまり成功したとは言い難い状況が続いていた。しかし、クリストファー・ノーラン監督によって作られた「ダークナイト」3部作は見事というほかない出来の良さだった。だからこそDCコミックは今後の行く末を彼に託したのだろう。製作総指揮というかたちで進められ始めた計画は、すでに「ジャスティス・リーグ」も視野に入れて進み始めている。ここで私の心配は実現のものとなってしまった。特にこの作品は「急ぎ過ぎてしまった。」と言わざるを得ない。

今作はダークナイト3部作でブルース・ウェインを演じていたクリスチャン・ベイルではなく、ベン・アフレックへと変更している。ということは観る側としてはリブートしたものとして色々なことを捉えて観てしまう。(前3部作は無かったものとするとか)にも関わらず、バットマンとして描かれる部分は極めて少ない。個人的には可能であったならアフレック版バットマンとして1本作った方が良かったように思う。

さらに問題は映画の中心を2人の対決ばかりに焦点を当ててしまった予告編・タイトルを含むプロモーション。実はこの作品2人の対決そのものはあまり重点が置かれていません。それなのに予告編で使われたシーンなどを観ると、まるで熾烈な戦いが2人で繰り広げられるかのように描かれてしまいました。(その半分くらいが夢オチという始末)予告編と本編との温度差に個人的にガッカリしました。

そして、一番重要な悪役について。若きレックス・ルーサーを登場させたことは今後のことを考えると良かったのですが、彼が生み出す悪役が原作を知っている人が見れば、アッサリとこの作品の結末がわかってしまうキャラクターだったのです。もう少し姿を隠してくれれば良かったのですが、原作を見てしまっている私は「ああ。そういう結末なんだ。」と拍子抜けしてしまいました。(結果はその通りになりました。)

点数は★★★☆☆です。悪いところばかりが目に付いた作品でしたが、皆さんの評価はどうなのでしょうか?アメコミに興味が無く、バットマンやスーパーマンの名前を知っている程度の人が鑑賞しても面白かったのでしょうか?

そして、今後に控えている作品群について。DC版アベンジャーズともいうべき「ジャスティス・リーグ」ですが、今作には伏線がとても多く登場します。きちんと登場したワンダーウーマンや、フラッシュ、アクアマンなどなど、彼らをもっときちんと描くべきだったと思っています。ワンダーウーマンの登場などは無理やりに登場させたように感じてしまい、魅力的なキャラクターなのにとても残念でした。日米同時公開だったようなので、本国の評判次第では色々と見直しが入るかも知れませんね。ファンとしてとてつもなく残念な作品でした。

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ファンタスティック・フォー(2015)

2015年10月11日 22時48分37秒 | 作品名(は行)
第390回「やっぱりエピソード0を描くのはとても難しい」
アメコミ映画好きを公言している私なら今回のブログは「ファンタスティック・フォー」であることは容易に想像できたでしょう。かつて2005年と2007年に映画化されたことがある特殊な能力を持つ4人組が活躍するアメコミ映画がリブートされることを知った時は、また彼らの活躍が見られるとワクワクしました。
以前のシリーズが嫌いだったわけではないのですが、2作目が期待したほど面白く無かったことと、ヒューマン・トーチを演じたクリス・エヴァンスは今やキャプテン・アメリカとなってしまったので、そのままというわけにはいかないだろうなと思っていました。そこへ聞こえてきたリブートの話題だったので、とても楽しみにしていました。今回の作品は「ファンタスティック・フォー」です。

子供の頃から科学に夢中だったリード・リチャーズは、親友のベン・グリムと一緒に物質転送装置を作り続けていた。高校生になった彼らは高校の「科学コンテスト」に転送装置を出品するが、役に立たないものを作るなと失格となってしまった。ところがそれを見ていたバクスター財団のストーム博士が彼らの装置に目をつけ、リードを財団の研究所にスカウトした。研究所にはストーム博士の養女・スーザン、息子・ジョニー、そしてリードと同じ研究を長年続けていた問題児であるビクターがいた。彼らは協力して物質転送装置を完成させた。しかし、動物実験に成功すると、その研究の全てがNASAとの共同へと移管するというのだ。手柄を横取りされる前に自分たちで実験を行ってしまおうと、リードとジョニー、ビクター、さらにリードは親友のベンを呼び寄せ、4人は転送装置を起動させた。4人は転送先の「プラネット・ゼロ」と名付けられた場所へと降り立つ。実験の成功に歓喜し、探索を始める4人だったが、その星にあったエネルギー波が嵐となり彼らに襲いかかって来た。必死で逃げる4人だったが、ビクターがエネルギー波に飲まれてしまう。3人もなんとか転送装置に辿り着いたが、エネルギー波を浴びてしまった。さらに帰還の際に研究所にいたスーザンもそのエネルギー波を浴びてしまった。
すると4人の身体に異変が起こり始める。リードの身体はゴムのように伸び始め、スーザンの身体は透明になり、ベンの身体は岩のように変化、ジョニーの身体は炎をまとうようになった。その変化に戸惑う4人はバラバラの道を歩くことになってしまう。

面白いもので、鑑賞前はこの作品に対する肯定的な記事がネット上で目に付く事が多かった。ところが鑑賞後は数ヶ月前の記事にも関わらず、この作品の否定的な記事が多く目に付きます。「アメリカでの公開後に酷評が多い」とか「監督が映画会社に愚痴を・・」など、それは私自身がそれらの記事と同じ感情を抱いているからなのかもしれません。

その感情とは「この作品は失敗だったのかも」という感情でした。決して観たことを後悔するほど酷い出来ではありませんでしたが、前シリーズを超えるものが1つもありませんでした。キャストに関しては前作よりも設定を若くして、その能力に苦悩する様を描きたいという意図は解りますが、とにかく脚本が良くなかった。上記したあらすじですが、あらすじといいながら、映画のほぼ半分を書いてしまっている状況です。普通であれば、ネタバレを恐れるのですが、この作品はリブートでありあらすじを書いたあたりは、ほとんどの人が知ることができるレベルの事です。この作品はそこを描くことに終始してしまい、悪役との対決や能力を持ったことに対する意識の変化などが上手く描かれていませんでした。

私がこの映画で最初に心配したのは上映時間でした。映画館のサイトからチケットを購入するのですが、そこには「100分」という記述がありました。通常であれば映画は2時間がスタンダードです。「LOTR」など壮大な物語を描こうとすれば3時間になります。100分という時間はピクサーに代表されるようなアニメ映画や子供向け作品などに多く見られる時間です。この作品のコンセプトは前シリーズのようなエンターテイメント重視ではなく、主人公達の内面を描くことに重点を置いた作品ということだったので、それでは短いのでは?と思っていました。その心配は的中するのですが・・・

前述したようにキャストそのものは悪くありませんでした。それぞれのキャラクターに合った人選だったように思います。しかし、個人的な感想ですが、スーとジョニーの設定を人種の違う義姉弟にしたことは失敗だったと思っています。この作品では2人の姉弟の絆も重要なプロットになっていると思っているので、養女スーという設定には違和感しかありませんでした。多くの国で上映される作品だから異なる人種も入れたいという気持ちはとても良くわかりますが、であるならばベンを変えるという手法も取れたと思います。

点数は★★★☆☆です。ちょっと甘めの採点かもしれません。かなり残念な気持ちはありますが、眠気を感じず楽しめたという意味でこの点数にしました。クリストファー・ノーラン版の「バットマン」の成功にインスパイアされ、エンターテイメント性よりもダークで重厚なドラマを描きたかったのでしょうが、それは残念ながら失敗に終わりました。

すでに次回作の公開日まで決定していますが、どうなるのでしょう?このまま製作されるのでしょうか?それでも観てしまうのでしょうが。

今回は書きたい事が多過ぎて、かなり長いブログになってしまいました。本当はもっとあるのですが、この辺にしておきましょう。それだけこの作品への期待が大きかったということですね。

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