しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

アトミック・ブロンド

2017年11月14日 22時32分44秒 | 作品名(あ行)
第441回「世界観を貫いたのはいい事だけど・・・」
ツイッターのアカウントへプロモーションとして、予告編が送られてこなければ観に行こうとは思わなかっただろう。それくらい作品の知識は無かった。シャーリーズ・セロン主演のアクション映画が公開されるのは知っていたが、まったくノーマークだった。今回の作品は「アトミック・ブロンド」です。

舞台は東西冷戦末期の1989年、ベルリンの壁が崩壊直前のドイツ。世界中に潜伏するスパイの極秘リストを隠し持っていたエージェントが何者かによって殺され、リストが奪われてしまう。リストの奪還と、裏切り者の二重スパイ「サッチェル」を見つけ出すよう命じられたMI6の凄腕の女性諜報員ロレーン・ブロートンは、各国の思惑がうごめくベルリンへと降り立つ。すでに以前から潜入調査をしていたデヴィット・パーシヴァルと合流し、任務を開始した彼女だったが、リストを手に入れようとベルリンではMI6、CIA、KGBなど各国のスパイが入り乱れ、争奪戦が繰り広げられていく。

最初に気になったのは日本の配給が角川で、アメリカでの配給会社及び製作会社が初めて聞くところだった。その段階で「これは壮大なB級映画なのかも?」と心配になった。主演はオスカー女優のシャーリーズ・セロン。協力者パーシヴァルを演じるのはジェームズ・マカヴォイ。脇を固める俳優陣も有名な人が揃っており、決してB級感は感じられませんでした。物語もスパイ映画独特の緊張感もあり、カーチェイス、派手なアクションシーンも満載で、新たな女性スパイ物映画としてシリーズ化を狙いたい思惑はわかります。

じゃあ面白かったのか?と聞かれると、まずは「最初のエピソードなのに複雑にし過ぎ。」と答えるでしょう。とにかく登場人物が多過ぎる。こういうジャンルの映画は誰が味方で誰が敵なのか?誰が本当の事を言い、誰が嘘を付いているのかを楽しむのが良いところだと思っています。だからこそ人数を絞り、その展開を観客に楽しませることが大事なのですが、この作品は第1作目でキャラクターや人間関係も理解出来ていないにも関わらず、とても多くのキャラクターが登場します。少ししか登場しない悪役や、情報屋などを含めると10人を超えてしまう。正直、私は鑑賞中に最初の「リスト奪還」と「サッチェル探し」を忘れてしまっていました。次々と登場する人物の顔と名前を一致させるだけで精一杯でした。

さらに舞台となったベルリンの壁崩壊前の1989年のドイツという設定にも疑問符が付きます。ネットで調べるとどうやらグラフィックノベルの実写化ということなので、それを忠実に守ったのかも知れませんが、日本人である私には当時のベルリンの状況がどれだけ混乱状態であったのか知る由もありません。さらにスマホも携帯もない時代。だからこそスパイが暗躍できたのでしょうが、なぜそんな時代設定だったのだろうと、ずっと考えてしまいました。

そんな風にいくつか低評価な部分を書きましたが、評価は★★★☆☆です。スパイ映画としての面白さは十分にあったし、アクションシーンも見事でした。だからこそ上記で述べたキャラクターの多さと脚本の複雑さをもう少し考えていれば、胸を張って「新たなスパイアクション映画の誕生だ!」と言えたのだろうと残念でなりません。演じていたキャストは脇に至るまで豪華だったので、あと少しだったと思います。それでもシリーズ化するのかな?

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相棒-劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断

2017年02月19日 22時35分34秒 | 作品名(あ行)
第420回「相棒の相棒による相棒ファンのための映画」
2000年から放映が開始され、すでに15シーズンが作られ、毎シーズンの放送を楽しみにしているドラマ「相棒」ですが、当初は見ていなかった私も相棒が変わったあたりから見始め、すっかりハマってしまっています。そんな私が迷わず今回の作品「相棒-劇場版IV- 首都クライシス 人質は50万人! 特命係 最後の決断」を選んだのは必然というべきでしょうか。

2009年、英国で日本領事館関係者の凄惨な集団毒殺事件が起こり、その唯一の生き残りだった少女が国際犯罪組織「バーズ」によって誘拐された。しかし、当時の駐英大使と日本政府は“高度な政治的判断”によって、人質を見捨て、その誘拐事件を闇に葬ったのだった。それから7年。国際犯罪組織「バーズ」のリーダー=レイブンを長年追ってきた国連犯罪情報事務局・元理事のマーク・リュウが、日本にレイブンが潜伏しているという情報を得て香港から来日。特命係の杉下右京と冠城亘は、社美彌子からの指示で、案内役としてそのリュウに同行していた。その矢先、リュウの部下が、「天谷克則という男を調べてくれ」というメッセージを残し、首に黒い羽のタトゥーを入れた“黒衣の男”に殺害された。さらに「バーズ」は外務省のホームページをハッキングし、7年前に誘拐した少女=鷺沢瑛里佳の現在の姿を動画で公開した。「7年前、日本政府は我々の要求を無視した。今回拒否すれば、大勢の人々が見守る中で、日本人の誇りが砕け散るだろう」というメッセージと約9億円の身代金を要求した。かつての誘拐事件の全貌が明らかになり、騒然とするマスコミ。特命係の2人は捜査一課の面々、元鑑識の米沢守、警察庁の神戸尊らを巻き込みながら、事件解決へと独自に動き出す。

ファンとして突っ込みたいところが幾つかあります。今回の事件の時系列は2016年の夏に始まって、国際競技大会(オリンピック)の選手団のパレードが行われた10月初旬が舞台になっているはず。なのに事件が始まった夏頃にはすでに冠城亘が警視庁にいること。(冒頭の冠城亘が歩くシーンで印象的にセミの鳴き声を入れていた。)警察学校に4月に入学したのなら、卒業は9月のはず。夏にはまだ学校に在学中のはずである。
ウィキペディアでは、15シーズンの2話と3話の間の出来事と書いてあったが、であるならば、サイバー対策室の青木を登場させてもいいはず。映画ではわざわざ米沢さんを登場させている。

さらには犯人の動機と犯行計画について。ネタバレを避けて書くので、なにを言っているのかは映画を観た人しかわからないかもですが、世界を又にかける犯罪グループの主犯が仕掛けた計画にしては、余りにも拙い計画でアッサリと予想がついてしまいました。彼の正体がわかってからは、さらにあの事件は必要だったのか?最終目的があれならば、もっといい方法があっただろうに?と色々な点が気になってしまいました。右京さんの言葉を借りるのであれば「細かい事が気になってしまう。僕の悪い癖。」といったところでしょうか。

そんな文句を言いつつも最後まで観られてしまったし、久しぶりに登場した神戸尊にもワクワクしてしまいました。(場面がかなり少なかったのですが。)でも、この作品はあくまで相棒をこよなく愛している人に向けた作品であって、新規でここから相棒に興味を持った人には全く向いていない映画であることは間違いありません。それでもそのコアなファンに向けて作られたはずなのに、あれだけ興行収入を上げられてしまうのは、改めてこの作品の凄さを感じたのでした。

作品の点数としては★★★★☆です。テレビシリーズのほうで映画に向けての前日譚を2週に渡って描いたわりには、まったく意味を持っていなかったので、マイナス1です。ファンでない人が見たら、さらにマイナス1だったかも。ここのところ脚本家陣がガラッと変わって、少し脚本に無理を感じるエピソードが多い気がします。古沢良太さんや戸田山雅司さん、輿水泰弘さんなど、安定して相棒の世界を描いてくれる先輩を見習ってほしいと思っています。今後も続いてほしい作品なので・・・

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水谷豊,反町隆史,鈴木杏樹,川原和久,山中崇史
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X-MEN:アポカリプス

2016年08月15日 23時00分58秒 | 作品名(あ行)
第407回「完結編として見事な幕引きだったと思います。」
前作「フューチャー&パスト」の評価があまり高いものではなかった私はあまり期待はしていませんでした。「X-MEN」シリーズの完結編ともいうべき作品「X-MEN:アポカリプス」を公開日に鑑賞してきました。ずっと言っていますが、アメコミ映画好きが始まったのは2000年に始まったこのシリーズがきっかけだったので、そのシリーズの集大成ともいうべき作品は見逃すわけにはいきません。ただ心配だったのは、旧シリーズへとどう繋げていくのか?ということでした。(これは後述しますが、私が誤解していました。)

紀元前3600年の古代エジプト。そこでは1人のミュータントが神と崇められ絶大な力を誇っていた。アポカリプス(黙示録)と呼ばれた彼は、自らの身体が年老いると別のミュータントへと精神を移すことで、長い年月を生き永らえていた。その時も転生の儀式を行っている最中だった。彼の存在を邪魔に思った人間達が彼を暗殺しようと儀式の最中を狙って攻撃を仕掛けてきた。アポカリプスの側近である四騎士の力によって命は守られるが、崩れ落ちたピラミッドの中へ封印されてしまうのだった。
時は流れ1983年、エジプトではアポカリプスを崇拝する集団によって、彼の埋まっているピラミッドが発掘され、復活の儀式が行われようとしていた。数千年ぶりに目を覚ましたアポカリプス。彼はその強大なテレパス能力で地球の様子を伺う。数千年ぶりに見た地球は彼の望む世界とは程遠いものだった。彼は決意する新たな秩序を世界にもたらすことを。彼は新たな四騎士を集め始める。その1人となったのはマグニートこと、エリック・レーンシャーだった。
時を同じくしてプロフェッサーXが運営する学園では、アポカリプスの復活を察知した人物がいた。プロフェッサーXを凌ぐテレパシー能力を持ちながら、その優しい性格のために実力を発揮できずにいたジーン・グレイだった。彼女はアポカリプスの手によって滅びゆく世界を目撃する。世界の危機を察知したプロフェッサーX率いるX-MENは未熟な若者ばかりだった。果たして世界の危機を救うことは出来るのか?

多くの人が誤解し、私自身もすっかり忘れてしまっていたことがあります。それはこの作品は旧3部作へと続く作品では無いということです。2000年公開の「X-MEN」へとどうやって繋げていくのかばかりに気を取られていた私はあることを思い出したのです。それは前作「フューチャー&パスト」で旧3部作へと続くはずだった時間軸を大きく変えたということでした。その後に展開されるであろう物語は、すでに作品となっている物語とは別の時間軸へと移行していたということでした。それを前提としてこの作品を観れば、色んなことが納得できます。ストームが四騎士の1人として現れることも、ナイトクローラーの登場時期が早いことも、ジーンが学園に来る時期が早いことも。個人的に評価出来るのは全部を無かったことにするのではなく、歴史が変わったことでストーリーへの関わり方を変えただけで、名前など主だった設定はそのまま使ったことです。

そしてこのシリーズが始まってからの一番の問題点は、「ミスティークの扱い方問題」です。個人的にはミスティークは好きなキャラクターなのですが、あくまで魅力的な悪役という位置づけで新3部作での扱い方には疑問が残ります。それはミスティークを演じている女優さんがジェニファー・ローレンスだということが一番のネックになっているのです。彼女はこのシリーズに出演するようになってから、アカデミー賞主演女優賞を受賞したりと女優として開花しました。おそらく彼女側からシリーズ出演を続けるにあたり、多少の交渉はあったのでしょうが、ほとんど彼女中心でお話が進んでしまっています。その扱いはプロフェッサーXを凌ぐほどになってしまいました。なんせ彼女がミスティークとして本来の青い姿を見せるシーンが限りなく少ないのですから。

ただそれでもX-MENとしての魅力が失われたわけではありません。多くのキャラクターが登場し、力を合わせて敵を倒すという図式は今作でも健在です。前作よりもパワーアップしたといってもいいかもしれません。旧3部作ではメインキャラだったストーム、サイクロップス、ジーンなどは若手俳優さんへと変更されましたが、未熟なキャラクターが成長していく姿は見ていて清々しくもありました。旧3部作はジーンの死という悲しい結末でしたが、今作はこの先の未来が明るいものだと思える脚本でした。

点数は★★★★★です。メインシリーズはこれで終わりかもしれませんが、ウルヴァリンの最終作も、デッドプールの続編も、ガンビットの新作も控えているのでX-MENの世界観はまだまだ続いていくことでしょう。願わくば今作の若手で新シリーズなんてのも観てみたいと思いました。今作でもエンドロール後のお楽しみがあります。それを見る限りではまだまだ期待してもいいのかも・・・

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インデペンデンス・デイ:リサージェンス

2016年07月10日 23時36分08秒 | 作品名(あ行)
第404回「監督は心の底から続編の製作を望んだのだろうか?」
最近ではすっかり「ディザスタームービーの巨匠」とか呼ばれてしまっているローランド・エメリッヒ監督。ディザスタームービーが大好きな私も彼の作品はいつも注目し、楽しみにしている1人です。そんな彼の大ヒット作である「インデペンデンス・デイ」は個人的に大好きな作品の1つです。ずいぶんと前から続編の噂はありましたが、20年の年月を経て、やっと作られた今回の作品「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」。この作品の公開を心待ちにしていたことは言う間でもありません。そんな多大な期待を抱いて鑑賞したこの作品は、私を満足させてくれたのでしょうか?

地球が異星人からの攻撃を受け、絶滅の危機を回避してから20年の月日が経った。人類は多くの命を失ったが、地球上での戦争は無くなり、異星人が残した技術を駆使し、世界は復興を遂げていた。しかし、彼らは再び現れた。地球人も彼らの出現を予測し対策を取っていたが、その予測を遥かに上回る大船団が地球へと迫りつつあった。かつて地球の危機を救ったエンジニアで現在は防衛長官となったデイビットや、空軍パイロットだったヒラーの息子ディラン、さらには元大統領ホイットモア達を巻き込んで、壮絶な戦いが繰り広げられていく。

私がこの作品で一番気になっていたことは「続編を20年経った今になって作る必要性・必然性はあったのか?」でした。1作目の大ヒット後から、続編の話はずっと噂され続けていました。さらには良くある話ですが、「実は三部作だ。」とか、そんな噂話が流れる中で、前作から20年という数字は続編作が作られる間隔としては、長過ぎる気がしていました。「鉄は熱いうちに打て」ではありませんが、観客が前作のインパクトが残っているうちに作ってしまうべきだったのではと思っています。そんな思いを抱えての鑑賞だったのです。もちろんそんな私の疑問は吹き飛ばしてくれることを期待して・・・

しかし、残念ながらその期待は見事に裏切られることになったのです。まず一番の問題だったのは、ディザスタームービーでは無くなっていたこと。ただの宇宙人VS地球人のSFアクション映画となってしまいました。(SFアクションが悪いわけではありません。)個人的な考えですが、ディザスタームービーとは多くのキャラクターが登場し、それぞれの環境・国・性別など、状況や立場を超えて1つの問題を乗り越えていく姿が描かれていることが重要だと思っています。しかしこの作品に登場したのは(一部民間人はいましたが)そのほとんどが防衛軍の軍人達ばかりでした。戦うことを義務付けられた人達ばかりでは物語に深みが出てきません。ローランド・エメリッヒ監督が「ディザスタームービーの巨匠」と呼ばれる所以はその辺りを描く事が上手であるからだと思っています。前作も「デイ・アフター・トゥモロー」も「2012」もとても脚本が見事で楽しめる作品でした。だからこそ20年経ってしまった今作だけど、それなりの理由を用意してくれるであろうと思っていました。しかし、劇中でそれらが描かれることはありませんでした。

作品の点数としては★★☆☆☆です。予告編などでは宇宙船の大きさなどでスケール感のアップを煽っていますが、まったく感じられませんでした。デカいからお話が面白くなるわけじゃない。デカいことに意味が無いといけないと思います。

一番の問題点は脚本にあったと思います。監督が続編は好きじゃないが、前作で描けなかったことが今の技術なら描けるかもと思い20年ぶりの続編を作ったと色んなところで聞きますが、どの辺りだったのでしょう?私には全くわかりませんでした。もっとあらゆるプロットをきちんと練られた脚本を用意すべきだったと思います。

せっかく前作から続投のキャラクターや20年経って子供だったキャラクターが大人になって登場したのですから、もっと丁寧に描いて欲しかったと思っています。前作ではテーマソングが流れた瞬間に気持ちが高ぶったのですが、同じテーマソングが流れたのに思い出すのは前作のことばかりでした。前作が良かっただけに、とにかく残念な作品でした。

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アイアムアヒーロー

2016年04月24日 23時13分35秒 | 作品名(あ行)
第399回「制約の中で一定の成果を出した秀作だと思う。」
ゾンビ映画好きを公言している私にとって、今回の作品「アイアムアヒーロー」は映画化が決まった段階から楽しみにしていました。マンガでは珍しく「ゾンビ」というジャンルをしっかり描いた作品で原作のファンでもあった私にとっては、邦画では珍しく期待していた作品でした。公開日に劇場へ足を運んだことでも期待具合がわかると思います。

鈴木英雄、35歳。職業:マンガ家アシスタント。倦怠期の彼女と同居中。自分の連載を夢見て、早15年が経った。そんなありふれた日常はある日、突然破綻した。原因不明のウイルスによって凶暴化した人間が次々と襲い始め感染は爆発的に広がっていく。同居していた彼女もウイルスに感染し、英雄に襲いかかってきた。パニックの中で彼女を殺してしまう英雄。趣味で持っていた射撃用の散弾銃を手に逃げ出す英雄。途中で偶然に出会った女子高生:早狩比呂美と共にウイルスが活動を弱めるという富士山へ向かうことにする。しかし、比呂美も感染者に噛まれていた。ところがウイルスは発症したものの英雄を襲うことはなく、彼を守るかのようについてくるのだった。英雄は異質のものを感じながらも比呂美を連れて歩き出すのだった。やがて辿り着いたショッピングモールで出会った藪という看護師の女性。彼女はモールの屋上でコミュニティを作り暮らしていた。

原作のファンである私が心配だったのは、原作がかなりゆっくりとパニックが起こる前触れを描いていたこと、さらには主人公である英雄のエピソードを描きながらも、時々描かれる別のエピソードも物語に深みを与えている点を映画として2時間という制約がある中でどのように描かれるのかが心配でした。

原作が連載開始された当時に作品を読み始めた私は「何を描きたいマンガなんだ?」「この後の展開は?」など疑問点ばかりが浮かんできました。まさかゾンビをテーマにした作品でこんなに面白くなっていくとは、まったく想像もしていませんでした。だってパニックが起こるのはコミックでいう1巻の終わり部分なのです。それまでは英雄の臆病さであったり、ヒーローというにはあまりにかけ離れた変質的な部分が描かれ続け、その後にこんな展開が待っているとは毛頭思いませんでした。作者の花沢健吾が描くヒット作「ボーイス・オン・ザ・ラン」が現実感のある作品だっただけに。

映画は原作にある台湾編やイタリア編、栗栖編、コロリ編などを排除し、英雄のお話が中心で描かれていきます。2時間という制約があるので原作にあるような事件前をゆっくり描くことは出来ませんでしたが、原作にはあまり登場しない英雄の彼女「徹子」をきちんと登場させ、変貌前の彼女との関係を描くことで変貌していく世界を短時間で見事に描いていきました。さらにショッピングモールでのお話も原作よりは展開が早く、あっという間に終わってしまった印象がありますが、映画としては成功だったと思います。

点数は★★★★☆です。マイナス点は比呂美がこの事件の鍵を握る存在になるのですが、原作で描かれたように比呂美側からの視点や彼女の過去などにもう少しスポットを当てられれば作品に深みを与えられたように思います。まあ、原作がクライマックスを迎えているとはいえ未完の状態なので、映画としての描き方は間違ってはいないと思います。逆に原作を知らない方が楽しめる作品に仕上がっていると思います。

日本ではあまりこういうジャンルの映画は作られていないので、映画化の話を聞いた時はどうなるのかと心配になりましたが、マンガの世界観を見事に映画に変え、作品として仕上げていました。

事件として物事の解決にはまったく至っていないので、もしかしたら続編があるのかもなぁ?と思いながらのエンディングでした。個人的には栗栖編や中田コロリなど魅力的なキャラクターの多い作品なので、原作のように見事に絡めた続編を希望したいと思います。

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アーロと少年

2016年03月13日 23時39分56秒 | 作品名(あ行)
第396回「素敵なことを素敵だと思える心を持っていたい。」
なんだか月一更新みたいになってしまっていますが、こういうのって無理しないことが長続きのコツだと思うので、あくまで自分のペースで行こうと思います。って誰に言い訳しているんだろう・・・とにかく観たい映画が少ないことは確かです。ブログの為に無理して興味の無い作品を鑑賞してもいいブログが書けないと思っているので、あえて枯渇感を自分に与えていました。で久しぶりに観た映画はピクサー作品「アーロと少年」です。

6500万年前に地球に衝突するはずだった隕石は、そのまま素通りし地球には恐竜たちの支配が続く世界があった。大型草食恐竜アパトサウルスの男の子「アーロ」は臆病で身体が小さいことで兄妹からも馬鹿にされ、両親も将来を心配していた。ある日、家族の食料を保存しておくサイロに忍び込んだ人間の子供を追い払おうとするが、心優しいアーロはそのまま逃がしてしまう。彼の将来を心配した父親は一緒に捕まえようと、アーロと共に少年を追いかけるが、鉄砲水によって命を落としてしまう。自分のせいで父親を死なせてしまったと心にキズを負ったアーロ。後日、再びサイロに忍び込んでいた少年を見つけたアーロは、今度こそはと少年を追いかけた。しかし、アーロは誤って川へ落ちてしまい流されてしまった。なんとか助かったアーロだったが、見知らぬ土地で一人ぼっちになり怯えていた。そんな彼のそばにはあの少年がいた。アーロと少年は一緒に家族の待つ場所へと旅を始めるのだった。

脚本のプロットは極めてシンプルだ。川に流され家族から離れてしまった臆病なアーロが言葉の通じない人間の少年と共に、家を目指して旅をする。その道中には数々の困難や新たな出会いがあり、大人へと成長していくというもの。とくに難しい伏線も奇抜などんでん返しもない。しかし、相変わらずピクサーは見事な作品を作るなぁ。というのが率直な感想です。ピクサー作品を愛して止まない私も全部の作品が大好きというわけではありません。期待外れだった作品もいくつか存在します。ジョン・ラセターが作り上げたピクサーですが、ディズニーに子会社化され、組織が大きくなれば、最初に持っていた信念や精神みたいなものは薄れていってしまうものなのかな?と思っていました。それでもこの「アーロと少年」という作品はピクサーらしさをちゃんと継承した作品でした。

大人が鑑賞するには物足りなさを感じる人もいるかも知れません。でもこの作品がとても素敵なことを伝えようと作られた作品だと思います。その気持ちを素直に受け取れる心を持っていたいと思った作品でした。

そしてお話の内容以上に個人的に驚いたのはCGの見事さでした。登場するキャラクター達は多少アニメチックにデフォルメされたデザインなのですが、彼らの周りにある風景は全てが自然の風景、特に物語の鍵になる「水」の表現は見事でした。時には水飲み場での穏やかな水面、時には豪雨による鉄砲水が激しく襲いかかる、CGでは特に難しいといわれる水の様子がこの作品にはとても多く登場します。それがあまりにも見事であり、自然なのです。技術の発達に驚くと共に製作陣の手間を考えると驚くばかりでした。

作品の点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。是非、お子さんを連れて家族で観て欲しい作品であることは間違いありません。マイナス点はも少し各キャラクターとの交流が深く描けていたら面白かったと思ったので少しマイナスさせてもらいました。それでも草食恐竜が畑を耕したり、肉食恐竜が牛を飼ったりという、普通の暮らしを描くアイデアはお見事だったと思います。

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オデッセイ

2016年02月07日 18時06分32秒 | 作品名(あ行)
第395回「架空のお話のはずなのに、どうしてこれほど共感できるのだろう。」
宇宙はいつでも私の「少年心」をくすぐってくれる。つい先だって観た「スターウォーズ」もそうだ。未知なる世界で繰り広げられる物語に私はワクワクした。そして、今回の作品「オデッセイ」も種類は異なるが未知なる世界(火星)を舞台にした映画である。この映画を知った(予告編を観た)時に思ったのは「火星版キャストアウェイ」かな?くらいの印象でした。極限状態に置かれた宇宙飛行士が自らの知恵と勇気でそれを乗り越えて行くというお話を想像しました。後述しますが、おおむねその印象は間違ってはいませんでした。しかし、それを上回る面白い映画でした。今回の作品は「オデッセイ」です。

火星への有人探査飛行が実現した近未来。火星での調査中に嵐に巻き込まれた調査隊一行はミッションを中止して地球へ戻ることを決断した。しかし、クルーのマーク・ワトニーは嵐によって飛ばされたパラボラアンテナに吹き飛ばされてしまう。生体反応の途切れたワトニーは死んでしまったと思った他のクルーは彼を残し火星を脱出する。しかし、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは次回の調査隊が来るまでの間を生き延びようとあらゆる手段を模索するのだった。一方、地球では彼の生存を確認し、救助すべく新たなミッションを敢行するのだった。

この作品はとてもシンプルなプロットで成り立っている。火星の取り残された宇宙飛行士がたった1人で来るあての無い救出を待つという、ただそれだけの物語だ。しかし、それがとても面白く仕上げられている。さすがこういう作品が得意なリドリー・スコット監督だと思ってしまった。ではなにが面白いのか?

とにかくマーク・ワトニーが前向きなのだ。自分が置き去りになったと理解した瞬間から「死への恐怖」ではなく「生への執着」を見せ始める。それが荒唐無稽なものではなく、限りなく現実感を持った計画であり、説得力のある計画なのだ。火星の土を使ってのジャガイモ栽培に始まり、通信手段の回復やその方法、彼の火星での生活をとにかく前向きに描いていたのが、この作品の評価すべき点である。もしかしたら、夜になれば眠れず涙に暮れた時もあったかも知れない、でもそんな場面は映画の中では全く描かれないのだ。それによって「たった1人で火星に置き去り」という状況が、まるで「サバイバル・ドキュメント番組」でも観るかのようになってしまい。いつの間にか彼を応援するように観てしまっていました。

さらにマーク・ワトニーのサバイバル生活がメインで描かれてはいるのですが、彼を救出しようとする先に脱出したクルーや、地球にいるNASAのスタッフ、次々に現れる有能なキャラクター達が見事に描かれていました。ロケットの協力先として中国が出てくるあたりは、「ああ、そんな時代になったのかぁ。」と変な感情が湧き上がってきてしまいました。そこは日本ではなく中国なんだぁ。とちょっと残念に思いながら。

作品の点数は★★★★★です。宇宙に関する難しい知識が無くてもとても楽しめる作品です。もちろん多少の知識があればもっと楽しめるでしょうが。(昼と夜の気温差とか)少し残念だったのは時間経過があまりきちんと描かれずにあっという間にエンディングを迎えた感じがしてしまった点ですかね。もうすこし画面に表示される「SOL24」(火星での経過日数)を多くして、パラパラめくるように日にちが経過していく様子を描いたら、大変な様子がもっと伝わったような気がします。劇中では一気に日にちが進み過ぎてしまったので。

それでも主人公を演じたマット・デイモンの最後の痩せっぷりは見事でしたけど。あれが実際に痩せたのか、特殊撮影なのかは確認しないことにしよう。(笑)
さらに脇役で登場した人達にもニヤリとさせられます。宇宙船の乗組員としてアントマンでお喋りな相棒を演じたマイケル・ペーニャと、キャプテン・アメリカでバッキー・バーンズを演じたセバスチャン・スタンが同乗していることに、「こんなところで顔合わせを」と余計なことを考えてしまい、劇中に指輪物語の「エルロンド計画」という言葉が登場する場面にはロード・オブ・ザ・リングでボロミアを演じたショーン・ビーンがいるなんて映画ファンの私としては嬉しくなる演出でした。

「ゼロ・グラビティ」もそうですが、宇宙空間を舞台とした作品がこれほど見事に作り上げられることに技術の進歩も感じますが、なにより脚本の重要性を再確認した1本でした。

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アントマン

2015年09月20日 23時19分21秒 | 作品名(あ行)
第388回「着々とフェーズ3への足音が聞こえる作品でした。」
まさかアリにあれほどテンションをアップさせられるとは思ってもみませんでした。そう、私はアメコミ映画ファンを公言していますが、今回の作品「アントマン」に関しては全く期待していませんでした。だってそうでしょう、身体が大きくなるならまだしも、小さくなることでどんなメリットがあるのか?アベンジャーズの中でどんな活躍が出来るのか?ちっともイメージが出来なかったのです。私の中ではあくまで脇役の1人という印象しかありませんでした。そんな思いはどうなったのでしょう。

1980年代後半、天才科学者であるハンク・ピム博士は、かつてはシールドの前身となる組織で、ハワード・スタークやペギー・カーターと共に世界の平和を守って来た。ある日、彼の研究を利用しようとし、意見が分かれた彼は組織を辞め、自らの研究に没頭していった。時は流れて現代、大企業へのサイバーテロにより逮捕され刑務所に入っていたスコット・ラングは離婚した妻と幼い一人娘の為に真面目に働くつもりだった。しかし、刑務所帰りの彼は何をやっても上手くいかない。そんなある日、刑務所仲間だったルイスが儲け話があるといってきた。とある金持ちの老人の家に頑丈なデカい金庫があるらしいというのだ。一度は断ったスコットだったが、娘の養育費を用意する為に引き受けることにした。簡単に忍び込み金庫を開けたスコットだったが、中にあったのは見たこともないスーツだけだった。仕方なく持ち帰ったスーツを着てみたスコット、手にあるボタンを押すといきなり彼の身体は小さくなった。スコットが忍び込んだ家はハンク・ピム博士の研究室で、しかも博士がスコットをスカウトする為に計画的にスーツを盗ませたのだった。そのスーツは「アントマン」と呼ばれる人間の身体を小さくすることができるスーツだった。ピム博士はスコットにスーツを着せ、ある計画を阻止して欲しいと頼むのだった。

冒頭でも述べたようにこの映画にはそれほど期待していたわけではありませんでした。しかし、映画を観終わった今はアントマンが加わったこれからのアベンジャーズのお話が楽しみで仕方ありません。ただ小さくなるだけかと思ったお話は予想以上にエンターテイメントな作品に仕上がっていました。何よりも評価したいのは以前から難しいと話しているアントマン誕生までのエピソードです。初めて観る世界観に観客を無理なく引き込む必要があるからです。

この作品の評価すべき点は、まずはスコット・ラングを「2代目アントマン」とした点です。全てを最初から始めてしまうと説明が長くなってしまうところを、開発者であるハンク・ピム博士が過去にアントマンとして活躍していたという設定にしたことで、スコットの師匠となり、弟子を教えるという構図が出来上がります。そうすることでアントマンの設定を観客に無理なく説明することに成功しました。この○代目という考え方はアメコミの中ではよくあることなのですが、映画では初めてだったので驚くと同時に「なかなか面白いかも」と思わせてくれる設定でした。

さらに驚いたのはスーツの能力ではなく、アリを自由自在に操ることができる機械です。予告編では一切流されなかったアリ達の活躍。それがこのアントマンの最大の魅力なのだと気が付きました。ただ小さくなるのではなく、小さくなり昆虫であるアリを手足のように見事に扱いました。アリも1種類ではなく、その能力ごとの特性を見事に使って、活躍する様は魅力的な相棒のようで観ていてワクワクしました。若干、消耗品的な意味合いが強いのが残念でしたが・・・

もちろん何もかもが成功したわけではありません。展開が早過ぎる感じは受けたし、悪役が多少魅力に欠ける部分もありました。ですが、アントマンという新たなメンバーをアベンジャーズに迎えることに成功していると思います。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。まだまだ伏線だけで語られていないエピソードが多そうなので続編に期待しています。

次回作以降への伏線も忘れてはいません。劇中ではファルコンとの戦いがあったり、エンドロール後には彼と彼も登場します。もうすでにコンセプトアートなどが公開されていますが、来年には「キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー」が公開されます。登場キャラクターの多さでは「アベンジャーズ3」と言ってもいい位に盛り上がりそうなので今から期待しています。

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アンフェア the end

2015年09月07日 22時13分40秒 | 作品名(あ行)
第387回「別に篠原涼子のお尻が見たかったわけじゃない。」
最近のこのブログで散々「テレビ局制作の映画」を批判していますが、そのキッカケともいえる作品が「アンフェア」です。テレビシリーズ、スペシャルドラマ、さらには劇場版とそれほど大ヒットという印象は無いのですが、続いているこの作品の最後の作品が劇場で始まりました。正直、映画の内容については期待していませんでした。私の中では完全に「乗りかかった舟」を終わらせる為に劇場へと向かったのでした。ブログでの酷評を書くつもりで・・・今回の作品は「アンフェア the end」です。

かつては警視庁一の検挙率を誇った敏腕刑事・雪平夏見。父親を殺した犯人を探すために刑事となり20年以上が経過した。数々の事件に関わり彼女が手にしたのは警察・検察・裁判所などに巣食う巨悪を倒すための機密データだった。そのデータの使い道を模索している中、ある転落事故が起こる。その現場で雪平が目にしたのは10年前に起きた推理小説事件の遺留品「アンフェアなのは誰か」と書かれた栞だった。やがて転落事故の被害者がネイルガン連続殺人事件の首謀者だった村上克明検事であることが判明、その容疑者として逮捕された津島直紀は「自分はハメられただけ。雪平でなければ話さない。」という。やがて浮かび上がる組織の影、雪平と津島の命は?そして明らかになる全ての謎。

ここまで色々書きましたが(以前のブログも含めて)、この物語はやはりすでに破綻しているわけで、観終わった後にスッキリするはずもなく。ただただガッカリでした。登場する新キャラクター達。次々と裏切りを繰り返すあの人やこの人。明らかになった最大の謎のはずだった父親殺しの犯人。何もかもが後付け、思いつき感が満載でした。

ネタばれにならないように詳しくは書きませんが、彼が裏切り者であったのならば、途中で殺された彼と彼は死ぬ必要はなかったでしょう。もっと言ってしまえば彼が見つけた雪平の父親殺しの真相についても、もしかしたら嘘なのかも?とか最後にこの作品特有の「最大の裏切り者」を作ったことで、伏線もなにもかもが台無しになってしまいました。挙句の果てには、数年間も模索していた機密データをアッサリと使用。だったらもっと早くなんとか出来ただろうに・・・さらに言えば、組織は1人の刑事も始末できないほど無能なのか?などなどツッコミ所満載で最後を迎えました。

点数は★★☆☆☆です。ずっと見続けた作品なので鑑賞しましたが、テレビシリーズなどを観ていないのであれば、おススメしません。そのうち地上波でやるのを待てばいいと思います。タイトルにもしたように、もはや篠原涼子のお尻を褒めるしかありませんでした。前から思っていたのですが、原作者である秦建日子氏がテレビ版からの脚本を書いていたらこんなことにはならなかったのではないでしょうか?

やっとこれで舟を降りられますが、数年後に「アンフェア the return」なんて勘弁してくださいねw

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インサイド・ヘッド

2015年07月26日 19時22分50秒 | 作品名(あ行)
第383回「アイデアはいいのだが、何か足りない気が・・・」
この夏は面白そうな作品が目白押しで、どれから観ようか悩んでいます。(あくまで面白そうなのだけど)その先駆けとして楽しみにしていたのは、もちろん「インサイド・ヘッド」です。ピクサー好きを公言している私ですが、残念ながら全部の作品が面白いとはいかず、特にディズニーの子会社となってからは、作品のクオリティーよりも年に1本ペースでという公開ペースが優先されているような印象を受けていました。そしてこの「インサイド・ヘッド」という作品も人の頭の中にある感情を擬人化するという、ちょっと難しい表現方法を採用しているので、多少心配していました。

人は誰の頭の中にも5つの感情を持っている。いつも陽気で楽しい事を探している「ヨロコビ」、臆病で心配性な「ビビリ」、常にイライラしている「イカリ」、嫌なものは遠ざける「ムカムカ」、そしてなんの為にいるのかわからない「カナシミ」の5つが常に相談し人のあらゆる感情をコントロールしているのだ。このお話はミネソタに住む11歳の女の子ライリーが主人公。素直で元気、陽気なライリー。優しいパパとママと3人で暮らしていた。ある日、パパの仕事の都合でミネソタの田舎町から都会のサンフランシスコへと引っ越すことになった。環境がなにもかも変わって、不安な時にライリーの頭の中では大変な事が起こっていた。感情のリーダー的な存在のヨロコビとカナシミが頭の指令室から記憶の保管庫へと放り出されてしまった。するとライリーから2つの感情が消えてしまい、あらゆることが上手くいかなくなってしまった。すると徐々にライリーの記憶が崩壊を始めてしまった。早く指令室に戻らなければ、ライリーが大変なことになってしまう。しかし、迷路のような広大な記憶の保管庫から無事に戻ることは出来るのか?

まずはいつも問題になる吹替版について。ピクサーの作品はいつの頃からか字幕版をほとんど見かけなくなってしまいました。それでも他の作品に比べて声優さんの質がとても高いので諦めました。それにピクサーが凄いのはわざわざその国に合わせて劇中に登場する看板や新聞などの文字をきちんと作り変えてくれるので、それに敬意を払う意味でも吹替版で満足するようにしています。今作でもライリーの苦手な食べ物をオリジナルではブロッコリーなのに、日本語吹替版ではピーマンに変えるなどの細かい配慮が見られます。そして声優さんについても、ヨロコビの竹内結子、カナシミの大竹しのぶ。2人ともお見事な声優ぶりでした。この作品で思ったのは上手な人が吹き替えをすると、その俳優さんの顔は浮かばないものなのだと思いました。特にビンボンを演じた佐藤二郎さんは見事過ぎてエンドロールで名前が出るまでずっとピエール瀧さんだとばかり思っていました。どの作品の吹き替えもこの作品のように上手な人にお願いすればいいのに・・・

で本題の作品の感想ですが、残念ながら傑作とはいきませんでした。頭の中を独自の解釈で描いたことは評価できますが、そこで起こるトラブルがどのような形で表に現れ、どのような問題を起こすのかが、上手く描けていないように思います。感情が消えてしまうというアイデアは良かったと思いますが、そのトラブルの原因がカナシミにあるみたいな描き方をしながら、結局のところは?というのがちょっと解りづらかったと思います。

点数は★★★☆☆です。お子さんを連れて観に行く夏休み映画としては満点ですが、「トイ・ストーリー」を観た時のように、「どうしてこんな素敵なお話を思いつくのだろう」という感想を持つことは出来ませんでした。頭の中を見事なアイデアで描いてみせてはいたのですが、もう一ひねりあったら良かったと思いました。個人的にはこのトラブルは誰にでも起こる「思春期」なのかと考えていて、これをきっかけにそれぞれの感情が大人になっていく・・・みたいな展開を期待していたのですが、ちょっと違いました。

この後には「トイ・ストーリー4」の製作も決定しているようなので、今までのシリーズを汚すことの無い、素晴らしい作品になってくれることを期待しています。

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