しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

スノーホワイト

2012年06月17日 13時57分10秒 | 作品名(さ行)
第269回「残念ながらLOTRにはなれませんでした。」

皆さんも小さい頃から多くのおとぎ話を耳にしてきたことでしょう。桃太郎や浦島太郎、シンデレラや赤ずきん等々、数え上げればキリがありませんがそんな中でも人気の高い「白雪姫」を斬新なアプローチで実写映画化した作品「スノーホワイト」を観てきました。単純に実写化しただけではおそらく観なかったと思いますが、予告編などを観る限りではおとぎ話の「白雪姫」の枠を飛び出して、ファンタジー色の強い作品になっているように思えたので、楽しみにしながら映画館に足を運びました。

昔々、あるところに民に慕われた偉大な王と可憐で美しい王妃が治める平和な国がありました。その2人にはそれは可愛らしい一人娘の「スノーホワイト」がいました。ところが病弱だった王妃は彼女が生まれてほどなくして死んでしまいました。悲しみに暮れる王とスノーホワイト。さらに追い打ちをかけるように現れた闇の軍勢による攻撃。王は総力を挙げて闇の軍勢を倒すことに成功し平和が訪れたように見えた。ところがそれは罠だった。
闇の軍勢に囚われていた美しい女性ラヴェンナ。彼女を助けた王はその美しさに魅了され妻として迎え入れることにする。新たに王妃となったラヴェンナだったが、その日のうちに王を殺害。城の門を開け闇の軍勢を招き入れる。彼女は初めから国を乗っ取るつもりで潜り込んだのだった。次々と殺される人々、逃げ惑うスノーホワイトも捕えられ、城の牢獄に幽閉されてしまう。それから数年が経ち、美しく成長したスノーホワイトだったが、ラヴェンナの若さを保つ為に生贄になろうとしていた。

まずは私が覚えている限りの「白雪姫」のお話を思い出してみました。魔法の鏡で自分の美しさに執着する女王。ある時、森の奥に七人の小人と暮らす白雪姫が女王よりも美しいと言われ激怒。りんご売りの老婆に化けて白雪姫に毒入りのリンゴを食べさせ殺害。白雪姫の亡骸の前で悲しむ小人達。偶然通りかかった王子が白雪姫に恋をし、キスをすると目覚める白雪姫。2人は幸せに暮らしましたとさ。めでたし、めでたし。
あれ?こんな話だったっけ?色んなところが欠落しているんじゃないか?とまあ、私の覚えている限りの「白雪姫」はこの程度です。だからこそ、その欠落した部分をファンタジー色を強めた、ジャンヌ・ダルクばりに力強いスノーホワイトの活躍を楽しみにしていました。

ところが、結果は残念ながらファンタジー作品の傑作「ロード・オブ・ザ・リング」の足元にも及びませんでした。その原因は脚本にあると私は思います。登場人物の数やキャラクターの種類。俳優さん達の演技や衣装・VFXなどは素晴らしかったと思います。スノーホワイトを演じたクリステン・スチュワートも可憐な中にも芯の強さを秘めた素敵な白雪姫を演じていたし、悪の女王ラヴェンナを演じたシャーリーズ・セロンはその狂気を秘めた美しき女王を見事に演じてくれました。さすがオスカー女優だと思います。この作品には欠かすことの出来ない「七人の小人」もなかなかいいキャラクター揃いで好感が持てました。

では脚本のどこが悪いのか?まずはスノーホワイトが子供の頃から牢獄に幽閉されていたというところ。女王は目障りならばすぐに殺せばよかったのに。わざわざ大きくなって美しく成長して鏡に「危険だ」と言われてからというのは、あまりにも無理がある。だったら「プリンセス・トヨトミ」のように逃げ延びたスノーホワイトが平民に紛れて隠れ住んでいて、美しく成長した為に鏡に発見されてしまう・・・みたいなほうが自然だったのでは?そうすることで映画前半の城から逃げ出すプロットが無くなり、とっても魅力的だった「七人の小人」とのエピソードや、スノーホワイトが生まれ持つ特殊な能力の件などをもっと深く描くことができ、面白くなったと思います。

点数は★★★☆☆です。せっかく「リアル白雪姫」とでもいうべき作りにして、妖精やトロール、小人(ホビット)を登場させLOTRとなれそうな要素は持ち合わせていたのに、残念ながらそれを生かせずに、色んなことが駆け足で過ぎてしまい、感情移入が出来ずに終わってしまいました。

それにしてもどうして「白雪姫」を題材にした映画なのにウォルト・ディズニーではなくユニバーサルが制作しているのでしょう?ちょっと残念な作品だっただけに、もしディズニーが制作していたら・・・なんて余計な勘繰りをしてしまいます。

スノーホワイト Blu-ray & DVD (デジタルコピー付)
クリステン・スチュワート,シャーリーズ・セロン,クリス・ヘムズワーズ,サム・クラフリン
ジェネオン・ユニバーサル


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幸せへのキセキ

2012年06月10日 16時09分05秒 | 作品名(さ行)
第268回「押しつけがましくない感動って難しい」

今週もSF好きの私を満足させてくれそうな作品はありませんでしたが、ブログ更新の為にと映画館へ足を運びました。つい先だって観た「ファミリー・ツリー」と似たようなプロットを持った作品「幸せへのキセキ」です。まったく期待していなかった作品でしたが、観終わった今はこの映画と出会えて良かったと思っています。その理由とは?

テレビ局で突撃レポーターの仕事をしていたベンジャミン・ミーは、半年前に最愛の妻を亡くして、14歳の息子と7歳の娘との新たな生活に悪戦苦闘していた。さらに仕事は減らされネットに記事を書けと言われ、思春期の息子は学校で問題を起こし退学処分になってしまう。そこで住む場所を変え、環境を変えればいい方向へ行くだろうと新居探しを始める。いくつもの物件を見たがこれといったものが見つからずにいた。最後に訪れた街から遠く離れた郊外の家にベンジャミンは心を奪われた。しかし、そこにはある問題が・・・それは前の住人の遺言として併設された閉園中の動物園を続けることだった。運命的なものを感じたベンジャミンはその家の購入を決め、経験も知識もない中、動物園の再開の為に動き出すことを決意する。

まずこの映画で良かったところはキャストの面々。主役であるマット・デイモンの素晴らしさは言うまでもないが、子供達を演じた子役も、動物園の飼育員を演じたスカーレット・ヨハンソンを始めとする俳優さん達。それらの全てが見事に違和感なく演じられていて、自然とドラマに没頭できて時間があっという間に過ぎていきました。とくに長男に好意を寄せる女の子を演じていたエル・ファニングはめちゃめちゃキュートで笑顔がとっても可愛い女の子でした。どこかで見たことがあるなぁ・・と映画を観ながらずっと考えていて「SUPER8」だと気付いた時はスッキリしました。あの作品でもとてもキュートでしたが、あの役ではあまり笑顔の印象はありませんでしたが、この作品では彼女の笑顔に完全にやられてしまいました。今後の活躍が楽しみです。お姉ちゃんのダコタ・ファニングよりもクシャっとした笑顔が魅力的ですよ。

そして何より素晴らしかったのは監督の演出です。最愛の妻を亡くし傷ついた心の再生がテーマのこの作品は1つ間違えば感動の押し売りになってしまい、単なる「お涙頂戴」な作品になってしまいそうなところを、監督は見事な演出を見せてくれます。病床で苦しむ奥さんの映像は一切使わず、主人公の心の中の1番素敵な頃の奥さんを、単なる回想シーンとしてではなく、現在の時間軸と見事に交差させ、とっても素敵なシーンに仕上げてくれています。

点数は★★★★★です。まったく期待していなかった分、プラス1くらい甘い点数になっていますが、是非とも観てほしい作品です。奥さんの死という悲しい出来事以外の寂しい展開はまったく登場しないので、大人だけでなくお子さん連れでも楽しめる作品だと思います。

幸せへのキセキ 2枚組ブルーレイ&DVD&デジタルコピー〔初回生産限定〕 [Blu-ray]
マット・デイモン,スカーレット・ヨハンソン,トーマス・ヘイデン・チャーチ,パトリック・フュジット,エル・ファニング
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


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ミッシングID

2012年06月03日 21時35分46秒 | 作品名(ま行)
第267回「オーソドックス・・・それもたまにはいいじゃないか!」

いつも使っている映画館で観たい映画がやっていなかったので、珍しくこちらの映画館まで足を運んできました。久しぶりに遠征してまで観た今回の作品「ミッシングID」は、つい最近になって予告編を見て、急に興味が湧いた作品。上映している映画館を探してみると、そこしか上映していなかったのでたまには遠出もいいか・・・程度の気持ちで映画館へ向かいました。

ネイサンはごく普通の高校生。週末には友達の家で酒を飲み大騒ぎして、母親に怒られ外出禁止を言い渡されるような、どこにでもいる普通の高校生。あの日までは・・・。ネイサンはある日、社会科の課題でアメリカにおける幼児行方不明事件を調べることにする。まずはインターネット上にある行方不明児童が紹介されているサイトを調べていた。するとそのサイトには小さかった子供時代から時間が経過し大人となった不明児童のCGが掲載されていた。ネイサンはそこで自分にそっくりな男の子の写真を目にする。さらにその写真で着ていた同じシャツを彼は持っていた。シミの位置までそっくりな。昨日まで両親だと信じて疑わなかった2人が一体何者なのかと疑心暗鬼に陥るネイサン。彼は2人にその事実を突きつけた、するとある秘密を話すという。ところが突然現れた何者かに襲われ2人は殺されてしまう。何とか逃げ出したネイサンだったが、追手はすぐ近くまで来ていた。彼は本当は何者なのか?そして命を狙われる理由とは?

この作品は完全にデートムービーである。アメリカのティーンエージャー向けに作られたお手本のような作品です。特に難しい伏線の無いし、ビックリするような展開も用意されていない。主人公を演じるテイラー・ロートナーの魅力をこれでもかと演出している作品。それでも2時間という時間の中でうまくまとめて、結末までの流れを滞らせることなくいいテンポで進んでいく。難しい展開で難解な謎解きを求めている人には物足りないとは思う。それでもそれなりに楽しめる作品になっている。

ごく普通の人間が事件に巻き込まれていく設定は、私の大好きな設定である。今作はそのきっかけが行方不明児童サイトと、現代らしいなかなかいい設定だとは思う。しかし、それが実は主人公を人質にしようとする悪役の罠であることが、ちょっと安易な手だと思う。そんな偽サイトを立ち上げて、目的の人物からの接触が無かったら何年も待ち続けたのだろうか?もっと簡単な方法を選択したのでは?と思う。

点数としては★★★★☆です。細かいところを突っ込み出せばキリが無いのですが、それでも最後までいいテンポで観客を飽きさせることなく見せてくれます。ちなみに同じような設定でお薦めの作品は「北北西に進路をとれ」「エネミー・オブ・アメリカ」

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ミッシングID コレクターズ・エディション [Blu-ray]
テイラー・ロートナー,リリー・コリンズ,アルフレッド・モリナ,ミカエル・ニクヴィスト,シガーニー・ウィーヴァー
Happinet(SB)(D)

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