しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

グランド・イリュージョン

2013年10月27日 23時36分24秒 | 作品名(か行)
第325回「残された最後のピースがうまくはまらなかった気がします。」
やっと観たい作品があった。ちょっと前から予告編を観て気になってはいた。マイケル・ケインにモーガン・フリーマンという好きなベテラン俳優さんが登場するのも一つの要因だ。そして題材となっているのが「犯罪もの」であることも。今夜の作品は「グランド・イリュージョン」です。

かつて彼らは二流マジシャンだった。バーで女性客相手にカードマジックを披露していたアトラス。稼いだ金をマネージャーに持ち逃げされ借金まみれのメンタリスト・メリット。小さな会場で脱出マジックを披露していたヘンリー。ニューヨークで観光客相手に詐欺まがいのマジックで日銭を稼いでいたジャック。彼らの腕は一流だったが運に見放されていた。ある日、そんな彼らの運命を180度変える出来事が起きる。あるところから彼らに招待状が届く。4人はある部屋へ招かれる。そして・・・
それから1年後。彼らはフォー・ホースメンと名乗り、ラスベガスでショーを行っていた。そしてその夜はある銀行から現金を強奪してみせるという。ランダムで選ばれた観客をステージに呼び出し、その観客が口座を持っているパリの銀行へテレポート。見事に現金を奪って見せた。翌日、FBIに逮捕される4人だったが、証拠不十分で釈放。事件を担当することになった捜査官のディランは、かつて名マジシャンで今はタネあかしの名手サディアスの手を借り、彼らを逮捕しようとする。サディアスはラスベガスの事件は始まりに過ぎず、彼らの次のステージでも同じことが起こるだろうと予想する。
マジックで大金を強奪するフォー・ホースメン。これはただのショーなのか?彼らの本当の目的とは?そして物語は意外な結末へと向かっていく。

脚本もキャストも面々も素晴らしかった。色々な場面や多くのセリフの中に仕掛けられた伏線。それらも見事に回収しながら迎えた結末。残念ながら「うわ!騙された!」とはなりませんでしたが、「そりゃ、無いだろう。」というほど無理のあるお話ではなかった。劇中に登場するそれぞれのキャラクターの動機づけがきちんとなされていて、無理なく最後まで観ることができました。

劇中に登場するマジック、トリックなども良く練られていて、楽しんで最後まで鑑賞しました。ただいろいろと煽ったわりには、そのトリックはシンプルで途中で予想が出来てしまいました。さらに残念だったのは、フォー・ホースメンの4人ともに魅力的なキャラクターだったのに、活躍したのはリーダーのアトラスとメンタリストのメリットだけで他の2人は活かされていなかったのが残念でした。

点数は★★★☆☆です。マイナス点としては前述したところに加え、ラストで彼ら4人が手に入れたものが明確に描かれていなかった点です。(すいません、ネタバレになるのでこんな書き方しか出来ないのです。)もう少し明確に彼らが欲しかったものを描いてもいいのでは?と思った点ですかね。

こういう「クライムサスペンス」というか犯罪ものが好きな人にはおススメの一本です。

グランド・イリュージョン ブルーレイ スタンダード・エディション [Blu-ray]
ジェシー・アイゼンバーグ,マーク・ラファロ,マイケル・ケイン,モーガン・フリーマン,ウディ・ハレルソン
KADOKAWA / 角川書店


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地獄でなぜ悪い

2013年10月14日 01時29分41秒 | 作品名(さ行)
第324回「史上最低最悪の映画です。(これは褒め言葉です。)」
それにしてもこれほど観たい映画が無いのも珍しいです。もちろん作品が上映していないわけではなく、劇場まで足を運んでまで観たいと思える作品が無いのです。それは私が地方都市に住んでいるせいもあるのですが・・・そんな状況で先週のブログを休み、今週も土曜日の夕方まで悩んでしました。県内にある映画館のホームページをいくつも見て回り、ちょっと無理やりに鑑賞を決めた映画。それは園子温監督の「地獄でなぜ悪い」でした。

10年ほど前、ヤクザの組長である武藤は対立する組に命を狙われていた。ある日、武藤の留守中に自宅に乗り込んで来た4人の鉄砲玉。在宅中だった武藤の妻しずえを脅そうとすると、逆にしずえに殺されてしまう。1人生き残った池上は逃げ出すことに成功する。しずえは殺人の罪で服役。武藤は報復で相手の組長を始末し、そのことで池上は組長になる。そして事件は一様の決着を見る。
それから10年。しずえが刑を終えるまであと10日、かつて子役として活躍していた一人娘のミツコが女優となり、主演した映画を観ることを楽しみにしていたしずえ。ところがそれは武藤が金を使い、友人に無理やり頼んだものだった。そんなことに嫌気が指したミツコは男と駆け落ち、そのことで映画の話は立ち消えになってしまった。武藤は必死でミツコの行方を捜していた。さらに沈静化していた池上組との抗争が激化。困り果てた武藤は自分たちがスタッフとなり映画を作ることを決める。男に逃げられ、行き場を無くしたミツコは街で偶然出会った男・公次に10万円を渡すから1日だけ恋人のふりをしてくれと頼み、公次も快諾。(ここにはある理由があるのだが)しかし、あっさりと発見され事務所に連れて行かれてしまう。殺されそうになる公次をミツコは「映画監督だから一緒にいた」と嘘をつく。成り行きで映画監督を任されてしまった公次だったがド素人な彼には映画を撮れるはずもなく、事務所から飛び出してしまう。そこで偶然に出会った映画監督を夢見る映画オタクの平田に助けを求める。ずっと撮りたかった映画を撮らせてもらえると二つ返事でOKした平田はヤクザの抗争を映画にしようと動き出す。抗争相手の池上組をも巻き込んで壮絶な撮影が幕を開ける。

あらすじが長くなってすみません。それ位、ハチャメチャなお話なのです。もう園子温ワールド全開です。監督がもう撮りたくて仕方なかった作品を、撮りたいように撮ったって作品です。正直、園子温という監督は知ってはいましたが、きちんと作品を観たのは初めてでした。それでもどんな作品なのか、どんな作風なのかは知っていたのでこの作品を観ても驚きはしなかったのですが、何も知らない人が観たら、それはそれは何でもありのハチャメチャな展開に「なんだ?これは?」となること請け合いです。

正直、これほど評価に困る作品も珍しい。クエンティン・タランティーノならば大爆笑で素晴らしいと拍手を送るだろうが、私の場合、鑑賞中は終始苦笑いだった。ブラックユーモアを交えていたり、映画に対する情熱を表現しているのはわかるが、映画撮影が始まってからの血みどろの抗争には正直辛かった。普通のテレビや映画では出演者の誰かに自分を重ねてみたり、感情移入したりしながら観るのだが、この作品はとにかく死んでいく。ヤクザが抗争で死んでいくのはわかるが、関係のない一般人が死んでいくのは見ていて辛いと思ってしまった。夢オチなのかと期待をしたが、オチすら無いまま終わってしまった。それこそが園子温の真骨頂なのだと言われてしまえば、それまでなのだが。

それでも凄いのは、主演の武藤に國村隼、抗争相手の池上に堤真一。事件に巻き込まれる男・公次に星野源。映画オタクの監督に長谷川博己、武藤の娘・ミツコに二階堂ふみ等々と豪華キャストが大真面目にこの作品に出演しているのは凄いと思いました。國村さんが演じた武藤の死に方って確か、彼がキル・ビルで演じたキャラクターと同じだったような・・・(笑)

点数は★★☆☆☆です。このブログのコンセプトが「これから観ようとする人に映画選びの参考になれば」ということなので、この点数になりました。正直、誰かに観てほしいとおススメしたい映画ではないです。

それでも、これから園子温作品を観てみたいとは思いました。

地獄でなぜ悪い コレクターズエディション [DVD]
國村隼,二階堂ふみ,友近,長谷川博己,星野源
キングレコード


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