しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

SPACE BATTLESHIP ヤマト

2010年12月27日 21時37分23秒 | 作品名(さ行)
第207回「アニメ・マンガを実写化する難しさとは・・・」

「カメレオン俳優」という言葉がある。役どころによってコロコロと顔を変え、作品によって全く違う印象を残す。それだけ演技の上手い俳優さんに付けられる称号である。
例えば、体重を自在に増減させることでいえば、ロバート・デ・ニーロやトム・ハンクス、クリスチャン・ベールなどが有名。多彩なキャラクターを演じることでいえば、ブラッド・ピッドやジョニー・デップなどが思い浮かびます。
そして、その逆の俳優さんがいるのも確かなこと。どの作品を観ても同じキャラクターを演じているかのような印象を残してしまう。ハリウッド俳優でいえば、レオナルド・ディカプリオ。そして日本の俳優でいえば、今夜の作品「SPACE BATTLESHIP ヤマト」主演の木村拓哉ではないだろうか。決して演技が下手なわけではないんですけどね。

西暦2194年。5年前に突如現れた「ガミラス」と呼ばれる地球外生命体。彼らは地球へ向けて次々と隕石を落下させ、地表は放射能に汚染されてしまう。僅かに残った人類は地下へ移住し、ガミラスに対抗する手段を探すが、未だに見つけられずにいた。このまま人類は滅亡してしまうのかと思った時、遥か彼方にあるイスカンダル星からのメッセージが届く。そこには放射能除去装置を人類に渡す準備があることを示すメッセージがあった。最後の希望を求めて、人類最後の宇宙戦艦ヤマトがイスカンダルへ向けて発進しようとしていた。

個人的に松本零士の作品で1番思い入れがあるのは「銀河鉄道999」で、このヤマトに関しては幼すぎたこともあり、少し触れただけだったので思っていたほど実写化に対して違和感はありませんでした。しかし、やはりアニメだったら許せた曖昧な設定も実写化にあたって、きちんとした設定を用意したほうが良かったように思います。宇宙空間にいるはずなのに誰も浮いていなかったり、巨大戦艦なのに乗組員が少なすぎたりと突っ込みどころは満載でした。

それでも映像は素晴らしかった。日本でもここまでの映像が作れるようになったのかと、純粋に映画ファンとしては嬉しくなりました。

木村拓哉は決して演技が下手なのではなく、与えられるキャラクターがみんな似たようなキャラクターなのだと思いました。熱血漢で男気に溢れ、無鉄砲で優しくて、それはまさにマンガやアニメに登場するヒーローそのものでした。そして脇役達すべてが彼を慕って寄ってくる。このヤマトではそれが顕著に描かれていて、お話の間に挟まれる休憩室などでのシーンでは、見ているこっちが恥ずかしくなるような、わざとらしいシーンの連続でした。おそらく作る側も観客も「木村拓哉」という役者に求めるものがそうさせているのでしょう。

作品の点数としては★★★☆☆です。きっと駄作だろうと避け続けていた作品でしたが、酷評されているほど酷い作品ではありませんでした。ただ木村拓哉ありきの脚本では素晴らしい作品になるには足りないものが多すぎます。

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木村拓哉,黒木メイサ
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トロン:レガシー

2010年12月19日 00時01分08秒 | 作品名(た行)
第206回「華麗なるCGの内側にある映画の本質とは?」

最初にお断りしておきます。公開日である金曜日に無理して観に行ったつもりはないんです。ただ仕事終わりで疲れていたのは認めます。でも映画がとても魅力的な作品であったなら、私が睡魔に襲われて、必死に格闘することはなかったろうと思います。
今夜の作品は「トロン:レガシー」です。あ、一応3Dでした。

物語はデジタル業界の寵児といわれたエンコム社CEOのケヴィン・フリンが謎の失踪を遂げてから20年の時が過ぎた。ある日、息子であるサム・フリンに父親からのメッセージが届く。そのメッセージにあった場所へ彼が向かうと、隠された研究室があった。そこのシステムを作動させた時、驚くべきことが起こった。彼はコンピュータによって作られた仮想の世界に迷い込んだ。そこにはクルーと呼ばれる独裁者によって支配された世界。そして父親は囚われの身となっていた。彼は無事に父親と共に元の世界に戻ることが出来るのか?

1982年に作られた「トロン」という作品。それはまだ「インターネット」という言葉すらなく、パソコンが各家庭にあることなんて想像すら出来ない時代に、その時にある技術を駆使して、初のCG映画として公開された前作と同じタイトルになってはいますが、前作を観ていなくても楽しめる作品になっています。
前作を子供の頃に観た私は、かなり期待して劇場に足を運びました。しかし、映像は見事でしたが、脚本がイマイチでした。
睡魔に襲われながら必死になって物語を追ってはいましたが、父親のケヴィンは何のためにこの世界を作ったのか?この仮想世界での約束事みたいなものが説明不足で、「何をしたくて、この世界で戦っているのか」が解りづらくなってしまった印象を受けました。

点数は★★★☆☆ですかね。映像はとても魅力的に作られていたのに、お話が解りづらい為にとても惜しい作品になってしまいました。ライトサイクルやディスクなど魅力的なアイテムが有りながら、有効に機能していないのがとても残念でした。

睡魔に加えて、あの使いづらい3Dメガネとの格闘も大変でした。(笑)
せめて2D版も公開してくれればいいのに。

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GAMER ゲーマー

2010年12月05日 22時59分03秒 | 作品名(か行)
第205回「ヤマトの代わりにと思って観たものの・・・」

さて今夜の作品は「SPACE BATTLESHIP ヤマト」と思われた方がほとんどでは?そう、私自身も金曜日の夕方まではそう思っていました。しかし、心のどこかで「駄作だろうなぁ・・・」と思いながら、それでも駄作と評価するには観なくては。と思っていました。しかし、金曜日の夕方にヤフーの映画ページでユーザーレビューを目にしてしまったのです。
いつもであれば、そんなものには左右されずに観に行くのですが、今の私の心を「ヤマト」から遠ざける言葉がそこにはありました。それは「ラブロマンス」であると。
恋愛物が嫌いなわけではないのですが、日本映画は女性客を呼ぼうと必要以上に恋愛を物語に絡めたがる傾向があります。正直、ヤマトに恋愛は必要無いと思いました。
そこで私が今夜の作品に選んだのは「GAMER」です。

時は2034年、世界中で大ヒットしているオンラインゲーム「スレイヤー」。それは生身の人間を遠隔操作し、殺し合いを行うゲーム。操作されるのは罪を犯し、死刑囚となった囚人達。彼らは30回そのゲームから生還すれば特赦が与えられ釈放される。だが過酷を極めるそのゲームでは1人として30回のクリアをした者はいなかった。
そんな中、1人の男がクリアまであと3回となっていた。彼の名は「ケーブル」。彼はいまや世界中の注目の的だった。彼はゲームをクリアし、自由を手に入れることができるのか?

とまあ設定そのものは、「バトルランナー」や「デスレース」などで使われた設定に今流行のオンラインゲームを取り入れたもの。いいアイディアだとは思います。しかし細かいところを説明せずにゲームが只々進んで行くので、どうなったらクリアなのか。どんなゲームなのかが解りづらい。
そしてもちろんだが、それだけでは映画として成立しないので、ゲームの設計者の陰謀やそれを阻止しようとする組織の存在など、ゲーム以外の要素が絡んでくるのですが、それも予想の範囲内。この映画に目下売出し中のジェラルド・バトラーが主演しているのがちょっと不思議でした。

色々、酷評を書きましたが点数は★★★☆☆としました。あとちょっと脚本に深みがあり、主人公以外のキャラクターに味のある俳優さんを配していたら、もっと面白くなったと思います。

さて、ヤマトはどうしたものかと悩み続けています。(笑)

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