しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

10 クローバーフィールド・レーン

2016年06月19日 23時09分37秒 | 作品名(た行)
第403回「多少は看板に偽りありではあったが、それでも・・・」
「どうしてこの作品を観たかったのか?」と聞かれれば、「タイトルにクローバーフィールドを冠しているから。」と答えるだろう。2008年に公開された「クローバーフィールド/HAKAISHA」はPOV方式で撮影された作品で、85分という短い時間ながら、個人的にはとても見応えのある作品で、今でもお気に入りの1本です。そんな作品の続編的な作品と聞けば見逃すわけにはいきません。今回の作品は「10 クローバーフィールド・レーン」です。

ミシェルは目を覚ますと、自分が地下シェルターに監禁されていることに気が付く。彼女は恋人との別れを決意し、住んでいた街を離れるため車を走らせていた。しかし、突然車をぶつけられ崖下に落下、気を失っていた。覚えているのはそこまでだった。すると彼女の前に現れたハワードという男はミシェルを誘拐したのではなく、助けたのだと主張する。殺されるのでは?と恐怖するミシェルだったが特に行動を制限されるわけでも、拘束されるわけでもなかった。さらにはその地下シェルターにはもう1人、エメットという男がいた。彼もハワードによって連れてこられたわけではなく、自分からこのシェルターへと入ったという。しかし、外へ出ようとするとハワードは驚くべき事を語った。「人類は謎の生命体の攻撃によって絶滅した。」というのだ。さらに外の空気は汚染され、外へ出た瞬間に死んでしまうという。にわかに信じられないミシェルは何とかして外に出ようと画策する。

冒頭でも述べたようにこの作品を観ようと思ったのは「クローバーフィールド」という言葉とプロデューサーを務めるJ・J・エイブラムスの名前だけでした。個人的には続編かあるいは何らかの関連性を示してくれるのを期待していましたが、それを示す要素は全くありませんでした。しかし、その事がこの作品の評価を下げることには結び付きませんでした。

登場人物は3人だけ(正確には声のみや、死体、写真などありますが。)さらに驚いたのは回想シーンやタイムラインをいじったりを全くしないでストーリーが進んでいくのです。観客に与えられる情報は登場人物が発するセリフだけなのです。観客は主人公であるミシェルのように、ハワードが話す事や外で起こっていることが事実なのか?嘘なのか?ミシェルと同様に迷い考えることになるのだ。普通であれば多用される回想シーンや時間軸の入れ替えを使わずに進めていくのは、よほど脚本に自信が無ければ出来ないことだろう。

さらには脚本のプロットも見事でした。限られた地下シェルターという空間にある小道具を効果的に使い、伏線としたり、その後の展開へと続けて行く脚本はお見事でした。結果として前作との関係性を明らかにはしませんでしたが、ただ単に地球外生物との対決を描くよりも色々な要素を含んだ優れた作品に出来上がっていました。

点数は★★★★☆です。残念ながらお話のメインだと思っていた人類の危機は物語の最後に少し描かれただけだったのと、登場するクリーチャーが暗闇の中だったのでちゃんと確認出来なかった点をマイナスとしました。でもストーリーは文句なく満点だと思います。

クローバーフィールドの続編かもと、期待したような結果では無かったのですが1本の作品として見応えがあったのは事実です。可能であるならば、この世界観を広げていってもらい、「クローバーフィールド事件」の全容が知りたいと思うのは私だけでしょうか?

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デッドプール

2016年06月06日 00時35分54秒 | 作品名(た行)
第402回「ずいぶんと長い間待たされたが、待った甲斐があった作品。」
最近、今回の作品ほど何も考えずに楽しめた作品があっただろうか?とにかく下品で、とにかくグロくて、それでいてエンターテイメント作品として仕上がっているのは珍しいのではないだろうか?この作品が作られるという話が持ち上がってから、今日まで多くの紆余曲折を経て、大ヒット作となった「デッドプール」。アメコミ映画ファンである私が見逃すはずはありません。

かつて特殊部隊で兵士として活躍し、退役後は街の用心棒のような生活を送っていたウェイド・ウィルソン。そんな彼の前に娼婦をしていたヴァネッサが現れ、2人は一瞬で恋に落ちる。しかし、幸せは長くは続かない。ウェイドに末期の癌が見つかったのだ。突然、死を目の前に突き付けられ、落ち込むウェイドの前に正体不明の男が現れる。とある実験に参加すれば、ウェイドの癌を治すことが出来るというのだ。藁をも掴む思いで実験に参加を決意した彼は、不死身の身体を手に入れた。しかし薬の副作用によって全身の皮膚がただれてしまった彼はヴァネッサに会うことが出来なくなっていた。元の姿を取り戻すためにウェイドは実験を取り仕切っていたエイジャックスを探し始めるのだった。赤いコスチュームに身を包み、「デッドプール」と名乗り・・・

主演のライアン・レイノルズがこのデッドプールというキャラクターを演じたのは2009年に劇場公開された「ウルヴァリン X-MEN ZERO」で悪役としてウルヴァリンを苦しめたのが最初でした。もともとコミックでも人気の高いキャラクターだった事もあり、すぐに単独作品の話が持ち上がった。しかし、続報が無いまま、ライアン・レイノルズはマーベルのライバル社であるDCコミックの「グリーン・ランタン」で主人公を演じることになる、ところがその作品は続編へと続く大ヒットには至らなかった。そんな事からもうデッドプールの話は無いのかと思っていたが、ライアン・レイノルズは諦めていなかった。彼自身がプロデューサーとなり、製作に関わることでこのキャラクターを生かそうとしたのだった。

この作品に賭ける彼の思いは見事に結実しています。それはそれは見事な作品に仕上がっていました。デッドプールというハチャメチャなキャラクターがこれでもかとスクリーン上で暴れまわる姿は文句が付けようないほどの出来でした。もちろんR15指定になるくらいですから、エロもグロもそれはそれは容赦無いです。でも、この作品はこれでいいのだと納得させられるくらいの勢いみたいなものがありました。

残念なところも少しだけ。いつでもアメコミ映画を書く時に言っていることですが、魅力的な悪役の存在です。今作は「X-MEN」の世界の中で描かれているので、出てくるのは「ミュータント」と呼ばれる能力者なので、見た目は普通の人間だけど、特殊な能力を持っているというキャラクターが普通なのですが、悪役くらいは派手なコスチュームなどの見た目の派手さが欲しかったと思います。デッドプールやコロッサスなどの主役側ばかり派手で、悪役の2人が見た目は普通というのではちょっと物足りなく感じました。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。上映時間が短いにも関わらず、最初のエピソードを無理なくスムーズに描くことに成功している稀有な例だと思います。小ネタも満載なので、今までのX-MENシリーズを観ているともっと楽しめることは間違いないですが、難しい事を考えずに映画の世界に飛び込んでも十分に楽しめると思います。

大ヒットを受けて、すでに続編も決まったようなので今から楽しみです。今後はどんなキャラクターと共演していくのでしょうか?今作の決戦の舞台となった場所が、どう見てもアベンジャーズで出てきたヘリキャリアな気がして、別会社だけど、スパイダーマンのように配給会社を超えた共演もあるのでしょうか?

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