しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

探偵はBARにいる

2011年09月25日 17時17分23秒 | 作品名(た行)
第238回「ハードボイルドというよりはハーフボイルド」
私立探偵という響きに弱い。刑事とは違い自分の裁量で動くことができ、しがらみがない。正義を振りかざすだけでなく、時には悪を利用することある。小説や映画などでは多く見かけることができるキャラクター。ところが、最近はあまり魅力的なキャラクターを見る機会は少なくなっていた。今回の「探偵はBARにいる」はひさしぶりに探偵を主役にし、今後を期待させてくれる作品でした。

舞台は札幌、歓楽街ススキノ。そこにあるバーに探偵はいる。相棒である大学生のアルバイト高田と共に、毎晩バーで酒を飲みながらオセロに興じている。束縛されることを嫌い携帯は持たない主義の探偵に依頼する時はバーの黒電話にかける。ある晩、バーの電話に「コンドウキョウコ」と名乗る人物から電話がかかる。「弁護士の南に会い、去年の2月5日にカトウはどこにいたか聞いて欲しい」という。それは簡単な依頼のはずだった。帰り道で拉致され雪穴に落とされるまでは・・・

探偵と聞けば、やはり最初に思い出すのはシャーロック・ホームズ。ポアロにフィリップ・マーロウ。日本で言えば明智小五郎や金田一耕助が挙げられるだろうか。最近ではどうしても「名探偵コナン」を列挙してしまうくらい「探偵」というキャラクターは不在だった。個人的には「濱マイク」や探偵物語の「工藤俊作」も好きなキャラクターではある。

久しぶりの私立探偵を主人公にしたこの映画に期待半分、心配半分という感じで劇場に足を運びました。結果は・・・★★★★☆と私の期待に十分応えてくれる作品でした。

やはり重要なのはキャラクター。主人公である探偵を演じる大泉洋は出会いが「水曜どうでしょう」の為、おちゃらけたイメージが先行しがちだが、そこはやはり俳優を生業としているだけあり、コミカルとシリアスを絶妙なバランスで演じていました。

脇を固める俳優さん達も魅力的で、相棒の高田を演じた松田龍平は、あくまで個人的な意見ですが、父親である松田優作に一瞬ダブるシーンなどがあり、あの飄々とした感じが工藤ちゃんを彷彿とさせてくれました。ヤクザの若頭の相田を演じた松重豊さんや新聞記者の田口トモロヲさんなど探偵映画には欠かせないキャラクターもいい味を出していました。

残念なのは警察側のキャラクターが一切出てこないこと。あれだけ死人が出ているんだから北海道警も動いていいはずだよね。新人で使えない若手刑事とか、探偵を目の敵にしている鬼警部とか、警察が事件に介入してこないのは逆に不自然かと。

あとはもちろん脚本にも難はあります。正直、とくに驚くような事件ではなく、電話の声を聴けば、誰が「コンドウキョウコ」なのかもわかります。それに探偵がまんまと乗ってしまうあたりは、ちょっと・・・と思ってしまいますが、それも探偵のキャラクターだと目をつぶりましょう。事件の真相についても、解決方法があれではちょっと救いが無さ過ぎる気がします。

それでも、久しぶりにいい探偵物を観たような気がします。原作小説がシリーズになっているので続編を期待しています。次回作ではミニクーパーなんてどうでしょう。

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世界侵略:ロサンゼルス決戦

2011年09月18日 21時20分48秒 | 作品名(さ行)
第237回「それはSF映画ではなく、戦争映画でした。」
今回の映画「世界侵略:ロサンゼルス決戦」はもう半年以上前から公開をとても楽しみにしていた作品でした。しかし、東日本大震災の影響で公開が先送りになり、いつになるのかと首を長くしていた作品だけに公開日にワクワクしながら劇場に足を運びました。人間VSエイリアンの極上なSF映画が観られるのを期待して・・・

2011年8月、彼らは忽然と現れた。4時間前に探知された飛行物体はその全てが大都市の沿岸に着水し、中から現れたエイリアンは人類に対し攻撃を仕掛けてきた。そしてロサンゼルス沿岸も例外ではなかった。
かつて戦場で部下を死なせたことで心に傷を負ったマイケル・ナンツ二等軍曹はその前日に除隊を決意したばかりだった。急きょ上官に呼び出された彼に与えられた任務は、若いマルティネス中尉のサポートに入り、ロサンゼルス沿岸にある警察署に取り残された民間人を救い出し、3時間後に行われる掃討攻撃までに基地に帰還すること。敵が何者なのか、どの程度の兵力なのか。なにもかも不明なまま任務に当たることになった。

この作品を観ているうちに私は「これはSF映画じゃない、戦争映画だ。」と思い始めていました。確かにエイリアンは登場します。ですが相手もまた統制された軍事行動を行っていたのです。それはかつてのハリウッド映画の中で繰り返されてきた多くの戦争映画と同じように。ハリウッド映画はつねにその時の政治状況に合わせるかのように「敵」を設定してきました。冷戦下においてはソビエトを、湾岸戦争時にはイラクなど中東を、最近ではテロ組織を。そして、ソ連が崩壊し、中東などの独裁政権が崩壊した今、とうとう地球上に敵はいなくなったようです。この映画では敵を地球外に求めたのでした。映画を観ているうちに私はそんなふうにこの作品を観るようになっていました。

そして、完全にSF映画だと思って劇場に足を運んだ人の評価はおそらく低くなるだろうとも思っていました。この作品の楽しみ方は、戦争映画(軍隊映画)を楽しめる人でないと面白くないかも知れません。例えば、「ティアーズ・オブ・ザ・サン」や「プライベート・ライアン」など戦争を真正面から捉えた映画が好きな人にはオススメです。

でもただそれだけの作品ではありません。主人公であるナンツ二曹の部下を失ったトラウマや、年下の上官であるマルティネス中尉との関係、亡くした部下の弟との確執など、人間ドラマも上手に織り込んでいます。

点数は★★★★☆です。戦争そのものについては目を背けたくなるほど否定的ですが、敵が好戦的なエイリアンとなれば、人間側を応援してしまうというもの。これは新たな戦争映画の形を見つけたのかも。なんて思ってしまいました。この新たな手法が許せるかどうかで評価が分かれるところでしょう。個人的には人間VSエイリアンの侵略戦争にのめり込んでしまいました。

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グリーン・ランタン

2011年09月11日 16時42分26秒 | 作品名(か行)
第236回「なぜヒーローは正体を隠さなくてはいけないのか?」
今回の映画はアメコミ映画好きの私ですから、もちろん「グリーン・ランタン」です。ですが、その前にちょっとだけ個人的な意見を少しだけ・・・今回私は3D吹替版を鑑賞してきたのです。3D嫌いに吹替版嫌いの私がどうしてか?

それは・・・県内ではそれしか上映していなかったのです。で、ちょっと調べてみました。全171スクリーンのうち、3D字幕版が21、3D吹替版が112、2D字幕が19スクリーン。おそらく配給会社はこう考えたのでしょう。アメリカで赤字を出した作品をなんとかする為には単価が高い3Dにして、子供達を呼び込めるよう吹替版メインにしようと・・・その考えは否定しませんが、観客に選択肢を与えてほしいと心から思います。今後もこんな作品が増えていくのでしょうか・・・心配です。

戦闘機製造会社でテストパイロットをしているハル・ジョーダンは自信過剰でお調子者な性格が災いし、会社をクビになりかけていた。ある日、彼は突然、グリーンの光に包まれ150キロも離れた海岸まで運ばれてしまう。そこには墜落した宇宙船と瀕死のエイリアンが乗っていた。アビン・サーと名乗ったエイリアンはハルに指輪を手渡し、「栄誉と責任のある役目、グリーン・ランタンになれ」とだけ告げると息を引き取ってしまった。訳も解らず指輪をはめたハルの身体はグリーンのスーツに包まれると、宇宙空間に飛び出していった。とてつもないスピードで辿り着いた先には、「オア」と呼ばれる星があった。
そこで彼はグリーン・ランタンについての秘密を知ることになる。それは宇宙全体には3600人のグリーン・ランタンが存在し、平和を維持する為の活動を行っている事。強大な敵「パララックス」がグリーン・ランタンの殲滅を狙っていることなど・・・いきなり多くの任務を背負ったハルは戸惑いを隠せずにいた。ところがパララックスの魔の手は地球に向けられようとしていた・・・

あらすじがちょっと長くなってしまいましたが、エピソード0を描いた作品ですから仕方がありませんね。映画の中でも冒頭から「ガーディアン」や「オア」についての説明が長々とされます。バットマンやスーパーマンと同じ「DCコミック」に属するヒーローを初めて映画にした作品ですが、色々と残念なところがありました。

物語に関しては、多くのことを詰め込み過ぎて、テンポよく進むのですがそこにあるはずの登場人物の心の感情が置き去りにされてしまって、ただセリフを喋る人形に見えてしまいました。特にヒロインのキャロルはハルの上司(会社の副社長)でありながら、幼馴染の元恋人、彼を愛しているが彼の何事に対しても決断できない態度にイライラしている。というちょっと複雑な設定。強くもあり、弱くもある性格に場面ごとにキャラクターが違うのかと、考えてしまうところがありました。

そして、大事な悪役について。エピソード0にも関わらず、いきなりグリーン・ランタンの存在そのものを脅かす、とてつもなく強大な敵を用意してしまいます。とてもハル1人で倒すことが出来ないような敵を・・・どうやら続編を思いっきり作るつもりのようなので(エンドロールに伏線が張られています。)どうせなら、今作では姿だけを現して、決着は次回作にしておけば良かったのではと思います。へクター・ハモンド博士というパララックスの能力を分け与えられたキャラクターがいたのだから。

この作品を観ると、ヒーロー物としては良く出来ていたと思います。ヒーローになったことの責任とその大きさへの恐怖。そこに立ち向かう勇気。ヒーロー物に欠かせない要素をうまく配合して作り上げられていたと思います。しかし、上記でも述べたように2時間という制約の中に世界観、グリーン・ランタンの力と制約、悪役との戦い、ヒロインとのロマンスなど、多くの要素を詰め込み過ぎた為に、あっという間にお話が展開してしまうご都合主義の作品になってしまいました。点数は★★★☆☆です。正直、文句ばかり言ったのですが、アメコミ映画好きのプラス1が入っていると思ってください。

最も驚いたのは「ショーシャンクの空に」出ていたティム・ロビンスが議員役で登場していたことです。それほど重要な役ではないのに、よく承諾したなぁ・・・と思いながら観ていました。

「マーベル」に対して「DCコミック」のアメコミ映画は成功作品が少ないのはなぜでしょう?「スーパーマン」も原題の「マン・オブ・スティール」に戻してリブートするようですしね。今後に期待・・・でしょうか。

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