しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

アトミック・ブロンド

2017年11月14日 22時32分44秒 | 作品名(あ行)
第441回「世界観を貫いたのはいい事だけど・・・」
ツイッターのアカウントへプロモーションとして、予告編が送られてこなければ観に行こうとは思わなかっただろう。それくらい作品の知識は無かった。シャーリーズ・セロン主演のアクション映画が公開されるのは知っていたが、まったくノーマークだった。今回の作品は「アトミック・ブロンド」です。

舞台は東西冷戦末期の1989年、ベルリンの壁が崩壊直前のドイツ。世界中に潜伏するスパイの極秘リストを隠し持っていたエージェントが何者かによって殺され、リストが奪われてしまう。リストの奪還と、裏切り者の二重スパイ「サッチェル」を見つけ出すよう命じられたMI6の凄腕の女性諜報員ロレーン・ブロートンは、各国の思惑がうごめくベルリンへと降り立つ。すでに以前から潜入調査をしていたデヴィット・パーシヴァルと合流し、任務を開始した彼女だったが、リストを手に入れようとベルリンではMI6、CIA、KGBなど各国のスパイが入り乱れ、争奪戦が繰り広げられていく。

最初に気になったのは日本の配給が角川で、アメリカでの配給会社及び製作会社が初めて聞くところだった。その段階で「これは壮大なB級映画なのかも?」と心配になった。主演はオスカー女優のシャーリーズ・セロン。協力者パーシヴァルを演じるのはジェームズ・マカヴォイ。脇を固める俳優陣も有名な人が揃っており、決してB級感は感じられませんでした。物語もスパイ映画独特の緊張感もあり、カーチェイス、派手なアクションシーンも満載で、新たな女性スパイ物映画としてシリーズ化を狙いたい思惑はわかります。

じゃあ面白かったのか?と聞かれると、まずは「最初のエピソードなのに複雑にし過ぎ。」と答えるでしょう。とにかく登場人物が多過ぎる。こういうジャンルの映画は誰が味方で誰が敵なのか?誰が本当の事を言い、誰が嘘を付いているのかを楽しむのが良いところだと思っています。だからこそ人数を絞り、その展開を観客に楽しませることが大事なのですが、この作品は第1作目でキャラクターや人間関係も理解出来ていないにも関わらず、とても多くのキャラクターが登場します。少ししか登場しない悪役や、情報屋などを含めると10人を超えてしまう。正直、私は鑑賞中に最初の「リスト奪還」と「サッチェル探し」を忘れてしまっていました。次々と登場する人物の顔と名前を一致させるだけで精一杯でした。

さらに舞台となったベルリンの壁崩壊前の1989年のドイツという設定にも疑問符が付きます。ネットで調べるとどうやらグラフィックノベルの実写化ということなので、それを忠実に守ったのかも知れませんが、日本人である私には当時のベルリンの状況がどれだけ混乱状態であったのか知る由もありません。さらにスマホも携帯もない時代。だからこそスパイが暗躍できたのでしょうが、なぜそんな時代設定だったのだろうと、ずっと考えてしまいました。

そんな風にいくつか低評価な部分を書きましたが、評価は★★★☆☆です。スパイ映画としての面白さは十分にあったし、アクションシーンも見事でした。だからこそ上記で述べたキャラクターの多さと脚本の複雑さをもう少し考えていれば、胸を張って「新たなスパイアクション映画の誕生だ!」と言えたのだろうと残念でなりません。演じていたキャストは脇に至るまで豪華だったので、あと少しだったと思います。それでもシリーズ化するのかな?

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マイティ・ソー バトルロイヤル

2017年11月07日 22時53分00秒 | 作品名(ま行)
第440回「問題なのは邦題だけだったということか。」
とにかく楽しみで仕方が無かった。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」には不参加だった主要メンバーであるソーとハルクの2人が登場し、共闘して展開されるストーリーと聞けば、ワクワクしないわけがありません。さらに次回作「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」へ向けて、新キャラ、新ストーリーが展開されるので見逃すわけにはいきません。今回の作品は「マイティ・ソー バトルロイヤル」です。

地球でのウルトロンとの死闘のあと、不吉な夢の正体を解明すべく旅に出たソーは、炎のデーモンが住む世界「ムスペルヘイム」へとやってきた。その世界を統べる王「スルト」との激しい戦いになんとか勝利し、久しぶりにアスガルドへと帰ってきた。するとアスガルドは平和ボケになったオーディンによって怠惰な生活を送る世界になっていた。ソーは父王オーディンが偽物=ロキであると気づき、オーディンの居場所を問い詰める。なんとオーディンは地球の老人ホームへと送られていたのだった。急いで地球へ向かうとオーディンはすでに死の間近にあった。アスガルドへ帰ろうとするソー達だったが、オーディンはとある秘密を2人に打ち明けるのだった。それは彼らが生まれる前のアスガルド。2人の姉となる死の女神ヘラがいて、その残忍さと戦闘力によって9つの世界を征服しようとしていた。しかし、その強大な力に危うさを感じたオーディンはヘラを自らの力で封じ込めたのだった。そのヘラがオーディンの死によって封印が解かれるというのだ。それだけ語るとオーディンは光の粒子となっていった。と同時に暗黒の渦の中からヘラが現れた。彼女はアスガルドの王となると宣言しソー達に従えという。ヘラに戦いを挑む2人だったが、ソーの武器である「ムジョルニア」をアッサリと破壊され、ソーとロキは辺境の星サカールへと飛ばされてしまう。ヘラはアスガルドで着々と征服へと動き出す。サカールで捕虜となったソーはコロシアムで無理やり戦うことになった。そこで現れたチャンピオンとは、なんと2年前から行方不明だったハルクだった。

正直、今作の監督がコメディ出身のタイカ・ワイティティ監督と聞いて、ちょっと心配だった、なぜなら1作目は名優でもあるケネス・ブラナーが務め、宇宙を統べる神としての存在であるソー達を威厳と敬意のある神々として描いていました。笑いの要素はほとんど無いに等しかったからだ。今作を観終わって思ったのはちょっと笑いの要素が多いような気がするが、世界観を崩さないで見事に描き切っていたと思います。地球での経験で少し丸くなったと考えれば、今作でのあの無邪気なやり取りも不自然ではないのかも?と思える笑いでした。

それでもきちんと描くべきところは描かれていたし、ケイト・ブランシェット演じる死の女神ヘラは素晴らしい悪役でした。個人的には今作から登場のヴァルキリーは今後の別の作品や、マイティ・ソーシリーズにも継続して登場してほしいくらい魅力的なキャラクターでした。ただ残念だったのはお気に入りのあのキャラクター達があまりにもアッサリと退場してしまったのは、とても残念でした。

点数としては限りなく満点に近い★★★★☆です。次回作以降への伏線もきちんと張られていたし、それぞれのキャラクターも活躍の場もあり、見事に描かれていました。マイナス点は完全に場違いな邦題だけということです。「バトルロイヤル」という言葉は3人以上の戦士が同時に戦い、最後まで残っていた1人が勝者となるというもの。恐らく日本の配給会社は「ラグナロク」という一般的に馴染みの無い言葉よりもいいのでは?と考えたのでしょうが、一瞬だけ登場する闘技場から連想される言葉を選んだのは失敗だと思います。字幕にも2回ほど登場する言葉ですが、セリフでは聞き取れません。このブログで何度も言っていますが、今後ずっと残るものだけに、しっかりと考えて欲しいです。

本当に「ラグナロク」ではダメだったのだろうか?

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