しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

マイティ・ソー バトルロイヤル

2017年11月07日 22時53分00秒 | 作品名(ま行)
第440回「問題なのは邦題だけだったということか。」
とにかく楽しみで仕方が無かった。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」には不参加だった主要メンバーであるソーとハルクの2人が登場し、共闘して展開されるストーリーと聞けば、ワクワクしないわけがありません。さらに次回作「アベンジャーズ/インフィニティー・ウォー」へ向けて、新キャラ、新ストーリーが展開されるので見逃すわけにはいきません。今回の作品は「マイティ・ソー バトルロイヤル」です。

地球でのウルトロンとの死闘のあと、不吉な夢の正体を解明すべく旅に出たソーは、炎のデーモンが住む世界「ムスペルヘイム」へとやってきた。その世界を統べる王「スルト」との激しい戦いになんとか勝利し、久しぶりにアスガルドへと帰ってきた。するとアスガルドは平和ボケになったオーディンによって怠惰な生活を送る世界になっていた。ソーは父王オーディンが偽物=ロキであると気づき、オーディンの居場所を問い詰める。なんとオーディンは地球の老人ホームへと送られていたのだった。急いで地球へ向かうとオーディンはすでに死の間近にあった。アスガルドへ帰ろうとするソー達だったが、オーディンはとある秘密を2人に打ち明けるのだった。それは彼らが生まれる前のアスガルド。2人の姉となる死の女神ヘラがいて、その残忍さと戦闘力によって9つの世界を征服しようとしていた。しかし、その強大な力に危うさを感じたオーディンはヘラを自らの力で封じ込めたのだった。そのヘラがオーディンの死によって封印が解かれるというのだ。それだけ語るとオーディンは光の粒子となっていった。と同時に暗黒の渦の中からヘラが現れた。彼女はアスガルドの王となると宣言しソー達に従えという。ヘラに戦いを挑む2人だったが、ソーの武器である「ムジョルニア」をアッサリと破壊され、ソーとロキは辺境の星サカールへと飛ばされてしまう。ヘラはアスガルドで着々と征服へと動き出す。サカールで捕虜となったソーはコロシアムで無理やり戦うことになった。そこで現れたチャンピオンとは、なんと2年前から行方不明だったハルクだった。

正直、今作の監督がコメディ出身のタイカ・ワイティティ監督と聞いて、ちょっと心配だった、なぜなら1作目は名優でもあるケネス・ブラナーが務め、宇宙を統べる神としての存在であるソー達を威厳と敬意のある神々として描いていました。笑いの要素はほとんど無いに等しかったからだ。今作を観終わって思ったのはちょっと笑いの要素が多いような気がするが、世界観を崩さないで見事に描き切っていたと思います。地球での経験で少し丸くなったと考えれば、今作でのあの無邪気なやり取りも不自然ではないのかも?と思える笑いでした。

それでもきちんと描くべきところは描かれていたし、ケイト・ブランシェット演じる死の女神ヘラは素晴らしい悪役でした。個人的には今作から登場のヴァルキリーは今後の別の作品や、マイティ・ソーシリーズにも継続して登場してほしいくらい魅力的なキャラクターでした。ただ残念だったのはお気に入りのあのキャラクター達があまりにもアッサリと退場してしまったのは、とても残念でした。

点数としては限りなく満点に近い★★★★☆です。次回作以降への伏線もきちんと張られていたし、それぞれのキャラクターも活躍の場もあり、見事に描かれていました。マイナス点は完全に場違いな邦題だけということです。「バトルロイヤル」という言葉は3人以上の戦士が同時に戦い、最後まで残っていた1人が勝者となるというもの。恐らく日本の配給会社は「ラグナロク」という一般的に馴染みの無い言葉よりもいいのでは?と考えたのでしょうが、一瞬だけ登場する闘技場から連想される言葉を選んだのは失敗だと思います。字幕にも2回ほど登場する言葉ですが、セリフでは聞き取れません。このブログで何度も言っていますが、今後ずっと残るものだけに、しっかりと考えて欲しいです。

本当に「ラグナロク」ではダメだったのだろうか?

マイティ・ソー バトルロイヤル MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
クリス・ヘムズワース,トム・ヒドルストン,ケイト・ブランシェット,イドリス・エルバ,ジェフ・ゴールドブラム
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (5)

メッセージ

2017年06月12日 00時26分20秒 | 作品名(ま行)
第428回「女性はこの映画をどのように評価するのだろうか?」
今回の作品「メッセージ」のブログを書きあげるために、私は2回劇場へと足を運ぶことになりました。一度目の鑑賞では疲れていたせいなのか?それとも映画がつまらなかったからなのか?二度目の鑑賞で改めて認識したのですが、冒頭から中盤にかけて、そのほとんどを睡魔と戦っていたのでした。そして物語が終盤に差し掛かり、真相が明らかになった瞬間に私は後悔しました。この真相を知っていたら、もっときちんと作品を観たのではないだろうかと・・・なので改めて劇場に行き、2回目の鑑賞後にこのブログを書いています。なお、本文にはネタバレを含みます。含まずには書けませんでした。ただこの映画は見る人によって大きく評価の分かれる作品です。ネタバレを知っていたほうが「良い作品」だと評価する人もいることでしょう。私がそうであったように。

ある日、突如として世界12カ所に現れた謎の宇宙船。それらは特に何かをするわけでもなく、そこに滞在し続けたが世界は混乱に陥っていく。世界の終末を恐れ、略奪を行うもの。死を選ぶもの。未知なる者の登場によって世界は激変した。アメリカ軍は何度かコミュニケーションを試みたが失敗に終わった。そこでかつて軍に協力経験のある言語学者ルイーズ・バンクスに協力を求めた。早速、現場に向かった彼女の目の前には驚くべき光景が広がっていた。宇宙船は18時間ごとに入り口を開き、まるで訪問者を待っているかのようだった。そこには独自の重力が存在し、透明な壁、その先には霧の中に、7本の脚を持った2つの生命体が、独自の方法でコミュニケーションを図ってきた。始めはまったく理解できなかったが、彼女は諦めなかった。面会を重ねるごとに少しづつだが、彼らとのコミュニケーションの糸口を見つけ出していく。しかし、それは簡単ではなかった。やがて業を煮やしたロシアや中国が情報の共有を拒否し、好戦的になっていく。

この作品の「誤解」にどれだけの人が引っ掛かっただろうか?かく言う私も完全に誤解したまま映画を鑑賞した人間だ。予告編や本編の冒頭で、主人公である言語学者ルイーズは最愛の娘を不治の病で失い、深い悲しみを心に抱えた人物であると思っていた。2度目の鑑賞で気が付くのだが、監督はそういう演出はしていなかった。さらに生まれたばかりの娘を見る彼女の表情は、とても悲しそうなのである。最愛の娘をその手に抱いた母親の表情とは思えないくらいに。

この作品に登場するUFOや宇宙人は、あくまで「飾り」だと思う。映画を派手にし、観客に興味を沸かせ、劇場へと足を運ばせるために必要だったのだが、物語の本質は全く違うところにある。それを裏切りだ、もしくは卑怯だという人がいるだろう。だけど私はこの映画を2回劇場で観た。数多くの映画を観てきたが、2回劇場で観た作品はそれほど多くない。1度目の鑑賞では冒頭で書いたように睡魔との戦いで、そのほとんどを観ていなかった。だが結末とこの監督が伝えたいことは理解出来た。それは「あなたは未来にとても悲しい出来事が起こると解っていて、それでも同じ選択をしますか?」というものだと思います。(あくまで個人的)その段階でブログを書けたと思うが、おそらく評価は低かっただろう。伝え方が回りくどいとか、解りづらいなどと評価していただろう。今回、2回目をきちんと観た評価は★★★★☆です。とても心に残るお話だったし、見事な展開だったと思う。ただ劇中で彼女が選択した行動を私は100%理解できなかった。色々考えたが、女性がこの作品を観たら共感できるのだろうか?

このドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が「ブレードランナー2049」の監督だと知って、ますます楽しみになってしまった。きっと難解で独特な世界感で、見事な作品になっているのではないだろうか?期待しすぎかな?

メッセージ [Blu-ray]
エイミー・アダムス,ジェレミー・レナー,フォレスト・ウィテカー
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント

ミュージアム

2016年12月12日 20時53分26秒 | 作品名(ま行)
第415回「最悪の後味を期待していましたが・・・」
すっかりご無沙汰しています。今年はそんな状況がたびたび訪れる年だったなぁ・・・と年末に来てブログを書きながら思っています。どんな映画でも良ければ毎週でも行くのですが、ブログの執筆を考えると中途半端な作品だと書くのに苦労するからなぁ・・と色々と言っていますが、単に私の筆不精が発揮されているということです。今日の映画はそんな状況がこのままだと来週の「ローグ・ワン」まで続いてしまいそうだったので、都合よく割引デーだったこともあり、土曜日の昼間に「ミュージアム」を観てきました。

とある雨の日に惨殺された女性の死体が見つかる。その女性は磔にされ、腹をすかせた獰猛な大型犬を放たれ、生きたまま犬に喰い殺されたのだった。捜査を始めた沢村久志刑事はその事件の異様さに何かを感じていた。すると被害者を喰い殺した犬の胃の中から「ドッグフードの刑」と書かれた紙きれが見つかる。犯人は被害者に対し私刑を行っていると沢村は考えるが上司は耳を貸さない。しかし、事件はまた雨の日に起こる。今度は引きこもりの青年が「母の痛みを知りましょうの刑」と称し、出生体重分の身体を刃物で切り裂かれて殺された。その2人にはある共通点があった。2年前に起こった幼女誘拐殺人事件の裁判員を務めていたのだ。沢村に戦慄が走る。それは2週間前に家を出た妻の遥もその事件の裁判員だったからだ。遥に連絡を取ろうとするが電話は繋がらない。さらに事件は起こっていく。その事件の裁判官が「均等の愛の刑」と称し、自宅と愛人の元へ身体を2つに切られて送り付けられた。妻と息子を心配する沢村だったが、犯人の魔の手は確実に忍び寄るのだった。

原作がマンガのようなのですが、全く知りませんでした。さらにネットの記事で「後味の悪い映画」紹介みたいな記事で、この映画の公開に合わせて昔の後味の悪い映画を紹介していたので、この映画も後味が悪いのだろうなぁ・・と思っていました。個人的に後味の悪い映画といえば、「セブン」や「殺人の追憶」「チェイサー」などが思い浮かびますが・・・この作品も思いっきり心の準備をして劇場へ足を運びました。

とある部分までは本当に後味の悪い映画でした。もしかしたら、原作はその後味の悪さのまま終わっているのかもしれませんが、この映画の製作陣は救いを残しました。個人的にはその良心を評価しますが、それをダメだと評価する人もいるかもしれません。わざとそれを連想させる演出だったのであそこで終わっていたら、それはそれは夢見が悪かったことでしょう。

逆に犯人の動機について。猟奇的殺人鬼を描いているのですが、最初の動機は納得できるものだったのですが、映画が進むにつれて一貫性が無くなっていきます。完璧主義なわりには前の事件で失敗しているし、自己顕示欲が強いわりには、わざわざ失敗しそうな手段を取ったりと、物語が進み犯人の動機や人物像が明確になるにつれて、破綻が目立っていきます。

それでも観客をスクリーンにくぎ付けにし、エンディングまでの流れは見事でした。テンポがいいので最後までダレることなく鑑賞できました。主人公の沢村を演じた小栗旬も、犯人役を演じた妻夫木聡も緊迫したスゴイ演技でした。

ネタバレが怖くてはっきりしない書き方をしましたが、点数としては★★★★☆といったところでしょうか。もう少し犯人の性格と行動に一貫性を持たせると、犯人側の行動にも納得ができたと思います。

ミュージアム [Blu-ray]
小栗旬,尾野真千子,野村周平,丸山智己,田畑智子
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (3)

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション

2015年08月15日 18時56分26秒 | 作品名(ま行)
第385回「すっかり長寿シリーズとなった作品ですが、レベルが落ちないのは凄い。」
この作品がかつては「スパイ大作戦」と呼ばれていたのを知っている人はすでに40代以上になっているはずだ。さらに言えば40代である私は「新・スパイ大作戦」を観た記憶はあるが、最初のシリーズはきちんと観た記憶は無い。調べてみると第1シーズンはアメリカで1966年から始まっていた。私が生まれる前から続くシリーズ「ミッション:インポッシブル」。その有名シリーズにプロデューサーとして主演俳優として参加したトム・クルーズ。彼の人気もあり、このシリーズは大成功している。その最新作「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」の公開日に劇場へと急ぐ私の足取りはとても軽やかでした。

IMF随一の優秀なエージェントであるイーサン・ハント、彼はとある組織を追いかけていた。正体不明の多国籍スパイ組織「シンジケート」。その存在すら確認されていないが、イーサンは暗躍するその組織は確かにあると考えていた。ある日、新たなミッションを受ける為にロンドンへと足を運んだイーサン。いつものようにミッションを確認していると、そのメッセージはイーサンの存在を消そうと考えていたシンジケートの罠だった。睡眠ガスによって拉致されたイーサン。目を覚ますとそこにはかつて死んだはずの敵国スパイがいた。拷問を受けそうになったイーサンだったが、シンジケートのエージェントであるはずの女性スパイ・イルサが救ってくれた。彼女はイギリスのMI6に所属するエージェントで潜入捜査中だった。なんとか逃げ出したイーサンだったが、時を同じくしてCIA長官アラン・ハンリーによってIMFの解体が議会に提案され、全てのエージェントはCIA所属となり、その行動は監視下に置かれることとなった。姿を消すイーサン、彼は1人でシンジケートを追いかけることになってしまう。

何に驚いたかといえば、「離陸する軍用機のドア外部に張り付き、時速400キロで高度1500メートルに上昇する機体内へ侵入!」などこの作品の最大の見せ場であるかのようにCMなどにも大々的に取り上げられているあのシーンがなんと、いきなり冒頭のシーンで、いつものタイトルバックの前に終わってしまうこと。その段階で私のニヤニヤは止まりませんでした。これは面白くなりそうだと思ってしまいました。

そう普通の作品であれば、見せ場を冒頭に持ってくるなんてことはしません。しかし製作陣には自信があったのでしょう。これ以上の見せ場がいくつも用意され、観客を魅了する自信が。それはまさにその通りでした。次々と繰り出されてくる格闘シーンにカーチェイス。水中シーンにバイクチェイス。それはもう盛りだくさんです。あれ?このシーンは何の目的の為にこうなったんだっけ?と鑑賞中に考えてしまうくらいに、早いスピードでどんどんお話は展開されていきます。

そして登場するメンバーもとても魅力的です。前作から登場したジェレミー・レナー演じるブラント。ちょっとドジでお茶目なサイモン・ペッグ演じるベンジー。時には味方、時には敵、ちょっと峰不二子のような立ち位置のヒロイン・イルサを演じたレベッカ・ファガーソン。今までのようにお色気ムンムンでないのがちょっと残念だけど。でなにより嬉しかったのは前作ではカメオ出演扱いだったヴィング・レイムス演じるコンピューターのプロ・ルーサー。彼は1作目から大好きなキャラクターだったので、今作でメンバー復帰を知った時はとても嬉しかったのを覚えています。

そしてこのシリーズの特徴でもあるのですが、作品ごとに監督が変わるということです。1作目はブライアン・デ・パルマ、2作目はジョン・ウーと毎回監督が変わり、その監督独特の演出をしながら、それでも「スパイ大作戦」らしさを失わずに撮られているのは凄いと思っていました。今作ももちろんらしさは失われておらず、見事なスパイ大作戦を見せてくれます。今作の監督クリストファー・マッカリーは帰ってきてから調べたことなのですが、私の大好きな作品「ユージュアル・サスペクツ」の脚本家であり、トム・クルーズと何度も仕事をしてきた監督さんでした。彼なら間違いなく面白い作品を作るだろうと納得させられました。

点数は文句無く★★★★★です。前のシリーズから観ていればより楽しめますが、この作品だけでもなんの問題もなく楽しめます。エンターテイメント作品のお手本のような作品でした。どうやらさらに6作目も製作が決定しているようなので、今から楽しみです。

ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション ブルーレイ+DVDセット(2枚組) [Blu-ray]
トム・クルーズ,ジェレミー・レナー,サイモン・ペッグ,レベッカ・ファーガソン,ヴィング・レイムス
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (7)

マッドマックス 怒りのデス・ロード

2015年06月21日 23時38分33秒 | 作品名(ま行)
第380回「この荒れ果てた世界で、見えた本質とは?」
名優メル・ギブソンの出世作であり大ヒット作となった「マッドマックス」シリーズ。映画ファンなら観ていて当たり前の作品なのでしょうが、公開された当時には小学生から中学生だった私には、あの暴力と殺戮に満ち溢れた世界感は恐怖以外の感情を持つことは無く、未だに鑑賞には至っていないという状況でした。ではなぜ今回の作品「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を観に行ったのは?それは他に観たい作品が無かったからという、至って単純な理由です。鑑賞後にこんな気持ちになろうとは・・・

放射能汚染によって世界は荒廃し、多くの場所が砂漠化、水や作物は限られた場所でしか入手できず、貴重な物資は暴力と狂気によって支配した武装集団によって牛耳られていた。元警察官であるマックスは妻子を失い、自暴自棄のまま砂漠を彷徨っていた。ある日、武装集団「ウォーボーイズ」に捕まり、輸血袋代わりに血を抜かれていた。時を同じくして、その武装集団の女大隊長であるフュリオサは、別の土地の集団と取引をするために大量の水を積んだタンクローリーを操り、アジトを出かけて行く。ほどなくして突然、ルートを変えて走り出した。フュリオサはボスであるイモータン・ジョーを裏切り、性奴隷にされていた女達を連れて、故郷である「緑の国」へと逃げ出す計画だった。それに気づいたジョーは自らの軍団を追ってとして差し向ける。マックスも改造車の前に縛り付けられ、追手の最前線にいた。

約30年も前にヒットした映画を新たにリメイクした作品である。「今頃になって?面白く作れるの?」と半信半疑での鑑賞でした。ところが始まって5分で私はその世界観にすっかり魅了されてしまいました。どうしてこんな世界になったのか?人々はどのように暮らしているのか?などの細かい設定は説明されません。しかし、そんな細かいことはどうでも良くなってしまうくらいの世界観、映像美、造形でした。

脚本も見事でした。細かい説明は省き、とにかく狂気と暴力で混沌とした世界をスクリーンに目いっぱい映し出す。荒唐無稽な状況、キャラクター、それらが躍動する様が見事に描かれます。テンポも良く、ダレるところが無いまま、最後まで突き進んでいきます。これほど時間が短く感じたのは最近では珍しいのではないでしょうか。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。マイナス点としてはマックスのトラウマとなっている家族の話が全く描かれていない点と、悪役が多く登場し過ぎている点でマイナスとしました。が、そんなことは考えなくてもいいくらい見事な作品でした。とにかく難しいことは考えずにこの混沌とした世界観に身を委ねてみてください。きっと楽しめるはずです。あ、ちなみに私が観たのは字幕版ですw

マッドマックス 怒りのデス・ロード ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]
トム・ハーディー,シャーリーズ・セロン,ニコラス・ホルト,ヒュー・キース・バーン,ロージー・ハンティントン・ホワイトリー
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (6)

ミュータント・タートルズ

2015年02月15日 23時45分48秒 | 作品名(ま行)
第371回「一大シリーズにするために必要なこととは?」
「X-MEN」シリーズの大ヒット以来、アメコミを原作とした作品が多く映画化されています。マーベル、DCコミックという2大勢力は着々と新シリーズを制作し続けて、アメコミ映画ファンである私の心をワクワクさせてくれます。そして今夜の作品「ミュータント・タートルズ」もアメコミを原作とした作品である。しかし、世界的な大ヒットに比べ、日本ではあんまりヒットしているという印象の薄い作品です。(あくまで個人的に)かつて90年代に映画化された作品を観たことのある私はさほど期待はしていませんでした。いまさらリブートされても・・・と。

ニューヨークにあるテレビ局「チャンネル6」でレポーターとして勤めているエイプリル・オニールは特ダネをものにして報道キャスターになりたいと、仕事の合間を縫っては事件を追いかけていた。ある日、ニューヨークを騒がせる盗賊団「フット団」が港で貨物から盗みを働こうとしているところに遭遇したエイプリルは携帯電話のカメラを回しながら現場へと入っていった。そこで謎の人物がフット団を撃退するのを目撃する。スクープだと大喜びしたものの報道するほどの映像を手に入れることが出来なかった。そこでエイプリルは夜の街で彼らを探すことにした。すると数日後に起こった地下鉄での事件で再び彼らに会うことが出来た、見つけた彼らの姿は驚くべきものだった。彼らは「亀」そのものだったのだ。マスクで顔を隠していたが、彼らの名乗った名前にエイプリルは覚えがあったのだ。かつて彼女の父親が研究を行っていた研究所で飼育していた亀にエイプリルが付けた名前だった。その事に気が付いた時、彼女にもフット団の魔の手が忍び寄ろうとしていた。

結論から言ってしまうと「想像していたよりも、とても良く出来た作品」だったということです。予告篇などで想像していたよりも脚本はきちんと練られていたし、テンポの良い展開、さらにいつも言うようにエピソード0の難しさも、話の流れの中で無理なく織り込むことに成功していたと思います。アクション映画としての点数もかなり高いところにあると思います。とても魅力的なエンターテイメント映画として仕上がっていました。

点数としては★★★★☆です。では何がマイナス点なのか?それはやはり主役であるタートルズのビジュアルにあると思います。なぜ世界的な大ヒットをしているコミックが日本ではそれほどヒットしないのか?それは2点あると私は考えます。

まずは1点目。カメというキャラクターのビジュアル。海外ではどうなのか解りませんが日本ではカメを擬人化しても「可愛い」というよりは「キモい」と認識されてしまうのではないでしょうか?だからこそ前シリーズの3部作は大ヒットしなかったのでは?と私は思ってしまいます。今作ではコンピューターの技術が上がったとはいっても、やはりあの不気味さはちょっと気になる部分ではありました。

2点目ですが、西洋圏では受け入れられるが、東洋圏では違和感のある「忍者」という設定です。今作での彼らは忍者と言いながら操るのは中国武術の道具と技というおかしさはおそらくアメリカやヨーロッパなどの西洋ではなんとなくで受け入れられても、私たちが住んでいる東洋では違和感を持つことになるのではないでしょうか?

そんな点を気にしながら観るほど難しい映画ではありません。難しいことは考えないで映画の流れに身を任せてしまえば、楽しめる映画になっています。どうやら続編も決定したようなので、次回作では今作では描かれなかった部分を丁寧に描いてくれれば、ヒットシリーズとなるのでしょう。悪役の正体も全く描かれなかったですしね・・・

ミュータント・タートルズ ブルーレイ+DVDセット(2枚組) [Blu-ray]
ミーガン・フォックス,ウィル・アーネット,ウィリアム・フィクトナー,ウーピー・ゴールドバーグ
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (4)

マイティ・ソー/ダーク・ワールド

2014年02月03日 00時35分48秒 | 作品名(ま行)
第335回「そして物語は、さらなる広がりを見せる」
今週の作品は、もう誰が何と言おうと「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」です。来年公開予定の「アベンジャーズ2/エイジ・オブ・ウルトロン」へ向けて着々と進行していくマーベルワールドの作品群の1つであるこの作品は雷神ソーを主人公とした物語だ。「アイアンマン3」から始まったフェーズ2はますます盛り上がりを見せてくれます。

かつてアスガルドはダークエルフの住む世界「ダーク・ワールド」と熾烈な戦争を繰り広げていた。戦いは最終兵器「エーテル」を使うことでダークエルフが勝利を収めようとしていた。しかし、寸前のところでアスガルド側がエーテルを奪還し、勝利を収める。それから多くの時間が経過し、時は現代。ロンドンで重力場異常が観測され始める。その調査を始めた天文物理学者のジェーンは偶然に見つけたエーテルの隠し場所で自らの身体にエーテルを取り込んでしまう。重力場異常は惑星直列による9つの世界の境界があいまいになってしまう現象の一端だった。世界を滅ぼしてしまうほどの強力な兵器を身体に有してしまったジェーンを狙いダークエルフ達が地球へと侵攻し始めた。危険を察知したソーはアスガルドから再び地球へとやって来た。久しぶりの再会を喜ぶ間もなく2人はアスガルドへと移動し、ジェーンの検査が始まる。するとエーテルの在りかを察知したダークエルフは軍勢をアスガルドへと侵攻させる。多くの犠牲を払ったものの何とかダークエルフの攻撃を凌いだものの、このままでは何度でも攻撃を仕掛けてくるのは明白。さらにジェーンの身体からエーテルを取り除く事が出来るのもダークエルフだけ。そこでソーが助けを求めたのは、かつて自分たちを苦しめた仇敵であり弟であるロキだった。2人は協力して危機を抜け出すことは出来るのか?

1作目は粗野で傍若無人で未熟なソーが成長し、王としての資格を手に入れるまでの物語でした。さらには「アベンジャーズ」へ向けて、ソーを登場させる要素を多く含んだ作品だったので、ちょっと説明的な場面が多かった印象を受けた作品でした。しかし、今作は前作と「アベンジャーズ」を経て、ソーのキャラクターや世界観などが馴染んだ状態での作品だったので、作り手も余裕があったのか、小ネタも満載のかなり面白い作品になっていました。地下鉄に乗ったり、玄関先にムジョルニア(ハンマー)を掛けたり、ソーがジェーンの男友達にヤキモチを妬いたりと、さらに深みのある作品に仕上がっていました。

そして、何よりの収穫はトム・ヒドルストン演じるロキの存在でしょう。このブログでも何度も書いているように魅力的な悪役の存在は、こういうヒーロー映画には欠かせない要素なのですが、このロキというキャラクターほど魅力的なヴィランはなかなか出会うことが出来ないのではないでしょうか。正直、主役であるソーを凌駕してしまっているのでは?と思うくらいにいい悪役でした。今作でもその魅力的な悪役っぷりは健在です。それはもう今後の展開が楽しみなくらいに。(熱狂的なファンが彼のスピンオフを求めて署名運動をしているらしいです。)

作品の点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。マイナス点としては今作の悪役であるダークエルフというキャラクターがちょっとぼんやりした設定で、最終兵器と恐れられたエーテルもどう怖いのかイマイチ伝わらなかった点でマイナスしました。それでもアメコミ映画好きの私としては満足できる作品でした。もう今後の作品が楽しみで仕方ありません。特に今年は「アメイジング・スパイダーマン2」に「X-MEN フューチャー&パスト」「キャプテン・アメリカ/ウィンターソルジャー」と続々とアメコミ映画が公開されるので楽しみです。

あ、日本人である私としては浅野忠信さん演じるホーガンがほんの少ししか出番が無かったのが残念で仕方ありませんでした。他のメンバーはもっと出番があったのに、ホーガンは冒頭とエンディング近くの数シーンだけでした。

マイティ・ソー/ダーク・ワールド MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
クリス・ヘムズワース,ナタリー・ポートマン,トム・ヒドルストン,アンソニー・ホプキンス,ステラン・スカルスガルド
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (9)

マン・オブ・スティール

2013年09月01日 18時07分47秒 | 作品名(ま行)
第320回「スーパーマンの冠を外したことは吉と出るか、凶と出るか?」
アメリカには2大コミックメーカーがある。「スパイダーマン」や「アイアンマン」「X-メン」などを抱える「マーヴェル社」と「バットマン」や「グリーン・ランタン」「スーパーマン」を抱える「DCコミック社」だ。どちらも人気のキャラクターを抱え、コミック界では人気を二分していると言っていいだろう。ところが映画界では状況がちょっと違う。「X-メン」を筆頭に「アメイジング・スパイダーマン」「アイアンマン」「キャプテン・アメリカ」など次々とヒット作を放ち、昨年にはヒーロー集合映画「アベンジャーズ」を歴代興行収入第3位となる作品を作り上げ、今後も続々と公開が予定されている「マーヴェル」に対し、「DCコミック」といえば、あちらほどの勢いを感じられずにいる。そして今夜の作品「マン・オブ・スティール」はかつて大ヒットした「スーパーマン」をリブートした作品だ。「スーパーマン」という解りやすい名詞を捨て、原題を採用したのは果たして正解だったろうか?

惑星クリプトンは滅亡の危機に瀕していた。自らの文明を維持する為に惑星を破壊してしまうほどの開発を続けた結果だった。有能な科学者であるジョー・エルはなんとか種族を救おうと奔走するが、時はすでに遅かった。惑星の破壊を止められないことを悟ったジョーは生まれたばかりの息子カル・エルに「コーデック」と呼ばれる種族の起源を託し、地球へと脱出ポッドを送り出した。無事に地球に辿り着いたカル・エルはケント夫妻に拾われ、クラークと名付けられ夫婦の子供として育っていった。クラークは成長するに伴って地球人とは比べものにならない特殊な能力を持っていることがわかる。普通の人間とは違うことで苦悩するクラークに父親は「やがて時がくる。お前が人類を導き、奇跡を起こす時が来る。」と時期が来るまでは力を隠すことを命じた。
やがて時が過ぎ、大人になったクラークは正体を隠しながら、自分の起源を探るべく旅を続けていた。ある日、カナダ山奥の氷河の中に地球上のものとは違う巨大な物体が眠っているという情報を手に入れると作業員に扮して、発掘作業に加わった。それはクラークが地球に辿り着くより1万年前に地球に来たクリプトンの船だった。そこで自らの正体を知った彼だったが、時を同じくして脅威もまた地球へと呼び寄せてしまったのだった。

2006年に製作された「スーパーマン リターンズ」は純粋にかつてのシリーズの続編として作られた作品だった。個人的には嫌いではなかったが、思っていたほどの興奮は無かった。その後に続編が作られなかったことも、作品が大ヒットと呼べる出来でなかったことは明らかだろう。そして今作「マン・オブ・スティール」は世間的に名前の通った「スーパーマン」という名前すら捨てて、リブートされた。前作「スーパーマン リターンズ」は「X-メン」シリーズを大ヒットに導いたブライアン・シンガーが監督と務めている。そして今作「マン・オブ・スティール」は「バットマン」シリーズ3部作を大ヒットさせたクリストファー・ノーランが製作総指揮を務めている。奇しくも私が注目している若手監督がどちらにも加わっていることが、なんとも運命的なものを感じてしまいます。(勝手にですが・・・)

物語はクラークが自分の成すべきことを見つけ、苦悩の中からスーパーマンとして成長していく過程が描かれていきます。ですが、堅苦しく哲学的に描かれるわけではなく、ヒーロー物として一定以上のレベルは保っています。特にヴィラン(悪役)であるゾッド将軍との戦闘は、かつてマトリックスで見たようなドラゴンボール的戦闘(笑)もとても見応えがあります。最初から最後まで息つく暇なく物語が展開され、回想シーンも効果的に挿入され観る人を飽きさせない作りになっています。

豪華なキャストも見逃せない点ではあります。ジョー・エル役にラッセル・クロウ。養父母であるケント夫妻にケビン・コスナーとダイアン・レイン。デイリープラネットの編集長にローレンス・フィッシュバーン。個人的に大好きな女優さんであるエイミー・アダムスがヒロインのロイス・レインを演じているのも嬉しいところでした。特に私が注目したのは敵役のゾッド将軍を演じたマイケル・シャノンという俳優さん。彼の怒りに満ちた表情には鳥肌が立ちました。あんまり豪華キャストを作品の評価とするのは好きではないのですが、よくあるキャスト先行の駄作とは違い、それぞれのキャラクターが見事に融合していました。

DCコミックは今後のシリーズは、全てをクリストファー・ノーランに任せるべきじゃないかと思うくらいに素晴らしい出来でした。もちろん、「ウォッチメン」「300」のザック・スナイダー監督の手腕も欠かせないところだとは思いますが。点数は★★★★★です。なんだか久しぶりに「観て良かった!」と心から思える作品に出会えたと思いました。もちろん、突っ込みどころが無いわけではありませんが、文句が出るほど気になる点はほとんどありませんでした。

どうやら、この後には「バットマン&スーパーマン」が計画されていて、さらにはDCコミック版「アベンジャーズ」というべき「ジャスティスリーグ」も視野に入れているようなので、今後の展開に期待しています。

マン・オブ・スティール ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [DVD]
ヘンリー・カビル,エイミー・アダムス,マイケル・シャノン,ケビン・コスナー,ダイアン・レイン
ワーナー・ホーム・ビデオ


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (8)

モンスターズ・ユニバーシティ

2013年07月07日 22時26分39秒 | 作品名(ま行)
第314回「新たに描かれたエピソード。それは彼らの若かりし時代」
このブログを読んでくれている人なら、おそらく今回のブログが「モンスターズ・ユニバーシティ」であろうことは容易に想像ができたことでしょう。そう!その通りです。あの名作「モンスターズ・インク」の続編にして、前日譚である作品。ピクサー制作のアニメーション作品を私が見逃すわけにはいきません。相変わらず、字幕版ではなく吹替え版での鑑賞でしたが、声優に関してはなんの問題もない作品です。むしろあのコンビ以外では成り立ちません。

夜な夜な人間の子供達の部屋に忍び込み、寝ている子供を驚かして、その悲鳴をエネルギーに変えることで生活しているモンスターの世界。そこに暮らすマイクは幼い頃から「世界一の恐がらせ屋」になることを夢見ていた。そのエネルギー会社「モンスターズ・インク」に入る為の最短距離として選んだのが恐がらせ屋の名門「モンスターズ・ユニバーシティ」だった。念願の学校へ入学したマイクはこれで自分は世界一の恐がらせ屋になれるんだと確信していた。ところがそこにはモンスターの名家サリバン家のサリーを始めとする、生まれつき才能に恵まれたモンスター達が大勢いた。見た目の可愛さで後れを取っているマイクだが努力と根性で乗り越えようとするのだった。後にモンスターズ・インクで最恐と言われるサリーとマイクのコンビの若かりし姿がそこにあった。

正直、前作の「モンスターズ・インク」が傑作と呼ぶに相応しい見事な終わり方だったので、続編の話を聞いた時はどうなるのかと思いました。あのお話の続きを作るのは難しいだろうと思ったからです。ところが制作陣はいい決断をしました。それは時間軸を過去に戻すことでサリーとマイクの出会い・・・つまりエピソード0を描くことにしたのでした。その決断は正しかったと思います。前作の続きを描いていたとしたら、おそらくあの素晴らしいエンディングを台無しにしてしまっていたように思います。それくらい前作は見事に出来上がった作品だったのです。

では、今作の内容はどうかと言えば・・・残念ながら前作を上回ることは出来ませんでした。学生時代に時間軸を戻してサリーとマイクがどうやってモンスターズ・インクでトップとなっていったのか?を描いたのは良かったのですが、お話が思っていたよりも単調で、せっかく魅力的なキャラクター達が脇役も含め、たくさんいたのにそれを生かし切れずに終わってしまったように思います。わざわざ学校という場を舞台にしたのに、「恐がらせ大会」がメインになってしまい、ほとんど学生生活が描かれていませんでした。そのメインとなった大会内容も意味のわからない競技ばかりで、後でそれがどう繋がっていくのかがうまく描かれていませんでした。仲間になった4人もそれぞれの特性をもっと掘り下げて、各自の特技・特徴が生かせる競技だったら良かったように思います。

と色々と前作と比べて残念なところを書き綴りましたが、点数は★★★★☆です。前作を超えることは出来ませんでしたが、及第点は出せたと思います。名家の出身で偉そうだったサリーが成長していく姿や、マイクの挫折からの復活など、観ていて共感できる部分は見事に描かれています。家族連れで観に行くにはピッタリの作品だと思います。

さらに最後に苦言を。前作の悪役であるランドールが登場し、気の弱いルームメイトを演じているのですが、彼がどのようにして悪役になったのかも、もう少ししっかり描いて欲しかった。なんとなくは描かれるのですが、彼との深い因縁みたいなものがもっと描かれていたら面白くなっていたのかもなと思ってしまいました。

モンスターズ・ユニバーシティ MovieNEX [Blu-ray]
ディズニー
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (8)

真夏の方程式

2013年06月30日 17時46分06秒 | 作品名(ま行)
第313回「おそらく、その方程式に答えは無い。それでも・・・」
以前に観た「容疑者Xの献身」がとても見応えのある作品で、かなり高い評価をした覚えのあるガリレオシリーズが5年ぶりにスクリーンに帰ってきました。テレビシリーズではパートナーを組む内海刑事の交代や、ちょっと無理やりな感じが拭えない事件など、もろ手を挙げて絶賛することが出来ない部分も多々ありましたが、今回の「真夏の方程式」の出来はどうだったのでしょうか?

某県某市にある自然があふれる美しい海に面した港町「玻璃ヶ浦」。帝都大学の准教授ガリレオこと湯川学はそこの沖合で行われる予定の海底鉱物資源開発の地元説明会にアドバイザーとして招かれていた。宿泊先として提供された「緑岩荘」は川畑夫妻とその娘・成実が営む小さな旅館で、湯川の他には東京から来た塚原という男が宿泊するだけだった。次の朝、その塚原が防波堤で遺体となって発見される。酔って散歩中に転落死したものと思われたが、死因が一酸化炭素中毒だったこと、さらにかつて東京で15年前に起きたある事件を担当した元刑事だったことで殺人事件として捜査が始まる。図らずも事件に直面した湯川は、事件を調べるうちに川畑夫妻や成実が抱える秘密を解き明かしていくことになる。それはとても悲しい、そして深い愛情に満ちた秘密だった。やがてその方程式はある答えを導き出すこととなる。

このガリレオシリーズの素晴らしいところは、ドラマ向けのお話と映画向けのお話が見事に分けられて作られているところである。このブログでも色々批判している「テレビドラマ映画」は、わざわざ劇場版として制作するほどの脚本ではなく、ましてや前後編などにするほどのお話ではないのに、無理やり映画にして観客を呼び込もうとする手法が使われています。しかし、このガリレオは違います。前作「容疑者Xの献身」も今作「真夏の方程式」もスクリーンで上映されるに相応しい見応えのある作品です。

どちらの作品も殺人事件を題材にしているので、「面白い作品」とは言えません。そしてその動機も誰かを守ろうとするがゆえに起こってしまった悲しい事件です。ネタバレになるので多くは語れませんが、犯人や秘密はさほど難しいものではありません。もしかしたら予告編を見るだけで想像できてしまう人もいるかも知れません。しかし、ドラマの本質はその事件が起こった理由や、ある人物を守ろうとする人間ドラマにあるのです。そういう意味で同じ長編小説だった「聖女の救済」が映画ではなくテレビドラマとして描かれた理由ではないかなと個人的には思っています。

そして劇中で湯川学が1番心配していた「ある人物の人生がねじ曲がったものになってしまう。」この言葉の意味が明らかになった時が心に1番響きました。劇中ではある結論が提示されますが、それが最善の結論だったかは疑問が残るところです。もし、あの時にきちんと話をしていれば事件そのものが起こらなかったかも知れない。もし、あの人の真意を確かめていたら、あの事件は・・・などなど考え始めればキリがありません。それでも彼らが出した結論は正しかったのだと思います。そしてそれはいずれ彼もわかってくれることでしょう。

作品の点数は★★★★★です。ドラマシリーズを観ていなくても、湯川学がどんな人物なのかがわかっていれば、楽しめる作品ですが、出来ればドラマを観て、登場人物の関係性がわかっていれば、さらに楽しめる作品であることは間違いありません。

とっても野暮なことですが、「この事件、杉下右京だったらどう解決しただろう?」なんて考えてしまいました。

真夏の方程式 Blu-rayスタンダード・エディション
福山雅治,吉高由里子,北村一輝,杏
ポニーキャニオン


【ランキングに参加しています。クリックにご協力を】
コメント   トラックバック (12)