第331回「アクション映画のお手本を観ているような作品でした。」
アメコミ映画好きを公言している私ですが、今回の作品「RED」がアメコミ映画だと知ったのは前作を観終わった後のことでした。この作品がアメコミ映画だと誰が気付くでしょう、だってとんでもない能力を持ったスーパーヒーローは登場しないですし、地球外から来た悪役だって登場しません。登場するのはすでに現役を引退した特殊工作員達だけなんですから。だから私は前作を劇場では観ていません。そのことを後で猛烈に後悔する事になるのでした。
元CIAの腕利き諜報員で今は引退し、静かに余生を過ごしているフランク・モーゼス。ネットで知り合った恋人・サラとの穏やかな生活に満足していた。ところがある日、かつての仲間マーヴィンが関わった小型核爆弾をめぐる冷戦時代の極秘計画の資料がネット上に流出してしまい、その犯人グループとしてフランク達に疑惑の目が向けられてしまう。アメリカのCIAや、イギリスのMI6などがフランク達を始末しようと工作員を差し向ける。なんとか逃げ延びたフランク達は解決の手掛かりを追い求め、核爆弾の開発者であるエドワード・ベイリーを追ってヨーロッパへと足を運ぶがそこで待っていたのは、さらなる強敵達だった。
前作の「RED/レッド」をBS放送で鑑賞し、すっかりこの作品の虜になってしまった私ですが、続編にあたり、ちょっと心配していたところがありました。シリーズものというのは、どうしても前作以上のものを作ろうと新キャラクターを登場させる手段がよく取られます。それがこの作品では有効に働くのかが心配でした。物語の中心はかつて世界中から恐れられた優秀な特殊工作員が年老いてもなおその能力を存分に発揮し、悪者を倒すというものです。なのに予告編で描かれた新キャラクター達はキャサリン・ゼタ・ジョーンズにイ・ビョンホンというちょっとこの作品にはそぐわない若いキャラクターでした。もちろん名優アンソニー・ホプキンス演じる新キャラクターには全く心配していませんでしたが・・・
その心配は半分当たりといったところでしょうか。2人の演じた新キャラクターのどちらもが見事に作品の世界観にマッチしていて、悪くはなかったのですが、正直いなかったとしても成立したのかもなぁ・・・と思ってしまうくらいの活躍しかしていなくて、あっさり敵になったり味方になったりと、その心の動きが簡単に描かれてしまって、もし続編があったとしても、また観たいと思えるほどのキャラクターではなかったのが残念でした。
そんな残念な点はありましたが、点数的には満点に限りなく近い★★★★☆です。ブルース・ウィリス演じるフランクが魅力的なのはもちろんですが、脇を固めるジョン・マルコビッチ演じる武器オタクのマーヴィン、MI6所属のヘレン・ミレン演じるヴィクトリアなど前作から引き続き登場したキャラクター達がとても魅力的で個性的で愛らしいキャラクターとして描かれてして作品を盛り上げていました。個人的にはフランクの恋人サラが一番のお気に入りなのですが。
この作品の一番評価すべき点は脚本の出来の良さです。約2時間の上映時間中にダレるところが全く無く、世界中を縦横無人に移動しながら、あっという間にエンディングへと観客を導いてくれます。展開が早く、そしてテンポもいい。難しい展開もどんでん返しな展開も無いのですが、そんなことを考えている暇も無いくらいの展開でした。
ファンとしては続編を期待してしまいますが、魅力的なキャラクターを無駄に使って、駄作を作って欲しくないですね。
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アメコミ映画好きを公言している私ですが、今回の作品「RED」がアメコミ映画だと知ったのは前作を観終わった後のことでした。この作品がアメコミ映画だと誰が気付くでしょう、だってとんでもない能力を持ったスーパーヒーローは登場しないですし、地球外から来た悪役だって登場しません。登場するのはすでに現役を引退した特殊工作員達だけなんですから。だから私は前作を劇場では観ていません。そのことを後で猛烈に後悔する事になるのでした。
元CIAの腕利き諜報員で今は引退し、静かに余生を過ごしているフランク・モーゼス。ネットで知り合った恋人・サラとの穏やかな生活に満足していた。ところがある日、かつての仲間マーヴィンが関わった小型核爆弾をめぐる冷戦時代の極秘計画の資料がネット上に流出してしまい、その犯人グループとしてフランク達に疑惑の目が向けられてしまう。アメリカのCIAや、イギリスのMI6などがフランク達を始末しようと工作員を差し向ける。なんとか逃げ延びたフランク達は解決の手掛かりを追い求め、核爆弾の開発者であるエドワード・ベイリーを追ってヨーロッパへと足を運ぶがそこで待っていたのは、さらなる強敵達だった。
前作の「RED/レッド」をBS放送で鑑賞し、すっかりこの作品の虜になってしまった私ですが、続編にあたり、ちょっと心配していたところがありました。シリーズものというのは、どうしても前作以上のものを作ろうと新キャラクターを登場させる手段がよく取られます。それがこの作品では有効に働くのかが心配でした。物語の中心はかつて世界中から恐れられた優秀な特殊工作員が年老いてもなおその能力を存分に発揮し、悪者を倒すというものです。なのに予告編で描かれた新キャラクター達はキャサリン・ゼタ・ジョーンズにイ・ビョンホンというちょっとこの作品にはそぐわない若いキャラクターでした。もちろん名優アンソニー・ホプキンス演じる新キャラクターには全く心配していませんでしたが・・・
その心配は半分当たりといったところでしょうか。2人の演じた新キャラクターのどちらもが見事に作品の世界観にマッチしていて、悪くはなかったのですが、正直いなかったとしても成立したのかもなぁ・・・と思ってしまうくらいの活躍しかしていなくて、あっさり敵になったり味方になったりと、その心の動きが簡単に描かれてしまって、もし続編があったとしても、また観たいと思えるほどのキャラクターではなかったのが残念でした。
そんな残念な点はありましたが、点数的には満点に限りなく近い★★★★☆です。ブルース・ウィリス演じるフランクが魅力的なのはもちろんですが、脇を固めるジョン・マルコビッチ演じる武器オタクのマーヴィン、MI6所属のヘレン・ミレン演じるヴィクトリアなど前作から引き続き登場したキャラクター達がとても魅力的で個性的で愛らしいキャラクターとして描かれてして作品を盛り上げていました。個人的にはフランクの恋人サラが一番のお気に入りなのですが。
この作品の一番評価すべき点は脚本の出来の良さです。約2時間の上映時間中にダレるところが全く無く、世界中を縦横無人に移動しながら、あっという間にエンディングへと観客を導いてくれます。展開が早く、そしてテンポもいい。難しい展開もどんでん返しな展開も無いのですが、そんなことを考えている暇も無いくらいの展開でした。
ファンとしては続編を期待してしまいますが、魅力的なキャラクターを無駄に使って、駄作を作って欲しくないですね。
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