しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

2012年11月25日 20時49分24秒 | 作品名(あ行)
第287回「これから彼らはどこへ向かうのでしょうか?」
この作品のブログを書くときに必ずお断わりすることがあります。私はこの作品の熱狂的ファンではありません。かつて観た劇場版のあまりの出来の悪さに「なんだ?この作品は?」と思いました。そんな作品が改めて映画として上映されると聞いたときに、改めて観ておきたいと思いました。世間の熱狂ぶりからは離れた1つの作品としての感想を書こうと。今回の作品は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」です。

※今回はあらすじの記載を割愛させていただきます。どう書いてもネタバレになってしまいそうだから。

テレビ版のストーリーをなぞる形で展開されてきた前2作でしたが、今作はテレビ版とはまったく異なる展開を見せてくれます。始まった途端の怒涛の展開にビックリしました。「いよいよ始まったな。」とワクワクしましたが、お話の展開的には大きな変化はありませんでした。相変わらず、「ゼーレ」「リリス」「人類補完計画」など専門用語が説明なしで使われ、突き進んでいくストーリーに新たに踏み入れようとする人々を拒んでいるかのように感じてしまいました。

前2作から感じてはいましたが、今作は特に碇シンジの女々しさというか子供っぽさが際立っていて、かなりイライラしました。それがこの作品の魅力でもあるのでしょうが、多少の成長した姿を見たいと思いました。

意味不明な設定の中でも、繰り広げられる熾烈な戦闘になぜかワクワクしてしまうのは、男の子心をくすぐる作りをわきまえてるってことでしょうか?

点数的には★★★☆☆です。前2作を観ていない人や今から観ようとする人には全く入り込むことが出来ない作りとなっていますので、ご注意を。次回作で完結のようですが、テレビ版のようなエンディングではなく、きちんとした最後を迎え、気持ちよく劇場を後に出来ることを期待しています。

それにしても公開2日間で11億円を突破し、4日目には100万人を動員する作品なのに上映館が少ないのはなぜでしょうね?このスクリーン数でこれだけの記録を叩き出すのなら、もっとスクリーン数が多かったら、もっとビックリする記録になったのでは?

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のぼうの城

2012年11月11日 21時40分57秒 | 作品名(な行)
第286回「時間が経過したとはいえ、あのシーンには・・・」
今日の作品もどうしても見たいと思った作品ではありませんでした。その理由としては邦画であることに加え時代劇だということ。何千、何百もある作品の中から研鑽され配給される洋画と違い、邦画には駄作が多く含まれます。さらに時代劇となると俳優さんの演技力にも高度なものが要求されます。さて今回の作品「のぼうの城」は?

時は戦国、太閤秀吉が次々と各地を平定し、残すは関東に陣取る北条氏を残すのみとなった頃。その領地の端に位置する武州にある忍城に「のぼう様」と領民から揶揄され、それでも絶大な人気を誇る成田長親という人物がいた。秀吉は事前に内通し、降伏の旨を伝えてきた忍城に、自らが一番の信頼を置く石田三成に2万の軍勢を預け、大谷吉継ら有能な武将をつけ、大きな功績を残していない三成に武功を挙げさせようとしていた。
対する忍城の軍勢は500余り、戦っても勝ち目はない。開城の準備を整えて軍勢の到着を待っていた。ところが軍使として城にやってきた長束正家の態度に腹を立てたのぼうが降伏の約束を反故にし、戦うことを宣言してしまう。多勢に無勢なこの戦いに勝機はあるのか?のぼうの奇想天外な戦略とは?

まずはこの映画の良かったところを。主役の「のぼう」を演じた野村萬斎さんが素晴らしかった。普段は飄々とした振る舞いばかりで領民からは馬鹿にされているが、しっかりと国や領民のことを考え、芯の強い魅力的な人物をしっかり演じていました。そしてその家臣を演じた佐藤浩市、山口智充、成宮寛貴の3人もなかなかいいキャラクターでした。まるで三国志の関羽、張飛、趙雲を思わせる猛将ぶりにわくわくしてしまったのは私が男の子だということでしょうか?
それぞれのキャラクターがとても魅力的に描かれていて、それでいて物語の進行も邪魔していなくて良かったです。

逆に悪かったところは2点。石田“上地雄輔”三成とナレーションを担当した安住紳一郎の二人です。上地さんに関していえば経験不足。どれだけ迫力を出しても、どれだけ重厚な演技をしようとも、どうしても上地雄輔に見えてしまって、石田三成としての説得力に欠けているような気がしました。もちろん出演している俳優さんは皆さん、ドラマやバラエティなどで普段からよく目にする人たちですが、彼らが演技を始めてしまえば普段の顔は消えてしまい、映画にのめり込んでしまいます。ところが上地さんはどこまで演じても石田三成が顔を覗かせることはありませんでした。

もう一つの悪かった点は、ナレーションの安住紳一郎。彼の声が時代劇には合っていない気がしました。それは声質の問題なのか?それとも年齢的なものなのか?確実なことは言えませんが、時代劇の雰囲気に合っていないと感じてしまいました。TBSのアナウンサーを使うのなら、もっと他にいい人はいたように思いました。

点数は★★★★☆です。映画の出来としては絶賛するほどの内容ではありませんでしたが、無理のない脚本で、最後まで飽きることなく見ることができます。もっとも残念なのは東日本大震災を経験してしまった私たちの心の中にはあの光景が焼き付いてしまい、水攻めのシーンは直視するには、あまりにも辛いシーンでした。

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パラノーマル・アクティビティ4

2012年11月04日 17時05分31秒 | 作品名(は行)
第285回「もはやストーリーは破綻してしまったの?」
さて、SAWシリーズが終了して、ハロウィンシーズンの風物詩となりつつある「パラノーマル・アクティビティ」シリーズですが、今年もそんな季節がやってきました。前作があまりにも後付けな感じがして、もうこのシリーズを面白くするのは無理かな?なんて思っていたのですが、制作側はそんなことを気にもせず、続編を制作したようです。
そんな事を言っている私も予告編を見たときにワクワクしてしまうのは、すっかりこのシリーズにハマってしまっているってことでしょうか?今回の作品は「パラノーマル・アクティビティ4」です。

2011年11月、ネバダ州ヘンダーソンにある閑静な住宅街。そこに住むある一家。父親と母親、女子高生のアレックス、弟のワイエットと暮らすごく普通の一家だった。ある日の夜、パソコンでボーイフレンドのベンとチャットを楽しんでいたアレックスは、外から家を覗き込む男の子の姿に気が付いた。弟のワイエットと同年代の少年は最近になって隣に引っ越してきたロビーだった。シングルマザーの母親と二人で暮らしているらしい。彼の行動に不気味さを感じたアレックスだった。ある日、隣の家の母親が入院することになりロビーをしばらくの間アレックスの家で預かることになった。するとその夜から次々と奇妙な現象が起こり始めた。アレックスとベンは家にあるパソコンを使い、家で起こる現象を撮影し始める。するとそこには信じられない現象が撮影されていた。そしてそれは日を追うごとに激しさを増していく。

今作を鑑賞して思ったのは、すでに物語は破綻していて、この映画を最初から鑑賞し続けている人しか楽しめないのでは?ということでした。前作までは一応の関連性はあり、クリスティとケイティの姉妹に起こった現象を伝えるものでした。しかし、今作はまったく関係のない一家(あくまで関係のなさそうなですが)に起こる現象で、なぜこの一家なのか?この場所で何をしようとしているのか?など多くの謎が残したまま今作は終了してしまいます。普通の映画であれば、少しは物語が進展し、ある程度の結末を用意するのですが、この作品についてそれらは用意されていませんでした。

悪いところばかりではありません。今まではカメラによる撮影だったのが、パソコンについているウェブカメラという設定もナイスアイデアでした。まあ実際にウェブカメラで撮影だったら、あれほど綺麗には撮影できないでしょうけどね。高校生が家にある機材で撮影したという設定なら、あれが限界でしょうね。

点数は★★★☆☆です。この点数は1作目からこの映画を鑑賞し続け、POV映画にもいい印象を持っている私が甘めの採点をした結果です。いきなりこの映画だけを見て、面白いと感じる人は、それほど多くはいないでしょう。

おそらく来年の今頃は「パラノーマル・アクティビティ5」が公開されることでしょう。そして私はそれを鑑賞することでしょう。だってスタッフロールが終わったあとに、あれほど謎に満ちた映像を流されてしまうと、今作がどれほど出来が悪かろうと興味が湧いてしまいます。まあ乗りかかった舟ということで・・・

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