第258回「あなたはあの日、どこで何をしていましたか?」
2001年9月11日と聞けば多くの人がピンとくるのではないでしょうか。そう、「アメリカ同時多発テロ」が起こった日である。あの日、私は自宅でテレビを見ていた。すると突然すべてのチャンネルが報道番組に切り替わり、とても現実とは思えない、まるでパニック映画を観ているような光景を伝え始めた。あの日、世界貿易センタービルが消え去ってしまうことなど誰が想像できたであろう。あれから年月が過ぎ、あの事件を題材にした映画が何本も作られた。今回の作品「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」もあの事件をきっかけに起こる少年の成長と再生の物語。
2001年ニューヨーク、9歳の少年オスカー・シェルは優しい両親のもとで平凡に暮らしていた。あの事件が起こるまでは・・・9月11日同時多発テロ、宝石商を営むオスカーの父親トーマス・シェルは商談の為、世界貿易センタービルに偶然に居合わせてしまい命を落としてしまう。事件から1年が経過したがオスカーの心には深いキズが残ったままだった。母親との関係もうまくいかず、すれ違いの生活になっていた。ある日、父親のクローゼットに入ったオスカーは棚の上にあった青い花瓶を落として割ってしまう。するとその中から鍵の入った袋を見つける。オスカーはその鍵にあう鍵穴を探せば父親からのメッセージがあると信じ、1人で鍵穴を探すことにする。手がかりは袋に書いてあった「ブラック」の文字だけ。オスカーはそれが人の名前だと思い、ニューヨークに住む400人を超えるブラックさんに会いにいく。果たして父親からのメッセージとは?
今までこの「同時多発テロ」を題材にした映画はいくつかあるが、どれもノンフィクションとして映画化された作品で、このお話のようにあくまでモチーフとしてこの事件を用いた作品は初めてだったような。だからこそただの「お涙頂戴物」にならないか心配していました。それでも今年のアカデミー賞にノミネートされた作品だから見ておこうと思いました。しかし、そんな心配は余計なものでした。
主演のオスカーを演じたトーマス・ホーンはこれが映画初主演とは思えないくらい見事にオスカーを演じてくれました。ただの男の子ではなく、感受性の強い繊細な子で、しかも父親の死を受け入れることが出来ずに情緒不安定に陥っている・・・そんな難しい役をとても自然体で演じています。オスカーの両親を演じたトム・ハンクスとサンドラ・ブロックも2人ともアカデミー主演賞を受賞しているだけあって、普通のどこにでもいる両親をとっても上手に演じていました。
特にサンドラ・ブロックは自らも傷つきながら、心に深いキズを負ったオスカーをどうやって接していくか苦悩する母親を、とっても自然体で演じています。私が言うのはおこがましいですが、「スピード」の頃よりも年齢も重ねていい女優さんになったなぁ・・・としみじみと感じてしまいました。映画の序盤では存在感が薄かったから、余計に最後ではそう思ったのかもしれません。
点数は★★★★★です。決して押しつけがましいお涙頂戴な感動作ではなく、父親の死を乗り越えて、残された母親とオスカーが再び家族として新たな一歩を進み出す。その様子をとっても優しく描いている作品です。久しぶりに映画館で涙してしまったのは、私が歳をとって涙腺がゆるくなってしまっただけでは無いはずです。(笑)
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2001年9月11日と聞けば多くの人がピンとくるのではないでしょうか。そう、「アメリカ同時多発テロ」が起こった日である。あの日、私は自宅でテレビを見ていた。すると突然すべてのチャンネルが報道番組に切り替わり、とても現実とは思えない、まるでパニック映画を観ているような光景を伝え始めた。あの日、世界貿易センタービルが消え去ってしまうことなど誰が想像できたであろう。あれから年月が過ぎ、あの事件を題材にした映画が何本も作られた。今回の作品「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」もあの事件をきっかけに起こる少年の成長と再生の物語。
2001年ニューヨーク、9歳の少年オスカー・シェルは優しい両親のもとで平凡に暮らしていた。あの事件が起こるまでは・・・9月11日同時多発テロ、宝石商を営むオスカーの父親トーマス・シェルは商談の為、世界貿易センタービルに偶然に居合わせてしまい命を落としてしまう。事件から1年が経過したがオスカーの心には深いキズが残ったままだった。母親との関係もうまくいかず、すれ違いの生活になっていた。ある日、父親のクローゼットに入ったオスカーは棚の上にあった青い花瓶を落として割ってしまう。するとその中から鍵の入った袋を見つける。オスカーはその鍵にあう鍵穴を探せば父親からのメッセージがあると信じ、1人で鍵穴を探すことにする。手がかりは袋に書いてあった「ブラック」の文字だけ。オスカーはそれが人の名前だと思い、ニューヨークに住む400人を超えるブラックさんに会いにいく。果たして父親からのメッセージとは?
今までこの「同時多発テロ」を題材にした映画はいくつかあるが、どれもノンフィクションとして映画化された作品で、このお話のようにあくまでモチーフとしてこの事件を用いた作品は初めてだったような。だからこそただの「お涙頂戴物」にならないか心配していました。それでも今年のアカデミー賞にノミネートされた作品だから見ておこうと思いました。しかし、そんな心配は余計なものでした。
主演のオスカーを演じたトーマス・ホーンはこれが映画初主演とは思えないくらい見事にオスカーを演じてくれました。ただの男の子ではなく、感受性の強い繊細な子で、しかも父親の死を受け入れることが出来ずに情緒不安定に陥っている・・・そんな難しい役をとても自然体で演じています。オスカーの両親を演じたトム・ハンクスとサンドラ・ブロックも2人ともアカデミー主演賞を受賞しているだけあって、普通のどこにでもいる両親をとっても上手に演じていました。
特にサンドラ・ブロックは自らも傷つきながら、心に深いキズを負ったオスカーをどうやって接していくか苦悩する母親を、とっても自然体で演じています。私が言うのはおこがましいですが、「スピード」の頃よりも年齢も重ねていい女優さんになったなぁ・・・としみじみと感じてしまいました。映画の序盤では存在感が薄かったから、余計に最後ではそう思ったのかもしれません。
点数は★★★★★です。決して押しつけがましいお涙頂戴な感動作ではなく、父親の死を乗り越えて、残された母親とオスカーが再び家族として新たな一歩を進み出す。その様子をとっても優しく描いている作品です。久しぶりに映画館で涙してしまったのは、私が歳をとって涙腺がゆるくなってしまっただけでは無いはずです。(笑)
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産) | |
トム・ハンクス,サンドラ・ブロック,トーマス・ホーン,マックス・フォン・シドー,バイオラ・デイビス | |
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