しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ダークナイト ライジング

2012年07月29日 21時22分34秒 | 作品名(た行)
第274回「もはやこれをアメコミ映画と呼んでもいいのだろうか?」

なぜ私が金曜日の夜に、仕事終わりにも関わらず、映画館へ足を運んだのか・・・その理由はこちらのブログを見てもらえれば明らかだと思います。今夜の作品「ダークナイト ライジング」は、前作の「ダークナイト」の続編として制作が決まった頃から待ちに待った作品だからです。そしてその期待に十二分に答えてくれました。

ジョーカー事件から8年が経過し、ゴッサム・シティに平和が訪れていた。「デント法」と呼ばれる新たな法律により、犯罪率が激減しバットマンの活躍無しで平和が維持されていた。しかし、嵐は静かに近づいていた。「ベイン」と呼ばれる男がウェイン産業の重役ダゲットに雇われ、秘密裏にある計画を実行しようと画策していた。すでにバットマンとしての活動を休止してから長い時間が経過したブルース・ウェインは体力はもちろん、精神的にもバットマンとしての活動には限界だと思われていた。そんなある日、ウェイン家での慈善パーティーにメイドとして紛れ込んだキャット・ウーマンことセリーナ・カイルがブルースの指紋を手に入れ、ベインの一味へ渡していた。平和となったゴッサムに吹き荒れる嵐とは?ブルースはバットマンとして復活できるのか?

前作「ダークナイト」が余りにもすごい作品に仕上がってしまったから、続編を作っても越えられないだろうと思っていました。そして今作を見終わった率直な感想は「前作を越えられはしなかったが、完結編として満足できる素晴らしい作品に仕上がった」と思っています。よくあるのは、前作が大ヒットしたから続編を作るという話。しかしこの「バットマン ビギンズ」から始まったクリストファー・ノーラン監督の手がけた3部作は、この完結編を作る為に前の2本があったのかと思えるくらいに、物語も伏線もきちんと練られた作品でした。

この作品は、単なるアメコミ映画(子供から大人まで楽しめる映画)とは言えないと思います。バットマンというアメコミを原作にはしていますが、ヒーローの苦悩や悪の描写など、かなり深く暗く描かれています。セリフなどを聞いていても、アメコミ映画のそれでなく、まるで哲学書でも読んでいるかのような難しく深いセリフが多く、それをどう受け取るかによって、この作品の評価は変わってくるかも知れません。しかも上映時間も2時間45分とかなり長い作品です。
そんなところを考慮しても、映画ファンなら絶対に観ておいてほしい作品の1つです。

今作はかなり1作目の「バットマン ビギンズ」と大きく深い関わりを持ったキャラクター達が多く登場します。1作目の悪役だった彼や、子悪党でチョイ役だと思った彼など、そして新キャラクターだったあの人も実は・・・とこの作品だけ観ただけでは楽しめない要素もありますので、これから劇場で観ようと思っている人には、是非とも前の2作品を観てから劇場へ足を運んでもらいたいと思います。そうすれば何倍も楽しめるはずです。

そしてなにより評価すべきは悪役「ベイン」を演じたトム・ハーディー。前作でジョーカーを演じたヒース・レジャーには及びませんが、その体格を見れば彼の入れ込みようがわかると思います。「インセプション」での彼と比べれば、その変容ぶりに驚くことでしょう。

そして、CM等で言われているように「伝説は壮絶に終わります。」もちろん続編を作ろうと思えば、作れるでしょうがそんな野暮な事をするような監督ではないでしょう。おそらく、リブートという手法で今後も「バットマン」は作られるかもしれませんが、このシリーズ以上のものを作ることは不可能でしょう。点数はもちろん★★★★★です。

映画史上に残るシリーズだと思います。是非、劇場で楽しんでください。

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メリダとおそろしの森

2012年07月22日 16時43分11秒 | 作品名(ま行)
第273回「私にとっては、少々もの足りない映画でした。」
このブログで何度も「ピクサー好き」を公言している私が今日から公開の「メリダとおそろしの森」を公開日に映画館へ足を運ぶのは、容易に想像できたことだと思います。できれば字幕で観たかったのですが、もう諦めました。ピクサーの作品に限ってはきちんとその公開される国に向けて、色々な配慮をしてくれるのでそれはそれで楽しみになってきているので・・・しかし1つ気がかりがありました。それは主演声優の件です。

スコットランドのとある王国。そこは偉大な王「ファーガス」と王家の伝統を重んじる王妃「エレノア」。そして自由でお転婆な王女「メリダ」が暮らしていた。まだ幼くいたずら好きな三つ子の弟と共に・・・ある日、隣国から3人の花婿候補を招き、メリダの結婚相手を決める催しがメリダに内緒で開かれた。突然、結婚を決められたメリダは反抗し、城を逃げ出してしまう。日頃から王妃のメリダに対する厳しい躾や礼儀作法や勉強などに反抗心を募らせていたメリダは、森の奥で出会った魔女に「母親を変えて欲しい」とお願いをしてしまう。その魔女の作ったケーキを城に戻り王妃に食べさせると、王妃はなんと熊に姿を変えてしまう。熊狩りで名を馳せた王に見つかれば、王妃は殺されてしまう。
なんとか城を抜け出した2人は魔法を解くために再び森へと入っていく。

まずは1番心配していた主演声優の件ですが、話題性を先行させ声優としてなんの経験の無い人を起用すると失敗するケースがほとんどです。そして、この作品もそんな人をメリダの声優に抜擢したので、ものすごく心配していました。ところがそんな心配は杞憂なものでした。思っていた以上に上手にメリダを演じていて、それほど違和感を感じることなく映画を楽しむことが出来ました。むしろ、言われなければ解らないくらいに。

そして映画の中身に関してですが、いつものピクサー映画のように絶賛できる内容ではありませんでした。舞台や時代設定などは問題なかったのですが、魔法を登場させ熊に変わった王妃との絆を感じさせる場面や、なかなかいいキャラクターだった三つ子の弟達の活躍など、「ああ、ここで感動させたいんだろうな。」とか「ここで笑わせたいんだろうな。」など制作側の意図が見えてしまって、ちょっと醒めた見方をしてしまいました。
いつものピクサー映画ならば、そんなことを考えることすらしないで楽しめるのですが・・・

それでも作品としては、★★★★☆です。ちょっと前ふりが長かったり、魔法が解ける場面が呆気なかったりと、いつもの作品よりは見劣りしますが、それでも安心して家族で楽しめる作品になっていると思います。

映画の前に上映された短編作品のほうが出来が良かったかも。

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BRAVE HEARTS 海猿

2012年07月15日 20時03分29秒 | 作品名(は行)
第272回「それは決して誰も傷付かない奇跡のお話。」

こんなに凄いキラーコンテンツを彼らが手放すはずは無いだろうと思っていた。表向きは「ファンの熱い要望に応えた。」なんて言っていても。そして再びどこかで見たプロット、どこかで聞いたようなセリフで見事に続編をスタートさせた。今回のブログはちょっと荒模様な気がします。今回の作品は「BRAVE HEARTS 海猿」です。

数々の事故現場での救助活動で活躍してきた潜水士・仙崎大輔は、その中でも最高レベルのレスキュー能力を誇る海上保安官特殊救難隊へバディの吉岡と共に赴任し、海難救助の最前線で過酷な日々を送っていた。そんなある日、吉岡の恋人・美香がCAとして搭乗しているジャンボ旅客機が太平洋上でエンジントラブルを起こし、左側エンジンが爆発炎上。飛行機は右側エンジンだけでやっと飛行している状態となる。さらに着陸するための車輪が故障し、残る着陸の手段は海上への胴体着陸のみとなってしまう。しかし、無事に胴体着陸に成功したとしても、機体が浮いていられる時間はわずか20分。その短い時間で乗客乗員346人を救助しなければ、海底60mへ機体は沈んでしまう。大輔達は準備を整え、東京湾へ向かってくる飛行機を待っていた。

私が映画を観終わって、まずしたことは前作のブログを読み返したこと。なぜなら、そこに書いてあることが今回の感想とほぼ被っているんじゃないかと思ったから。まさにその通りでした。場所と事故現場、要救助者などが変わったとしても、似たようなプロットに同じようなセリフ。劇中の時間が経過し、家族が増えたり、恋人ができたりとの変化はあれど、内容に大きな変化はありませんでした。

ここからは完全に私個人の感想ですので、語弊がある部分も・・・それでも言いたい。あまりにもスクリーンで繰り広げられる出来事が奇跡の連続すぎて、まったくリアリティがありません。今作も発生した事故の規模は大きいのですが、見事に誰も傷付きませんでした。本当に誰も。あまりに完璧すぎて私は「おいおい!それはあまりにも嘘臭いじゃないですか」と思いながらの鑑賞でした。

点数は★★★☆☆です。ドラマだから綺麗でいいじゃないか。映画だから奇跡が起きていいじゃないか。現実で悲しい出来事が多すぎるのだから・・・・と純粋に考えられる人にはとてもおススメの映画です。私のような人間は観てはいけない映画だったのでは?と今では思っています。

原作と同じプロットに挑んだことは評価しますが、その結末の大きな違いにガッカリしか感じない私がいけないのでしょう。

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崖っぷちの男

2012年07月08日 13時26分37秒 | 作品名(か行)
第271回「ラストにもう一捻りを要求するのは酷でしょうか?」
個人的に「ワンシチュエーション」という方式が好きです。「ワンシチュエーション」とは基本的に1つの場所を舞台に物語が展開していく方式をいいます。例えば「フォーン・ブース」や「リミット」「フローズン」などがそれに属すると思います。個人的におススメはヒッチコックの「ロープ」が傑作だと思っています。この方式はアイデア1発勝負な部分が多いので駄作になる可能性を多く含んでいます。今回の作品「崖っぷちの男」もそんなジャンルに挑んだ作品です。

その朝、ニューヨークのマンハッタンはいつもと変わらぬ1日が始まろうとしていた。その男がホテルの窓の外に立つまでは・・・その男・・ニック・キャシディは元ニューヨーク市警の警察官、2年前にある事件で犯人となり服役中だったが、自分の無実を証明する為に2日前に脱獄していた。そんな彼がマンハッタンのルーズヴェルト・ホテルの21階の窓の外に現れたことで街は騒然となる。さらに彼はニューヨーク市警の交渉人リディア・マーサーを呼び出した。果たして彼の目的とは?

とまあ、最初にワンシチュエーションと言いましたが、厳密に言うと全くワンシチュエーションではありません。この「窓の外に現れた自殺志願の男」というアイデアは、本当の目的を隠す為のカモフラージュです。その行動は本当の目的を隠す為にはいいアイデアだと思うのですが、もう少しワンシチュエーションに拘って欲しかった。

自殺騒動の裏で「オーシャンズ11」ばりのプロットが展開されるのですが、ちょっと安直で、どこかで見たような展開ばかりで、おそらくああなるんだろうなぁ・・・と先が読めてしまいました。先が読めるということでいえば、かなり重要な役に「ダイ・ハード2」で悪役を務めたあの人が登場することで、顔を覚えていた私は「ん?彼があんなチョイ役で登場するわけがない!」と気付いてしまいました。(実際にかなり大事な役でした。)

さらに黒幕で登場するエド・ハリス。彼は個人的にかなり好きな俳優さんです。悪役にしてもそうでなくても、作品にとても重厚な雰囲気を運んでくれる俳優さんです。(おススメはザ・ロック)なのに、この作品ではかなり小悪党に描かれてしまい、映画の最後でもアッサリとした終わりを迎えてしまいました。もっと性根まで腐った(褒め言葉です。)悪党を演じて欲しかった。

と、多くの文句を書いてきましたが点数は★★★★☆です。細かいところを気にしてしまうとツッコミどころは満載な作品ですが、それでもかなり楽しめる作品に仕上がっています。あんまり難しいことを考えずに展開される物語に身を委ねてみれば、それなりに面白く観ることができると思います。登場するキャラクターが多すぎなので、2人くらい削って、回想シーンでニックが捕まるところなどが描かれていたら、もっと映画に深みが増していたような気がします。

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アメイジング・スパイダーマン

2012年07月01日 18時54分30秒 | 作品名(あ行)
第270回「映画館が明るくなるまで席は立たないで!」

さあ、アメコミ映画好きの私にとっては何とも楽しみな時期が始まりました。7月には「ダークナイト ライジング」、そして8月には「アベンジャーズ」。そして、それらの先陣を切って今日からいよいよ始まった「アメイジング・スパイダーマン」。以前までサム・ライミ監督によって大ヒットしたシリーズをキャスト、スタッフを一新してリブートしたアメコミ映画です。

ピーター・パーカーはカメラと科学が好きなごく普通の高校生。彼が幼い頃、科学者であった両親は彼を伯父夫婦に預け、行方不明になっていた。ある日、叔父と地下室を掃除していると父親が使っていたカバンを見つけた。その中には父親が残した研究中の書類とともにオズコープ社の社員証が入っていた。子供の頃に別れた父親への思いから彼はオズコープ社へ研修生として忍び込み、父親と共同研究をしていたコナーズ博士に出会う。さらに社内を歩くうちに彼は蜘蛛の糸を利用したバイオロープの製造施設に迷い込み、そこにいた蜘蛛に刺されてしまう。すると彼の体に変化が現れ始める。

ホラー監督というイメージの強かったサム・ライミ監督によって作られた前3部作の「スパイダーマン」シリーズは全世界で大ヒットとなった。もし監督が降板していなければ、まだまだ続編は作られ、さらに大ヒットしたことだろう。しかし、監督の降板と共に新たな監督、キャストを迎えリブートされた「アメイジング・スパイダーマン」を私は期待半分、心配半分といった気持ちで迎えていた。それほどオリジナルを超える作品を作ることは難しいことだから・・・

本音を言ってしまえば、オリジナルの1作目を超えたかは疑問が残る。当然といえば当然なのだが、同じスパイダーマンの物語を描いているのだから、お話が似たようになるのは当たり前である。だからどうしても前シリーズでも描いたエピソードを別キャストで焼き直した印象を受けた。ピーターがスパイダーマンへとなっていくところや、ベン伯父さんとのエピソードなど同じプロットをどうしても描かなくてはいけない今作を監督したマーク・ウェブは相当苦労をしたことだろう。

それでもこの作品を私は評価したいと思います。このブログでも何度も書いていますが、エピソード0を描くのは本当に難しい。しかも、前シリーズが作られてからそれほど長い時間が経過しているわけでは無いので、観客もある程度知っている状態での鑑賞となる。するとそこの描き方が重要になってくるのだが、今作はそのあたりを上手に描いてくれています。多少、テンポが速い感じがしますが、それは大目に見ましょう。

そして重要な悪役ですが、個人的には今作の「リザード」は派手さはありませんでしたが、魅力的なキャラクターでした。右腕を失ったコナーズ博士がその腕を取り戻す為に徐々に狂気に溢れた科学者へと変貌する様は、悪役にはピッタリだったような気がします。もう少し彼の人生にスポットをあてた回想シーンや片腕を失った理由などが描かれていたら、ただの悪しき男ではなく、もっと愛すべきキャラクターになっていたのでは?

点数は★★★★★です。リブートを心配していた私の心をスッキリさせてくれるには十分な作品でした。もちろんアメコミ映画好きとしての甘い採点になっていると思うので、マイナス1くらいした点数が正しいのかも・・・細かいところを気にし出すと止まらなくなりそうですから。

それから、スタッフロールが始まったからといってすぐに席を立たないでください。次回作へ向けた伏線が観客の期待を煽るかのように登場しますから。

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