しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

トランセンデンス

2014年06月29日 23時11分51秒 | 作品名(た行)
第351回「すっかり・・・思いっきり勘違いをしてしまいました。」
今回の作品「トランセンデンス」は、私が注目している監督、クリストファー・ノーラン監督の作品と聞いて、かなりワクワクしていました。ここ最近の彼の撮る作品のクオリティーの高さは知っていたので、かなり期待していました。しかも私が好きなSF作品と聞けば期待しないわけがありません。

ウィル・キャスターは妻であるエヴリンと共に人工知能を研究しているアメリカでは名の知られた存在の研究者だ。その分野においては第一人者として知られている。そんな彼が講演会の直後に反テクノロジーを唱える過激派グループによって襲撃を受け、凶弾に倒れる。幸いなことに銃弾は急所を外れ、一度は退院する。ところがその銃弾には毒が塗り込まれており、彼の命を徐々に削っていった。除去不可能な毒に侵され次第に弱っていく彼を見つめるエヴリンはある計画を実行する。それは彼の頭脳と意識を研究中のコンピューターへインストールすることだった。残されたすべての時間を注ぎ込み行ったその行動は見事に成功する。ウィルの意識は巨大なコンピューターと同化し、とてつもない速さで進化していく。やがてその進化は人類の想像を超えるレベルにまで達してしまう。人類に脅威を与える危険性を持ったウィルを破壊しようとFBIと過激派グループが手を組み、彼らに迫っていく。

もうお気づきでしょうが、私はとても大きな間違いを犯しています。それはこの「トランセンデンス」という作品はクリストファー・ノーランは監督としてではなく、製作総指揮として携わっているということ。監督と製作総指揮では役割が大きく違い、製作総指揮では彼の作品とは呼べないのが現状です。すっかり彼の新作だと勘違いした私はその気持ちのまま映画を鑑賞してしまい、最後のスタッフロールで監督の名前を確認するまで気が付かないという失態を犯してしまいます。

ではこの作品がそのまま駄作となってしまったのかといえば、そうではありません。SF映画として一定のクオリティーは保っていたし、物語の展開、結末の付け方も及第点ではあったと思います。コンピューターへとインストールされたウィルは自分の大事なものを奪おうとする人類にもっと過激な方法で戦争を仕掛けるのでは?と想像していた私は、物語のあまりに綺麗な展開に多少のガッカリ感はありましたが、「ナノマシン」による新たなアイデアや無理のない展開に最後まで飽きる事無く観ることが出来ました。

何度も書いていますが、SF映画で大事なのは荒唐無稽な設定を観客にいかに納得させるかというのが大事なテーマになってきます。この映画では「人間の頭脳のインストール」や「ナノマシンによる人体への流用」など、近い将来には実現可能なのではないかというギリギリのところで見事にお話を展開させたのは評価に値すると思います。

作品の点数は★★★☆☆です。上記でいくつか評価しましたが、点数としては平凡なものになりました。それはなぜか?残念ながら物語の展開・結末があまりに普通であったこと、あとは盛り上がる部分があまりなく、終始穏やかにお話は展開していきます。この手の話でよく見かけるのはウィルの性格がインストールされてから180度変わってしまい、狂気に走る。それを皆で止めようと奔走するみたいなありがちな展開にしなかったのは良かったのでしょうが、ちょっと刺激が足りなかったように思ってしまいました。

それにしても主演のジョニー・デップが出演シーンの8割がディスプレイに映る顔だけというのはある意味、斬新だったのかもしれませんね。

今度からはきちんと調べてからにします(笑)

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ジョニー・デップ,モーガン・フリーマン,ポール・ベタニー,レベッカ・ホール,キリアン・マーフィ
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ラストミッション

2014年06月22日 23時40分40秒 | 作品名(ら行)
第350回「あれ?どこかで観たような・・・」
最近、ブログに対する意欲が減退しているので今週もどうしようかと悩んでいました。それほど観たい作品も無いことだし。と思っていたのですが、やはり行ってきました。そんな状況で選んだ作品は、特に難しいことを考え無くても楽しめるアクション映画「ラストミッション」です。名優ケビン・コスナーがCIAエージェントを演じ、思春期の娘に振り回されるという、どこかで聞いたことある設定にちょっと不安を抱えていました。

脳腫瘍の転移により余命3ヶ月を宣告されたベテランCIAエージェントのイーサン・レナー。残された時間を5年前に別れた家族と過ごそうとパリへと戻って来た。しかし元嫁は仕事で忙しく、思春期を迎えた高校生の娘は突然現れた父親を煙たがるばかり。残された時間は短いが父親としての時間を過ごすと決めたイーサンだったが、彼の前にCIAエージェントのヴィヴィが現れ、彼に取り引きを持ち掛けてきた。それは癌の特効薬と引き換えにある人物を抹殺することだった。

前述したように主なプロットがリーアム・ニーソン主演の「96時間」に酷似しているなぁ。というのが最初の印象でした。それはあながち間違いでなかったことに映画が始まってすぐに気が付きます。映画の原案をリュック・ベッソンが手掛けていたのです。映画の詳しい情報をほとんど入手せずに劇場へ向かった私は彼の名前を目にした瞬間に「お、これは予想以上に面白い作品かも。」と期待を高めたのでした。リュック・ベッソンと言えば、「レオン」はもちろんの事。彼がプロデュースした「トランスポーター」シリーズや「96時間」シリーズも、アクション映画として、なかなか秀作だと思っているので、この「ラストミッション」もと期待したのでした。

そしてその考えは間違いではありませんでした。ケビン・コスナー演じるベテランCIAエージェントはもちろんですが、その周りを囲むキャラクター達が見事でした。特に思春期の娘に悩むイーサンにアドバイスすることになるキャラクター達。本来なら完全な脇役のはずなのに、なぜか心に残ってしまいます。彼の自宅を乗っ取ることになる黒人家族や、悪役であるはずの帳簿係や悪徳社長など、彼らとイーサンとの絡みがとても良く練られた脚本となっていて、物語に深みを与えていました。

残念ながらお話そのものはとても単純で、難しい展開も伏線も用意されていないので、ちょっと物足りなさはありましたが、最後まで睡魔に襲われることも無く楽しむことが出来ました。出来ればイーサンの家族が人質になるなどの展開があればもっと面白かったのかも・・・でもそれではそのまま「96時間PART3」になってしまうのかな(笑)

点数は★★★★☆です。アクションやカーチェイスなどのプロットを織り込みながら、元嫁や娘との家族との物語をバランス良く絡めているのは、さすがリュック・ベッソン!と彼の脚本の上手さを再認識した作品でした。主演のケビン・コスナーの演技は良かったのですが、特に彼で無くても良かったかもと思わせてしまったのは残念だったかな?

それこそ、リーアム・ニーソン主演でも良かったのかも。

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ノア 約束の舟

2014年06月15日 20時06分08秒 | 作品名(な行)
第349回「壮大な物語のはずなのに、なんだろう・・・」
批判を恐れずに言ってしまえば私は無神論者である。信仰している宗教も無い。そんな私が小学生の頃、近所にキリスト教を信仰しているおばさんがいた。その人の勧めで短い期間だったが「聖書」について学んだことがある。子供が読む簡単に編集されたものだが。その中でもとても印象的に心に残ったエピソードが「ノアの方舟」である。そのエピソードが映画となった「ノア 約束の舟」を観に行ってきた。

神からの啓示により、地上に住む人間を全て滅亡させるために大洪水が起こることを知ったノアは地上に住む人間以外の生き物を救うために巨大な箱舟の建設を始める。長い時間が過ぎ、箱舟の完成が目前に迫ったころ、それを知った人間達が箱舟を奪おうと襲いかかってきた。時を同じくして世界には雨が降り出した。

世界最大のベストセラーである「聖書」。それを代表するエピソードである「ノアの方舟」。それを「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー監督が映像化した作品。主人公のノアにラッセル・クロウ。ノアの妻にジェニファー・コネリー。ノアを導く祖父にはアンソニー・ホプキンスという豪華キャスト。それなのに公開直前まで噂すら聞かなかったのはなぜでしょうね。世界37ヶ国でナンバーワンヒットになったというのにね。

個人的には最初にも述べたように無神論者であるので、あまり思い入れは無い。むしろこの「聖書」という読み物は壮大なおとぎ話として見れば、とても興味深い作品だと思っています。そんな壮大なお話がどんな風に描かれているのかに興味があった。

主要な登場人物が少ないことと、世界観が現在の正史からはかけ離れていることで入り込みにくいのは仕方がないのかも知れません。物語の前半では眠気も襲ってきました。ところが洪水が始まったあたりから物語の緊迫感は凄いものがありました。私が知っていた展開とは異なるところがあり、それがあまりにも残酷な展開だったのでその辺りから目が離せなくなりました。結末は私が知っているのと違いはなかったのですがね。

点数は★★★☆☆です。ノアの協力者となる「ウォッチャー」と呼ばれるキャラクターや、次男であるハムの苦悩する姿など、私の知っている物語とは違ったアレンジがあり(ただ私が知らないだけかも)その辺りが物語に深みを与えていたように思います。

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X-MEN:フューチャー&パスト

2014年06月01日 16時38分15秒 | 作品名(あ行)
第348回「過大な期待をした私が悪かったのでしょうか?」
私がアメコミ映画好きになるキッカケとなった作品というのは、2000年に公開されたブライアン・シンガー監督の「X-MEN」だ。以来、マーベルをはじめDCコミックのアメコミ映画が大好きになった。スピンオフを含め多くの作品を世に送り出してきた「X-MEN」シリーズ。今回の作品「X-MEN:フューチャー&パスト」は今までのキャストが総出演し、ブライアン・シンガー監督がメガホンを再び取ると聞けば、ワクワクしないわけがありません。だからこそ、公開日の夜に劇場へと足を運んだのでした。久しぶりにとてもワクワクした気持ちで劇場へ向かいました。

西暦2023年、世界は崩壊を目前にしていた。トラスク・インダストリーズが開発したバイオメカニカル・ロボット「センチネル」はミュータントの秘められた能力を感知し、確実に抹殺することを目的に作られた。その「センチネル」によって多くのミュータントは殺されてしまい、ミュータント達に協力する人間までもが殺されることになった。X-MENは宿敵マグニートと協力し、日々戦い続けていたがそれは最終局面を迎えようとしていた。強大な力を持つ「センチネル」に勝つためには、もはやその存在を消してしまうことしか手段が残されていなかった。X-MENのメンバーであるキティの能力を使い、ウルヴァリンの意識を「センチネル」が開発される発端となった事件の時代1973年に送ることだった。プロフェッサーXはウルヴァリンに語り掛ける「まだ若い未熟な私たちを導いてくれ。」と。迫りくる攻撃の手、残された僅かな時間。世界は救われるのか?

この作品を鑑賞して初めに感じたのは「違和感」でした。今までにスピンオフを含めて6本のシリーズが作られてきたが、今作はその集大成ともいうべき作品だと思います。だからこそ私はワクワクしながら劇場へと向かったのです。ところがこの作品は今まで作られてきた過去の作品をまるで無かったことのようにしてお話が進み始めてしまったのです。
具体的に言うと、「ウルヴァリン:SAMURAI」で失ったはずの彼の「爪」が何事もなかったかのように復活していたこと。さらには「X-MEN:ファイナルディシジョン」で身体を失ったはずのプロフェッサーXの件。能力を無くしたはずのマグニートの件。とかなり大事なはずのプロットがまったく描かれることなく物語は展開されてしまいました。私はその辺りがどんな風に描かれるのかを楽しみにしていただけに、「あれ?その辺は無視されたまま進むの?」という違和感を抱えたまま鑑賞したのです。

さらに不満はいくつもあります。意識を過去に送ったことで歴史が変わり、それまでの行動がリセットされるというシーン。映画の冒頭で描かれるのですが、その描き方が単なるテレポートっぽく見えてしまい、「あれ?何が起こった?これで何が変わったんだ?」と考えてしまいました。出来れば歴史が変わったことでどうなったのかを、もう少し描く必要があったのでは?と思います。もう1つは「過去」と「未来」のバランスの悪さです。未来には多くのキャラクターが登場しているのですが、個々の能力やキャラクターの性格などには全く触れられることなく、ただただバタバタとセンチネルの犠牲になっていく。過去では新キャラクターはサイゴンのキャンプでの救出シーンに少し登場するだけで、活躍したのはすでに既出のキャラクターだけ、しかも少人数という演出。ファンとして物足りなさを感じてしまいました。クイック・シルバーの活躍は良かったですが・・・

良かったところも書きましょう。それは「X-MEN:ファイナルディシジョン」であまりにもアッサリと退場してしまったミスティークがとても重要な役どころとして活かされたところ。(まあオスカー女優が演じているせいもあるのでしょうが。)彼女の能力が未来の世界に影響していたという脚本は良かったと思います。あとはチョイ役ではあるのですが、この作品にもウィリアム・ストライカーが関わっていたこと。彼の存在が壮大な「X-MEN」の影で暗躍しているのが描かれていたのは良かった点ではあります。

点数としては★★★☆☆です。完全に満点を付けるつもりで過剰な期待をした私が悪いのかも知れません。上記で述べた点も細かい事だと言われればそれまでです。でも個人的には重要だと思っていた伏線が全く描かれなかったことには期待はずれだったと言うしかありません。

どうやら最後のスタッフロールでも描かれたように次回作「X-MEN:アポカリプス」の製作も決まっているようですが、どの時代を描くことになるにせよ辻褄だけは合わせて欲しいと感じました。注目している監督の1人であるブライアン・シンガーが再びメガホンを取った作品だっただけに残念でなりません。

という感じで長々と言いたいことを書いてしまいましたが、大好きなシリーズだけにもっときちんと練られた脚本。さらにはお話が長くなってしまったなら前後編の2部作にしてしまう最終手段も視野に入れて、もっと丁寧に作っても良かったのでは?と思う作品でした。

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