しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ゴーン・ガール

2014年12月28日 21時56分47秒 | 作品名(か行)
第367回「デヴィッド・フィンチャーの凄さを再認識させられた作品」
2014年最後の作品がこの作品で本当に良かったと思っています。作品を観る前はこんな風には思っていませんでした。「セブン」や「ソーシャル・ネットワーク」「ドラゴンタトゥーの女」など数々の名作を世に送り出してきたデヴィッド・フィンチャー監督が作った作品だから、ある一定のクオリティーを保っているとは思っていましたが、ここまでとは・・・アカデミー賞最有力と言われる理由がわかります。

ミズーリ州に住んでいるニックとエイミーは誰もが羨む理想の夫婦。妹とバーを経営しているニック。童話作家の両親の元で裕福な家庭で育ったエイミー。ニューヨークで出会った2人だったが、ニックの母親の病気がわかり看病をする為に実家の近くに家を購入したのだった。それから数年が過ぎ、2人の5回目の結婚記念日の朝。それは起こった。
ニックはいつものように経営するバーへ顔を出し、自宅へ帰宅。すると明らかに家の中が不自然な状況だった。リビングにあったテーブルが壊され、争った形跡があった。ニックはエイミーを探したが、姿が見えなかったのですぐに警察を呼んだ。警察が調べるとキッチンからは大量の血痕が見つかる。事件と事故の両面から捜査を始める警察。すぐに多くのマスコミがニックの家へと押しかけた。一夜にしてニックは美しい妻の行方を探す悲劇の夫となった。ところが警察が捜査を進めていくと次第に夫であるニックの行動に不審な点が多いことがわかる。さらにマスコミはアリバイの無いニックを今度は犯人ではないかと騒ぎ始める。見つからないエイミー、ニックが犯人ではと示す物証。そして事件は思いも寄らない展開を見せ始める。

上記のあらすじで「思いも寄らない」と書きましたが、正直私は予想していた中にこの展開はありました。おそらくこういう作品を見慣れた人なら簡単に思いつく展開ではあります。ではこの作品の何が凄いのか?それは見せ方です。時間軸をうまく使い、ニックを限りなく怪しい存在に仕立て上げる。そしてどこまでが本当でどこまでが嘘なのか?観客を映画の世界へと引きずり込んでいきます。その手腕はさすがフィンチャー監督だと納得させられてしまいました。これ以上書くとネタバレになるので控えますが、クライムサスペンス映画だと思ったら、途中でサイコホラー映画へとジャンルを変えてしまうほどの映画です。それを是非劇場で楽しんでください。

点数は★★★★★です。かなり中途半端で終わった感じは否めないのですが、それでも満点を私は付けたいと思う作品です。多くのことが書けないのでいつもよりちょっと短めですが、この作品はこの冬おススメの1本であることは間違いありません。主演のニックを演じたのはここのところ俳優だけでなく監督としても才能を発揮するベン・アフレック。彼のダメな夫ぶりから・・・の展開はお見事でした。そして何より凄かったのはエイミーを演じたロザムンド・パイクです。彼女はこの映画の中で見事な変貌を見せてくれます。
映画の冒頭とラストに(おそらく)同じシーンが挿入されているのですが、彼女の表情が全くの別物に見えてしまったのは私だけでは無いはずです。まさに「アメイジング」なエイミーを見事に演じてくれました。

改めてデヴィッド・フィンチャー監督の凄さを再確認させられることになる作品でした。2014年は「ゼロ・グラビティ」に始まり、この「ゴーン・ガール」という作品で最後を迎えられたことを心から喜んでいます。来年はどんな素晴らしい作品に出会えるのでしょうか。すでに楽しみな作品はいくつかありますが、それはまたこのブログで紹介することでしょう。

それでは、良いお年を・・・。

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ベン・アフレック,ロザムンド・パイク,ニール・パトリック・ハリス,タイラー・ペリー,キャリー・クーン
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ホビット 決戦のゆくえ

2014年12月21日 23時54分44秒 | 作品名(は行)
第366回「今までの襲いかかった睡魔は何だったのか?」
「ロード・オブ・ザ・リング」から続くこのシリーズ。1本につき約3時間の長丁場。とても好きなジャンルだし、わくわくして劇場へ足を運ぶのですが、どういうわけなのか途中で猛烈な睡魔が毎回襲いかかります。前回の「ホビット 竜に奪われた王国」でも終盤にはすっかりウトウトしてしまって、あまり覚えていないという状況でした。で、いつもなら前作を復習してから劇場へ向かうのですが、今回は公開日を勘違いしていたこともあり、復習無しでの鑑賞となりました。今回は「ホビット 決戦のゆくえ」です。

凶暴なドラゴン「スマウグ」に王国を奪われたドワーフ族の戦士達と共に、王国を取り戻す旅に出たホビット族のビルボ・バギンス。彼らはやっとの思いで王国へ辿り着いた。どうにかスマウグを追い払うことに成功するが、怒ったスマウグは負傷した仲間が残る麓の町エスゴラスを襲い始めてしまう。その力は強大で町は炎に包まれ壊滅状態になってしまう。炎が荒れ狂う中、バルドはなんとかスマウグを倒すことに成功し、ドラゴンスレイヤーとして生き残った町の人々の指導者となる。一方、取り戻したドワーフの王国「エレボール」では秘宝「アーケン石」を手に入れたビルボはドワーフの王となるトーリンの変化に渡すことが出来ずにいた。さらにスマウグの死を知った各国はエレボールを手に入れようと多くの軍勢を進めていた。エレボールへ集結する幾多の勢力。果たしてその決戦のゆくえとは・・・

睡魔の理由を私なりに推察してみた。その理由は登場人物の多さと地理的な理由だと思います。まずは登場人物の多さ。それはファンタジー小説が好きで中学生の頃から慣れ親しんだはずの私が混乱するほど。しかも今回のシリーズには見た目の似たドワーフ族が13人。そこへ敵味方入り乱れて多くのキャラクターが登場します。どれもとても魅力的ですが・・・。そして土地勘というか空間的というか、多くの地名が登場し、多くの町名などが登場します。さらにそれを登場人物達が一瞬のうちに(実際には時間は経過しているのでしょうが)サッと移動していきます。それを頭の中で地図化しようとすると、どんどん混乱していきます。(そんなことしなくてもいいのですが。)そんなことを考えていると睡魔が襲ってくるのではないかと推察しました。

で、今作はどうだったのか?と問われれば、答えは「睡魔は襲ってこなかった。」です。それは上述した状況が今作では比較的少なかったということでしょう。今作では登場した新キャラクターには重要な人物はいなかったし、地図化については放棄しました(笑)

今作は3部作の最後に相応しい出来でした。冒頭からスマウグとの熾烈な戦いに魅了され、息つく間もなく次々と展開される戦闘、そのテンポの良さに睡魔に襲われる暇なんてありませんでした。最後に相応しいストーリー展開。観ていて、どうして今まで睡魔なんかに負けていたのだろうと後悔しながらの鑑賞となりました。

点数は★★★★★です。豪華なキャストに加えて、この後の「LOTR」へ向けての伏線もあり、とても見応えのある作品に仕上がっています。ファンとしてこれで最後なのが寂しくなりました。と同時にもう一度、このシリーズを見返したくなりました。年末年始に向けてお薦めの一本です。

どうでもいいことなのですが、この中つ国では人間も長命なのは前シリーズで納得していたのですが、ガンダルフはいくつなのでしょう?この旅に出る時にはすでにあの見た目。「LOTR」シリーズでも同じ見た目。ホビット族やエルフ族よりも長命なのか?と妙なことが気になってしまった作品でもありました。

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寄生獣

2014年12月14日 22時36分12秒 | 作品名(か行)
第365回「ある一定のクオリティを維持することには成功したが・・・」
12月に入ってすぐに体調を崩してしまい、ブログを更新することができない状態でした。風邪をひくと治りが遅いのは、それだけ年を取ったということでしょうか?そんな状況に陥る前に鑑賞済みだった「寄生獣」をいまさらながら書き留めたいと思います。

それはある日、突然に始まった。どこから来たのか?どうしてここなのか?そんなことは知る由もない。その小さな存在は人間に脅威を及ぼすには十分な存在だった。それらは人間の脳に寄生し、その人間の意識を乗っ取る。通称「パラサイト」となった人間。見た目は全く変わらないが、人を喰うのだ。
ごく普通な高校生・泉新一も部屋で寝ている最中に寄生獣に襲われるが、間一髪で脳を乗っ取られることは防いだが、右手を寄生されてしまう。それ以来、右手に住み着いた「ミギー」との奇妙な共存が始まった。と同時に世間では人間の惨殺事件が多発していく。それは乗っ取られた人間が寄生獣の食料となっているのだ。ミギーとの生活を続ける中で遭遇したパラサイトを殺したことで、その存在をパラサイト達に知られてしまった新一には興味を示す者と驚異を感じる者とがいた。新一の通学する学校へ赴任してきた田宮良子が前者であり、彼女の仲間で「A」と名乗った男は後者である。やがて、新一とミギーに危機が迫る。

原作のある作品にはあるパターンが存在する。
1.原作のファンであり、思い入れが強い。ゆえに点数が辛くなる。
2.原作を読んでいるが、思い入れは無い。
3.原作は未読であり、映画からその存在を知る。
今作「寄生獣」の場合は2に該当する。もちろん原作は傑作だと思います。とても良く出来た作品で読み応えもあります。ただ原作を読んで私が感じたのは、地球規模な事件でもっと壮大な展開をしてもおかしくないのに、とある地方都市で起こった事件に終始し、終わり方もやけに静かに終わったなという印象です。

ではこの映画はどうなのか?といえば、基本的には映像化には成功していると思います。パラサイトを描く特殊技術は見事だったし、アクションも迫力があった。しかし、それはこの「寄生獣」という作品の本質ではありません。個人的にはエピローグにその本質は隠れているのでは?と思っています。ですので本当の評価は後に公開される「寄生獣 完結編」を観た時になると思います。

この前編となる作品の点数は★★★★☆です。約2時間という映画の中で上手にまとめてはいましたが、どうしても駆け抜けた感は否めません。人生を左右されるほどの事象に出会った泉新一がそれを受け入れるのが、やけにアッサリしていたり、母子家庭という設定の違いだったりがありましたが、映画をまとめるためには良かったと思います。新一の心の機微などをもう少し丁寧に描けていたら満点だったのですが・・・。阿部サダヲが演じたミギーがコミカル過ぎるという声もありますが、私的には良かったと思います。

私の心配はすでに完結編に向いています。あのエピローグがどう描かれるのか?あの描写はどうなるのか?など心配がいくつかあります。原作が見事だっただけに。

寄生獣 Blu-ray 通常版
染谷将太,深津絵里,阿部サダヲ,橋本 愛,東出昌大
東宝


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