第254回「こういう使い方も悪くないと思えた。」
それにしても今年の年始は魅力的な作品が少ない。2012年の2回目のブログも邦画を批評することになった。今回の作品「ALWAYS 三丁目の夕日’64」は最新のVFXを使い昭和の古き良き時代の物語を魅力的なキャラクターの住人が魅せる人間模様を描いた作品の第3作目である。正直、1作目も2作目も観たのは映画館ではなく、地上波で観た程度だ。めちゃめちゃ面白かった印象も無いが、それでもそれなりに良く出来ていたと思う。VFXを未来のまだ見た事の無いものを造り出す事に使うのではなく、失われてしまった風景を蘇らせる事に利用したのは評価に値する。ちなみに鑑賞したのは3Dではなく通常版である。
1963年。高度経済成長期を迎え、日本中が活気に満ち溢れていた時代。東京オリンピックを間近に控えた東京の夕日町三丁目はいつものように住民たちが和気あいあいと暮らしていた。小説家の茶川は間もなく新しい家族を迎えようとしており、淳之介の為に2階を増築し、勉強に集中できる環境を作った。鈴木オートの則文も事業を軌道に乗せ、待望のカラーテレビを購入。三丁目中が活気にあふれていた。ある日、鈴木オートで働く星野六子が想いを寄せる男性が現れて・・・
この作品の評価すべき点は前述したように最新のVFXを使用することで、かつて存在し今は無くなってしまった昭和の懐かしい風景を見事にスクリーンに蘇らせた事。良く言えば、それはすごい事ですが、悪く言ってしまえば「ただそれだけ」である。脚本や登場人物も前2作から特に変わったところはなく、前作でも観たことのあるような同じシーンが繰り返されていて、それほど目新しさは無い。それでも142分という時間を最後まで飽きずに観せるのは、この作品の持つ「安心感」ではないだろうか。
映画内での情景も古き良き昭和の時代を描いているのと同時に、物語も昭和の古き良き時代をきちんと描き切っているのだと思う。要するに普通の人々が普通に暮らし、時間が普通に過ぎていくのだ。映画に刺激を求める私のような人にとっては、ちょっと物足りないだろうが、全ての世代が安心して観ることのできる映画だと思う。
点数は★★★☆☆です。この映画ですごいのはキャストが全く変わっていないこと。前作までで小さかった子役も変わることなく成長して登場しているのには、思わず「大きくなったなぁ・・・」と感慨深く観てしまいました。
最後にこの作品のように古き良き時代を描いた作品が、なぜ3Dで作られなくてはいけないのでしょうか?無理やり3D用に作ったと思われるシーンがいくつか登場しただけで、わざわざ3Dで作る必要はなかったような気がします。
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それにしても今年の年始は魅力的な作品が少ない。2012年の2回目のブログも邦画を批評することになった。今回の作品「ALWAYS 三丁目の夕日’64」は最新のVFXを使い昭和の古き良き時代の物語を魅力的なキャラクターの住人が魅せる人間模様を描いた作品の第3作目である。正直、1作目も2作目も観たのは映画館ではなく、地上波で観た程度だ。めちゃめちゃ面白かった印象も無いが、それでもそれなりに良く出来ていたと思う。VFXを未来のまだ見た事の無いものを造り出す事に使うのではなく、失われてしまった風景を蘇らせる事に利用したのは評価に値する。ちなみに鑑賞したのは3Dではなく通常版である。
1963年。高度経済成長期を迎え、日本中が活気に満ち溢れていた時代。東京オリンピックを間近に控えた東京の夕日町三丁目はいつものように住民たちが和気あいあいと暮らしていた。小説家の茶川は間もなく新しい家族を迎えようとしており、淳之介の為に2階を増築し、勉強に集中できる環境を作った。鈴木オートの則文も事業を軌道に乗せ、待望のカラーテレビを購入。三丁目中が活気にあふれていた。ある日、鈴木オートで働く星野六子が想いを寄せる男性が現れて・・・
この作品の評価すべき点は前述したように最新のVFXを使用することで、かつて存在し今は無くなってしまった昭和の懐かしい風景を見事にスクリーンに蘇らせた事。良く言えば、それはすごい事ですが、悪く言ってしまえば「ただそれだけ」である。脚本や登場人物も前2作から特に変わったところはなく、前作でも観たことのあるような同じシーンが繰り返されていて、それほど目新しさは無い。それでも142分という時間を最後まで飽きずに観せるのは、この作品の持つ「安心感」ではないだろうか。
映画内での情景も古き良き昭和の時代を描いているのと同時に、物語も昭和の古き良き時代をきちんと描き切っているのだと思う。要するに普通の人々が普通に暮らし、時間が普通に過ぎていくのだ。映画に刺激を求める私のような人にとっては、ちょっと物足りないだろうが、全ての世代が安心して観ることのできる映画だと思う。
点数は★★★☆☆です。この映画ですごいのはキャストが全く変わっていないこと。前作までで小さかった子役も変わることなく成長して登場しているのには、思わず「大きくなったなぁ・・・」と感慨深く観てしまいました。
最後にこの作品のように古き良き時代を描いた作品が、なぜ3Dで作られなくてはいけないのでしょうか?無理やり3D用に作ったと思われるシーンがいくつか登場しただけで、わざわざ3Dで作る必要はなかったような気がします。
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