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しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ワンダーウーマン

2017年09月04日 23時02分32秒 | 作品名(わ行)
第435回「あと1ひねりあったら、もっと面白かったのに。」
マーベル・シネマティック・ユニバースに続けとばかりに着々と各キャラクターの単独作品を作り、11月の「ジャスティスリーグ」へ向けて動き出しているDCコミック群。そんな中でも世界中で大ヒットを記録し、いよいよ日本で公開された「ワンダーウーマン」ですが、監督が「モンスター」のバディ・ジェンキンスと聞いて、ちょっと心配になっていました。「モンスター」は素晴らしい作品でしたが、あのテイストで作られると、エンターテイメント作品としてはちょっとなぁ・・・と。誰もが楽しめる作品になるのかな?と。

全能の神ゼウスによって作られたとされる女性だけが暮らすパラダイス島。そこを統治するヒッポリタ女王の1人娘として、将来は女王となるべく育てられたダイアナは聡明な女性に育っていた。ある日、パラダイス島の外から戦闘機が迷い込み墜落した。その様子を見かけたダイアナは海へ飛び込み搭乗していたスティーブ・トレバーを救うのだった。初めて出会った「男性」という生き物にダイアナはとても興味を持った。彼の話を聞くと外の世界ではナチスドイツとの戦争が激化し、世界は混乱の中にあるという。さらにドイツはドクター・ポイズンによって強力な毒ガスが開発され、使われれば世界中で数百万人が死ぬだろうということだった。戦争が戦いの神「アレス」によって企てられたものだと疑わないダイアナはアレスと倒すことの出来る伝説の剣と盾を持って島を旅立つのだった。

ジェンキンス監督による演出は心配していたような事にはなりませんでした。とても見事なエンターテイメント作品として仕上がっていました。前々から言っていますが、最初のエピソードを描くのはとても難しいのです。観客に世界観や主要キャラクター、性格や能力などなど、説明しなくてはいけないことが山ほどあります。その辺りは今作は見事に描いていました。多過ぎず少な過ぎず、ちょうどいい説明量で描いてありました。141分とちょっと長い尺にも関わらず、ダレることもなくお話が進んでいきました。

では悪いところは無かったのか?個人的に気になった点が幾つかあります。冒頭の戦闘シーンでナチスドイツの兵士が撃った銃弾によってアマゾン族に死者が出ます。普通の銃弾で撃たれたくらいでは死なない種族かと思っていたので、その点は意外でした。超人的な能力を持っていながら、肉体は普通の人間同様なのかと。そうなると今後の展開次第ではアッサリと死ぬことが考えられます。当たらなければどうということはないのですが・・・

もう1つは重要な悪役(ヴィラン)の存在です。今作では軍神アレスが人間界へ影響を与えたことで世界大戦が起こっているとダイアナは思い込み、外の世界を救おうと旅に出る決意をします。それは外界を知らないダイアナの勝手な思い込みで、戦争は1人の神を倒せば終わるのは変だと思っていました。戦いの結末は明言を避けますが、アレスが意外な所から登場し、あまり悪役っぽくない風貌で、ちょっとガッカリしました。能力もイマイチはっきりしなくて残念でした。であるならば、戦争はあくまで未熟な人間同士の過ちで、ダイアナ1人の力ではどうしようもないという設定の方が良かったと思います。

点数は★★★★☆です。いくつか問題点を示しましたが、あまり細かい事を考えずに楽しめばいいのです。自分で書いていて細かいところが気になっているなと思いました。簡単に言ってしまえば、「女性版キャプテン・アメリカ」って感じでした。

マーベルの作品群と比べると、ちょっと問題点が多く、この先予定されている作品がどれもヒット作となるのかは疑問が残ります。ファンとしては上手くいってほしいのですが・・・

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ワールド・ウォーZ

2013年08月11日 18時01分08秒 | 作品名(わ行)
第317回「脅威は静かに、そして確実に忍び寄る。」
今週末あたりからは観たい作品が続々と公開されるので何から観ようか迷ってしまうという、なんとも幸せな状況が続くのですが、まずは「パシフィック・リム」と「ワールド・ウォーZ」で悩みました。まず私が選んだのは・・・もちろん「ワールド・ウォーZ」です。ゾンビ映画であり、パンデミック映画となれば、なんとしても観ておかなくてはと思うのは自然な流れです。

世界各地で発症例が報告される狂犬病に似た症状の病気。突如、凶暴化した人間が近くの人間に襲いかかり、噛まれた人間もあっという間に感染し、さらに近くの人間に襲いかかる。やがてその未知なる感染症は爆発的に全世界に蔓延していく。
元国連調査員のジェリーは家族と共にフィラデルフィア市内で渋滞に捕まっていた。何気ない日常は突如として打ち砕かれる。封じ込めに失敗した感染者が一斉に市内へと流れ込んできた。あっという間にパニック状態になる市内。ジェリーは家族を連れてなんとか市内を脱出することに成功する。行き先に苦慮していたジェリーのもとにかつて国連で共に仕事をしていた同僚から連絡が入る。彼の調査員としての知識と才能を使って、この混乱の原因究明にあたって欲しいとの事だった。家族の為に辞めた仕事だったが、復帰を促された彼に選択の余地は無かった。拒めば家族は再び混乱の地へ放り出されてしまう。彼は家族を置いて、この未知のウイルスによる混乱の原因を突き止めるべく、最初の感染者が見つかった韓国へと飛び立つのだった。

かなり前に映画館で予告編を観た時に思ったのは「あれ?これって、アイ・アム・レジェンドの前日譚じゃない?」でした。ゾンビ映画にしては猛烈な勢いで迫り来る感染者は、まるであの映画に出てきた感染者にそっくりだと思ったのが第一印象でした。熱烈なゾンビ映画ファンにしたら、走るゾンビは邪道なのかも知れませんが、「28日後」などの作品も好きな私にとっては、かなり楽しみにしていた作品でした。

全世界を巻き込んだ規模の大きなお話に、ローランド・エメリッヒ監督が描くようなパニック映画的要素の大きな作品かな?と想像していたのですが、思っていた以上にゾンビ映画に近い作りになっていました。脚本も良く練られていて、最初から最後まで次々と舞台を変え、それぞれの場所で印象的な混乱が描かれていきます。迫り来る感染者の波は恐怖を感じることでしょう。

逆に残念な点も、全世界規模の混乱を描きながら、物語は常にブラット・ピット演じる国連調査員ジェリーの視点でのみ展開されていきます。感染症の原因究明のみにクローズアップされ、パニック映画の要素はかなり少なくなってしまいました。出演者も顔を見て名前が出てきたのは主演のブラッド・ピットのみで、顔を見たことがある出演者が2名となんとなく寂しい印象の残る作品でした。しかし、あれ以上の出演者を用意し、それぞれの視点で映画を作っていたとしたら、おそらく2時間の上映時間には収まらなかったでしょうけどね。

点数は限りなく満点に近い★★★★☆です。こういうジャンルが大好きな私にはピッタリの映画でした。起承転結もしっかりとしていて、満足できる作りになっていました。序盤の事件の発端や、終盤の結末が多少モヤっとした感じはありますが、それでもかなり面白く、多分ブルーレイを購入するだろうと思った作品です。

改めて、「ウォーキング・デッド」などゾンビ作品が観たくなる作品でした。「パシフィック・リム」は大丈夫だろうか・・・?

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藁の楯 わらのたて

2013年05月05日 17時48分12秒 | 作品名(わ行)
第307回「振り上げられた拳を、振り下ろす場所はどこに・・・」
予告編はとても大事だ。個人的に好きな映画は予告編で、公開までの気持ちを高める。まったく意識していなかった作品も魅力的な予告編で、観てみようかという気持ちにもなる。そして、予告編の大事なところは本編の核心は隠しつつ観客を劇場に誘導することだ。今回の作品「藁の楯 わらのたて」は、そういう意味では予告編は素晴らしい出来だったのではないだろうか?では1番大事な本編はというと・・・

幼い少女が暴行のうえ殺されるという凄惨な事件が発生した。現場に残されたDNAから8年前にも少女への暴行殺人を起こし、半年前まで服役していた「清丸国秀」であることが判明する。警察は全国へ指名手配をするが、清丸は逃亡を続けていた。ところがそんなある日、大手全国紙の新聞に「この男を殺してください。お礼として十億円お支払いします。」という全面広告が掲載され、あるサイトのアドレスが記載されていた。
清丸が殺したのは、日本の財界を牛耳る大物・蜷川の孫娘だったのだ。心臓病を患い、老い先短い彼はその財力を使い、清丸を殺してくれる人間を募集したのだった。新聞広告が掲載された直後に、潜伏先で殺されそうになった清丸は福岡県警に自首してきた。警察は警視庁警備部SPの銘苅一基、白岩篤子ら精鋭5人を派遣し、清丸を福岡から警視庁まで移送させることに。しかし、清丸への憎悪と賞金への欲望にかられ、一般市民や警護に当たる警察官までもが5人の行く手を阻む。果たして無事に東京まで辿り着くことができるのか?

ここのところ、このブログで何度も言っているが、奇抜な設定や脚本もある程度の説得力を持って描かれなければ、なんでもアリになってしまい映画としての面白さは半減してしまう。この作品も犯罪者に対し10億円もの賞金が懸けられるという奇抜なアイデアからお話が始まっていく。これだけのアイデアでお話が進んでいたら、ただの駄作になっていたことだろう。ここで大切なプロットが登場する。それは懸けられた懸賞金にはさらに2つの条件があった。(この条件が予告編では隠されています。)この条件があることで一般市民が賞金目当てに清丸を殺すことは無くなった。その逆に清丸を殺せる人間も絞られる。ナイスなアイデアだと私は思いました。これは面白くなりそうだとも。ところが、お話はその駄作の方向へ。病院の看護婦や資金繰りに困った零細企業の社長。さらにはヤクザ風の男達まで。そして未遂に終わった彼らは蜷川の会社に契約金1億円で雇われる。自ら課した条件を自ら破るという状態に。これでは殺すつもりは無くても未遂でいいのならと、多くの一般市民が襲い兼ねない状況になってしまった。ルールは破られるだけでは面白くはならない。

ヤフーの映画ページにあるこの映画のユーザーレビューで誰かが書いていた。清丸の護送なんてヘリを使えばいいと。ロケットランチャーなんて非現実的な武器が日本では普通に手に入るわけがないのだからと。私もそれは思いました。ただ清丸を殺したいだけなら、もっと少ない金額で引き受ける人間は大勢いるでしょう。殺人教唆で逮捕されるリスクを背負ってまで、あんな方法を取らなくても秘密裏に存在を消すことは簡単に出来たでしょう。もちろんそうなのですが、それを言ったら映画になりませんからね。どんなに奇抜な設定でも観客を納得させることが出来れば、それは魅力的なプロットになる。

今作は今までも色々な作品で語られてきた問題が語られます。「犯人を殺せば、死んだ人が戻ってくるのか?」「復讐をすれば、死んだ人が喜ぶのか?」「どうすれば、犯罪被害者の心は救われるのか?」どこかで聞いたことのあるセリフの連続に、ちょっと薄っぺらい感じを受けたのは私だけでしょうか?それでいて答えは語られていません。

点数は★★★☆☆です。評価すべきは藤原竜也が演じた清丸国秀です。演技は前にも書いたように彼は舞台向きで、今作でも以前に観た作品と同じような演技でしたが、最後の最後までクズとして描かれた清丸国秀を見事に演じ切ってくれました。それこそ殺してやりたくなるくらいに。

観終わった後にあんまりいい気分になる映画ではありません。劇中と同じように犯罪被害者となった人はもちろん、近い経験をした人は気分を悪くするかも知れません。これをカンヌ映画祭で「日本のエンターテイメントだ!」と胸を張って言っていいのかは疑問が残ります。

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笑う警官

2009年11月15日 23時13分01秒 | 作品名(わ行)
第160回「最後まで笑い続けたのは誰か?」

さて今週は、来週から始まる「2012」が楽しみで、映画館に行くのを迷ったのですが、結局行ってきました。
「クリスマス・キャロル」をと思ったのですが、字幕派の私としては吹替え版を観たくなかったし、実はこのお話は以前に「3人のゴースト」というタイトルで映画になったのを観て、かなり気に入ったお話なので、そちらを大事にしようと思い、「笑う警官」を観ることにしました。

ひさしぶりに角川春樹がメガホンを取った作品。原作もずいぶん売れているようです。でも邦画には過剰な期待は禁物なのはわかっていたのですが、やはり期待せずにはいられませんでした。だってお金を払っているんですからねぇ。

物語は実際にあった北海道警察内での裏金事件をモチーフに、わずか15時間で起こった出来事を映画としたものです。
ある日、女性警察官が絞殺体となって発見される。場所は警察が借りていた部屋だった。道警はあっという間に犯人を断定。かつて交際していた津久井巡査が手配される。しかも射殺命令まで発令される。この異例の行動にかつて津久井と同僚だった佐伯は仲間達と独自の調査を開始する。調べを進めていくにつれて、道警内に巣食う闇を目撃することとなるのだった。

というのが簡単なストーリー。脚本は決して悪くなかったと思います。全体の流れとしては良く描けていて、テンポもあり、緊迫感もありました。しかし、悪いところも多々ありました。まずはカメラワーク、全体的に引きの画がほとんどなく、さらに怪しい行動には教えてくれるかのようにズーム。映画館で思わず笑ってしまいました。
さらに意味不明なフラッシュバック。おそらく演出なのでしょうが、それらがどうしてインサートされたのかが、まったく説明されません。そして、次から次に黒幕が現れてはタイトル通りの高笑い。
一番の問題はエピローグとおぼしきラスト10分間のシーン。何かを表現したかったのでしょうが、私はまったくわかりませんでした。いくら考えても必要だったとは思えませんでした。

点数は★★☆☆☆です。あんな人達が本当に警察内にいて、あんなひどい事をしていたとしたら、もうすでに警察官とは呼べませんね。ドラマに出てくる悪の組織のような行動にちょっと笑いながらの鑑賞でした。

年末年始に深夜で観たら、「お、結構良かったな」と思えるレベルでしょう。

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私の中のあなた

2009年10月12日 22時51分10秒 | 作品名(わ行)
第155回「僕が彼女の理由を知りたかった訳」

正直、お涙頂戴な感動映画は好きではありません。感動って誰かに与えられるものではなく、心の底から湧き上がってくるものだと思っているからです。
そんな僕がなぜ今夜の映画「私の中のあなた」を選んだのかと言えば・・・

彼女の家族はごく普通の家族。父親は消防士、母親は元弁護士、長男と長女、次女の5人家族。普通と違うのは長女のケイトは白血病を患っていて、すでに限界が近づいていること。そして、次女のアナはケイトの白血病を治す為だけに作られた「試験管ベビー」であるということ。アナは生まれてから11才になる今日までケイトにあらゆるものを提供してきた。しかし、劇的な効果は得られず、アナからの臓器移植を残すのみとなっていた。だがそれも僅かな希望であることはケイト自身が1番理解していた。
そんな時に、妹のアナが両親を相手取り訴訟を起こした。姉に臓器を提供するのを拒否すると。

なぜ妹のアナが、訴訟を起こしてまで姉の命を救うことを拒むのか?その理由が知りたかった。だからお涙頂戴物が嫌いな私がこの作品を選びました。

母親役のキャメロン・ディアスが日本では有名な為に彼女が主役であるような宣伝をされていますが、あくまで彼女は脇役です。あの彼女が脇役に徹していることに驚きました。例え脇役だったとしてもこの作品に携わりたくなる。そんなところからもこの作品の良さは伝わってきます。

私が知りたかった「彼女が訴訟を起こした理由」ですが、わかってしまえば理由は単純明快で、それはそうかと納得できる理由でした。それはとても自然なことでなるほどなと納得してしまいました。ただその決断をしたのが、幼い子供ということに心が痛くなりました。

作品としての点数は★★★★☆です。みんなでワイワイ観れるような楽しい映画というわけでないので、諸手を挙げてオススメはできませんが、観て後悔する作品ではありません。ラスト5分間の後日談が痛んだ心をゆっくり癒してくれるような、そんな映画です。

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ワルキューレ

2009年03月22日 22時22分03秒 | 作品名(わ行)
第129回「彼は出演作に恵まれている?」

今夜の作品は「ワルキューレ」を観てきました。実はこの作品の予告編を観た時は、まったく鑑賞するつもりはありませんでした。トム・クルーズ主演と聞いても、そのことが私の映画を選ぶ基準にはならないのです。

そんな私がこの作品に惹かれたのは、監督のブライアン・シンガーの名前を聞いたからでした。彼との出会いは「ユージュアル・サスペクス」という作品でした。
あの作品の演出力に驚愕し、ファンになり、その後の「X-MEN」「X-MEN2」という作品で、エンターテイメント性の高い作品をも見事に演出する彼の才能に惹かれ、好きな監督の1人になりました。

この「ワルキューレ」という作品は、第二次世界大戦中のドイツを舞台に、かの独裁者「ヒトラー」の暗殺計画を描くという実際に起こった出来事を題材にしています。もちろん、ヒトラーはその暗殺計画で死ぬことはなく、世界はさらに戦火の炎に包まれていくのですから、映画も当然、結末はわかっているわけです。
いつもの私なら、ちょっと難しい題材に鑑賞には躊躇いを見せるのですが、ブライアン・シンガー監督の名前を聞いてしまった私は、迷わず劇場に足を運びました。

テレビの予告編などでも、トム・クルーズの主演であることを大々的に取り上げて、監督が誰なのかは、まったく触れていませんが、この作品はブライアン・シンガーが監督であることをもっと宣伝すべきだと思っています。

作品としての得点は★★★★☆です。やはり作品を観る前に第二次世界大戦中のヨーロッパの情勢や、ヒトラーのことは知っている必要があります。もちろん学生時代に勉強した程度の知識で十分楽しめるのですが・・・
脚本はよく出来ていますし、テンポのいいので、最後まで楽しめる作品です。しかし、失敗に終わる作戦を見るのはやはり辛いです。

作品が始まる前にヒトラーなどの知識がまったく無い人の為に説明が入ります。さらに登場人物にはテロップが入ります。
恐らく映画会社は「レッドクリフ」での成功に味をしめて、ちょっと難しい作品には説明を入れればいいと思ったのかも知れませんが、私としては思いっきり余計なお世話です。
前述しましたが、確かに第二次世界大戦やヒトラーの知識を知っていると作品が深みを増しますが、知らなかったとしても、登場人物の名前がわからなかったとしても、この作品は楽しめます。わざわざ、あんなことをする必要は無いと思います。

タイトルの「作品に恵まれている」彼とはトム・クルーズのことです。個人的にはトム・クルーズは俳優としては、あまり魅力があるとは言えません。でも彼の出演する作品は見事にヒットしている。作品選びが上手な俳優さんなのでしょうねぇ。

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