しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ストロベリーナイト

2013年01月27日 16時36分01秒 | 作品名(さ行)
第293回「いい意味でも悪い意味でもテレビ映画でした。」
以前から否定的な見方をしている「テレビ局制作のドラマからの映画化作品」ですが、今回の作品「ストロベリーナイト」もやはりフジテレビでドラマとなり、爆発的な大ヒットをしたかは疑問ですが、既定路線通りに映画化となりました。否定的な見方をしている私ですが、テレビドラマの時からこの作品の持つ、独特な雰囲気がなんだか気にかかり、ずっと観てきたので、公開日に映画館へという運びになりました。

中野東署管内で見つかった暴力団龍崎組傘下「六龍会」構成員の刺殺体。数日前に見つかった2件の別の殺人事件と手口が同じだったことから、連続殺人事件として捜査本部が設置される。捜査を担当することになった警視庁捜査一課姫川班班長・姫川玲子は殺害方法に違和感を持ったが、被害者が暴力団構成員だったことで、組織対策課との合同捜査となり、暴力団同士の勢力抗争という見方で捜査方針が決められる。ところが捜査本部に「犯人は柳井健斗」というタレコミ電話を受けた姫川玲子は柳井健斗をいう人物を調べ始めるが、上層部から「柳井健斗には一切触れるな」という厳命を受ける。事件の裏に9年前のある事件が関係し、それを警察上層部は隠蔽しようとしていることが明白となるが、上層部は保身のため、それを隠し通すことを決めるのだった。それでも姫川は単独で柳井健斗を追い始める。

以前のブログ「ゴールデンスランバー」の時にも書いたように、女優・竹内結子という人にはあまりいい印象は持っていません。色で表すと「白」、特に際立った印象も残っていないし、かといって演技が下手なわけでもない。しかし、この「姫川玲子」というキャラクターを演じた連続ドラマで私の中でピタッとハマった感じがしたのです。過去の事件で自らも心に大きな闇を抱え、それを原動力として男社会の警視庁の中で虚勢を張り、事件に挑み続ける姿を見ていて、彼女の行く末がとても気になりました。

タイトルにも書きましたが、いい意味でも悪い意味でもテレビ映画だったというのは、まずはいい点を。それは安易に「劇場版」や「THE MOVIE」などとタイトルに付けて、映画になったことでさもスケールがアップしているかのように観客を煽ることなく、あくまで姫川玲子シリーズのお話の中の1本としたこと。テレビ版でも「シンメトリー」や「右では殴らない」など、小説版のタイトルをそのまま用いていたように、この映画でも「インビジブルレイン」とテレビ版同様の扱いをし、無意味にスケール感を上げなかったことは評価できます。

悪い点もそこに含まれているのですが、テレビドラマからのファンにとっては見応えがある作品ですが、今まで見たことの無い人が、この作品から世界観に入るには主人公のキャラクターの説明や、周りの相関関係がイマイチ解りづらい作りになっていました。あくまでドラマを見た人の為に作られた感じがしました。だからいい意味でも悪い意味でもという表現になりました。

点数としては★★★★☆です。事件そのものがさほど難しい事件ではなかったことと、姫川玲子の行動が、個人的に納得出来なかったことからマイナスとしました。ドラマ版から見続けてきた私だからこの点数ですが、初見の人がこの映画から観たと考えると、もう少し点数が低くなるのでは?と思います。

姫川玲子の脇を固める人物達がかなり豪華で、遠藤憲一さんや渡辺いっけいさんなど、いい味を出しているキャラクターが多いのも魅力です。とくに武田鉄矢演じる「ガンテツ」が個人的には1番お気に入りなのですが、思っていたよりも出番が少なかったのが残念です。

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LOOPER/ルーパー

2013年01月20日 21時36分25秒 | 作品名(ら行)
第292回「マトリックス以来の衝撃・・・とはいかなかった。」
すっかりネタ切れ感が漂ってしまっているSF映画業界において、挑戦的な作品は決して嫌いではありません。しかし、無理な設定や強引な展開が多すぎると観ているこちらは興醒めしてしまいます。今回の作品も「マトリックス以来の衝撃」や「本年度最高傑作」などと観客を煽っていますが果たして結果は?今回の作品は「LOOPER/ルーパー」です。

西暦2044年アメリカ、カンザス州。ジョーはトウモロコシ畑の脇にある空き地で「ラッパ銃」と呼ばれるデカい音と短い射程距離の銃を構えて時計を眺めていた。彼は30年後の世界から送られてくる人物を殺す仕事=ルーパーをしていた。殺しの対象は決められた時間にその場所に転送されてくる。彼は確実に対象者を撃ち、背中に付けられた銀の延べ棒を受け取り、死体を焼却炉で処理する。対象者が誰であろうと、どんな理由があろうと、確実に仕留める、それがルーパーの仕事だ。30年後の未来ではタイムトラベルの技術は確立しているが法律で使用が禁止され、秘密裏にある犯罪組織が暗殺の道具として使うのみだった。そしてその仕事にも終わる時が来る。ある日、背中に金の延べ棒を付けた人間が送られてくる。それは対象者が30年後の自分であることを示す。ルーパーはその瞬間に自分の余命があと30年であることを知り、仕事を辞め余生を過ごす。彼らはそれを「ループが閉じる」と呼んでいた。
ある日、いつものように対象者を待っていたジョーの前に現れたのは、いつもとは違う様子の対象者だった。通常であれば後ろ手に縛られ、袋を頭に被されているはずが、彼は袋を被っていなかった。彼を見た瞬間にジョーは気が付いた。彼が30年後の自分であることに。発砲を一瞬躊躇した彼は逆に殴られ、気を失ってしまった。
気が付いた時には対象者の姿は無く、胸には「逃げろ」と書かれたメモがあるだけだった。対象者を逃がしたルーパーは組織に追われ、殺されることを知っていた彼は逃げた自分を追いかけるのだった。

上記したあらすじの量の多さを見てもらえばわかるように、こういうジャンルの作品の難しさは、その作品の持つ世界観と独特のルールを観客に説明しなくてはならないことだ。この作品も例外ではなく、ルーパーと呼ばれる職業がどんなものなのか?タイムトラベルがどう利用されているのか?さらには実は重要なファクターとなる「TK」と呼ばれる特殊能力など、その作品が独自で持つ状況をいかに観客に解りやすく、しかも無理なく自然に説明する必要があるのだ。それが作品の良し悪しを決める要因となる。

この作品はその辺りを観客に説明することには成功していると思う。多少、説明的でいかにも後で重要になるのだろうという演出はあったにせよ。無理やりな説明は極力省き、自然なストーリー進行の中での説明に成功している。しかし問題は物語の後半にある。

ブルース・ウィリス演じるオールド・ジョーが組織の壊滅を目論み、組織のボスの幼少時代のうちに殺そうとする設定はターミネーターだし、物語そのものは見応えがありテンポも良かったけど、展開に目新しさは無く、エンディングも個人的には嫌いな結末の付け方(バタフライ・エフェクトのバッドエンディングみたいな)だったのが残念でした。

点数は★★★☆☆です。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、「TK」の描き方や能力の強さを、もっと熟慮する必要があった気がします。まるで取って付けたような展開に、ちょっと無理があったのでは?と思います。

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劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)

2013年01月13日 23時48分42秒 | 作品名(は行)
第291回「多くの人の目に触れる物は、それなりの表現になる」
正直、この作品がこれほど人気が出るとは思っていなかった。確かに「週刊少年ジャンプ」に長年連載されているし、コミックスの売り上げもいい。2度のアニメ化もされている。しかし、私の中では決して万人受けする作品とは思っていなかった。彼の独特な世界観と緻密に計算されたストーリー、少年漫画とは思えない残虐描写。個人的には大好きな作品ですが、幼い子供たちが純粋に楽しめる作品ではないと思っていました。だから、今回劇場に足を運び、そこで見た光景に違和感を覚えたのはいうまでもありません。今回の作品は「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)」です。

クルタ族と呼ばれる種族がいた。彼らは興奮すると眼球が緋色に輝く珍しい種族だった。その為に多くの人々から差別・迫害され、山奥で静かに暮らすようになっていた。彼らの持つその「緋の目」はその状態のまま死ぬと緋色はそのまま保たれる。闇市場では高値で取引されている。その為、「幻影旅団」といわれる盗賊団に襲われ、一族は滅亡してしまう。クラピカはその一族の唯一の生き残りで、旅団を壊滅し闇市場に出回る全ての「緋の目」を取り戻すためにハンターとなる試験を受けた。そこで出会ったゴン、キルア、レオリオと友情を深めていた。ある日、旅の途中で死んだと思われていたクルタ族の親友パイロと出会うが、それはパイロの精神を宿した傀儡(人形)だった。かつて旅団に所属していたオモカゲに操られていたのだった。罠にはまり緋の目を奪われてしまったクラピカ。ゴン達は緋の目を取り戻すために、ある街を訪れるのだった。

アニメーションだし、映画なのだから冨樫義博らしさがかなり薄まっているのは仕方がないのですが、いかにも子供たちが喜びそうな展開や、無理やり登場人物をこれでもかと集めた展開に、興醒めしながらの鑑賞でした。「ああ、そういえば昔見たアニメ映画って、こんな感じだったよな。」なんて思いながら。正直、鑑賞するともらえる0巻が目的だったから、まあいいか。

ただもう少し脚本を練ってもらえたらと思う部分がいくつかありました。オモカゲが作る人形がどうしたら出来上がるのか?死んだ人物を使うのはわかるのですが、キルアの兄であるイルミや旅団のメンバーの生きている人物の人形を作るための条件の説明がなく、ずっとそれを考えながらの鑑賞でした。(劇中で説明あったかな?)

最近、別な映画でも話題になったゲスト声優という名のド素人俳優が重要な登場人物を演じる問題ですが、この作品でもパイロ役に川島海荷、オモカゲ役に藤木直人という配役でしたが、思っていた以上に上手に演じていたので、これに関しては目をつぶることにしましょう。

点数は★★★☆☆です。劇場版としては及第点でしょうが、ファンとしては(おそらく無理でしょうが)もっと冨樫義博らしさが満載の脚本が用意されたらと思いました。

劇場でもらった0巻に原作者の冨樫義博が答える一問一答があり、今後、クラピカと幻影旅団はどうなりますか?の質問に「全員死にます」と答えた冨樫義博らしさにニヤリとしてしまったのは私だけでしょうか?

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レ・ミゼラブル

2013年01月06日 18時11分08秒 | 作品名(ら行)
第290回「やっぱり、ミュージカルは苦手です。」
2012年から13年の年末年始には、映画会社も休みのせいなのか、新作が公開されずにすっかり映画館から足が遠のいていましたが、自分らしいお正月を・・・と思い、さほど観たい衝動も無いまま映画館へ行きました。そんな状態の中で選んだ映画が昔から嫌いなミュージカル映画「レ・ミゼラブル」だなんて・・・なんという巡り合わせでしょうか。

1815年のフランス、ジャン・バルジャンは、妹の子供の為にパンを盗んだ罪により19年もの間、刑務所に服役していたが仮釈放されることになった。真面目に働こうとするものの前科者という負い目が彼を苦しめていた。疲労と空腹でやっとたどり着いたある町で飛び込んだ教会で温かい食事と寝床にありつくが、彼は教会にあった銀食器を盗んで逃げだしてしまう。すぐに捕まり教会に連れ戻されると、老司教は「その銀食器は彼に差し上げたものだ」と言う。彼は司教の慈悲深い気持ちに触れ改心することを誓うのだった。
時は流れ1823年、工場主として成功を収め市長になった彼は、以前自分の工場で働いていて、娘を養うため自らの身を売り、極貧生活を送るファンテーヌと知り合う。そんな生活に追い込んだのは自分のせいだと聞いた彼は、彼女を連れ出すが時すでに遅く、彼女は命を落としてしまう。彼女の死の間際に幼い娘・コゼットの面倒を見ると約束した彼は預けられた宿屋へ金を渡しコゼットを引き取り育てることにする。そんなある日、ジャン・バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、無実の罪で裁かれる見知らぬ誰かを助けるために、法廷で自分の正体を明かし再び追われる身となってしまうのだった。

世界中でミュージカルとして長い期間に渡って上演され、高い評価を受けるこの作品ですが、前述したようにミュージカル嫌いな私はジャン・バルジャンというキャラクター名を知っている程度の浅い知識しか持ち合わせていない状態での鑑賞でした。公開日に観にいかず、今頃になっての鑑賞というだけでも、そのモチベーションの低いことがわかります。

まず、なぜミュージカルを観ないのか?それはタモリさんが発言している理由と一緒です。登場人物が突然歌い出すという状況が不自然以外の何物でもなく、どうしても馴染めませんでした。(ミュージカルファンの方には申し訳ない)それでも多少の興味はあったので映画館まで足を運びました。
観終わった今の感想といえば、やっぱりミュージカルは苦手ですが映画そのものはとても素晴らしいものでした。セリフの9割が歌唱によるもので、楽曲も素晴らしくてラストシーンでは鳥肌が立つほど素晴らしい作品でした。が、常に登場人物が感情を歌によって表現する様は、やはり違和感を持たずにはいられませんでした。

出演する俳優達が自ら歌う姿は見事でした。もっと普通のセリフが多いのかと思っていましたが、セリフのほとんどを歌い続けるのは、楽曲の良さもさることながら素晴らしかったです。しかし、悲しい場面でも歌う姿に私はどうしても馴染めませんでした。

点数は★★★★☆です。ミュージカル云々という話は抜きにして1本の映画として観た時に、ちょっと引っかかる部分があったのでマイナス1点としました。ストーリーそのものが少し薄っぺらい感じを受けました。逃亡犯であるジャン・バルジャンが改心を決め、次に現れた時には市長になっている。その間の期間のお話や、コゼットを連れてからの話など、劇中で省略されたエピソードのほうが気になってしまいました。

そんな私でもエンディングでは思わずウルッとしてしまうほどいい出来の作品です。ミュージカルが嫌いな人でも観ておいて損はないと思います。

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