柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

法事はしないよ・・・

2014年09月22日 | 葬儀後の相談いろいろ
父親の遺言で、死んだ後の法事や墓参りは不要と言われたそうです。

だから法事は無し、菩提寺には墓守をしている人だけがお寺で済ませるそうです。

父親の希望だから守ってやるのが子供たちの使命、とお考えのようですね。

周りの家族や親戚は、跡取りが決めたのだから、それでいいという意見が多いようです。


時々集まる叔父、叔母さんたちは
その決め事を忘れてしまうのか「今年は七回忌だけどいつするのか?」と
聞かれたりするそうです。


法事は毎年ある訳ではありません。

多くの家では1、3、7回忌くらいは声を掛け合っていますね。

家族、親戚には、行き来のある家と、めったに逢わない家があるものです。

親が生きていれば毎年逢う機会を持つものですが
親がいなくなれば、実家に足が遠のく間柄もあります。

法事という場があって
親の供養に行くという意味合いがあるからこそ
「関係ない」と思っている親族が顔を合わせる時間がもてるのでは?

法事を依頼されると
その事をいつも、強く感じます。

たまに逢うと、甥や姪の成長に驚いたり
仕事の内容を興味深く聞いたり
その場だけかも知れませんが、和気藹々とした時間がすぎていきます。

「又、逢いましょう」と挨拶を交わしても
次の法事まであうことが無い場合も多くあります。

それでもいい時間だったことは間違いが無い!

法事がなければ、それこそずっと逢うこともなくなる兄弟、親戚もいるかもしれませんね。

先ほども、法事に来るのは無用といわれた方から
「別に料理やお返しなんて無くても良いから、私たちもお寺で法事に参加したいのに・・・」

そんな声が聞こえてきました。


迷惑かけるからやらない・・・
お金が掛かるからやらない・・・
親が不要だと言ったからやらない・・・


色々理由はあるのでしょうが、少し淋しい気がします。

いまや、法事の仕方にも、新しい意味や形が必要なのでしょう。