ということで今頃なんですが、先週土曜日のBoxingRaiseライブ配信興行の感想。
メインイベントは日本スーパーバンタム級タイトルマッチ、久我勇作vs藤原陽介でした。
藤原は元キック王者の久保賢司を下した試合を直に見たことがあり、その他、石本康隆戦をTVで見たり、数試合見ていると思います。
見た目鮮やかな選手ではないが、離れた距離で「良い試合をする責任を負わない」立ち振る舞いが許される試合において、非常に粘り強く闘う、相手にしたら厄介な選手、という印象でした。
最近の試合ぶりは見ていなかったんですが、この記事によると直近4試合で2勝2敗。
その割にランクは3位。内容が評価されたものか、それとも色々あっての巡り合わせなのか、とランキングを見ると、1位大森将平が勅使河原戦で敗れ、2位と3位が先日対戦し、という具合で、ランクが上がった模様。
答えは後者でした。
まあ、ランカー以外に勅使河原がいて、その上、と無条件で言って良いのか異見あれど、元IBF王者がふたり、そして久我を破った元日本、東洋王者がいる122ポンド級において、久我勇作が再び、上を目指す日本王者たり得るかを問うなら、この相手には、結果は当然、内容の充実も求められるところ。
ある意味、厳しい前提の試合ではありました。
しかし速戦即決で試合は終わりました。
藤原陽介は、予想外に自分から仕掛けて、右をヒットさせるなどして先制する。
ところが、早々に久我の強打が炸裂...というほど、力入れた感じでもなかった返しの左フックで倒れ、ダメージ甚大。
再開後、久我が右クロス。これはもう、狙い打ちというかなんというか。
まともに入って藤原ダウン。レフェリー、カウント止めてストップでした。
力まず打ったパンチで倒す、久我の強打者ぶりはさすが、と言えますが、同時にえらくあっさりと、とも。
率直に言って、現状の力にかなり差があった試合、と見えました。
記事にもありますが、挑戦者決定戦で古橋岳也が勝ったので、カーニバルで対戦かと思いきや、他の路線を模索したいというコメントが出ています。
どの程度、現実的な話なのかは不明ですが、選択肢は多くあって良い、と一般論としては思います。
何もかも、固定された話にばかり沿っていては、選手のキャリアが発展性のあるものにならないでしょうし。
とはいえ、古橋の挑戦権も大事なものです。試合のスパンをもう少し縮めて、年内に対戦して、その先に、さらなる「上」との対戦がある、というのが一番良いと思います。
少なくとも、ランキングを見渡しても「下」の方には、久我にとって闘うべき対象、と見える選手は今のところ見当たりません。
自らが昨年闘った和氣慎吾戦や、先の勅使河原vs大森戦などのような好カード路線へ、再び参戦する久我勇作の姿を見てみたいものです。
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ということで、ひさびさに「古くてベタな」一曲。
Asia “Go” です。