さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

日本初の三階級制覇に期待も、勝敗以前の不安あり 八重樫東、あの激戦から即世界戦出場

2014-11-12 05:31:31 | 関東ボクシング


年末の世界戦ラッシュについては、少し前からあれこれ触れてきましたが、
想像とか小耳に挟んだ噂どおりのものがあれば、情勢がだいぶ変わってきているものもあり、
まあ気楽なファンの立場からすれば、こういうのも楽しみのひとつではありますね。
実際に関わっている方々はホントに大変なのでしょうが。

八重樫東の世界戦出場が決まりました。
勝てば日本初の三階級制覇、というのは、ひとつの期待であり、話題でもあります。
もっとも昔日のそれと比べれば「大記録」とは言い難い側面もありますが、それはまた別の話ですので置きます。

なんといっても、ロマゴン戦から4ヶ月弱で再起戦、それが一階級下のWBC1位、ペドロ・ゲバラとの
空位決定戦とは、やはり、実現するとなれば驚きであり、不安でもあります。

あの激闘で受けたダメージも心配ですし、さらに階級をひとつ落とすとなると、
二重の意味で八重樫のコンディションが心配です。
しかも相手が世界上位に長い、強豪といえるレベルのランカー。
映像を見ましたが、懐が深く、ロングのパンチで鋭く相手の軸を狙って打てる選手で、
平均かそれ以上の強打を持ち、コンスタントに手が出せる。
全体的には、リズムの取り方や構えに若干「隙間」を感じるのですが、
それを補う巧さも備えていて、見た目以上に手強いという印象でした。

ああいう選手に突き放されて、攻める距離をなかなか取れないという流れになると、
八重樫も苦戦を免れ得ないのではないか、と思い浮かべてしまっています。

もし、KO負けの影響からくる「枷」のようなものを八重樫がまったく見せずに
ハンドスピードを生かした連打でペースを取って行ければ、充分勝機もあるでしょうが、
果たしてそういう楽観的な想像が成り立つものか。
この試合を組んだ陣営の決断が、純然たる勝算あり、というものであるとは、到底思えません。
井上尚弥の王座返上にまつわる権益と、年末大興行に対するTV局の後援、要望などの要因が
強く影響していることは明らかです。

八重樫のここ数試合の充実ぶりを思えば、当然期待もする反面、やはり不安も強い試合です。
陣営が、八重樫の練習を見て、そうした不安を(ある程度までは)払拭した上での挑戦決定なのでしょうが、
この試合の内容と結果次第で、八重樫と陣営に対するこれまでの好評が一転する可能性もあります。


ただ、ミニマムとフライの二階級に渡って八重樫が闘ってきた一連の試合、その相手と内容の質は
一介の、当世風の「タイトル・ホルダ-」の枠に収まりきらないものであったことは、揺るぎない事実です。
ポンサワン戦の激闘、井岡との統一戦、強豪ソーサ完封、そしてロマゴンとの死闘。
勝ち負け以前に、世界、という言葉を冠するに相応しい試合に臨み、闘う姿は、常に堂々たるものでした。

難敵ペドロ・ゲバラとの一戦は、上気した懸念や不安が拭えない反面、こうした八重樫の歩んできた道を
決して踏み外してはいない範疇にある試合である、とも思います。
願わくば、その内容と結末が、悲嘆ではなく安堵、納得できるものであれば。そしてあわよくば歓喜と共にあれば。
そんな風に思っています。

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それにしても年末、ちょっと関係者の皆さん、頑張りすぎやないですかという感じで、
どんどんいろんな試合が決まっていきますね(^^)
ええんかいな、って感じさえしてきますが...。

30日東京体育館では、さらにホルヘ・リナレスvsWBC3位(2位?)ハビエル・プリエトが決定。
WBCライト級王座決定戦とのこと。三大世界戦ですね。
これは最初、日本でやる試合ではなかったような話ですが、ビジネス的には日本でやった方が良いんでしょうね。
これまた三階級制覇がかかる試合ですが、大記録云々という意味合いについては上記と同じですけど、
まあそういうのとは別に、ライト級世界上位同士の試合なんですから、有り難く見ましょうか、という感じですね。

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それ以外にも村田諒太6戦目、松本亮も出る、あと細野悟も?
私の小耳情報によると、他にも名前が出てるんですが、さすがにラウンド数考えたら今回は無い話なのかもですね。

それにしても大変な興行になったものです。
実はメインカードだけで一発KO、という感じで、すでに観戦を決めていたんですが、
もう倒れている私に、さらに追い打ちの連打という感じですね。具志堅やないんですから...(^^;)

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で、大晦日、大阪はどうなっとるんやろうという話ですが、なんか難しいんでしょうかね。

ただ、TBSにしたら、最悪試合が組めなくても、どうにかなるということなのかも知れませんね。
よく考えたらTV東京のやつも、今回の30日フジも、あくまで「ボクシング中継」番組なわけですが、
TBSのやつは、確かビートたけし司会の長時間バラエティの枠内で、いわばひとつの「コーナー」として
ボクシングを放送する形だったように思うので、番組自体がなくなるわけではないのでしょうから。

色々な言われ方もあるのでしょうけど、何も大晦日の枠のために、無理してタイトルマッチをしなくても良いでしょう。
井岡一翔や宮崎亮には、今すぐ世界戦に出るよりも、他に然るべき日程で、然るべき相手と闘って行って欲しいし、
その先に本当の大きな勝負がある、ということで良いんじゃないでしょうかね。

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ということで今年の大阪の年末は、大晦日じゃなくて28日、コレしかないんじゃないでしょうか!
野中悠樹vsチャーリー太田、住吉にて激突です。

実情など何も知りませんが、まずは両陣営に拍手です。よくぞ組んだ、と。
共に技巧に優れながら、スピードの野中、パワーのチャーリーと、持ち味の違う者同士。
好ファイトに期待大のカードですね。

年末忙しい時期の上、二日後上京という厳しい日程ですが(←それはお前の勝手や)、
何とかコレも観戦したいものです(^^)

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18日、東京で湯場忠志vsデニス・ローレンテでこのクラスのOPBF戦があるそうです。
湯場の現状は厳しいものがあるでしょうが、何とか頑張ってほしいものですね。
野中vsチャーリーの勝者と、というのも、あって欲しい話ではあります。

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最後にちと残念な、というか、藤本京太郎と石田順裕は、少なくとも年内に再戦はしないみたいですね。
あんだけ派手に?場外であれこれ言い合っていながら、ホントにやらないなんて選択肢があり得るんですかね。
まだ先のことはわからないから断定はしませんが、プロとして、そんなの論外だと思うんですけどね...。


コメント (4)
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