ということで首都圏台風直撃が心配されるさなか、ホールではU-NEXTのダイナミックグローブ配信。
配信見る分には変わりはなかったですが、実況によると宮本知彰の、関西からの応援団が上京できなかったとか、やはり影響はあった模様です。
皆様帰り道、大丈夫だったでしょうか。ちと心配。
メインの日本ライト級タイトルマッチは、三代大訓が勝つも負けるもKOが多いサウスポー、宮本知彰を5回に右で倒し、6回にストップ。
クリーンなスタイルの強打者、宮本に対し、三代は若干変則の風味付けをしたボクシングで、普段よりは攻撃シフトの構えを取り、宮本の強打を躱すだけでなく、抑えにかかった印象。
徐々にボディにも的を移し、5回の右ヒットによるダウンの前には、ボディ攻撃も徐々に効いていたか。
その後の攻撃で宮本の右目が塞がり、6回にストップ。怖さはあるが格は違った、という挑戦者に、順当な勝利でした。
おそらく次は、盟友にして宿敵、宇津木秀とのカードが組まれることでしょう。
Leminoフェニックスバトルに比べると、どうも今ひとつ「甘い」組み合わせが多い印象のU-NEXTダイナミックグローブですが、このカードは何処に出しても通る、本当の好カードです。正式決定が楽しみです。
セミの飯村寿輝弥vs見村徹弥は、飯村が多彩なステップによる移動と、角度を付けた攻撃で、長身のジャバー、見村を振り切って勝利。
見村は試合全般を通じて、飯村相手に「渡り合える」ところは見せたが、ポイントの争奪ではほとんど勝てなかった印象。
倒して勝てる選手ではないし、その備えもない以上、残念ながら及ばずというところでした。
飯村はやっぱりパンチの当て際が...という以前見たときの印象の繰り返し。
当てる頻度は高く、コンビのパターンは持っていて、見映えする攻撃はあるが、相手に堪える様子がない。
前回のボディへの集中打が決まるというパターン以外では、日本レベルでも判定前提で闘うしかないのでしょうか。
だとしたら、上の話をするにはいかにも苦しいところです。
アンダーに出たメキシコのジョアリ・モスケダは、東京五輪メキシコ代表にはなれなかったが、アマのキャリアがあり、プロ戦績は10勝7KO無敗とのこと。
フライ級プラス1ポンドの試合で、フィリピンのエルディン・ギナホンを初回、早々に左ボディ一発でKOしました。
本田会長が目を付けた海外のホープをホールのリングに上げる、という前例はいくつかあって、かつてはヘナロ・エルナンデスやローマン・ゴンサレスが、ホールの観衆に衝撃を与えたものですが...元世界1位エリベルト・ゲホンを倒したロマゴンとは、また違う話かもしれませんが、倒し方なんかはちょっと似ている感じも。
25歳で11勝目、アマを少しだけ長めにやった選手のようですが、今後どういうキャリア構築があるものか。
ジェシー・ロドリゲスという「大玉」が去ったフライ級における、帝拳のプレゼンスはアンソニー・オラスクアガが当面の間担うのでしょうが、その後も睨んでの隠し球?なのかもしれません。ちょっと注目かも。
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さて、明日、日曜ですがU-NEXTでは海外ボクシングの配信あり。
午前9時から、クリスチャン・エムビリvsセルゲイ・デレビヤンチェンコという好カードがライブ配信されます。
ꉂ📡今週のライブ配信[8.16-18]
— U-NEXT 格闘技 公式 (@UNEXT_fight) August 16, 2024
再掲(TT変更アリ)
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━━━━━📅8月16日㊎━━━━━
🕠5:45㏘
📡#WHOSNEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT Vol.21
🔗https://t.co/KNoG1ZISDG
🏆日本ライト級タイトルマッチ
三代大訓👑𝓿𝓼.宮本知輝
🏆日本フライ級タイトルマッチ
飯村樹輝弥👑𝓿𝓼.見村徹弥
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🕤9:30㏘… pic.twitter.com/Q0yTJINRpt
格闘技に力を入れているU-NEXTのX投稿を見て、気付いたようなことです。
この試合、海外記事で会見やフェイスオフやらを見て、あーなかなかええカードやなあ、と他人事みたいに思っていたら、ライブで見られるのですね。びっくりしました。
お盆休みの最終日は、これをじっくり見て締めですね(笑)。
確かにやっているボクシング自体は良いと言えるものです。それを終盤のラウンドでも継続できている。確かに頭も当てませんね。
ただ、その質と、相手へのダメージの無さとの落差が大きくて、ちょっと他に思いつかないですね。効かないパンチや効果の薄い攻撃というのは、傍目にそう映るのが普通ですが、飯村の場合そうじゃないから余計に気になります。世界上位と闘うときのトラッシュ中沼に似ているんですよね。彼の場合は大病を患ったあと、どうしてもコンディションにばらつきがあったと、近いところで取材していた方から聞いたことがありますが、飯村にも何かあるのでしょうか。単純に、慢性的に拳が痛いとか。それなら腑に落ちますが。
小松のカウンターは間近で見たこともありますが、何回か「これは凄い。これが決まれば世界チャンピオンでも倒れる」と思ったものです。ロリー・ルナスを右アッパーから右ショートで迎え撃ったカウンターや、エドガー・ロドリゴのパンチを「キャッチ」した直後に返した左フックカウンターなど、驚きの一撃でした。
三代はおそらく宇津木との対戦でしょうから、次が本当に楽しみです。
ただあれだけクリーンヒットありながらグラつかす場面一つ無いし、確かにこの上では厳しいですね。本田秀伸さん、坂田さんや小松さんなどかつてフライ級で第一線で活躍した選手たちもそんなパンチある選手じゃなかったですが、特に本田さんが倒す時は意表突くタイミングでパンチ当てて倒してましたよね。ああいう倒し方だったり、小松さんが見せていた左フックのタイミング抜群カウンターみたいなのが身につけばと思うのですが(小松さんのは才能ですけど)。繰り返しますが、良い選手ではあるんですよね。
三代さんはちょっとリスク負うような戦いには見えましたが、言い換えると今回はレベル差あって、それが通じる相手でしたね。
いや今回はチャンピオン二人とも日本チャンピオンとしては上質なんですよ。向上心も見える。ただ倒せない。
東洋やらWBOアジアとの戦いとかで揉まれてもうひと伸び見たいですね