さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

悲願の「沖縄で勝利」成る 比嘉大吾、フエンテスを一蹴

2018-02-04 22:37:48 | 関東ボクシング




そういうことで生中継を見終えました。話が早くて、結構でした。


比嘉大吾は、堅さも減量の影響も見えず、一切心配なしと見える動きの良さ。
モイセス・フエンテスもまた、田中恒成戦より一階級上げたのは成功だったか、
体格の良さはますます際立ち、威圧感あり。
相手の左に右を被せるパンチも、威力を感じました。

比嘉が攻めるが、フエンテスも右を決め、圧して出る。
比嘉が下がる展開になるのかな、と見えたところで、両者が右を振り、
比嘉の方がクリーンヒット、さらに追撃。
押して攻め、リターンが来たら動いて外し、また出る。

フエンテスも返すが、最後は比嘉の左ボディ(外から)、左アッパー上、
この左ダブルの次に、右ストレートがボディに行く。
比嘉のコンビの中でも一番威力がある「殺しのパターン」が出て、フエンテス倒れる。
レフェリーがTKOを宣し、試合終了でした。

最後の攻撃は、比嘉の必殺技とでもいうべきコンビでした。
過去には、あれでアーデン・ディアレを仕留めています。
左アッパーで相手のガードを崩しておいて、上でなく下を狙う右ストレート。
序盤から相手を倒せる威力は、まさしく驚異です。


フエンテスはカウント中、自分でマウスピースを口から出していましたが、
レフェリーが、マウスピースを入れ直してから再開してくれるだろう、という
目論見を持っていたのかもしれません。さすればゴングまでは逃げ切れるだろうと。
しかしレフェリーはそんな「ズル」を許容せず、厳しく断を下しました。


前記事にも少し書きましたが、当の具志堅用高、或いは島袋武信、フリッパー上原と、
沖縄での世界戦は過去3戦全敗という歴史があり、比嘉には「沖縄に勝利を」という
悲願達成へのプレッシャーもかかったでしょうが、それをあっさり成し遂げてしまいました。

減量苦も、精神的な重圧も感じさせず、存分に自分の力を出し切って、初回で倒すんですから、
多少はあった心配も無意味です。脱帽するしかありません。お見事でした。

これで15連続KO勝利、フライ級でこの記録は凄いものです。
次、新記録がかかる試合が、たぶん指名試合になるはずですので、
普通なら正念場、という言い方になるんでしょうが、同時にとても楽しみでもあります。
また、木村翔、田中恒成といった国内のライバルとの比較も、今後楽しめそうですね。



コメント (9)
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アイスの無念/不足を見せた健闘/若手対決は凡戦/中岸風太KO勝ち

2018-02-04 16:21:39 | 話題あれこれ




もう数時間後に迫った比嘉大吾初防衛戦。計量は無事、両者パス。
計量後、具志堅会長が比嘉アイスクリームを食べさせた、という話が出ています。

引退後、TV番組などで、具志堅が最後負けた試合の敗因は、
いつも習慣として食べていたアイスクリームを会長に取り上げられたせいだ、と
語ることが何度かあり、芸能人たちは半ば笑い話として受け止めているようですが、
佐瀬稔氏の著書などによると、そんなのんきな話ではないことがよくわかります。

ボクサーとはいかに繊細で、傍目には理解できないほど、些細なことを
心身の支えとしているものか。
沖縄での興行で、様々なトラブルを抱えた当時のジム会長が、
その末に、選手の思いを無視し、自分の我を通した結果、負けるはずのない相手に負けた。

それがあの試合に対する、具志堅用高の真実なのでしょう。
弟子にアイスクリームを与えた、というこのエピソードからは、
その無念がどれほど大きなものだったかが、伝わってくるような気がしました。

その無念を、比嘉大吾が晴らしてくれるものかどうか。
答えはもうすぐ出ます。



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昨夜のホールは、G+で生中継。
末吉大が、大里拳にダウンを喫するも、8回に右フックで大里の左瞼を切り裂き、TKO勝ちでした。

3回、末吉が左フックを打つ際、バックステップしながら、体を反らし、
胸を張るような体勢になったところを、大里は明らかに狙って右を差し込みました。
結果、ダウンを奪われました。その後うまくリカバリーしましたが、
ダメージ自体は一定以上のものがあったと思います。

そのほか、右の打ち方も、悪い展開のせいもありましょうが、少し雑でした。
終盤はダメージも抜け、持ち直し、左を当てて右で切り裂く、鋭さはさすがでしたが。

これまでは良さにばかり目が行った末吉ですが、この試合では、
明らかにいくつかの不足、欠点も見えました。
王者として初の防衛戦で、挑戦者に詳細な分析、研究をされる立場となる、
その苦しさに直面した部分があった。そういう試合だったように見えました。

大里の健闘はキラリと光るものがありました。
12月に杉田聖を破ったばかりで、スケジュール的に苦しく、
負傷の治癒も完璧では無かったのかもしれません。
爆発的な部分に欠け、好機の詰めも欲しかったところですが、
評価を上げた一戦だったと思います。今後に期待です。



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一夜明け、今朝はDAZN生中継。4時からやってたみたいですが、起きたのは6時半くらい。
セミ前の時間でした。

メインはリオ五輪ヘビー級英国代表、ローレンス・オコーリーvsアイザック・チェンバレン。
若手対決だと思うのですが、会場はなんとロンドン、ご存じO2アリーナ。
確か2万入る大箱のはずですが、ぱっと見た目、場内はけっこうな盛況でした。いやはや...。

スタイリッシュな両者、より痩身のオコーリーが初回、右をこめかみにヒット、ダウン奪取。
しかし両者、若干臆病な感じも見え、単発かワンツーまでで、あとはクリンチ、ホールドの応酬。
揉み合いの合間にボクシングをやっている、という類いの試合で、どうにもいけません。

2回、チェンバレン減点。4回、両者に注意。しかし試合ぶり改まらず。
場内、この内容にしては好意的な雰囲気でしたが、5回くらいからうっすらブーイングも聞こえる。

6回、チェンバレンが飛び込んで左フックも、オコーリーが右をリターン。
体が浮いていたものだから、ノーダメージながらチェンバレンがダウン。
7回以降、また揉み合いの繰り返し。申し訳ないが終盤は居眠りしてしまい、試合が終わっていました。
3-0でオコーリー。まあ、ダウン二度取ったんですから、当然でしょう。


試合内容はおいといて、英国のボクシング人気は、やはり凄いなぁと感じました。
リングサイドにジョシュアやデビッド・ヘイの姿がありましたが、
このくらいのカードで2万の箱を使えるなら、このふたりが仮に対戦したら、
それこそアリーナじゃなくてスタジアム...いやもう、国立公園かなにかでも使わんと、という...(笑)



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いやはや、しかしえらいのに当たってしもうた、外れたなーと思って、
ネットをあれこれ見ていると、中岸風太がロシアでKO勝ち、とのこと。
相手はWBC12位のインター王者といいますから、これは大きな星です。

3回に奪ったダウンは、右からアタマのあとに左が入っていて、
相手には気の毒でしたが、7回は劣勢から大逆転の左一発、見事なワンパンチKO。
中岸風太のセンスとパワーが存分に出ました。
ジョン・デビッド・ジャクソンを逆転KOしたホルヘ・カストロぽい感じもあり。


動画紹介します。お早めに。






コメント (2)
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