ということで今頃ですが、村田諒太初防衛戦が発表されました。
4月15日横浜アリーナ、相手はイタリアのエマヌエーレ・ブランダムラ。
WBA10位、欧州王者とのことです。戦績は27勝(5KO)2敗。
マガジンの最新号で確認すると、WBA13位ですが、直近で上がったのでしょう。
他は、WBC9位、IBF7位。WBOはノーランク。
誰の思いも同じでしょうが、考え得る中で、かなり下の方から選んだなぁ、と、
思わず苦笑してしまいました。
まあ、大方こんなものだろう、と思ってはいましたが、
やはり心中、挑戦者の名前を聞いて「おお!」と思いたい、という気持ちもあり。
何も上位陣といきなり組め、とは言いませんし、実際組めもしないでしょうが、
組めそうな顔ぶれのうち、もう少し上の方と組めへんか、と言いたくもなります。
実際、元王者であるアッサン・エンダムに事実上、連勝して、その次なんだから...という。
しかし、村田を世界チャンピオンとして見ず、上位陣に食い込む前の
「セカンド・グループ」の一員として見るしかない現状、
それも日本開催である時点で、この辺になるのは当然なんでしょう。
IBFのランキング表を見ると、王者ゴロフキンの下、
デレビャンチェンコ、2位空位、ジェイコブス、チャーロ、カネロ、アンドレイドときて
その次に名前があるので、セカンドグループの中では上の方、という形ではあります。
ただ、試合映像見ると、戦績相応、実際はもっと下、としか言えませんが。
この次がベガスで、五輪決勝の相手ファルカンだという構想があるようですが、
せめてそのくらいのカードを今回、やってほしかったと思います。
これとて話題性先行のカードで、村田を世界王者として見るなら、不足ではありますが。
エンダムに勝ったリング上で「自分より強い王者」への挑戦を宣言した村田ですから、
タイトル獲得という「お題目」は、あくまで彼の周辺事情をひとまず満たすものに過ぎず、
村田諒太というボクサーの現状、立ち位置はそれとは別、違うもの、と認めた上で、
今後のキャリアを、真の頂点に挑む過程だ、という目で見ているこちらとしては、
残念ながら、改めて、歩幅の狭い一歩やなあ、と思ってしまいます。
もっとも、KO率の低さや年齢はともかく、欧州上位のイタリア人ミドル級というのは、
日本人のミドル級ボクサーにとり、充分、というべきかどうか迷いますが、
それなりに手強かったりするものでもありましょう。
村田が序盤から打ち込めればともかく、逃したり、絡まれたりしたら、
色々面倒な、難しい展開があったとて、驚きではないでしょう。
少しだけ映像を見ましたが、据わりの悪い、どたばたした印象で、
悪いことに揉み合いの多い選手でもあります。
勝ったとしても、見目鮮やかにはいかんかもしれんなぁ、とも思います。
しかし、この辺の相手に手こずっているようでは、この上、さらなる高み、
真の世界王者への挑戦など覚束ないでしょう。
快勝、完勝したとて、諸手を挙げて賞賛するわけにもいかないのでしょうが、
さりとて苦戦や、まして敗戦など許されないところに、村田諒太は来ています。
実質は挑戦者でありながら、肩書き上、王者としての責務も負う、
村田諒太の微妙な立場を、ある意味炙り出すような試合ですが、
さらなる挑戦に繋げる、着実な一歩だと、見終えて思える勝利を期待します。
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ちなみにその昔、輪島さんのときも、初防衛はイタリアやったなぁ、あれよりは強そうな...
と言ったところ、輪島ファンというか、ワジマ原理主義みたいな友人から
「あの頃は世界ランカーったら、AとC二団体で、ほぼ被ってたから、
一階級に12~13人くらいしかいなかったのです。値打ちが違うのです、値打ちが」と反論されました。
まあ、確かにそうかもしれませんが...そうかもしれませんが...(^^)
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横浜アリーナは以前、何度か行きましたが、最近は興行自体がないので、ご無沙汰です。
田舎から行く者には、新幹線停車駅から近いし、遠征観戦としては楽な部類なんですが、
正直、自分一人ででも行くで!という気合いは、どこからも沸いてきません。
アンダーに興味あるカードが組まれれば別ですが、今のところは、柄にもないですが、
TVで充分かな、と思っていたりします。
というか、よくこのカードで横アリ使おうなんて思うものですね。
横アリでやると先に聞いたとしたら、おお、どんなカード持ってくるんやろう?と
期待してしまうところですが、これですから。
この辺のちぐはぐさというのもまた、何だろうなぁ、と思うところですね。