本日、日本時間だと夕刻だと思われますが、あのポンサクレックが無冠戦で
3ラウンドに二度倒され、TKO負けを喫しました。
動画がありましたので紹介しておきます。
相手はレイ・ミグレノ、というフィリピン人で、レコードは私が見たものだと
15勝(13KO)20敗3分。ポンサクレックとは三度目の対戦で、過去二度は
8回判定と初回KOで敗れています。
それ以外にも、リチャード・ガルシア、ドァンペッチ、デンカオセーン、
テーパリット、ソニーボーイ・ハロといったところに軒並み負けており、
最近の三試合も全て判定負けで、三連敗中という選手です。
ポンサクレックにしたら調整試合の一環のつもりだったのでしょうが、
2Rからの映像を見る限り、往年の、適切な位置取りが全く見られず、
足の運びは重く、上体もふらふらしていて、バランスが悪く、安定感がまったくありません。
顔がポンサクレックの顔やなかったら、誰やコレ、という感じでした。
3R、左フックを食って効いたか、その後右を食って倒れ、立ったものの
足取りはふらふら。詰められて再び倒れ、仰向けに伸びてしまいました。
どこからどう見ても、限界、としか言い様のない姿でした。
どうやら、この小さなタイの英雄にも、グローブを壁に吊す時が来たようです。
基本技術を徹底的に叩き込まれた、バランスの良い、攻防兼備の名選手でした。
ミゲル・カントの記録を破る過程で、何度も来日し、日本のフライ級ボクサーたちにとって
高く険しい壁として、長らく存在したわけですが、今にして思えば、
こんなに巧くて強い、出来の良いボクサーを何度も直に見ることが出来て、
本当に有り難いことだったなぁ、と、感謝すらしているほどです。
本田秀伸戦で見せた技巧、小松則幸戦での衝撃的な強さ、
いずれも目に焼き付いて離れません。
さすがにそろそろ限界が来る頃だろう、と思ってはいましたが、
こうして現実に映像まで見てしまうと、何だか寂しい気持ちがしますね...。