さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

新春に見た良き王者

2011-01-08 21:35:18 | 関東ボクシング
以前、ブイブイいわせていた頃、年頭の後楽園ホール興行には何度もお出かけしてたものですが、
ここ最近はどうもそういうわけにも行かなくて、でもまあG+生中継見るくらいはしっかりと見よう、と
そんなところでTV観戦は真面目にやった、という年明け一発目のボクシング鑑賞でございました。


カーニバルの幕開けを飾った好カード、日本ライト級タイトルマッチですが、
またしても、荒川仁人の、これぞ一流のプロ、チャンピオンを名乗るに相応しい、無理と無駄のない、
余計なモノを全て削ぎ落としたボクシングにひたすら感心させられました。

2Rに踏み込んだところをカウンターされて喫したダウンのあと、帰るコーナーを間違えたときは
そんなに効いているのかとびっくりしたのですが、3Rが始まってみればなんということもなく、
また正確にストレートパンチを当てて行くいつもの荒川でした。

センス抜群、閃きとパワーに秀でた中森宏の体力を、着々とヒットを重ねて削いでいき、
6Rからは明白にペースアップして攻め立て、8R、やや早めに見えたとはいえワンサイドの展開でストップ勝ち。
見た目、派手さはないですが、やるべきことをやるべきときにやる、然るべき筋の立った試合の組み立てがある
荒川仁人のいつもの試合ぶりに感心させられました。

本当なら、日本レベルではかなりの逸材であるはずの中森宏との対戦は、荒川にとりもっと厳しい試練であっても
何の不思議もないはずなんですが...この選手の試合は、雑な物言いですが、ヒマ割いて身銭切って見るだけの価値がありますね。

やれ世界云々とか言い出すと、また違った話もしないといけないんでしょうが、でも変な話、この選手が将来、
ライト級で世界戦に出ることがあったとして、勝敗は知らず、変な試合にはならんだろう、とその確信だけは持てます。
そういう選手をナショナル・チャンピオンとして間近に見られることは、ファンとしてもっと喜ぶべきことなのかも知れません。
新年早々、そういう喜び、ありがたみを見せてくれたチャンピオン、荒川仁人に感謝ですね。



チャーリー太田と丸元大成の一戦は、攻防ともにパワーの差が歴然でした。
丸元は良いコンビネーションを決めるシーンもあり、懸命に闘いましたが、チャーリーは全く揺るがず、
ほぼ思い通りに攻め、防ぎ、そして決めにかかってそのとおりに決めて、勝利しました。
次はまた湯場忠志との対戦という方向のようですが、なかなか厳しそうですね...。
やっているボクシングは、試合後のインタビューで出た、大雑把な日本語のボキャブラリーとは違って、
堅実でしっかり作られたもので、そうそう簡単に崩れそうにもないです。

湯場忠志と細川貴之は、これもつまるところパワーの差に敗者が泣いた、という一戦に見えました。
細川は右リードで崩して、懐に入ってコンパクトに打ち、大きく離れる、という出入りをうまくやっていたのですが
5Rに左強打を二発浴び、ダメージを負ってからは、湯場のパワーに押されて突き放されました。
健闘していただけに、残念ですが、強打の湯場を相手に、良く闘ったと思います。





コメント (2)
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