角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

はぁ、喋りですかぁ!?

2006年10月18日 | 実演日記
今日の草履は、9月28日、福島県からお越しくださった女性のオーダー草履です。
この草履は、お客様持込の布地でお作りしたものです。(9月28日のブログご参照)
イメージ通りに仕上がったか、どうぞ出来上がりをご覧ください。明日の便で出発です。

昨日より寒くなる予報でしたが、日中は日も差し、まずまずの好天となりました。今日から肌着を冬バージョンにしたんですが、モコモコ感がなにやら窮屈な一日でした。

お隣り大仙市からお越しのおばさま三人グループ。中のおひとりが草履作りに関心が高く、『うわぁ~、これ作れだらなんぼ面白いべぇ!』。
『練習すれば誰でも作れるようになるんシよ!』と言うと、『あや~、へばときどき来てもいいんシか?あなだの話もおもしれし、少し通ったってイイべが!』。

通っていただくのはいささかの不都合もありませんが、私の「話」に期待されてもねぇ‥。

秋田市からお越しの母娘ペアさん、お母さんは60歳代、娘さんは30歳代にお見受けしました。お母さんが草履を気に入ってくださり、いろいろとご説明をしていました。
ふと、私の名刺に目を止めた娘さんが少々上ずった声で、『あれっ、千葉さんって双子の女の子いませんか?』。
えっ!?なんでそれを知ってるんでしょう。『はい、いますけど‥』とお応えすると、『私、○○○○の母ですぅ~!』。

いやはや驚きました。その女性の口から出たお名前は、双子の娘が小学1年生のときの同級生で、たった一年間でお父さんの転勤に伴い転校した女の子でした。現在は秋田市にほど近い潟上市に新居を構えられているとのこと。
『さっきから、どっかで聞いた話し方だナぁ~と思っていたんですよぉ』。
双子の娘のときも学年部長というPTA役員を務めていましたから、確かに保護者のみなさんの前でなんらかの話をする機会がありました。顔は憶えてなくても「話し方」を憶えていてくれたというのは、これは喜ばしいことなんでしょうか。

「喋り」がこれほど記憶に残るのであれば、これからは草履技術と共に「喋り技術」も鍛錬しなくてはいけませんねぇ。


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寒い日には“熱いもの”。

2006年10月17日 | 実演日記
今日の草履は、9月25日、東京都杉並区からお越しくださった母娘さんペアからのオーダー草履です。『紺の唐草に紺でイイんだけど、鼻緒だけは赤くして!』がこちらになります。
これまで鼻緒だけの色替えはしたことがなく、もちろん展示品にもそのようなサンプルはありませんでした。お母さんのご希望を形にしたのがこの草履ですが、気に入っていただけると嬉しいです。
ご注文3足合わせて、明日の便で出発です。

昼頃から雨の予報が、なんとか夕方までもってくれました。しかし、降りだすとスゴい雨です。まるで会話にならない、けたたましい雨音でした。
雨が降ると寒さが余計身にしみます。熱燗で鍋がイイなと感じる時節になりました。

大雨が小降りになった頃、ひとりの男性が米蔵に入って見えました。私の草履を見つけるなり、目を爛々と輝かせて近づいてきます。
『こ、これはなんですかっ?』。簡単に草履のご説明をすると、さらに目の輝きが増しました。その先は、必死にメモを取りながら質問の嵐です。
『この草履を作ろうとしたきっかけは?』『はじめられてから何年?』『材料の調達先は?』『布巻草履という名前は?』『ほかに作っている人は?』・・・。

これまでいろんなお客様からのご質問にお応えしてきましたが、メモを取りながらこれだけ矢継ぎ早に、且つ真剣に訊かれたことは初めてです。
ようやくこちらから質問できたのは、『どちらからお越しですか?』。男性もようやく我に返り、『いやっ、これは失礼しましたっ』とおっしゃりながら差し出された名刺には、「フリーライター」という肩書きがありました。
大手新聞社を退職後、現在はフリーで「東北の匠」を取材しているそうです。暗くもなったし今日はこれくらいで‥と思いながら立ち寄った西宮家で、これまで見たことがない草履に出くわしたことでのこの興奮というわけです。

30分ほどの“取材”の後、『いやぁ~、ここへ寄って良かったぁ、ありがとうございました!』。深々と頭を下げられ、ニコニコと米蔵を出て行かれる左手には、30分前まで見たことも聞いたこともなかった「布巻草履」がしっかり握りしめられていました。奥様、きっと喜んでくださいますヨ。

寒い日には、「熱い鍋」と「熱い人」が良いかもしれませんナっ!

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恐るべし角館ファン。

2006年10月16日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ21cm〔3000円〕
黄金トンボに黄色を合わせた、配色Ⅱパターンです。黄色を使うと一気に明るくなりました。好天の田んぼを連想します。

今日も青空が続く角館、気温もほどほどに上がり、過ごしやすい一日です。
平日の中でも月曜日は案外お客様が多いんですが、お昼の予約が三団体あったせいで、なかなか賑やかな西宮家でした。

比較的男性が多い団体さんの場合、お酒を呑んでいるケースがあります。今日のひとつの団体さんは、まさにそんなケースでした。上機嫌の男性数名が米蔵に入って見えて、『あっら~、ここも美人さんだらけだな~、さすがは角館だっ!』。
「角館と美人」については、5月12日のブログで解説していますが、今日のお客様にこのご説明は控えました。せっかくの上機嫌を損なう必要はありませんからね。

東京からお越しの母娘ペアさん、草履を気に入ってくださり、留守番の娘さんの分と3足オーダーくださいました。
『今日から土曜日までここいらで遊ぶの!』。旧西木村の農家民宿に投宿して、一週間まるまる角館周辺を散策するんだそうです。今回ばかりでなくちょくちょく遊びにいらしてるそうで、角館ファンもこちらの母娘さんくらいになるとスゴいですねぇ。
『どこかお勧めスポットある?』と尋ねられましたが、一週間もいるんじゃ角館の隅から隅まで歩けますヨ。

角館ファンのおひとりから、昨日メールを頂戴しました。東京にお住まいのご夫婦なんですが、今年のお祭りで初めてお会いし、草履をオーダーくださいました。
『角館のお祭りを見たくて見たくて‥』とおっしゃるご主人は、そのとき頭にネット包帯を巻いていました。聞いてみると、最近ケガをされたばかりなんですが、どうしても角館のお祭りに来たくて、医者に相談のうえで決行したとおっしゃっていました。

昨日のメールは、『先日、楽しみに待っていた草履届きました。夫は、早速使い、大満足の様子。(中略)布巻草履を履き、角館のお菓子を食べながら、お祭りDVDを見て、またまた、お囃子の音色・笛の音・おいさーのやーの掛け声がよみがえり、お祭りのときの興奮状態を懐かしく思い出しました』。

今日の母娘さんペアと、メールを頂戴したご夫婦には、私草履職人から「角館ファン大賞」を授与したいと思います。


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夫婦の愛・家族の愛。

2006年10月15日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
赤のいらかに緒はエンジ、真中に茶色の帯を入れてみました。この茶色の生地が残り僅かで、なにかに使うとしたらこうしたアクセントしかありません。そういう草履が面白い配色になったりするもんです。

今日も青空が続いた角館、気温も上がり気分も上々です。なにより散策のお客様の笑顔が嬉しいですね。

「一番大切なものは何か?」と尋ねられれば、まぁ「家族」という回答が一般的でしょう。これは旅の最中にも覗えます。

お住まいは聞きそびれましたが、明らかに関西圏からお越しのお父さん。私の草履説明を聞きながら、ある言葉で顔がほころびました。それは、『一番多い使い道はお母さんの台所なんですよねぇ~』。
これを聞いたお父さん、『あっ、なるほどっ、台所ねぇ~、家内にひとつ買ってくかなっ!』。
『ゼッタイ喜んでくれますヨ~、私が保証します!』と言うと、『そぉ、喜ぶ!?』。
最後まで笑顔のお父さんでした。

秋田市からお越しのご夫婦。奥様がご主人に、『あなたこういう草履履いたら?』。ご主人、『俺はイイよ、マッサージ効果があるんだったらお前が欲しいだろ、買ってあげるよ』。
どうしたわけか、お金を払う人のほうが笑顔なんですよね。

千葉県からお越しのご夫婦。ちょうどそのとき作っていた草履を気に入ってくださった奥様が、『その草履は買えないんでしょ?』。
『これは大丈夫ですヨ、あと15分くらいですね』とお応えすると、ご主人のほうが、『うわぁ~、良かったなぁ、出来たてを買えるゾ!』。
明らかに喜んだのはご主人のほうでした。

盛岡市からお越しのご夫婦とそのご友人。奥様が草履を気に入ってくださり、品定めをしておりました。ふと、『あっ、お義母さんもこの草履喜ぶんじゃない!?』。
これまでだいたいの場合、嫁姑の確執を見せられてましたから、ご自分の草履を決める前にお姑さんを思い出すなんて、『うわぁ~、なんてイイ奥様なんだろう』と思ったものです。
オーダーとなり、ご自分用の配色が決まると、次はお姑さんです。ご友人がいろいろアドバイスしてくれたところ、『えぇ~、その色じゃ私と色違いになるじゃない~、それは嫌よぉ』。

最後の盛岡市の奥様も含めて、やはり家族が一番大切ということで‥

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“門下生”との再会。

2006年10月14日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
こちらも新登場、「黄金色にトンボ」です。ひとまず緒をエンジにしました。暖かみのある色ですから、これからの季節に良いと思います。

今日は気温も上がった秋晴れの角館、好天に誘われ多くのお客様がお越しくださいました。散策のお客様に『イイ天気ですねぇ』とお声をお掛けすると、『ええ、歩くと暑いくらいっ!』。
こんな天気は残り少ないでしょう、大事にしたいものです。

これまで二年ほどの実演で、唯一「製作体験」をされた大阪のTさん。詳しくは5月8日5月9日のブログをご覧ください。
五ヶ月余りのキャンピング生活を終えられ、今日帰路の途中にお立ち寄りくださいました。今回もとても良い旅だったようです、ご夫婦共に満面の笑顔でした。

『作った草履持って来ました~、見てくださる?』。旅の最中に材料を調達し、ずいぶん頑張った跡が見えます。細かい点にアドバイスが必要ながら、作り方そのものにはしっかり「草履体験」が活かされていました。あとは数をこなすだけですね。

ご主人から旅の様子を聞きました。北海道の漁師町に泊まれば魚運びを手伝い、青森の果樹園に泊まればりんごの収穫を手伝い、それぞれに新鮮な収穫物を「報酬」としていただく。なんとも素敵な旅じゃありませんか。
北海道滞在中に、夏休みを利用して小学生のお孫さんが合流したとのこと。大阪に住んでいては体験できないことが、北海道にはいくつもあったことでしょう。自然の中が遊び場、そして自然の中に遊具があるんですから。

来年も同じコースで旅をする予定とのこと、少し腕の上がった草履を持って、ぜひまたお立ち寄りください。“師匠”は西宮家でお待ちしています!

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痛い旅の想い出。

2006年10月13日 | 実演日記
今日の草履は、9月10日、秋田市からお越しくださった男性のオーダー草履です。
『紺系でお任せっ!』がこちらになります。真中の帯と先つぼをエンジでアクセントしてみましたが、気に入っていただけると嬉しいです。
10月15日以降の到着をご希望でしたので、明日の便で発送させていただきます。

今日も気温が低いです。天気そのものはまあまあなんですが、最高気温が20℃を下回ると、いよいよ秋も深まってきたのかなぁと思います。
もっとも、20℃を下回るくらいでくどくど言ってては、最高気温がマイナスの冬は越せません。

茨城県ひたちなか市からお越しのおばあちゃん、とにかくお元気です。角館で生まれ育ち、茨城県へ嫁いで何十年、『完全に茨城暮らしのほうが長くなっちゃった~!』。
ご自分用と娘さん用にオーダーくださいました。つい先日もひたちなか市からお越しのお客様にオーダーいただいたばかりなので、『ここのところ茨城県が続いてるんですヨ、先日もひたちなか市の方からオーダーがあったばかり‥』と言うと、『あらっ、誰、なんて言う人?』。
さすがに個人情報を漏らすわけにはいきませんから、これについてはお断りしました。すると、『もう~、教えてくれたってイイじゃな~い、きっと私が知ってる人ヨ~』。
ほんとにひたちなか市全市民を知っているくらい元気なおばあちゃんでした。

松葉杖で、実演席の前をゆっくり通り過ぎたおばさまがいました。そのときはいつものように、『こんにちわ~』の挨拶だけだったんですが、しばらくするとまたお越しになり、実演ベンチに腰を下ろすと、『いやぁ~、キレイな草履やわ~』。
松葉杖姿でしたから、てっきりこの近くの方かと思っていたのですが、言葉を聞くと明らかに関西圏です。『どちらからお越しですか?』とお尋ねすると、『京都の宇治から来てますぅ~』。

これまで関西からお越しのお客様とはずいぶんおしゃべりしましたが、なかなかお会いできずにいたのが「京都」のお客様でした。やはりご本家京都の人は、小京都なんかに来てくれないのかなぁなどと、少々イジけた考えにもなっていたので、京都の方とお会いするのは『うわぁ~、やったー!』の気分です。

『ところで、そのケガはどうしたんですか?』とお尋ねすると、『玉川温泉に泊まってますのやけど、紅葉を見てたら足を踏み外しましてぇ、角館の病院で今診てもらったとこですぅ~』。
一緒にお越しになっていたご友人が、『忘れられない秋田になってしまいましたわぁ~』。

大丈夫だった片方の足で草履を試し履きされ、『こんなんじゃしばらくは履けませんけどねぇ』とおっしゃりながらお買い上げくださいました。
早く治して、この履き心地を実感して欲しいです。

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出張草履教室!?

2006年10月12日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
こちらも新登場は、「やまぶきうさぎ」。中高年のおばさま向けに、ちょっとおしゃれと思い調達しました。最初はセオリー通りのエンジを合わせてみましたが、次回は紺を合わせてみようかと思っています。ちょっと地味かナ‥。

寒いです。天気はまずまずなんですが、とにかく気温が低過ぎます。米蔵スタッフから、『そろそろ綿入り作務衣着たらいんでね?』と言われましたが、あれは冬対策の最終兵器ですから、まだまだ出すわけには行きません。

旧神岡町(現大仙市)の学校を卒業された同期会の団体さん、お年の頃は70歳代とお見受けしました。農村地帯でこれくらいの年代の方々には、草履というものがとても懐かしい存在なんですね、総勢15名ほどで実演席を囲まれてしまいました。
お孫さん用に草履をお買い上げくださった男性が、『こういう仕事をしていると足が弱くなるからね、出来るだけ運動を心がけてくださいナっ!』。

こちらの男性の生家は「桶屋さん」で、お父上とお店を継いだ長兄が、晩年揃って足が不自由になったんだそうです。草履と実演についてはいろんな評価をいただきますが、私の体をご心配いただいた方はそう多くありません。
ありがとうございました、肝に銘じます。

大仙市大曲からお越しのおばさま二人組、草履を見た瞬間からテンションが上がりました。それぞれにお買い上げのうえ、『草履作りを教えに来てはくれないの?』。
はぁ~、出張草履教室ですかぁ。考えたことはなかったですが、一定の料金さえ予算していただけるのなら、案外面白いかも知れません。
冬場は西宮家をお休みして、春に向けた在庫作りをします。自宅へ閉じこもる日が続きますから、ときには気分転換を兼ねて、これは有りかもしれませんねぇ。

お帰りの際に、『出来れば5人くらい集めてくださいヨ、そしたら一人当たりの費用も楽でしょ』と言うと、『分かったわぁ、じゃあ5人集まったら電話するわねっ!』。
案外本気かもしれません。

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メール便余話。

2006年10月11日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23cm〔3000円〕
昨日と同じベースに、黄色を合わせてみました。これで「月見うさぎ」の完成です。うん、予想通り!この配色、結構好きです。
今日のラストの作品でしたから、未だ展示されたままです。明日以降、どんな方がお買い上げになるのか楽しみです。

今日も気温が上がりました。作務衣の下は半袖Tシャツで十分です。春の好天と並んで、この季節の好天が一年で一番好きですねぇ。個人的に、真夏と真冬は要りません。

先月下旬でしたか、クロネコヤマトの担当者が一枚のプリントを置いて行ってました。その紙には、『メール便の配達日数が、これまでより少し多くかかります』のような内容が書かれていました。
『今どきサービス低下の宣伝かぁ!?』くらいにしか思っていませんでしたが、ここ数日のお客様からの問い合わせで、明らかに日数が増えているのが分かりました。
具体的には、普通便(宅急便)で翌日配達の区域が、メール便で4~5日掛かっています。

昨日横浜市からお越しくださったご夫婦、奥様は展示品からお選びになり、ご主人はLサイズの在庫がないためオーダーとなりました。
『だいたい三週間くらい掛かりますぅ~。クロネコヤマトのメール便っていうので行きますから、在宅の必要はないですヨ』と言うと、『あっそう~、メール便使ってんの!?いえね、僕がメール便の配達やってんのよ~、毎日仕分けから僕の仕事サ!』。

いやはや驚きました。これまでで初めての会話です。
4~5日かかる日数も、こちらのお客様には当てはまらないんでしょうねぇ

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草履分布。

2006年10月10日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ22.0cm〔3000円〕
「紺地にうさぎ」の新登場です。まずは緒をエンジにしましたが、次回は黄色を合わせて「月見うさぎ」を作るつもりです。
季節柄うさぎプリントが良いと思い購入しましたが、巻かれるとうさぎの数が減ってしまいました。草履に「環境破壊」は似合いませんが‥。

秋のイベント紹介第二弾は「仙北市産業祭」、会期は10月28日(土)・29日(日)の二日間です。
昨年から自治体名が仙北市となり、旧三か町村合同で開かれています。会場は、旧三か町村のほぼ中間地点、神代地区です。
昨年は草履実演で私も参加しましたが、今年は三女の小学校の学習発表会と重なってしまい、熟慮の末に小学校を取りました。娘の学校行事に協力できるのもあと一年半、ここはご理解を賜りたいところです。
所属する角館あきんど塾は今年も参加します。会員の中から、果物店・種苗店・ファーストフード店が出店参加し、イベントとしてハロウィンに因んだ「かぼちゃの顔つくり」をします。「かぼちゃの顔」、名前はなんと言いましたかね?

今日も気持ちの良い秋晴れでした。気温も上がり、なにをするにも爽快感があります。もっとも三連休が終わったばかりですから、どうひいきめに見ても大勢のお客様とは言えません。

今さらですが、角館には全国からお客様がお越しになります。したがって、私の草履もお陰さまで全国へと散らばっているわけです。では、どの地域あるいは市町村が多いのか、なにげに考えてみました。
まず市町村別ですと、おそらく「秋田市」がトップではないかと思います。次いで「仙台市」「盛岡市」と続く気がします。特に盛岡市は、ご家族で揃えたいとおっしゃる方がとても多いです。
上位三つの市は、角館にほど近く人口も多い地区ですから、いわば角館の“常連さん”なんだと思います。

全国の地域別に考えてみますと、上位三つの東北地区に拮抗しているのが関東地区です。やはり国内トップの人口密度ですから、角館にお出でになる全体数からも、かなりのシェアと思います。東京・神奈川・千葉・埼玉、ご注文書にいつもある都道府県名です。

東海地区ではやはり「名古屋市」がダントツです。中国地区は少なく、四国地区はさらに少ないです。案外多いのが九州、中でも福岡市のお客様は草履に関心が高いと思います。
そして忘れてならないのが「北海道」。道南・道東・道北、道内すべての地域に私の草履が行きました。これからお作りするご注文書にも、北海道のお客様が何人もいます。

今日お越しの北海道北広島市からのご夫婦、ご両親へお土産にオーダーくださいました。
『北海道にはずいぶん草履がお世話になってるんですヨ、北海道の人は草履好きが多いんですかねっ』と言うと、『珍しいものが好きなのかなぁ、北海道は文化が乏しいですからねぇ‥』。

確かに歴史の観点から言えば、北海道は新しい地域です。新しい故に、「新しいもの」に関心が高いのかも知れませんね。大自然が似合う北海道に草履、なかなかベストマッチじゃないですかね。
「北海道の布巻草履」、もし誰かやりたい人がおりましたら、今がチャンスかも知れませんゾ!

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せっかくのオーダーなんですからねぇ‥。

2006年10月09日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23.0cm〔3000円〕
紺唐草・紺無地・黄色を合わせた3色使いです。ときどきこうした遊びをしたくなりますが、出来上がってみるとそれほど奇抜にはならないものです。

まずは秋のイベント紹介第一弾、「蔦谷展」を掲示板でお知らせします。
故蔦谷秋山氏は、角館を代表する人形師のおひとりでした。角館に生まれ育った人であれば、まず知らない人はいないと思います。
お亡くなりになってから、蔦谷氏の人形を乗せていた曳山若衆が遺志を引き継ぎ、現在も「蔦谷会」としてその名を残しています。
角館の文化を後世に引き継ぐ活動はいたるところにありますが、この「人形」も大きな一つですね。

三連休の最終日、久しぶりに秋晴れが戻りました。気温はさほど上がりませんでしたが、お日様が差してくれると気分が違います。

41人目の草履台お買い上げです。青森県からお越しのご夫婦なんですが、埼玉県に暮らす息子さんの奥さん、つまりお嫁さんが「布草履作り」をしているそうです。草履台をご覧になり、『これ、欲しいんでない!?』。早速ケータイからお嫁さんへ電話を入れてました。
『OK!じゃあ送ってやって!』、お金を払うお父さんが一番嬉しそうに見えました。

神奈川県からお越しの女性二人旅。実演席で足を止められたので、いきなり出来上がったばかりの草履を触ってもらいました。『うわ~!』、オーダー決定です。配色は悩みましたねぇ、お二方ともなかなか細かい指示で決まりました。
おひとりのお父上が角館のご出身で、今でもお墓参りなどでは帰郷されるそうです。今回はご友人を連れ立って、墓参と温泉の旅でした。
今晩これから温泉ですから、草履を持って行ければ良かったんですが、さすがにここまで細かい希望だとオーダー以外にないですなぁ。

せっかくお作りするんですから、お客様のご希望に出来るだけ沿いたいと思っています。
もし届けられた草履がイメージと少し違ってても、その気持ちだけは汲んでくださいね
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