角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

面白い「激励」。

2006年10月08日 | 実演日記
今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ23.0cm〔3000円〕
赤のいらかをベースに緒はエンジ、真中にピンクの帯を入れてみました。赤系で三色揃うと、可愛らしさも引き立ちます。

ほんの少し雨が残ったものの、昨日と比べればだいぶ穏やかになりました。それでも気温は上がりません、一ヶ月前の32℃がウソのような冷え込みです。
三連休の中日、雨もひとまず上がったせいで、終日賑わいを見せた今日の西宮家です。

10月最初の「ハイカラさん」がお見えです。大正ロマンを感じさせる衣装を着て、制限時間内で西宮家内を散策するのが、西宮家名物「ハイカラさん」。居合わせたお客様からカメラを向けられ、ちょっとしたモデル気分を味わえます。
秋田市からお越しのお二人さんの画像は掲示板へ。

朝一番、開店前の米蔵に、20名ほどのおばさまグループが入って見えました。いきなり草履に飛びつき、あれやこれやの質問攻めです。
オーダーくださったおばさまと親しくおしゃべりしたところ、千葉県にある看護学校の同期生で、30年来のお仲間とのこと。看護士として現場に入った頃はなかなか会えませんでしたが、ここのところはみなさんベテランとなり、年に一度の同期生旅行を続けているとのことでした。
学校仲間、いつになってもイイもんですねぇ。

男鹿市からお越しのご夫婦、お二方とも70歳代とお見受けしました。ミニ草履を見つけた奥様が、『あ~、これが奥さんが作ってるミニだんシなっ』。
え!?なんでそのことを知ってるんでしょう。以前にお会いしているお客様かナと思いきや、『あなたのホームページ見でるんシもの、ブログは毎日読んでるんシヨ!』。

ぎゃー、嬉しいですぅ~。「ご年配者はネットに不案内」なんてことは、今後一切思わないことにします。
ちょうどそのときナースマン藤クンが来たので、彼のことも紹介しました。初角館、初西宮家を楽しんでいただけたでしょうか。

夕方近くになって、朝の看護士さんたちがまたお越しになりました。お買い上げくださった草履を見た別のおばさまが、『私も欲し~い』とのことで再訪問です。
ひとりのおばさまが、『たったひとりで作ってるんですって!?そりゃあたいへんねぇ』。
私の目前にナースマン藤クンがいたので、冗談で『後継者が彼ですヨ』と言うと、おばさまたちの視線が一斉に藤クンへ向けられました。

彼が目指す職業がおばさまたちと同じですから、『ほんとは来年からナースマンになるんですよ、みなさんから彼に激励の言葉をかけてあげてくださいヨ!』と言うと、ひとりのおばさまが、『立派な草履を作ってね!』。

看護士という仕事、ユーモアセンスも必要なようです。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする