角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

角館人への宿題。

2011年05月31日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
薄茶基調のハートイラストプリントをベースに、合わせは紫基調の小花プリントです。
昨日の「今日の草履」同様、洋風な草履になりました。ベース生地が、ハートをデザインした洋柄のせいもあるのでしょう。いずれにしても可愛い草履と思います。平生地はこちらです。




お休み初日の今日は、朝から見事な快晴となりました。以前のブログで触れた朝のウォーキングですが、雨や特別忙しい日を除いて今も続けています。好天のうえに出勤もない今日のような朝ですから、少し足を延ばして武家屋敷通りを歩いてみました。出会ったのは犬の散歩と掃き掃除数名だけ、桜満開の時季とはよほど違いますね。

三日間のお休みでは草履を編まず、比較的静かに過ごそうと思っていました。そしたら明日が粗大ゴミの日なんですね。確か以前言われたような気はします。というわけで、休み初日はそれなりの力仕事になってしまいました。
カミさんから三女に受け継がれた勉強机が、今日を最後に処分となります。姉ふたりの机がそのまま残っていますから、古い机はお役御免というわけでしょう。

この「勉強」について、実は昨日ひとりの大学生から宿題を預けられました。いつものように草履を編んでいると、若い男性が『ちょっとお話させていただいて良いですか?』。
ヘンな物売りや宗教関係が、人前で草履を編んでいる男に勧誘ということはまずありません。秋田県立大学に学ぶ彼の話というのは、自身の卒論でありました。

休んでいるあと二日のうちに、彼からの宿題をでかそうと思っています。どんな宿題なのかは次回のブログで。
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明日から三連休です。

2011年05月30日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
濃い紫色をベースに、合わせはオレンジ基調の招き猫プリントです。
ベースを無地系にすると、洋風な雰囲気になるのが面白いですね。洋風な草履というのもなんか矛盾していますが、なかなかお洒落な配色ではあります。

台風被害こそありませんが、風が強く寒い角館となりました。最高気温が15℃ほどですから、桜の開花を持ち焦がれている時季と同じくらいです。そういえばお客様の人数も、ちょうどその頃と同じくらいじゃないですかね。もっともあのときは直後に満開の人出がありました。さてこれからの角館は…。

明日から三日間、お休みとさせていただきます。どこかへ出掛ける休みではなく、手を休ませる文字通りの「休み」です。年間1000足以上の生産を続けてきましたから、最近は手にハッキリと疲れを感じるようになりました。今年はこの通り静かな角館が続いていることもあって、生産も無理はしないつもりです。

6月の角館は、「緑ふるキャンペーン」が引き続き行われます。そして5月20日のブログでご紹介した「JR東日本パス」もあります。西宮家では恒例の「さつき展」開催、そして米蔵では藍染の身の回り品を集めた「藍の小物たち」が開かれる予定です。

盛岡市からお越しのおばさま三人プチ旅行。実演席の丸太椅子に腰をおろし、しばしおしゃべりと相成りました。角館草履そのものもさることながら、草履を編みながら旅の人たちと時を過ごす私のスタイルを、とても高く評価してくださいました。私にとってこれは、ほんとに嬉しいことなんですね。

6月3日からも角館草履の実演席は、いつもと同じスタイルでお待ちしております。
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フラッシュバック。

2011年05月27日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
黒基調の家紋プリントをベースに、合わせは金茶基調の家紋プリントです。
ときどき編む、同柄色違いの組み合わせですね。黒も金茶もシャレたかっこ良さがありますから、どちらかと言えば足が小さめな男性向けでしょうか。いやいや、こうした草履こそ案外分からないものです。選ばれるその日を楽しみに待ちましょう。

過去に経験した出来事が、「匂い」「言葉」「景色」「音楽」などを介してフラッシュバックすることってありますよね。それは楽しかった想い出もあるでしょうが、むしろツラい経験だったり悲しい出来事だったり、なにかを心配していたなんていうほうが多いんじゃないですかね。

かつて流行した楽曲に、J-WALKの「何も言えなくて…夏」というのがありました。この曲が流行っていた頃、カミさんがちょうどツワリに苦しんでいて、今でもこの曲を聴くと体がツラく感じると言ってます。もちろん曲になんの落ち度もありませんが、カミさんにすれば「何も言えなくて…夏」=「ツワリ」なんでしょう。

双子の娘がそれぞれ県外へ出て、二ヶ月近くになります。これが「もう」なのか「まだ」なのかは、いろんな場面で異なり複雑ですね。顔馴染みさんや知人からよく言われるのが、『寂しくなったべぇ?』。これはカミさんも、スーパーあたりでよく言われるそうです。

強がりではなく、特段に寂しさはないんです。それはまだ三女がいるのも理由でしょうが、二ヶ月かかって二人に落ち着きが見えてきたことで、安堵感のほうがずっと強いせいと思っています。なにしろ冬の受験からあの震災、そして二人の引越しに至るまでの日々は、おそらく生涯忘れることはないでしょう。

今もときどきテレビに流れる、♪ポポポポ~ンの公共広告。この音が聞こえると、3.11とその後の重い日々が蘇ってきます。もちろん広告になんの落ち度もありません。
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草履職人の大反省。

2011年05月26日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
ブルー基調のアゲハ蝶プリントをベースに、合わせは青です。
青系でまとめた配色は、すっきり感と言いますか清涼感がありますね。水が恋しいというには少し早い当地ですが、もう寒さを感じる日もそう多くはないでしょう。

お隣り旧中仙町からお越しのご夫婦。角館草履の健康効果をお話しすると、ご主人は奥様へ勧め、奥様はご主人へ勧めていました。ときにこうしたご夫婦の姿を目の当たりにするのですが、互いにいたわる言動には少なからず感動させられますね。
ひとまずのお買い上げは奥様で決まりです。おそらくそう遠くないうちに、今度はご主人用にお越しくださる気がします。

夫婦であれ親子であれ、場合によっては商店とお客様の関係であっても、「いたわる心」というものはとても重要と思います。わが家の娘たちは卒業などの節目に、私とカミさんへ手紙をくれます。内容としてはおおむね『これからもよろしくね~』的なわけですが、気遣いと感謝の心がよく伝わってくるものでした。

ネット通販の際の「草履職人へ一言欄」を先日お伝えしましたが、草履が届いた「到着メール」、あるいは代金を振り込んだ「支払メール」までくださるお客様もいるんですね。
今日いただいた「支払メール」には、『本日入金しましたので、ご確認をお願いします。どうぞ笑顔の多い1日で』とありました。

いわゆる「震災不況」の話題はときどきお伝えしていますが、今日の角館もこれだけの晴天なのに人影は少ないです。仙台市からお越しの母娘さんペア、そして一関市からお越しのお若い女性二人旅とのおしゃべりも、話題の多くはやはり震災でした。今の実演席では笑顔が多いとは言えません。そんな中でいただいた今日のメールは、その言葉のありがたさが際立って感じるものですね。

今私は、大きな反省の中にいます。それは23日のブログでお伝えした「救援物資」の話。被災三県にこれまで草履を発送したお客様は、資料ですぐに判明します。小さな商いの私がだいそれた救援物資は無理でも、なぜ葉書の一枚も出せなかったのか。いや、どうしてそこに想いが至らなかったのか。角館草履の草創期からお客様の言葉に励まされている身が、いざ立場が逆になったら何もしないのか。

角館の草履職人、48歳にもなって人としてまだまだですよ。
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救援物資と秋田県。

2011年05月23日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
明るい紺基調の小花プリントをベースに、合わせはエンジです。
こちらも「秋田おばこ調」に類した配色ですが、小花プリントがより可愛らしさを出してますね。サイズは22cm、ちょっと足の小さめな可愛らしいおばさまにいかがでしょう。平生地はこちらです。




宮城県大崎市からお越しのご夫婦。町村合併で名前が大崎市になりましたが、県外の私には未だに「古川」と言われたほうがピンと来ます。おそらくこちらのご夫婦もそうなのでしょう、お住まいをお訊ねすると『古川です』とお答えでした。
ご主人が先に角館草履を気に入ってくださり、奥様もすぐに乗り気です。おふたりそれぞれにお気に入りの配色をお選びくださいました。

お住まいが宮城県ですから、やはり話題は大震災になりました。宮城県の北部に位置する古川は、3月11日の本震もさることながら、4月7日深夜の余震も強い揺れに見舞われました。ご夫婦の近くでも、半壊した家が少なからずあるそうです。
角館は何度も訪れているご主人ですが、このたびのご訪問はこの地震に大きく関係していたんです。それを奥様が話してくれました。

『角館の○○さんから、定期的に商品を買ってるのね。そしたら地震のあと、役に立ててくださいって救援物資が送られて来たのよっ。だから今日はそのときのお礼と、もちろん買い物もねっ』。

お店の名前をあえて○○としましたが、特に観光分野に絞れば角館でもトップクラスの事業所です。業績や規模もトップクラスなら、人道的にもやはりトップクラスなんですね。
この話を聞いて私も感動しました。なにも同郷の知人をおだてようというのではありません。事実私はなにほどのお付き合いもありませんから。

『秋田っていうところが好きでねぇ。冗談じゃなく、最期は秋田県でもイイと思ってるんですよっ』とご主人。これまでも秋田県には良い印象をお持ちのうえ、このたびの救援物資が心に深く届いたんでしょう。
角館草履もそんな秋田県の好印象に繋がるよう、がんばらないといけませんね。
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世界遺産のチカラ。

2011年05月22日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
朱色基調の招き猫プリントをベースに、合わせはエンジ基調の黒猫&麻の葉プリントです。
同系色のうえにどちらも「ネコ」のプリントですから、これは合わないわけがありません。「ネコちゃん大好きっ」とおっしゃる女性にいかがでしょう。

ここ数日の高気温から一転、今日の角館は寒ささえ感じるほどでした。散策のお客様に『寒いくらいですよねぇ』とお声を掛けると、『あらっ、快適よっ』のお答えがおひとり。あとは、『ほんと、ちょっと寒いくらいよ』とお答えでした。
明日からはまた気温も回復し、しばらく雨の心配はなさそうです。人影はまばらながら、散策日和には違いありませんね。

岩手県水沢市からお越しのご家族。法事でお越しのご親戚を案内し、角館散策です。ご親戚の方に『お住まいはどちらなんですか?』とお訊ねすると、『屋久島なんですぅ』。東北からですと、かなり遠いことだけはすぐ理解できました。
角館草履も気に入ってくださり、ご自分用と水沢のお母さんへプレゼント、そして屋久島で待つお孫さんへお土産をお買い上げです。誠にありがとうございました。

「屋久島」と言えば、鹿児島県に属する世界遺産です。有名な縄文杉をはじめ、南国特有の観光スポットが数限りなくありそうですね。ちょっと調べてみると、標高の高い山が連なり「洋上のアルプス」の異名をとるほどだそうです。山頂付近では結構な積雪もあるんだそうですよ。「杉」が有名で雪が深いなんて言うと、秋田県のことかと勘違いしそうですね。

岩手県の平泉が、念願かなって世界遺産登録される見通しとなりました。同じ北東北で隣県に位置しますから、私たちもこの話題は嬉しい限りです。
今朝のテレビだと思いましたが、岩手県観光地の大型連休人出実績が報じられていました。三陸沿岸は被災のため集計しておらず、内陸は軒並み前年比大幅ダウン。平泉は70%台の落ち込みだったと思います。もちろん秋田県も角館も状況は一緒なわけです。

やがて復興が進み、世の中が明るさを感じてきたとき、世界遺産登録は東北観光に大きなチカラとなるでしょうね。
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救世主は関西から!?

2011年05月21日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調のしし唐プリントをベースに、合わせはエンジです。
角館草履の典型的配色、「秋田おばこ調」ですね。古き良き日本をイメージさせるのか、多くのお客様が選ばれる人気一位の組み合わせです。
「今日の草履」は、大館市からお越しのおばさまがお持ち帰りくださいました。

静かな角館が続いていますが、旅をするまでもない手軽なネット通販は、暑さを感じ出すと共に今年も増えてきました。いつもであれば必ず含まれる東北地区からのご注文は少なく、もっぱら首都圏と関西地区です。
注文フォームにある「草履職人へのメッセージ欄」には、お客様それぞれからいろんな一言が寄せられます。最近多いのが、東北を気遣ってくださる文言なんですね。

大阪府茨木市の常連さんからは、『こんにちは。東北地方は地震のあと、いろいろ大変だとは思いますが、注文よろしくお願いします』とのメッセージが寄せられました。
ご注文をいただいた上に、励ましや労いの言葉までいただく。日本中に友達や親類がいるようで嬉しくなりますよ。

今朝の新聞に田沢湖高原の温泉ホテル経営者が、大阪で観光PRを行った記事がありました。田沢湖のホテルも震災後の相次ぐキャンセルに、青息吐息の毎日を送っています。
これまでの観光PRは主に首都圏だったのが、今回どうして関西なのか。それは地理的距離の関係で、東日本大震災の被災状況が正確に伝わっていない点にあるそうです。

つまり秋田県も地震で大きな被害が出ていると思い込み、「そんなときに予約の電話なんかしたら、相手に迷惑なんじゃない!?」と思っている人が多いとの予測なわけです。
大阪のラジオ番組で実情を訴えたところ、リスナーからすぐに反応があったと言いますから、決してムダではなかったのでしょう。

今朝一番にお越しは、兵庫県姫路市からのご夫婦。レストラン北蔵でコーヒーを飲み終えると、草履コーナーに立ち寄られました。角館草履の特徴をご説明し試し履きしていただくと、『よしっ、みんなへのお土産はこれに決めよっ』と奥様。ご自分用を含めて4足のお買い上げと相成りました。このあと玉川温泉へ湯治とおっしゃいますから、まるで大阪PRそのままですね。

今の東北の苦境を救うには、関西の方々の力が不可欠かも知れません。
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一点の灯り。

2011年05月20日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
金茶基調の家紋プリントをベースに、合わせはエンジ基調のしし唐プリントです。
比較的落ち着いた色同士の組み合わせですが、緒にエンジを使ったため可愛らしさもありますね。中高年の可愛いおばさまにお勧めしたい一品です。

快晴に恵まれて尚、暑くもなく寒くもない絶好の散策日和となりました。入って見えるお客様に『イイお天気だんシな~』とお声を掛けると、みなさん笑顔で応えてくださいます。そんな好天に誘われてか、秋田県内からのお越しがほとんどですね。母娘さんペアでお越しのお母さんは、娘さんへのプレゼントにお買い上げくださいました。

震災後の観光地でツアーキャンセルが相次いだ話は周知の通りですが、その傾向は今尚色濃く残されています。秋田県内からお越しのお客様が目立つということは、それだけ県外からのお訪ねが少ないことの現われなんですね。県内と県外の人口は比較にさえなりませんから、つまりはお客様の人数が少ないことにほかなりません。

そんな中ひとつの朗報と思えるのは、JR東日本が発売する「JR東日本パス」です。東日本エリアを大人1万円で一日乗り放題といいますから、これはかなり嬉しい企画じゃないですかね。おそらくJRが念頭にあるのは、先ごろ開通した新青森駅と思いますが、中には角館を選んでくださる方だっておられるでしょう。

「暗闇の中に一点の灯り」と言えば少々大げさに聞こえるかも知れませんが、東北で観光に携わる仕事をしている人間であれば、ちっとも大げさでないのが分かるでしょう。
津波被災地は今尚ガレキの中にありますし、福島第一原発も収束にはまだまだ月日が要りそうです。むしろそのような中にあっても当地を訪ねてくださるお客様に、私たちは心からの歓迎をするでしょう。
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中学生に学ぶ。

2011年05月18日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
とてもカラフルな和柄プリントをベースに、合わせはエンジです。
和柄でこれほど明るくカラフルというのは、これまであんまりなかったんじゃないでしょうか。楽しく履けそうな草履ですね。平生地はこちらです。




気温の変動が激しかったここ数日でしたが、昨日も今日も心地よい暑さを感じています。散策のお客様にも汗を拭き拭きの姿が見受けられました。明日はまた25℃を越える予想が出ていますから、半袖Tシャツでの実演になるでしょうね。
ただよくあるのが、田植え時季の寒の戻りです。気になるのは数年来の「異常気象」、暑くもなく寒くもなく、平年通りでお願いしたいものです。

「今どきの若者」という言葉があります。これはいつの時代にあっても云われ続けて来た、嫁姑問題にも通じる永遠のテーマなんでしょう。いわゆる今どきの若者たちと話をしていて、ときにわが家の娘たちとも話をしていてなんですが、忘れていた感覚を呼び起こされる瞬間があるものです。それは「純粋さ」と言ってイイでしょうか。

今日の朝刊に、タレント業もしている中学二年生の女の子の書くブログが、大きな反響を呼んでいる記事がありました。筆者は「藤波心(ふじなみ こころ)」さん、テーマは「脱原発」なんですね。心さんのブログには、ソフトバンクの孫さんも絶賛したようです。

夕方草履を編む手を休ませたとき、ふとその記事を思い出しました。筆者の名前を思い出すに少し時間が要りましたが、ケータイでもそのブログが読めました。そして感じたのが、しがらみも損得勘定もまったく無縁の、実に率直で真っ直ぐな「純粋さ」だったわけです。

日本の原発は、これからどういう方向に進むのでしょうか。政府、政治家、官僚、学者といった人たちが、もうすでにいろいろ考えているんでしょう。その結果として「脱原発」を結論とするならば、私は徹底的な節電生活を考える覚悟がありますよ。
50歳近くにして、少しばかり純粋にこの国を考えるのもいいかと思っています。
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緑ふるかくのだて。

2011年05月16日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の白抜き和柄プリントをベースに、合わせはエンジのしし唐プリントです。
紺とエンジの相性の良さに、双方の和柄がよく合っていると思います。ベース生地は昨日の「今日の草履」と同じ。なんか夫婦草履のようにも見えますね。

昨日も暑さを感じた角館ですが、今日はさらに気温が上がりました。25℃にもなると、今季初の半袖Tシャツで実演です。今晩から雨になり、明日はまた晴れ間が見えるものの、気温は下がりそうです。どうにも天候が落ち着きません。

天候の話をすると、黄砂がずいぶん降っています。あまりの汚れに今朝洗車するも、帰宅時間にはまたうっすら乗っていました。なんでもかんでも地震と繋げるのもどうかと思いながら、自然現象・自然災害に関しての今年は、ほんとになにが起こるか分からない不安を感じますよ。

大仙市大曲からお越しの母娘さんペア。娘さんと言っても、今年50歳になるそうです。お母さんが数年前に足を骨折し、今もそろり歩きが続いていました。そんなお母さんがミニ草履を見つけると、『おや~、めんこいごどぉ。飾っておぐがっ』。私がトイレに飾るおまじないをお教えすると、『はは~、それはイイごど聞いたな~』と娘さんの家の分もお買い上げくださいました。

「ミニ草履100円募金」の話を伝え、募金箱に二個分200円を入れると、『この草履を見るたびに震災のことを思い出すんシべなぁ』と娘さん。
娘さんのご実家、つまりお母さんのお住まいは大仙市刈和野地区と言います。ここは秋田県内陸南部の直下型震源地に位置していて、三月の震災後たびたび縦揺れを起こしているんですね。おそらく東日本大震災は他人事でないのでしょう。

今年の観桜会開始日からはじめた「100円募金」は、思いのほか成果が出ています。ミニ草履をお買い上げのお客様は、そのほとんどが千円札をお出しになります。お客様へお釣りの100円を手渡し、もう100円を募金箱に入れるのですが、『この100円も入れといて~』とお釣りを募金してくださる方が案外多いんですね。その中には、『私も被災者なんですけどね』と笑う仙台市の女性もおりました。

さて、今の角館は新緑が眩しく輝いています。そして今年も、キャンペーン「緑ふるかくのだて」がスタートしました。






やっぱり降るのは「緑」がイイですね。「黄砂」はもう要りません。
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