今日の草履は、仙台市若林区の女性のオーダー草履です。ご自身用は今日のfacebookにアップした足半(あしなか)草履で、こちらはご主人用です。ご希望配色が極めて稀な、「よく脱ぎ忘れるので目立つようにおまかせ」でした。稀というより、十一年の草履職人生活で初めてかもしれません。そこで思いっきり赤で統一してみました。明日仙台からお引き取りに見えるとのことですから、再会を楽しみにしたいと思います。平生地はこちらです。
最近の秋田県観光で脚光を浴びているのが、横手市増田地区です。角館のように古い街並みが今も残る、藩政時代に商業地として栄えた場所ですね。こちらの目玉は「内蔵」で、その豪奢な造りは角館も及ばない絢爛たるものです。最近はお客様が一休みできるお店も増えているそうで、やはり角館のような「散策する街」を目指しているのでしょう。
今朝の新聞に、増田のガイドブックが新調されたとの記事が載っていました。街の案内地図であればどこの観光地にもありますが、増田のガイドで面白いと思ったのは「人」を紹介する点なんですね。公開している蔵のご当主やお店のご主人などを、似顔絵付きで人物紹介しているようです。
かねてより角館あきんど塾が会員店のガイドブックを作るとしたら、まずその店の主を紹介したいと思っていました。扱う商品もさることながら、商いはまず「人」です。読んだお客様が、「この人に会いたいな」「この人なら私の欲しいモノを相談できそう」「この人ならきっと信用できるわね」と感じていただける。そうしたガイドブックをイメージしていたわけです。
角館あきんど塾の場合、小売店舗がなかったり、商人ではない会員もいることから実現はしませんでした。ですからなおさら増田には頑張ってほしいと思っているんです。その土地へ出掛けたら、「必ず立ち寄る店がある」というのはよく聞く話です。そこへもう一つ、「必ず会いたい人がいる」を目指すのは、これからの観光地にとって欠かせない要素でしょう。
角館にその手のガイドブックは未だありませんが、心構えだけは持っていたいですね。お店の最大の魅力は即ち「人間力」、ただしそこに至る修行が長いわけですよ。明日もまた頑張ります(^^)