角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

コンセプトは「美しさ」。

2011年09月30日 | 実演日記




今日の草履は、ブログにコメントをくださった「いずきちさん」からのオーダー草履です。ご注文のFAX内容から、特に「可愛らしさ」をコンセプトに編んでみました。
明日の便で出発します。届いたら早速履いてくださいね~。

昨日日暮里から新柄が届きました。シックな紺系や明るいピンクなど、東京の仕入部長が様々な布地を選んでくれています。ここしばらくは定番配色のオーダー草履を編み続けていましたから、オーダーが落ち着いたこれからは「一点もの」に取り掛かりたいと思います。

今日、東京・杉並区からお越しの男性は、「紺系おまかせ」でオーダーくださいました。さらに県内羽後町からお越しの女性は、「可愛くおまかせ」でオーダーです。紺系の男性色であっても、やはり「美しさ」は重要ですね。
健康効果と共に「美しい草履」は、角館草履の変わらぬコンセプトと思っています。
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若返るおじさん。

2011年09月28日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
茶色とも黄色とも金色ともつかない、なかなか面白い配色になりました。時節柄、さしずめ「稲穂草履」とでも呼びましょうかね。「今日の草履」は、秋田市からお越しのおばさまがお持ち帰りです。

スーパーには「新米」のポップが並び、東北はまさに実りの秋を迎えています。
日中は実にすがすがしい秋晴れが続く角館。最高気温が25℃を超え、降水確率0%、天気予報は晴れの文字ひとつ。こんな気分の良い秋の日はそうそうないですよ。この好天で稲刈りもずいぶん進んでいるんじゃないですかね。

ただ朝晩の寒さはひとしおです。今朝は今季初めてストーブに火を入れました。この9月が一番季節の変わり目を感じます。なにしろ月初めは連日の30℃超え、そして月末近くはストーブなんですからね。

ここ数年、寒さというものに敏感になっています。つい先日最高気温が16℃まで下がった日は、作務衣パンツの下にタイツを履きましたよ。加齢に勝つつもりもガマンするつもりもありませんが、やはり年齢は感じてしまいます。おそらく10年前の9月にタイツは履いてなかったでしょうね。

加齢に反して、『あれっ、前より若くなったんじゃない!?』の言葉を、一年に一度とか二年に一度お会いするお客様から言われるようになっています。これは理由がはっきりしていて、頭に被っていた手拭いをやめたんですね。行きつけの床屋さんに頭の「通気性」を指摘されたのがきっかけですが、髪の毛がちゃんと見えると幾分若く見えるようです。

十日ほど前でしょうか、カミさんの同級生から電話があり、収穫期で多忙を極める地元JAが一ヶ月間ほどのアルバイトを求めているとのこと。カミさんに白羽の矢が立ち、数日前から勤務が始まっています。

お昼休みに同じアルバイトで来ているお若い女性と、私の仕事の話になったそうです。『西宮家で草履を編んでるんだよぉ』とカミさんが教えると、『えっ、私三年位前に買ったんですよぉ。じゃああそこで草履を編んでいるおじさんが旦那さんですか!?』。
カミさんも苦笑いしながら教えてくれました。

その女性には、手拭いを頭から外した草履職人を見て欲しいものです。
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秋を愉しむ。

2011年09月25日 | 地域の話




今日の草履は、由利本荘市にお住まいのおばさまからの、お電話によるオーダー草履です。先回の「今日の草履」と、もうひとつが本日の「今日の草履」というわけですが、なかなか豪華で美しい草履に仕上がったと思います。
予定通り今日の便で出発しました。早速新しい草履を履いてくださると思いますが、どっちの草履から履き始めるんですかね。作り手としては興味のあるところです。

うっかりしていたのですが、今日が「100キロマラソン」の日でした。昨日の朝西宮家に着いたところで思い出し、確かにランナーさんらしい出で立ちのお客様が間断なく入って見えます。すると中にはお顔馴染みもいて、『お~、草履屋さん。今日も頑張ってるねっ』なんてお声もかけていただきます。

今朝五時、号砲と共に出発した100キロランナーさんたち。昼間は最高の秋晴れに恵まれましたから、さぞ気持ちの良いマラソンになったことでしょう。
ご主人や息子さんが走っている間、自由に観光地めぐりをされているご家族がおりました。明日はランナーさんも伴って、角館散策や温泉を愉しまれるご家族もあるんじゃないですかね。

朝晩の寒さがひとしおになってきました。それでも最高気温が25℃ほどの好天は、とても気持ちの良い季節です。お昼ごはんにきりたんぽ鍋でも食べて、角館散策を存分にご堪能ください。
天気の良い日中に外でビールを飲みながら、秋の味覚たっぷりの鍋を食す。贅沢の極みと言える当地の「鍋っこ」、草履職人にそういう計画はないんですがね。
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オリジナルな角館。

2011年09月23日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
茶の唐草は準定番とでも言いますか、行きつけの布地屋さんに在庫があったときだけ仕入れてきます。組み合わせに使用した辛子色のいらかプリントも、やはり準定番の扱いでしょうか。このふたつを合わせてみたら、ちょっとシブめの秋色草履になりましたね。

お祭り以降少したまったオーダー草履は、ほぼ編み終えて発送も完了しました。これからのオーダーは納期が少し早まるはずです。ただ展示品が少なすぎて、お客様はもちろん私も寂しく感じています。秋の行楽は期間が短いですから、オーダーが一段落したところで展示品の製作を急ぎたいと思っています。

今朝一番にお電話をくださったのは、由利本荘市の常連さんです。毎回24cm草履二足のご注文をくださるおばさまに、ちょうど完成したばかりの「今日の草履」を教えて差し上げました。おばさまは、『じゃあ、ひとつはそれにして、あとは任せますよっ』。明日もう一点、オリジナル配色でお作りしましょう。

今年のお祭りDVD、二作目が発売されました。こちらは二枚組みのため、佐竹北家上覧は全曳山が撮影されています。上覧の際に、お囃子と手踊りのコンクール採点が同時に行われるのですが、最優秀賞や優秀賞はお祭り中に発表されています。するとこうしたDVDで受賞曳山を比較できるわけですね。お囃子も手踊りも、最優秀賞を獲得するからにはどこからにオリジナリティがあるのでしょう。

上覧の際の「佐竹北家御座所」には、北家当主で現秋田県知事がご家族と共にお座りになります。DVD収録の中には、御座所内で知事と談笑する仙北市長の姿がありました。今日所用で西宮家を訪れた市長にこのDVDを教えると、『それがすっかり怒られでしまって…』と市長。

よくよく聞いてみると、角館のお祭りに精通するお年寄り陣に市長が言われたのは、『本当だば、百姓が座れる場所でねーんだでぇ』。
もちろん市長の気さくな性格を知る人たちの冗談でしょうが、確かに市長の家は純粋な農家。世が世ならお殿様と同じ高さに座った挙句、談笑などできるワケがありません。

そのときのやりとりを大笑いしながら話せる市長も、角館のお祭り同様オリジナリティに富んだ御人と言えるでしょうね。
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プロの条件。

2011年09月21日 | 地域の話




今日の草履は、昨日のブログでご紹介したご主人用、「紺系おまかせ」です。ベースが色付く紅葉にも見えて面白いですね。
気に入ってくださることを願って、予定通り本日の便で出発しました。

角館のお祭りに不可欠なもの。それはもちろんいくつもあるのですが、大置山や曳山に飾る人形は代表格と言えるでしょう。近年は曳山の若衆が自ら製作する丁内が多くなり、そうした意味では「自分たちのヤマ」という意識が以前より強くなっているのかも知れません。

曳山に対して大置山に飾られる人形は、すべてが言わば「プロ」の製作です。もちろん人形制作だけでメシを食っている人など一人もいませんが、代金を受け取って作るという意味ではまさにプロでしょう。現在角館には二軒あります。

そのうちのひとつが広目屋さん。その広目屋さんが製作した安藤家の大置山、場面は「熊谷陣屋」です。この場面の中央に立つ主人公、「熊谷次郎直実」が手に持つ札に書かれた文字を見て、その美しさに思わず見惚れてしまいました。今思えばどうしてその部分の画像を残さなかったか悔やまれるのですが、カメラを向けるのも忘れるくらい美しい文字だったわけです。

今日西宮家に、その人形の作者が所用で訪れました。帰り際に『誰かの直筆だが?』と訊いてみると、書道の先生をされている広目屋さんのご家族が書かれたものだそうです。書道を指導されているのは知っていましたが、それでも尚確かめたいほどの美しさだったんですね。

人形の作者曰く、『ある程度の見本があれば、その場面とか雰囲気サぴったりの文字を書くものなぁ』。
どのようなものにも違和感なく合わせられる、もしかしたらこういうことも「プロの条件」なのかも知れません。

これは余談ですが、私は曳山の欄干に巻く紅白を必ず見ます。すると紅白のバランスが美しいヤマは、まず毎年同じですね。細かいところを気にするのが、プロの条件かどうかは分かりませんが…。
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寒い一日でした。

2011年09月20日 | 実演日記




今日の草履は、千葉県松戸市にお住まいの女性からの、インターネットによるオーダー草履です。以前角館を旅行された際にお買い上げくださり、このたびはお買換えとしてご注文でした。「今日の草履」は奥様用、「紫系おまかせ」です。ご主人用「紺系おまかせ」と共に、明日の便で出発します。早速新しい草履を履いてくださいね~。

「今日の草履」のベースは、うさぎプリントです。思えば昨年の暮れ、『来年は卯年なので、うさぎプリントをたくさん編みま~す』のような文言をブログに綴っておりました。角館の草履職人の生まれ年でもあるため、尚のこと強く思ったものです。
その卯年も残すところ三ヶ月余り。年の暮れのような話はさすがにまだ早いですが、そんな気分にさせるほど今日は寒い一日となりました。

西宮家の写真撮影にお越しの女性カメラマンは、兵庫県西宮市からだそうです。『関西からじゃ特に寒いでしょ?』と言うと、『はぃ~、この寒さってまだ続くんですか?持ってきた着替えが夏モノなもので…』。
まず明日には平年並みに戻る予報です。それでも半袖シャツの上に、もう一枚は必須でしょうね。

こちらの女性カメラマンは、グーグルのスタッフさんでした。角館の主だった施設内部を撮影し、マップ上で3D映像に再生するんだそうですね。これにより、パソコン画面で西宮家内部を歩いて観ているような効果が得られるそうです。いやはや、スゴい時代になりましたよ。

『顔が映ってしまうのは構いませんか?』とお訊ねでしたから、『ぜんぜん構いませんよ~』とお答えしました。年内にはアップする予定らしいので、正月あたりに検索してみましょうか。西宮家で草履を編む私が、ネット上にいるかも知れません。その姿をもし観ましたら、撮影の日は9月20日、最高気温16℃のとてもとても寒い日だったと思ってください。
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やっておきたいこと。

2011年09月19日 | 地域の話
予報通りの気温となった角館。同じ礼服でも14日の法要は汗だく、今日の葬儀参列はちょうど良い心地です。一週間も違わなくてのこの変り様は、明日さらに顕著の予報が出されました。予想最高気温が16℃だそうです。首都圏からお越しのお客様には、これこそ北東北と感じるのでしょうかね。

今年のお祭り中日、やはり今年亡くなった同期生のお父上の仏壇をお参りしました。そのときに「同期会」が話題に上ったものです。50歳に近いと言ってもまだ老け込むような話ではないのですが、不治の病や突然死というものに、自分は無縁と言える人なんていないでしょう。実際42歳の厄祓い同期会からこれまで、複数の同期生が他界しています。今同期会の話題が出るのは、ひとつに「長いご無沙汰」を避けたい想いがあるわけです。

今日一緒に葬儀参列した同期生も、同じような趣旨を口にしていました。今年のお祭りにも県外に暮らす同期生と複数出会い、かなり久しぶりとの印象を受けたそうです。
このままだと同期生が一堂に会する次の機会は、十年と少し先の「還暦」になってしまいます。できるものならその前に一度…と思うのは、とても自然なことでしょうね。

三年前45歳のとき、「中学校卒業三十周年記念同期会」の話がありました。そのときは準備期間の不足が言われて断念したように思います。たとえば「50歳の集い」の仮称であれば、準備期間に不足はありません。いずれ42歳厄祓いのあとが還暦では、少し悠長すぎると思う気持ちが強くなってますね。

今年は東日本大震災という未曾有の災害を経験しました。一瞬にして大勢の命が奪われたこの出来事は、「命に明日の保障がない」を知らしめるに充分過ぎたと思います。
「やっておきたいこと」は、やはりやっておくのが良いと思うわけです。

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秋本番へ。

2011年09月18日 | 地域の話
ここのところ定番配色のご予約草履ばかり編んでいるせいで、ご紹介できる「今日の草履」がありません。このあと「おまかせオーダー」が編みあがったらご紹介しますが、今日のところは「今日の草履ナシ」で投稿することにします。

ヒドく蒸し暑い日が続いています。雨模様の上に気温が30℃を超えると、かなり不快に感じるものです。だいたいお祭りが終わって一雨来ると、そこからはっきり秋への移行が感じられるものですが、今年に限っては残暑が上回っているのでしょうか。
首都圏からお越しのお客様からも、『思ったより暑いんですね』の声が聞かれました。

と思っていたら、明日から驚きの気温差です。最高気温が20℃、昨日や一昨日と比較すると、その気温差10℃を超える予報が出ました。お天道様に向かって、『あのねぇ…』とツッコミを入れたくなる変わり様ですよ。
春の20℃と秋の20℃では、その体感が大きく異なります。慣れるまで「寒い」と感じるんじゃないですかね。

明日一日急きょお休みをいただくのは、友人のお父上の葬儀に参列してきます。幼馴染で同期生の友人は、兄上と共にお祭りにも西宮家へ顔を出していました。よもやお父上の具合が悪いなど知る由もなく、訃報を聞いて驚いたところです。
病と闘っている人は、季節の変わり目に容態の変化が見られるとよく言います。もしかしたらそういうこともあったのかも知れません。

今日実演の帰り道、三女の写真プリントを頼んでいたカメラ屋さんへ寄ってみました。お祭りでの手踊りの写真なんですが、私が持っているデジカメと撮影技術では、夜の踊り子を上手く撮ることができません。
三女の写真は5枚ほどあり、さすがにプロの腕前は違うものだと思いますよ。

そのカメラ屋さんで、今日発売したばかりという今年のお祭りDVDを見つけました。今晩早速観てみるつもりですが、このDVDを観るのも記憶の新しい秋のうちだけですね。
気温ばかりでなく、いろんなことが秋本番という感じです。
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「休み」と言っても…。

2011年09月15日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
緒に使用した紫が綺麗に映えているうえに、色の濃さが秋を感じさせますね。どちらかと言えば中高年のおばさま向きかも知れません。
お祭りの少し前から24cm草履の在庫が少なくなり、現在は「今日の草履」一足だけになっています。このあと数日はご注文分に専念しますので、在庫が増えるのはもう少し先になるかと思います。

角館のお祭りでよく言われるのが、曳山に着かない人も揃って祭り装束に身を包んでいることへの羨望なんですね。つまりベビーカーに乗った赤ちゃんから、おじいちゃんと呼ばれる年代まですべてという意味です。
町民が皆ひとつになってお祭りを楽しんでいるのが伝わるようで、これにはみなさんが「うらやましい」とおっしゃいます。

そしてもうひとつ、小中学校が休校となる珍しさです。すでに何人もから言われたのが、『学校が休みになるなんてスゴいですねっ』。
私がいつもお返しするのは、『いや、登校の必要がないだけで、正確には休みじゃないんですよ。お祭り期間はふるさとの伝統文化を学ぶ日で、地域が先生ですね』。
この答えでこれまではすべての人が納得してくださいました。

実際私の知る限り、登校の必要がないことをいいことに、たとえばディズニーランドへ旅行したなんて話は聞いたことがありません。角館に暮らす人たちは、この“休み”の意味をしっかり理解しているのでしょう。
もっとも半纏を着ている小学生に、『今日は平日だけど学校はどうしたの?』と訊くと、すべての子どもが『やすみーっ』て答えるんですけどね。

12日から今日まで四日間のお休みをいただきました。知人からは『ずいぶん休むもんだごどっ』と言われましたが、これもただ寝てるわけじゃなく、それなりの意味があります。確かにお祭り疲れを癒す目的はありましたが、昨日法要を営みました。叔母の三回忌と叔父の一周忌、これが済むと気持ちの上で一段落です。

さぁて、明日から公開実演再開です。お祭り以降のオーダーはこれからお作りしますので、もう少しお待ちください。
また今月下旬には、東京・日暮里より秋の新柄が届けられる予定です。10月からの新柄草履をどうぞお楽しみにっ。
秋の行楽、角館散策の途中には、ぜひ西宮家にもお立ち寄りください。

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2011年9月9日。

2011年09月14日 | 地域の話
お祭り最終日の9日も、雨の心配がほとんどない秋晴れに恵まれました。むしろ最高気温30℃超えは、二日間ほとんど眠っていない若衆たちにとって、かなり過酷な条件だったと思います。
しかしそんな疲れも、夕方になればまったく感じません。今宵最後のお祭りとばかり、若衆には気迫がみなぎるものです。

西宮家生ビールコーナーでは、今年の新作おつまみ「お祭りチキン」が早々に完売しました。定番の「お祭りコロッケ」も大好評のうちに完売となり、営業のラストは飲み物だけになってましたね。今年も大盛況と言えるでしょう。

では9日の画像をアップしてみます。この日も明るいうちは草履実演をしていましたので、時間帯は夜から深夜にかけてです。




西宮家生ビールコーナー。今年は8日も9日も通りにヤマがいたため、ヒマな時間帯が少なかったです。




西部横町丁内に差し掛かった駅通り曳山。ここを左折し張番へヤマをお見せに進行します。そしてその先には、7日からの因縁が続く本町通り曳山がいるわけです。




対戦相手が確定する前の大塚曳山。このあと中央通り曳山との本番激突に至ります。




大塚曳山との本番激突に備える中央通り曳山。




中央通り曳山との本番激突に備える大塚曳山。




桜美町曳山との本番激突に備える岩瀬曳山。




川原町曳山が上新町曳山に押され、西宮家隣家の加納家の屋根に触れました。この時点で激突は終了となります。




栄丁張番前で本番激突となった、西勝楽町曳山VS下岩瀬町曳山。前担木の傷が激しさを物語っています。




本番激突中、横町曳山の後輪。砂袋をくるまに咬ませ、後退を防ぎます。激しい動きに砂袋が破けたようで、周囲に砂が撒き散らされていました。




中町丁内での本番激突、桜美町曳山VS岩瀬曳山。




本番激突中の桜美町曳山後部。近年この位置は、女性と未成年者がとても多くなりました。比較的危険が少ない位置だったのですが、近年ヤマの後ろを左右に振る傾向が強くなると、狭い道では決して安全ではないですね。
この激突による若衆の人波が、履物店の玄関ガラス戸を破ってしまいました。




西部横町丁内での本番激突、山根曳山VS西部曳山。山根が西部の下になっていますが、下からヤマを動かして相手を公共物に触らせる。これが作戦なんですね。
このあと西部曳山が公共物に接触し、激突は終了となりました。




西部横町張番付近での激突、本町通り曳山VS駅通り曳山。7日からの因縁でしたが、正々堂々互いに正面からの激突はこれが初です。


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県外・市外からのお客様によく訊かれるのが、『どうなれば終わりになるんですか?』または『勝敗の決め方は?』。

塀を含めた家屋、道路標識、街灯その他公共物の破損、そして救急搬送を要するほどのケガ人が発生した場合、激突はその時点で終了します。あまり勝ち負けの表現は好きでないのですが、公共物に触った側が復元修理の責を負うので、俗に「負け」と言われます。

そうした事案がなかった場合は、やはり「時間切れ終了」が最も多いでしょう。桜美町曳山VS岩瀬曳山では、ちょうど警察官が両曳山責任者に対し、時間警告している現場に遭遇しました。『深夜3時をもって道路使用許可を解く』が内容です。

栄丁張番前の西勝楽町曳山VS下岩瀬町曳山は、栄丁張番の仲裁でヤマを解きましたし、東部上新町丁内で向かい合った駅前曳山と七日町曳山に対しては、当該張番の指導で交差したという話を聞きました。
つまり張番の指示や仲裁で激突が終了したり、あるいは激突に至らなかったりする場合もあるわけです。

9日22時過ぎ、西宮家生ビールコーナーを撤収し町へ繰り出そうとすると、前日8日に遊びに来てくださった横手市の園長先生から電話がありました。もしかして昨晩忘れ物でも…と思い電話に出ると、『今角館に着いたんですけど、今日はどこへ行けば激突が見られますか?』。
角館のお祭りファン、さらにひとり追加です。

7日と8日、共に曳山を納めるまで踊りに臨んだ三女は、合計睡眠時間二時間を耐え抜きました。当然ながら遅刻することなく登校しましたし、お祭り直後の土日は卓球の部活で大曲へ出掛けています。つくづく若者の体力が懐かしく感じますよ。

角館の草履職人は、9日と10日の仕事がどうにもツラく、共に午後4時少し前で草履コーナー閉店としました。その後さらに三日が経過し、ようやくいつもの体調に戻ったところです。同期の友人とも話したのですが、年々疲れが取れなくなってますね。

このあと明日までお休みをいただき、16日から実演に復帰します。9月は週末に絡んだ三連休が二週続きますし、天気さえよければ散策にとても良い気候です。お祭りが終わったからと言って角館観光が終わったわけではありません。むしろこれから始まる秋の行楽シーズンを、ぜひ角館散策にあてて欲しいものです。
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