
今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
エンジ基調の和柄プリントをベースに、合わせは夜桜です。
今年最後を飾る「今日の草履」は、いかにも日本らしい和柄の競演にしました。明日の元日はブログ更新ができませんから、「日本の正月」に相応しい草履を今日ご紹介したかった意味もあります。
懐かしくも美しいベースの平生地はこちらです。

いよいよ今年最後の一日を迎えました。明朝は元旦、まさに一年がはじまる朝を迎えます。
この一年のブログを振り返っても、365日分のさまざまがありました。過去を振り返り反省すべきは反省し、また未来に向かってひとつ前進することが人としての理想でしょう。そんなことを考えて、今年6年目に入った公開実演が「慣れ」にならないようにすることを、ひとまず2010年の指針にしたいと思っているんです。
今朝31日付け地元紙朝刊に、「読者の皆様へ」という見出しのひと囲みがありました。冒頭にあるのは、『あす元日朝刊から署名記事を増やし、読者の方々にさらに身近な新聞になることができるよう、紙面の充実に努めます』。つまり、一部の記事を除いて一般的なニュースにまで、「記者署名」を付すというわけです。
この意味のひとつに、「農産物の直売」を例えていました。農家の方々は丹精込めて育てた農産物に、生産者の氏名を添えて出荷しています。新聞記事も記者さんの目と耳、あるいは感性に責任を持つと同時に、消費者(読者)と近い存在でありたいというのが趣旨なんですね。
私はこの記事を読んで、角館草履とダブりました。二年ほど前から私が編んだ草履には、トップページからこのブログにリンクする似顔絵を印刷した帯を入れています。これもひとつに「責任」の一端と思っているわけです。
実はそれより強く感じたのは、角館草履の「本質」とでも言うべき公開実演なんです。日々西宮家を訪れる方々との縁を愉しみ、草履を語り角館を語る。この原点に今立ち返ろうというわけです。
これを実践するために必要なこと、それは公開実演の日数ですね。明日からはじまる2010年のスタートを目前に、5年前の気持ちはどんなであったかを考えています。
明けて元日、天気予報は芳しくありません。でも冬はあと二ヶ月余り、春は必ずやって来て桜も咲きます。そんな春を楽しみに、明日からの冬実演に臨みます。
今年一年ありがとうございました。そして明日から、2010年もどうぞよろしくお願いいたしますっ。