角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

ととのいました~。

2010年08月30日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
茶色基調のチェックプリントをベースに、合わせはレンガ色の洋柄プリントです。
ときにこうした洋風草履を編んでみるのですが、特に違和感もなく選ばれていきます。そして最近、年代も問わないことに気がつきました。どちらかといえばお若い女性向きと思っていたのが、「今日の草履」をお持ち帰りは還暦ほどのおばさまでありました。
広い年代に好まれる平生地はこちらです。




相も変わらず日本全国残暑が伝えられています。当地角館も例外ではなく、連日の30℃超え。今日から実演席に温度計を置きました。日中の最高気温は午後2時から3時までの33.4℃。お客様とのネタ話にはなりますが、実際の数値をみると暑さもひとしおですね。

今の角館でもっぱらの話題は、あと一週間余りに迫ったお祭りです。一週間後にこの残暑がどうなっているか。もちろん気温や天気でお祭りのナニが変わるというものではありません。とは言いながら、あの重い曳山(ヤマ)を相手に30℃超えはキツいでしょう。
そしてヤマの上で正座を続ける踊り子たちですね。ヤマが日陰で止まる確率は極めて低いですから、昼の踊り子は暑さに対する精神力が必要になります。

先日三日間休養したおかげで、なんとかこの残暑を乗り切れそうな気はしています。お訪ねくださる常連さんや馴染みのお母さんたちが、『暑くてタイヘンだねぇ』と声をかけてくれます。確かに楽ではありませんが、お訪ねのお客様と会えた瞬間、『休まなくて良かった』と思いますね。これからの秋以降も、出来るだけ休まず実演を続けるつもりです。

ととのいました~!
「今年の異常気象」とかけまして、「草履実演」とときます。そのこころは、「なかなかアキ(秋)(飽き)が来ませんな~」。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

残暑から秋へ。

2010年08月26日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
茶色基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺です。
行きつけの生地屋さんで見つけた新柄なんですが、一目見て草履職人の心がくすぐられました。オーダー草履の合間に新作として展示してみると、間もなくのうちに3人ほどがご注文です。
平生地状態では分かりませんでしたが、巻かれてみると「紅葉」に見えますね。この生地は繰り返し発注できるので、今秋の目玉的配色とも考えています。和が活きた平生地はこちらです。




急きょ24日からお休みをいただき、今日が最後の休養日です。実は23日の晩に発熱がありました。熱は一晩で下がったので病院を訪れることはしませんでしたが、いわゆる疲労、「夏バテ」と思います。とにかく今夏の異常気温は、扇風機が唯一の冷房手段である草履コーナーに強敵過ぎましたねぇ。
当地も厳しい残暑に参っていますが、充分休養を得ましたので明日から復帰します。

さて八月も残り5日。八月最後を彩る夏行事は、言わずと知れた「大曲全国花火競技大会」でしょう。今年は28日が開催日です。
毎年60万人とも70万人とも云われる見物客ですが、今年はさらに増える予想です。天気予報が上々の上に、なんと言っても今年満100歳を迎えるそうです。100周年記念大会は、『来年来なくてイイがら、今年だげはゼッタイ観れなっ』とあえて言わしめる力作揃いとか。私はきっとテレビで愉しむことになるでしょう。

そしていよいよ九月に入ると、角館のお祭りがやって来ます。9月7日~9日は今年も平日ですが、日暮れから大勢の人たちで町が埋め尽くされるはずです。
わが家の三人娘は、今年も曳山の上で踊り子として祭りに加わります。長女と次女は高校生最後のお祭りです。今後の進路によって角館から離れますから、踊り子として祭りに参加する最後の年になるでしょう。思う存分祭りを楽しみ、そしてふるさとを盛り上げて欲しいものです。

入院が二ヶ月に及ぶ叔父ですが、先日主治医から余命を知らされました。一報が入り次第、すべてをそちらへ向けることになります。
面白おかしくだけでは暮らせない人の一生。三人娘はお祭りが終われば、いよいよ受検一色の生活になるでしょう。残暑厳しくて尚、忙しい秋はすでに始まっています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

欠品のお知らせ。

2010年08月20日 | 実演日記
定番配色⑧「夜桜にエンジ」につきまして、布地メーカーさんの都合で入荷が遅れています。現在のところ9月7日か8日の入荷を予定しておりますが、確定的な返答に至っておりません。「夜桜にエンジ」をご希望のお客様は、お届けが早くても9月中旬になりますことをご理解ください。

またお盆前から、サイズ・配色を問わず完売の状態が続いています。現在のところ納期は一週間~10日で推移していますが、『草履を見たい』とご来店いただくお客様には誠に申し訳ない状態です。
例年9月に入ると一段落しますので、9月7日~9日の角館祭典には新しい草履をご覧いただけると思っております。

連日の猛暑&残暑で若干夏バテ気味でもあり、少しお休みを入れながら制作活動に励むつもりです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

性善説。

2010年08月15日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
エンジ基調の唐草プリントをベースに、合わせは紫です。ベース色が落ち着いているのと、なにより紫という色から「若さ」は連想しませんね。一定の経験と年齢を重ねたご年配者にお勧めでしょうか。

最近マスコミへ登場する言葉に、「所在不明の高齢者」があります。100歳を超える大勢の人が、実はその所在が確認されていないとするものですね。
はじめて耳にしたときはにわかに信じ難い気がしました。仙北市が発行する広報には、100歳にもなるとお祝いの写真が載ります。田舎ではそういうことが当たり前ですから、「所在不明の高齢者」はある程度大きな都市に限られるのでしょう。

すでにこの世にいない高齢者が住民票から削除されない理由として、「家族が死を隠す」というのがありました。これもにわかに信じ難い話です。とある市の行政担当者がテレビで言うのは、『それは性善説に基づくからです』。
人間は元来悪いことを考えないとする「性善説」。なんとも清らかな思想ですが、120歳を超える人間を確認ナシに「生存」とする理由がこの性善説というのは、どうにも説得力に欠けますね。

他方、やっぱりどうしても信じ難いのは、「親族を弔わない」という考えや行動です。お墓参りの際に墓所を見回すと、大きなお墓、小さなお墓、新しいお墓、古びたお墓があります。お墓そのものはどんなでも、やがて子孫には手を合わせて欲しいと私も思いますけどね。

神仏を前にしたときくらいは、「性善説」を信じたいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

惜しみ行く夏。

2010年08月12日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調の椰子の木プリントをベースに、合わせは黒基調のファンシープリントです。赤と黒の組み合わせには、お洒落感と可愛らしさがありますね。
ベースの椰子の木プリントは赤とピンクの二種類入荷していたのですが、どちらもほぼ完売となりました。

八月初めての更新が、12日にもなってしまいました。パソコンの前に一定時間座っていることが困難になっているひとつの理由が、「猛暑」なんですね。日本全国とにかく暑いのは報道の通りですが、当地角館も例外ではありません。今夏最高気温は36℃、つい先日記録しました。

この暑さの中で一日草履を編んでいると、帰宅したあとパソコンに向かう気力も失せますね。ましてわが家のパソコンが置かれている部屋は二階の西側、窓を開けていたってその暑さは推して知るべしでしょう。
お客様によく言われるのは、『東北は涼しいと思って来たのに…』。私たちもそう願いたいところですよ。

この暑さもそろそろ先が見えてきたと思っていた矢先、今度は台風ですかっ。今晩には東北地方に上陸して太平洋にぬけるとのこと。不幸中の幸いは、お墓参りに影響しないことですかね。それと目白押しの夏祭りでしょう。
14日はわらび座夏祭り。規模こそさほど大きくないですが、花火はなかなかのものです。わが家の娘たちもこの夏祭りは好きなようで、今年も連れて行くように頼まれました。

15日は角館送り盆。地元に根ざした「ささら舞」は、田舎のお盆行事にしっくりと合います。
16日は旧中仙町のどんぱん祭り。角館近隣の夏祭りとしては大きなイベントですね。こちらも花火に定評があります。
17日は旧西木村の戸沢氏祭り。かつてこの土地を治めていた武将を偲ぶ夏祭りです。

週間予報をみると雨が心配な日もありますが、うだるような暑さはもうない感じです。短い夏を惜しむように続く当地の夏祭り、ぜひ足を運んでみてください。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする