角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履の左右。

2012年06月30日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
紺のシーチングを夜空に見立て、赤基調の花火プリントを打ち上げてみました。美しくも儚い北国の夏をイメージしています。こういうストーリー性のある配色は、編む人も履く人も楽しいですよね。
花火の平生地はこちらです。



梅雨が明けたと言われてもなんの不思議も感じない、今日の角館もそんな夏空が広がっています。最高気温は実演席で29.2℃を表示しました。外気は30℃をゆっくり超えているでしょう。
予報では明晩から雨ですか。少しくらいの雨なら、畑の野菜たちにも好都合と思います。

布草履の経験者がよくおっしゃるのは、『右と左が同じにならないのよぉ』。
ずいぶん前に秋田市で布草履を教えている先生が訪ねて見え、しばらくの時間実演席で過ごされたことがありました。その先生もやはり生徒さんからこれを言われるそうで、そんなときは『50足編めばだいたい同じに出来るわよ』と答えるんだそうです。

50足という数の信憑性は別として、確かに同じものを二つ作るのはとても難しいものです。定規や道具を用いた固形物でさえ、正確なコピーを作るのは結構たいへんですよ。まして草履は手の感覚だけで編むわけですから、それは推して知るべしでしょう。

わが家の長女と次女は、生まれたときから二卵性とは思えないくらいよく似ていました。成績や趣味も極端な違いはなく、高校まで同じ学校、同じ部活で生活を共にしました。
それが昨年の四月からは、それぞれの進路に向かって学校を選び、生活もまた離れたわけです。

二人が小さい頃から周囲には、『何か違うことってあるの?』とよく訊かれたものです。元来二卵性ですから、よく見れば顔も違いますし、性格も確かに違います。そんなことはずっと前から分かっていたのに、いざ二人の生活がバラバラになるときは、なぜか不思議な感じがしたものでした。

双子でさえ同じとは言えません。まして草履の右と左が同じなんてことは、思い込みに過ぎませんよ。まもなく七千足を編み上げる私でさえ、実は左右が僅かに違うんですね。
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地井さんからいただいた縁。

2012年06月29日 | 実演日記
お休み最終日の今日も、角館はとても暑い一日になりました。今日あたりから平年並みに戻る予報もあったのですが、おそらく30℃を超えたでしょう。
この三日間、布地の仕入れ等いくらかの仕事をしたものの、比較的ゆっくり休みました。もっともこの暑さですから、昼寝も汗びっしょりでしたよ。

その昼寝からうっすら目覚めたとき、テレビの声が耳に入ってきました。「地井さん逝去」、すっかり目が覚めました。
「視角が狭い」という症状で入院されたあと、病状の変化等は報道になかった気がします。ただ今年5月22日のブログに触れたように、「ちい散歩」の終了は聞いていました。なんとなく、病状が頭をよぎったのを憶えています。

思えば「ちい散歩」の収録の日も、とても暑い一日でした。その日2010年9月1日のブログでは、最高気温を34.4℃と書いています。実演席の丸太椅子に座る地井さんの額には、はっきりと汗が光っていました。
あれからまだ二年にも満たないというのに、命の儚さを知る思いです。

訃報に接した旧知の方々のコメントを聞いていると、地井さんのお人柄が本当に偲ばれますね。近年はバラエティ番組にも多数出演されていましたが、「テレビのまんまの人」というのが総じて印象のようです。
角館草履の実演席に滞在された時間なんて、たかだか15分くらいのものでしたが、そんな短時間でもお人柄はしっかり分かるものでした。

地井さんが生きた70年の歴史の中に、ほんの15分ほどですが角館の草履職人との接点がありました。地井さんにしてみれば、言われて思い出す程度の出来事かもしれません。けれども私の草履職人人生にとっては、とても大きな出来事として歴史に残っています。

「ちい散歩」を見てお訪ねくださった多くの方々が、地井さんのことを話すんですよ。初めてお顔を合わせるお客様と角館の草履職人で、その場にいない人の話題に花が咲く。あとにも先にもこんな現象はありません。

その縁でご愛用者になったお客様から、今年もお買換えのご注文が入っています。そして収録時のスタッフさんのおひとりは、その後個人的なご注文をくださいました。
地井さんからいただいた多くのご縁を、これからも大切にしていきたいと思っています。

心からご冥福をお祈りいたしますと共に、いただいたご縁に感謝申し上げます。
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とある「祭りのあと」。

2012年06月28日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
比較的珍しいグラデーションに、オレンジを組み合わせてみました。熱い洋風なイメージが、「南国」を連想させますね。和を代表する草履が南の島を想わせる、こうしたことも角館草履の愉しみ方と思います。

昨日の角館は、まさに「南国」でありました。最高気温は実に31.6℃、報道によると沖縄県と並び全国四番目の暑さとのことです。
北日本の角館が沖縄と同じですか!? 夏本番はまだまだこれからなのに、ちょっとばかり気が滅入る“高順位”ですね。

ここ数日、民主党の分裂騒ぎがマスコミを賑わせています。とにかく私のような凡人には意味が分かりません。消費税率引き上げについては、野田さんより小沢さんのほうが筋を通してますよ。公約になかったばかりじゃなく、しばらくは議論もしないと言って政権を獲ったんですからね。

6月23日のブログで、お父さんから娘さんへの誕生日プレゼントの話題がありました。
わが家の長女と次女も間もなく二十歳の誕生日を迎え、めでたく成人となります。とはいえ未だ学生の身ですから、即ち「自立」というわけにはいきません。しばらくは私たちが支えることになりますね。

実生活はそうとしても、二十歳になれば社会的には「大人」です。今月に入ってすぐ年金加入の用紙が届きましたし、選挙があれば投票にも行かなければなりません。いきなりは無理でも、少しずつ政党や政治家に関心を寄せなければいけないでしょう。

三月までの高速道路無料や、今月の大人の休日倶楽部「東北スペシャル」を目の当たりにして、費用が安ければ人は動きたくなることをあらためて実感しました。人が動けばお金も動く、基本的な経済の活性はここにありますからね。

消費税率引き上げが決まれば、駆け込み需要でいっときは賑やかになるでしょう。その「祭りのあと」が心配ですよ。「東北スペシャル」が終了したあとの角館が、そんな象徴にならないことを祈りましょうか。
角館の「祭りのあと」は、九月だけでよろしいかと…。
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夏場の草履在庫。

2012年06月27日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
以前からご紹介の通り、今夏のテーマは「赤い草履」です。若干ピンク色も含まれますから、正確には「赤・ピンク系」ですね。
「今日の草履」もそんなテーマのひとつで、赤基調の月見うさぎがベースになっています。私の干支である「卯」は、季節と無関係に編みたくなるんですよ。
平生地はこちらになります。



「今日の草履」は、昨日すでにお選びのお客様がいらっしゃいました。横手市にご実家があるおばさまは、ずいぶん前から埼玉県にお暮らしだそうです。昨日はふるさとのご友人に連れられ角館散策でした。
そしてそのご友人というのが、6月11日のブログにご登場の還暦祝いのご一行様。前から気になっていた角館草履を、『いい機会だから…』とお買い上げくださったおばさまなんですね。

早速履いてみたおばさまは、その履き心地に感心してくれました。すると埼玉県のおばさまも、『私も家では布草履を履いてるんだけど、あなたがそう言うなら私も買ってみようかしら!?』と「今日の草履」をお選びというわけです。
もっとも22cm草履はこの1点のみ、選択の余地はありませんでした。けれどもおばさまの笑顔を見ていると、ガマンして選んだお顔ではなかったです。

22cm草履だけでなく、成人用サイズはほぼ在庫がなくなりました。例年八月の状態が六月に繰り上がった感じですが、この理由はJRの「東北スペシャル」が大きいのでしょう。
ただし、この反動が七月に出てくる予想もしています。来月は夏の観光シーズンに向けて、短いながら在庫作り期間と考えているんですね。

つい先日秋田市からお越しの女性が、『あれっ、これしかないんですか?』。
春先くらいに一度お越しだった女性は、「夏になったら買いに来よう」と密かに思ったそうです。そして訪ねてみたら、23cm草履は2点しかありませんでした。どうにか1点をお選びくださった女性に、一年を通じた在庫の様子を詳しくお伝えしました。

トップページの下のほうに、「よくあるご質問」を掲載しています。これに三つの項目を追加して更新しました。近年よく訊かれるようになったのが、よくあるご質問⑩の「西宮家でいつも草履が見られるの?」です。お買換えをお考えのお客様には、一度お読みいただけましたら幸いと存じます。
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お休みの「縁」。

2012年06月26日 | 実演日記




今日の草履は、板橋区からお越しくださったおじさまのオーダー草履です。実は6月23日のブログにご登場の、『お父さんがプレゼントするよっ』とおっしゃったおじさまなんですね。娘さんのオーダーを聞き終えると、お父さんも欲しくなったご様子。娘さんから配色のアドバイスを受けて決まったのが、「今日の草履」というわけです。
本日の便で出発しました。実演席では珍しい「父娘ペアさん」、仲良く履いてくださいね~。

明日から三日間のお休みをいただくせいか、なんとなく今日が上半期の区切りのように感じています。実際は6月30日を残しているのですが、それだけ実演を休むというのが「非日常」なのかもしれません。

そんなお休み前日の今日、ちょっと大げさを承知で「奇跡の出会い」がありました。
50歳代後半と思しきご夫婦が展示パネルの前に立ち、おふたりで囁くようにお話をされています。私が奥様へ、『よかったら試し履きしてみませんか?』とお声を掛けると、『あっ、私たち送っていただいて履いてるんですぅ』。
お住まいは長野県上田市でありました。

四年ほど前の冬、西宮家で出会いお買い上げくださったそうです。その後二年ほど経って、お電話でお買換えのご注文をいただいているんですね。奥様はそのとき発送した草履の「納品書」を手に持ち、『間違えないように持って来たんですぅ』。
6月17日のブログでご紹介した「名刺」と同様、次のご注文のためこちらの奥様は、私が書いた伝票を大事にお持ちだったわけです。

そして私が驚いたのは、草履をオーダーできたから、あとはお帰りになると言われたことです。確かに大人の休日倶楽部「東北スペシャル」をご利用でしたが、目的は角館草履のみ。特に他に立ち寄る予定はないとのことで、これから長野県へ帰路の旅とおっしゃいます。

展示パネルに貼ってあるお休みのポップを見たご主人が、『あれっ、明日から休みなんだね!?』。奥様は、『あらっ、今日来て良かったぁ』。
もしもお休みが今日からだったらと思うと、その申し訳なさは背中が寒くなる思いでしたよ。

昨日の「21cmの女性」にしても、今日の「上田市のご夫婦」にしても、どうやら明日からのお休みは私に縁があるのかもしれません。
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気持ちが届いたお客様。

2012年06月25日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡八百円〕
私の印象に過ぎないのですが、紫色を好む女性は比較的中高年に多いと思います。「今日の草履」もベースの和柄はお若い女性にウケても、組み合わせの紫が年齢を引き上げるような気がしますね。事実、50歳代と思しき女性がお持ち帰りでした。

角館に好天が戻りました。今月16日の梅雨入り以来、これだけ気持ちの良い夏空ははじめてかもしれません。最高気温も26℃か27℃まで上がったでしょうか、散策のお客様も上着を脱いで汗を拭いてましたね。一両日続いた寒さが信じられませんよ。

JR東日本大人の休日倶楽部「東北スペシャル」も、いよいよピークを過ぎた感じです。お昼前後の混みようはこれまで通りでしたが、比較的午後の早い時間で波が引きました。桜まつりでもお盆の帰省でも、ピークが過ぎた感は肌で分かるものですね。

それでも縁を感じる出会いはあるものです。神奈川県からお越しのご夫婦旅。午前の早い時間に一度お立ち寄りくださり、角館草履の特徴などをご説明しました。そのときはそのまま立ち去られたのですが、お昼に近い時間でしたか再度のお越しです。
『いやぁ、女房がどうしても気になるって言うものだからね。戻って来ちゃったよっ』とご主人。

奥様に試し履きしていただくと草履サイズは22cm、在庫は2点です。昨日の夕方編み上げた可愛いピンクの草履を、『きっとお母さんに選んで欲しくて今まで売れなかったんですよっ』と言うと、ご主人が『はははっ、あんたは上手いな~』。
可愛い草履を手に取り、一番笑顔だったのはご主人でしたね。

そのときです。『こんにちは~。あっ、ありましたねっ!』。
明後日から三日間のお休みをいただくのに、私が最も気に掛かっていたこと。6月5日のブログでご紹介した「21cmの女性」は、毎月月末近くに角館へお越しと聞いていました。それが三日間のお休み中だったら、こんな申し訳ないことはないと思っていたわけです。

私の気持ちが届いたかのような今日のご来店。3足の在庫を並べ、充分な吟味の上に1点をお持ち帰りです。女性も大喜びでしたが、私もホっとしましたよ。
明日一日しっかり勤めて、その後三日間はしっかり手を休めるつもりです。
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事故からの教訓。

2012年06月24日 | 地域の話
昨晩わが家のすぐ近くで、3歳の男の子が川に転落し水死するという事故がありました。事故発生直後から警察や取材の往来で、静かな丁内が物々しくなっています。事故の詳細は未だ不明な点があるようですが、どうやらわが家も使うゴミ捨て場の脇から川へ転落したようです。

角館保育園に通う男児は、丁内の子どもではありません。程近くにお母さんの実家があるそうで、そこへお母さんと共に遊びに来ていました。男児の姿が見えないことに気づいたお母さんが、辺りを捜し回った末に警察へ届けたようです。そして間もなく通行人によって、水上に発見されました。

丁内会で近年言われていたのが、「知らない子どもがよく遊びに来ている」ということでした。わが家の目前に小さな公園があります。ブランコ、鉄棒、シーソー、砂場だけのシンプルなものですが、丁内会で管理しているためとても綺麗です。遊具の安全チェックも定期的にしていて、昨年は塗装をし直しました。

そんな点が口コミで拡がり、この丁内の子どもが激減した昨今は、他丁内の子どもたちが何人も来るようになりました。昨年からは角館保育園の保育時間に、クラス単位で遊びに来ています。保育園からの距離を勘案すると、格好の散歩コースになるのでしょう。

他丁内の子どもたちが遊びに来ること自体は、いささかの問題もありません。ただひとつ気になっていたのが、丁内に暮らす人々とその子どもたちとの接点なんですね。つまり、丁内の子どもであれば顔も名前も知っていますから、なんとなく注意の目が注がれます。対して知らない子どもの場合、無意識でも注意が疎かにならないかと思うわけです。

昨晩の事故そのものに、丁内住民の過失があったとは思えません。けれどもこうした不幸な事故を契機に「知らない子どもにも注意を注ぐ」ということを、今一度しっかり考えるべきと思った次第です。

心からご冥福をお祈りしたいと思います。
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ご縁の数もスペシャル級。

2012年06月23日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
こちらも夏の新柄に入っていた、ピンクの花火プリントです。エンジのいらかプリントと組み合わせて、可愛い「夏草履」が完成しました。
こちらのベース生地には、ピンク基調と赤基調の色違いがあります。「今日の草履」はすでにお選びの方がいましたので、残る限定数はおおむね5足ほどでしょうか。
ピンクの平生地はこちらです。



JR東日本大人の休日倶楽部「東北スペシャル」は、そろそろラストスパートを迎えています。20日、21日と中休みのように一段落を見せましたが、昨日からまた一気に増えています。
実演席の丸太椅子も空いている時間が少なく、出会いの数も6月にしては「スペシャル級」と言えますね。

福島県須賀川市からお越しのおじさまひとり旅。角館駅に降り立ち最初のお立ち寄りが西宮家でした。そこで出会った角館草履、『今着いたばっかりで、買い物なんかするがな~』。ご自身もよもやのお買い物なんでしょう。ご自分用と奥様へのお土産をお選びになり、『これも縁ってことだなっ』と笑顔で次の目的地へと出発されました。

栃木県小山市からお越しのおばさまひとり旅。いちご農家であるおばさまは、繁忙期が過ぎたこの6月、念願だった東北の旅を目指しました。やはり「東北スペシャル」の乗り放題チケットが背中を押したそうです。
角館草履にも関心高く、片足が編みあがるおよそ一時間を丸太椅子で過ごされました。お買い上げくださった定番配色⑧足半タイプが、きっと旅の疲れを癒してくれるでしょう。

東京からお越しのご家族旅。50歳代と思しきご夫婦と、奥様のお父上の三人がお立ち寄りです。犬とネコを室内で飼っているご夫婦は、草履を咬むのではないかとご心配されていました。過去にそういうケースが確かにありましたから、『室内犬がいると草履は難しいかもしれませんねぇ』と私が言うと、『いやいや、犬は教えたらやらなくなったんです。問題はネコのほう、教えても分からないんですよぉ』。

ネコも飼い主の履物を咬むんですかっ!? ネコを飼ったことのない私には、ちょっと驚きでした。
それでも角館草履の健康効果に魅力を感じた奥様は、なかなか諦めきれないご様子。するとお声を掛けたのはお父上でした。『お前の誕生日だから、お父さんがプレゼントするよっ』。奥様は今日がお誕生日だったんですね。

「東北スペシャル」は今月27日までです。27日から三日間、手の休養のためお休みさせていただくので、乗り放題チケットのお客様とはあと三日間のご縁になります。
大事にしたい三日間ですね。
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歴史が招くお客様。

2012年06月21日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
優しいピンク系でまとめた桜プリント草履です。桜は言わずと知れた角館の象徴ですから、プリント柄だけの比較であれば人気ナンバーワンと言っていいでしょう。少し足が小さめの女性であれば、世代を問わずお勧めしたいですね。

ここ数日の角館は、いかにも梅雨らしい天気が続いています。台風4号の影響はほとんどなく過ごせたものの、とにかく気温が低いです。昨日も今日も最高気温が20℃程度ですから、それこそ桜の時季に戻った感じですかね。

藩政時代秋田を治めたのは佐竹家です。佐竹家が秋田へ移るのは、徳川家康による関ヶ原の戦後処理で、それまでは茨城県を治めていました。家臣を始めとする国人たちが大勢秋田へ移り住むのですが、当然ながらひとり残らず秋田へ来たわけではありません。

先日ご家族でお越しの男性が、『茨城から来ました西宮です。こちらの西宮さんとは本家、分家の関係になります』。
つまり角館の西宮家は佐竹の殿様と共に茨城をあとにし、こちらのご家族は秋田を選ばずそのまま茨城で歴史を築いてきたわけですね。

昨年でしたか同じように話をされた男性がいて、そのことをこちらのご家族にお教えしました。すると、『あっ、それは兄だと思います。しばらく前にひとりで訪れましたから』。
こういうのもなかなか面白いですね。

佐竹家の家臣たちは、どんな思いで秋田へ来たのか。そして茨城に残った人たちの思いやいかに。
私は西宮家の人間でもなければ、家系図が残るような家柄の生まれでもありません。けれども角館という町に今生きているひとりとして、茨城の西宮さんを歓迎すべきと思いました。

およそ400年前、佐竹家が秋田に来なければ、角館もまたこの世に生まれなかったわけです。
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心ある旅。

2012年06月19日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
赤い草履が続きますので、ちょっとひと休み的に青系でまとめました。一見男性用と言いますか男の子用をイメージしそうですが、なんのなんの成人女性がちゃんと選んで行かれます。「今日の草履」も、50歳代と思しき女性がお持ち帰りくださいました。

一週間の中で火・水・木が、一般にお客様の少ない曜日とされています。この曜日に定休日が多いのも、そうしたデータに基づいているのでしょう。
それが今週についてちょっと異なるのは、お伝えしている「東北スペシャル」の影響なんですね。「東北観光に弾みを!」で展開されているこの企画は、開始間もなくにして大成功じゃないですかね。

乗り放題期間が「四日間」という余裕のせいか、一般にのんびりされている方が目立ちます。思いがけず草履実演に長く留まったお客様から、『いや~、また引っかかちゃったわよぉ。なかなか進めないわね』という言葉が複数聞かれました。つまり旅の計画はありながらも、ある程度自由に設定している証しですね。

角館草履の場合、時間のないお客様に何百人立ち寄られても、互いに楽しい時間にはなり得ません。丸太椅子に腰を掛け、時間にしておおむね30分程度。草履のご説明から角館の話題でおしゃべりできたなら、それがお互いに縁を感じられる出会いになるわけです。

そうした点で今の「東北スペシャル」は、実に角館草履向きです。秋田県を周遊する中で二度お立ち寄りくださる方もいて、6月にしてはおかげさまでとても忙しい実演席になっています。

思えば一年前の角館は、悲壮感さえ漂っていました。それが今こうしてお客様の姿を見て、嬉しい以上に感謝の念を抱きます。この「復活」には国や自治体の働きかけ、そしてJRの企画など要素はいくつもあるでしょう。でもやっぱりお客様ひとりひとりの心だと思うんですよ。

あと何年かして、時間にも財布にもちょっぴり余裕が生まれたら、私もきっと意味ある旅をしようと思っています。
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