角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

一日暮らし。

2009年03月31日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡円〕
紺基調の金粉和柄プリントをベースに、合わせは黒と赤の花柄プリントです。
賑やかな配色のこちら、やはり中高年の女性向きでしょうか。角館草履ひとつのテーマ『足元から元気にっ!』、どちらのおばさまも元気でなくてはいけません。今以上に元気になりたいおばさまへお勧めの一品です。

今日で三月もおしまい、明日からの四月は角館観光シーズン本格スタートと呼べるでしょう。西宮家も冬季閉鎖していた「母屋」と「がっこ蔵」が、慌しく明日のオープンに向け準備をしていました。明日の全館オープンに合わせ、閉店時刻が午後6時となります。お客様には一時間長く愉しんでいただけますね。

100点満点とは言えないまでも、角館草履もそれなりの在庫量で全館オープンに備えます。新作がずらーっと並んだ展示パネルの画像を、掲示板へアップしました。毎年このときが一番気分がイイですね。たくさんの展示品から迷いに迷って一品を選ぶ楽しさ、私もそんなお客様のお顔を見るのが楽しみなんです。

一週間ほど前地元紙に載っていた広告を見て、「致知」という月刊誌の購読をはじめました。キャッチコピーに“人間学を学ぶ月刊誌”とあり、これがどうにも気になって注文したわけです。
昨日四月号が届き、早速昨晩読んでみました。まだ四分の一ほども読み進んでませんが、この本と出逢えた「縁」はすでに充分すぎるほど感じています。

御歳101歳を迎えるご住職の講演録が巻頭にあります。その中に「一日暮らし」という言葉が出てくるのですが、似ている「その日暮らし」とはまったく意味を異にします。
『一日暮らしとは、自分にとって今日という一日はかけがえのない大切な一日である。今日一日は一生涯の中の一日ではなく、自分の全生涯が今日の一日である』。

ご住職は毎朝目覚めると「今日の命」に感謝すると言います。101歳というご高齢がさらに「一日暮らし」を感じさせるのでしょうが、これってすべての人間に言えますよね。
江原さんがテレビでよく言っている言葉、「込めて生きる」に近いものを感じて、いきなり頭の中へ入って来ました。

間もなく迎える桜まつり、ご承知のとおり角館最大のイベントです。その後も今期終了の11月まで、今年も多くの方々と出逢えるでしょう。四月を目前にこの月刊誌と出逢えたこともなにかの「縁」、実演席での出逢いもまた「縁」です。

さぁて、「一日暮らし」に込めて生(行)きましょうかっ!

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複雑な雪。

2009年03月28日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡円〕
赤基調のローププリントをベースに、合わせは紫基調の金粉和柄プリントです。
賑やかなプリント同士の組み合わせ、和洋折衷ですかね。一昨日宿泊したホテルの夕食コースも和洋折衷でした。草履も食事も、和と洋の組み合わせに違和感なんてありませんね。平生地はこちらです。




いやぁ、またまた冬に逆戻りです。一昨日からの一泊旅行、出発時点ですでに細かい雪が風に舞っていたのですが、昨夕角館へ到着したあたりから本降りになりました。そして今朝、除雪車が来てもおかしくないくらいの積雪です。散策のお客様も、『この時季でも降るんですか?』。

極めて珍しいとまでは言いませんが、一度本格的な春を覚えてしまった体には、私たちでさえ閉口してしまう雪の量でした。
それでも真冬と違うのは気温の高さ、午後になって日が射し始めると、瞬く間に消えてなくなります。もうそろそろ雪はイイでしょ。

しかしまたなんて間が悪いんですかね。今日は高速道路1000円乗り放題の初日、本来なら全国の観光地にそれなりの人出があったはずです。この雪で北東北はまず敬遠するでしょう。私でさえタイヤはすでにスタッドレスではありません、四輪駆動車で町内しか走らないからイイようなもので、遠出はご勘弁ですからねぇ。

ただひとつ「恵みの雪」と想えるのは、これで桜の早咲きは多少のブレーキになったでしょう。首都圏でも蕾が膨らんだところの降雪でしたね。気象予報士が言ってましたが、今年は長く桜が愉しめる絶好の条件なんだそうですよ。そう想えば多少の寒さはガマンですかね。

おっと、もうひとつ『雪で良かったぁ』がありました。ミサイルの破片が降ってくるより雪のほうがはるかにイイですよ。なんとかなりませんかね、おちおち草履も編んでられませんなぁ。

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今がすべて。

2009年03月24日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ27cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
ブルー基調の葉っぱプリントをベースに、合わせは黄色です。
先回と近い配色になってしまいましたが、同じ「青系」でもこちらの草履は可愛らしく感じますね。男性用サイズ27cmでも、可愛いものは可愛いです。平生地はこちらになります。




男鹿市のご出身で、現在は仙北市内にお住まいというおばさま。ご友人との待ち合わせで西宮家へお越しでした。展示パネルの草履を眺め、土踏まずの盛り上がりを見つけると、『おやぁ、あたしは昔から偏平足だがら、こういうのを履けばイイべものぉ』。

偏平足の方とのおしゃべりは案外多いです。日常に大きな支障はないようですが、専門家の話によると高い所から飛び降りる行為はやめたほうがイイようですね。いわゆる土踏まずのアーチが緩衝材の役目をしますから、偏平足の方は足から背骨へのダメージが大きいという解説でした。

この話をおばさまにお教えすると、それまでの笑顔がすーっと引くのが分りました。
『もう50年も前になるぅ、親類の家サ泊まってるとき火事に遭って、夢中で二階がら飛び降りだもの。そしたら足は大丈夫だったのに背骨が折れでしまって、それがら5年間台無しにしたったぁ。それも偏平足が災いしたのがも知れねぇなぁ』。

今年70歳を迎えるというおばさまは、二十歳という最も若さが美しい時代をこの怪我のせいで台無しにしてしまったと言います。そしてさらに追い討ちをかけたのが主治医の言葉、『出産は無理だがら、結婚も諦めねばダメだなぁ』。
50年前の日本を推し測るに、子どもを産めない女性と結婚する男性はそうそういなかったでしょう。おばさまの波乱万丈の人生はなおも続きます。

『子どもはダメって分ってても一緒になってくれる人がいで、結婚できだったもの。それがら男の子ひとりにも恵まれだぁ』。
人の不幸も幸せも、いつどんな形で起こるか分らないものです。『なんと良がったねっ』と言うと、『それが旦那さん、若くして死んでしまったものぉ』。
さらにひとり息子さんは、事情があって一緒に暮らしていないとのこと。ここまで聞けば、確かにおばさまは幸が薄いと思ってしまいました、それが…。

『ひとりで死んで行ぐんだど思ってらば、一緒に暮らすべって言ってくれる人がいでなぁ。その人とふたりでこの土地サ来たもの。70歳過ぎでも仕事続けてる、イイ人だぁ』。

波乱万丈の人生を送ってきたおばさまも、齢70歳を迎えて穏やかな生活を手に入れたんですね。
おばさまと私が一致した意見は、『いろんたごどがあるどもよ、今生きてるのがすべてだなっ』。

26日と27日の二日間、病の叔母夫婦を主賓に総勢9人の身内で、体に負担がかからない距離の温泉へ一泊旅行してきます。
「今生きてるのがすべて」、残り少ない時間をかみしめる旅です。

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男女共同参画社会。

2009年03月22日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ26cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
紺基調の金粉和柄プリントをベースに、合わせは黄色です。
これまで女性用サイズにこうした配色がありましたが、男性用では比較的珍しいと思います。でもホント、男女共同参画社会じゃないですけど、草履の配色だって男女に差はありませんね。男性用でもあえて、「美しい草履」と思います。平生地はこちらになります。




東京からお越しのご夫婦旅。ご主人が草履を気に入ってくださり、奥様へもお勧めでした。奥様は草履の金額を見て『(ご自分のは)イイわよぉ』とおっしゃっているのですが、ご主人は譲りません。『じゃあオレが選んでやるよ、オレは家と会社の分で二足要るなっ』。あらあら、それって火に油を注ぎませんかっ。
さらにお土産にと1足追加、合わせて4足のお買い上げと相成りました。今期初のまとめ買い、誠にありがとうございます。

代金お支払いの後、『こんなに買っちゃって…』のように苦笑いしている奥様の隣りで、ご主人はゆっくり私とおしゃべりになりました。もちろん私は一向に差し障りはないのですが、次第に奥様の雲行きが怪しくなってきました。『あなたはいつもゆっくりなんだからぁ、時間がないって言ってるでしょっ』。

奥様はせっかち、ご主人はのんびりというご夫婦なんでしょうね。わが家とは正反対の感じです。これも男女共同参画みたいなもので、今の世は「男型」「女型」で決められるほど単純じゃないですね。こちらのご夫婦はサイフの緩いのがご主人のようです。んっ!?、その点はわが家も一緒かも…。

大湯温泉阿部旅館の女将さんがお越しくださいました。毎年この時期に施設内の装飾品を一新するそうで、今日は角館へそんな手作り品を探しにお見えでした。
ミニ草履を気に入ってくださり、配色指定でオーダーです。『男子用と女子用トイレに飾るわっ』、同じ秋田県で観光事業に生きる方に認めていただくのは、なんとも嬉しいものです。

『また機会があったら寄ってくださいっ』と言うと、『桜が咲いたら来るわよっ』。桜のシーズンはご自身のお宿も忙しいんじゃないかと思い訊ねてみました。すると、『うちはスタッフがしっかりしてるもの、女将がいなくても大丈夫よっ』。
スタッフさんの働きぶりは想像できるとして、これも「男女共同参画社会」の一コマですかね。

大湯温泉阿部旅館、トイレのミニ草履を見がてら、一度は訪ねてみたいお宿です。

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行動範囲。

2009年03月21日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ26cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
赤基調のネコちゃんプリントをベースに、合わせは黄土色基調の和柄プリントです。
こちらも男性用サイズとしては遊んだ配色ですね。金色に近い色を使うと、やっぱり高級感があるように思えます。

WBC日本代表、韓国相手に三連敗は免れましたね。勝っても負けても準決勝には進めたわけですが、イチローが言うようにこれはプライドでしょう。
先日のラジオ番組でとある記者が、日本の対戦相手のことを『韓国、キューバ、韓国、ときどき中国』と言ってました。とっさにそんな気がして、思わずふきだしましたよ。
もし本当ならアメリカ大陸まで「行動範囲」を広げなくても、ずーっと日本でやってればイイ感じですもんね。

昨晩は同期生が集う37年会定例会、来月は桜のシーズンに入りますから、まず3月までは参加しようと思ってました。
麻生首相景気対策のひとつ、高速道路の料金値下げが話題になり、ひとりの同期生が『ETCは持ってて損はねぇーんだがら、この機会に買ったほうがイイべっ』。彼はすでに付けていて、それなりに利用しているそうです。

実は私も考えてみたんです。ETC購入費用に5250円も助成してくれるのなら、邪魔になるものでもないしあってもイイかなと。
でも結果的にやめました。特例措置は二年間だけと言いますし、なにより私の「行動範囲」は、『家から西宮家、西宮家から家、ときどき大曲ジャスコ』ですから。

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ヒマなうち…。

2009年03月20日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
エンジ基調のいらかプリントをベースに、合わせはコーヒープリントです。
男性用サイズをこうした配色でいくつも編んでいると、女性用サイズと基本的になんにも変わらないのが分ります。やっぱりいろんな色を組み合わせると楽しいですよ。観光シーズンが本格化すると在庫作りは楽しめませんから、今のうちに出来るだけいろんな男性用を作りたいと思っています。

神奈川県からお越しのご家族旅、50歳ほどのお父さんに奥様と男の子のお三人です。奥様と男の子は間もなく米蔵へ入って行ったのですが、お父さんが草履に未練があるように残りました。
しばらく品定めしてお選びになったのは、定番配色①。これだけいろんな配色が並んでても、やはり定番は強いですねぇ。

お父さんは昨年5月にもおひとりでお越しだったそうです。『ひとり旅と家族旅、どっちがイイですか?』とお訊ねすると、『それはここでは言いづらいなぁ』。
お答えをぼかしたのが、かえってハッキリ分りましたね。

昨年のひとり旅の頃、ちょうど勤務先を辞めたばかりだったそうです。『ヒマがあるときは好きなことをしようと思ってね』とお父さん。その後新たな勤務先で頑張っているのですから、やはりそのときの「休暇」はムダではなかったんでしょう。

ヒマなうちに編んだいろんな配色、これからが見せ場ですぞっ。

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いよいよ再開です。

2009年03月19日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
赤基調のちょうちょプリントをベースに、合わせは赤黒ストライプの花柄プリントです。
昨日の「今日の草履」と似た配色になってしまいましたが、赤と黒の組み合わせは男性用サイズにもピッタリと思います。これからもこうしたお洒落な男性用を、積極的に編みたいものです。

ここ数日ほんとに暖かいです。今日も天気こそ雨まじりなんですが、最高気温は15℃を超えましたね。10℃台後半といえば当地では四月下旬の気温、まさに桜満開の時季です。
これから数日間は平年に戻りそうですから、慌てず少しずつ桜に向かって行くでしょう。

さて18日間の休止を経て、明日からまた公開実演を再開いたします。その後僅かのお休みを予定していますが、まず五月終了までノンストップで参る所存です。
桜まつりに向けた在庫作製を主な理由にお休みしていたわけですが、自己採点では70点くらいでしょうか。この点数が良いのか悪いのか分りませんが、少なくとも三人娘の直近のテスト結果よりはイイようですね。

先にお知らせの通り、今冬は見事な暖冬に終わりました。冬の終わりは雨も多かったせいで、田んぼにさえほとんど雪がありません。わが家の車も一昨日タイヤ交換を済ませ、気持ちの上でははっきり春です。そうなると困るのは、桜の早咲きなんですね。

東北地方も開花予想第一弾が発表されました。秋田市で4月15日だそうです。例年秋田市から一週間ほど遅れて角館にやって来る開花宣言、そのまま勘定すれば4月22日となります。
私はもっと早い気がするんですよねぇ。たとえば昨年、4月22日はすでに満開状態になってました。昨年より今年のほうが明らかに寒いとは、とても思えないんです。

昨年のケースは実に困る例で、最も早い開花を4月15日に見ています。その日から連日の高温で、瞬く間に咲いてしまった印象ですね。ですから、五分咲きとか八分咲きとか少しずつの楽しみがまったくないままに、「開花宣言」が出されてすぐ満開といった具合でした。

このブログでも何度か触れていますが、角館の桜の見頃は四月下旬から五月上旬が定番です。リアルタイムの情報を得てお出でになられる近隣の方はまず良しとして、ずーっと前から新幹線やホテルを予約している方々はタイヘンです。それからツアーのお客様ですね、去年は大型バスから降りて来る人数が10人足らずなんてこともあったそうです。
『桜のない角館なんて、行く意味があるの?』と思われてしまったのか、ずいぶんのキャンセルを聞きました。

桜を見られる見られないは「ときの運」…と言ってしまえばその通りなんですが、できるものであれば「落胆のつぶやき」より「笑顔の歓声」を聞きたいものです。
桜があってもなくても、私は明日から西宮家でお待ちしています。桜が見られれば100点満点、もし桜が見られなくても70点くらいはもらえるよう、角館の草履職人も頑張りますっ!

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働き盛り。

2009年03月18日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ27cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
赤基調のネコプリントをベースに、合わせは黒基調の落書きプリントです。やっぱり赤と黒は相性がイイですねぇ、落書きプリントもなかなかお洒落と思います。巻かれると分らなくなるネコちゃん、平生地はこちらです。




先月16日に46歳を迎えた草履職人、そのときのブログをお読みくださったひとりのお客様からメールをいただいていました。その中に「働き盛り」という文言があります。
日ごろは特段意識にない言葉なんですが、考えてみると確かにその通り、まずわが子のひとり立ちまでが「働き盛り」という印象でしょうか。

働き盛りにはなにより「健康」ですね、未だタバコをやめていない私が言うのもヘンですが…。
昨年末からの体のダメージを克服すべく、町内のかくのだて温泉に通っている話を以前書きましたが、やっぱりイイんですよ。発端となった左腕の重みはすっかり消えて、なんと言いますか、湯上りの爽快感というのはなんとも言えませんね。おそらくこれからも定期的に通うでしょう。

その温泉から出て一番にするのは、体重計に上がることです。少しずつ増えているのは自覚していたんですが、この一ヵ月半で3キロ増えました。
理由ははっきりしてるんです、それは「お菓子」。自宅作業が続く今、部屋の中にいるのはほとんど私ひとり、たまにいたとしてもせいぜいカミさんと愛犬フクだけです。すると10時だの3時だの、ときにはそういう時間外にもお菓子をつまむんですね。普段にそういう生活をしていないせいか、敏感に体重へと現れます。

腕の「重さ」がとれても体の「重さ」が増したんじゃ、健康的とはいまひとつ言えませんからねぇ。働き盛りを表現するのに、「脂がのった」とも言います。これが体脂肪でないことは明白ですから。

そんな「お菓子生活」も明日を残すのみ、20日の公開実演再開からはそんなことなどできません。桜まつりの頃は、またいつもの体重に戻るでしょ。

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尊敬する職業。

2009年03月16日 | 製作日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
赤黒ストライプの花柄プリントをベースに、合わせは紺です。
花柄に男性用サイズはどうかと思ったのですが、シックにお洒落な草履もときにはイイですね。巻かれてしまうと分らなくなる花柄、平生地はこちらになります。




今年は選挙が目白押しですね。衆院選挙はいつになるのか分りませんが、当地秋田県の知事選挙が4月12日の投票日だそうです。ほかにも秋田市長選をはじめとする首長選挙、それらに立候補するため県議を辞めた人の補選もあります。

秋田県知事選に立候補するひとりが、現秋田市長の佐竹さん。だいぶ前のブログでも触れた気がしますが、藩政時代角館を治めていた佐竹北家のご子孫です。世が世なれば“殿”と呼ばれる立場の方ですね。

私は政治家という職業を尊敬しています。自らが暮らす市町村や県、あるいは国のために汗して働くなんていうのは、そんじょそこらの人間では考えも及びませんよ。自分が暮らしやすくなるための「注文」は誰でも言えますけど、将来ビジョンを明確に持ち、住民の意見を集約しお金も作って実現させるなんて仕事、尊敬して余りありますよね。
ただ、どうにも分らない人が政治家の中にいることも事実です。

先日ある代議士さんが、精神的な苦痛から病にふしている教員を指し、『心が弱い』と評しました。さらには、『政治家にそういう人はいない』とも言ったそうですね。
うつ病に代表される心の病は、「責任感が強く真面目な人間」が陥りやすいというのは周知のことです。こちらの代議士さんの言葉を新聞で読んだとき、『政治家に責任感が強くて真面目な人間なんていませんよ』と私には読めました。
ちょっと意地悪に、こちらの代議士さんへ草履を贈ろうかと思いましたよ。『鼻緒の履物は心の健康にも効果があります。おっと、あなたには不必要でしたね』というメッセージカードを添えて。

私が知る限りでも、自ら命を絶った政治家がずいぶんいます。結局は清廉潔白でなかったから追い詰められ、やがてそういう結論に至ったのでしょう。どんな事情や信念があったにせよ、私は自ら命を絶つ行為に賛同しません。ですから擁護するつもりはないんですが、そうした方々のほうにむしろ「人間らしさ」を感じるんです。
何万円だかの「水」で話題になった大臣が自ら命を絶ったとき、石原都知事がつぶやくように言ってました。『彼も侍だったってことだなぁ』。物言わず死する、そこに“侍”を見たんでしょうか。

アメリカ大統領の予備選でヒラリーさんが聴衆の前で涙したとき、『一国のトップを目指す者が涙を見せるとはけしからん』といった論調がありました。
政治を志す人はたいへんですね、クドクド言わない、涙も見せない、そして謝らない。さらには「辞するときは死するとき」なんて教えられたら、少なくとも私にはとっても無理です。

今年一年いろんな選挙がありますが、私は投票権のあるすべてに参加します。

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新たな苦労の年度末。

2009年03月15日 | 地域の話


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
先回と同じコーヒープリントをベースに、合わせは青基調のチェックプリントです。お若い男性にイイなぁと思い編んでましたら、『なんだぁそれっ、きっと最後まで売れねーぞっ』と長女に言われました。悔しいのでこの草履が売れたら、真っ先に長女へ自慢したいと思います。

卒業式やら高校合格発表の時期を迎えましたね。この「年度末」というものは、いつも独特の雰囲気があります。
角館の天候はいささか冬に逆戻りしました。降っても融ける雪なので積雪の心配はないのですが、風が強くて難儀です。これも春までの通り道ですかね。

お金の話でナンですが、これも年度末に欠かせない話題です。今日のヤフートピックスに、給食費の滞納問題が出てました。鳥取市の小中学校、複数の校長先生やPTA会計が立て替えた給食費、05年と06年二年間の合計額780万ほどが回収不能だそうです。この問題は年々深刻になって、おそらく今後さらに悪化するでしょうね。

私が小学校のPTA役員をしていた時代も、そういう話はいくつかありました。娘たちとは違う学年ですが、修学旅行費用を担任の先生が立て替えたなんて話もあります。ときの教頭先生が当該教諭を強く注意したのですが、複雑ですね、そういう話。数十万円なんていう額になると立て替えなんてことは不可能ですが、2~3万円であれば早く片付けて本来の業務に集中したくなる気持ちは分らなくもありません。もちろんいけないことは重々承知、そのうえおそらく戻って来ないであろうことも知りつつです。

かつて私も学年部長の立場で立て替えてしまった3万数千円、すでに請求する気持ちも失せています。いつまでもそれに関わっているより、一足でも多く草履を編んだほうが精神衛生上も健康的ですよ。
その家庭の子どもがみんなと同じ「卒業」ができたこと、まずはそれで満足といたしましょう。これを「損」と思わないことが大事とも思うわけです。

まぁ、子どもに罪はありません。新たな年度、新たな学校で、新たな苦労に立ち向かって欲しいですね。そして親は、子どものお手本となるよう頑張りましょー。

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